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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第238号】~成長する配車アプリ、その実態は?~

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2016年9月28日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第238号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 FNA(ファクトリーネットワークアジア)社主催の「ものづくり商談会」が、先週末25日から27日に、上海虹橋の国家会展中心で開催されました。それに出展したクライアントのサポートで前日のブース設置含め行ってきました。
 この商談会も今年で19回目。「世界の工場」と叫ばれていた中国も、いまや人件費の高騰や労務問題など製造業にとってはますます厳しい環境になっており、出展企業も減少傾向に。そうしたなか、政府の「中国製造2025戦略」による産業の高度化政策の波に乗り、自動生産やロボット化などが進む生産現場では、日系企業へのニーズも高まっているようです。
 ブースのなかに、工場の生産ラインなどで使うアーム型のロボットの実物をデモしている企業を見かけました。前を通り過ぎる参観者の多くがそのデモ機を目にすると足を止め、興味津々にデモの様子を眺め質問していました。
 実際にお話をお聞きしたところ、そのロボットに興味を持っている方が想定以上に多いらしく、中にはどこかの開発区の担当者が訪れ、ぜひとも導入したいといったお話もあったとのこと。日本企業が作り出す製品・技術力だけでなく、今やそれを作り出す機械・設備までも中国で強く求められていることを目の当たりし、あらためて日本の「ものづくり」のすごさを感じました。
 今週のコラムは先日ライバルの「嘀嘀出行」による中国部門の買収が発表されたウーバー(配車アプリ)についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第238号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第238回)
     ~成長する配車アプリ、その実態は?~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年7&8月合併号(vol.36)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「上海ディズニーは中華風」(2016年9月23日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「China's beef boom is all about freshness(牛肉ブーム、売りは鮮度)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第238回)
 ~成長する配車アプリ、その実態は?~

 米系ウーバー(UBER)を代表とする「白タク」ともいえる配車アプリの普及に対して“見て見ぬふり”で容認していた中国政府ですが、16年7月に、いよいよ合法化に踏み切ると発表。中国ネット検索最大手の百度やトヨタ、広汽自動車などから提携や出資を受けたウーバーが、この合法化の波に乗って一気に勢力を拡大するかと思った矢先、今度は嘀嘀出行がウーバーの中国部門を買収すると発表しました。
 配車アプリの普及は、消費者サイドから見れば、移動手段の多様化やアプリ間の競争による料金の値下げ、さらには接客態度の改善など、ハード・ソフト両面からいい事づくしなのですが、運営側はそれほど“バラ色”ではないようです。今回の買収劇の裏側には、結局はアプリ各社が何十億と資金を投入してきたにもかかわらず、未だに事業は黒字化していないという事情もあったようです。
 先日、上海で久しぶりにウーバーを利用しました。ウーバーは時間帯によっては優待割引などもありすごく安くなる場合もあるのですが、ラッシュ時などの渋滞では逆に上乗せ料金などが発生しタクシーよりも高くなることもあるので、最近はタクシー配車アプリのアリババ・テンセント系の「嘀嘀出行」のほうをよく利用していました。
 久々のウーバーは上海汽車の栄威(ROEWE)のセダン。ドライバーは35歳前後の上海長興島出身の男性でした。車内は清潔で接客も丁寧、改めてタクシーよりも居心地の良さを実感しました。
 「最近は取り締まり厳しくないの?」と聞いたところ、すごく厳しいとの返答。半年ごとに政府への申請が必要だが、彼はレンタカー会社から1日270元で車を借りてやっているので問題ないとのこと(タクシーの場合は、大体1日350元なのでそれよりは割安になっているらしいです)。
 売上は1日500〜600元程度にしかならないよう。ウーバーの普及当初は1日1000元を超えるのもザラでしたが、新規参入が増え競争が激しくなっているため、段々と旨味がなくなっているそうです。
 また、朝7時から10時と午後4時から8時の通勤ラッシュ時をメインに稼動。この時間帯であればウーバーの運営会社から別途ボーナスが出るからで、それ以外の時間帯は道端に車を停めてのんびり。ウーバーだけではオーダーが少ないので、滴滴も併用せざるをえない状況だとも話していました。
 外から見ると、出資や買収など華々しい世界のように見える配車アプリ。それもこうした厳しい現実と向き合いながら黙々と日々車を運転するドライバーあって成り立っているのだと改めて気付かされました。 

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「コンビニが百貨店の売上に迫る台湾」
 ~世界ナンバーワンの密集度でも成長続く台湾コンビニの今
 コンビニの主なブランドは4つ。最大手はセブン―イレブン(統一超商)で、台湾全土で5032店舗(16年1月時点)を展開。市場シェアは約5割だ。即席麺や飲料など地場系食品メーカー大手の「統一」グループが運営する。2番手はファミリーマート(全家便利商店)で3000店弱。ハイ・ライフ(萊爾富便利商店)が約1280店、OKマート(OK便利商店)が約880店と続く...... 
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「「短視頻(ショート動画)」と「直播(ライブ動画配信)」(9)」
 ~ショート動画とライブ動画--マーケティングの新トレンド
 ソーシャルネットワーク化したサイトにマーケティング価値があるか否かについては、3つの方面からの検証が可能だ。まず、ユーザー数が多いこと。ユーザー数が多ければ、即ちより多くの人に働きかけることが可能となる。次いでリピート率の高さ。これがなければブランドマーケティングへの利用は難しい......
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「「短視頻(ショート動画)」と「直播(ライブ動画配信)」(8)」
 ~著名インターネットプラットフォームもライブ動画に参入、様々な機能と風格
 ショート動画アプリ美拍と秒拍も2016年、ライブ動画配信を開始した。美拍のライブ機能はSNSを非常に好む「90後」のライフスタイルにうまく則している。 例えばユーザーのライブ動画の質を向上させ、視聴者の視覚疲労を回避するため、美拍のライブ動画機能は30分という制限が設けられている......
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「「短視頻(ショート動画)」と「直播(ライブ動画配信)」(7)」
 ~インタラクティブ性の高いライブ動画がソーシャルメディアの新トレンド
 2016年、ショート動画が相変わらず高い人気を誇る一方で、新たな流行も生み出されている。ライブ動画だ。 従来のライブ放送では専用の設備を備えたアナウンス室で実況を行う必要があったが、今や、スマホでいつでもどこでも簡単に行えるようになった。ライブ動画アプリの基本機能はどれも似ている......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年7&8月合併号(vol.36)発行

 会報誌2016年7&8月合併号(vol.36)では、巻頭特集に最近若者を中心に人気の「短視頻(ショート動画)」と「直播(ライブ動画配信)」を取り上げました。スマートフォン(スマホ)をベースに各種メディアやサービスが次から次へと生まれる中国。これまで動画視聴といえば、映画やドラマ、スポーツといったテレビ番組のネット動画版がメインでしたが、最近はスマホで“自撮り”撮影した動画やライブの実況中継が新しいソーシャルメディアとして注目されています。こうしたスマホ動画で爆発的な人気を得た「網紅(ネットスター)」も登場し、その集客力を狙った企業や商品のイベントや宣伝、さらにはネット通販と絡めた企画などが出始めています。淘宝や天猫、京東などネット通販大手も動画配信を販促に活用するなど、新しい媒体としての存在感がますます高まっています。この誰もがスマホひとつで各種情報を動画発信できるニューウェーブについて、日本企業としてどう活用すべきかについての観点からまとめています。
 次に市場分析として、急拡大を続けるモバイル(スマホ)決済をピックアップしました。ネット通販だけでなく、いまやコンビニからスーパー、ドリンクスタンド、タクシー、出前など町中至るところでスマホを使った決済が当たり前になりつつあります。その先導役がアリババ系「支付宝」とテンセント系「微信支付」。モバイル決済市場の9割以上を占める両アプリが、アップルペイやサムスンペイなど新規参入組に付け入る隙を与えないほど勢力を拡大しています。スマホ決済に関しては世界をリードしていると言っても過言ではない中国。今後どのような発展が見込めるのか、考察しています。
 業界研究では、今年4月8日から新しい税制度が施行された越境ECの税制改革について分析・解説しています。訪日観光客によるインバウンドの“爆買い”とともに日本でも注目を集めている越境EC。日本旅行から中国へ戻った後でも越境ECで同じ商品を購入するということで日本企業からも期待されていますが、一方で、今回の税制改革がもたらす負の影響も懸念されています。実際に今回の変更により、実質的な増税となったのか、また越境ECが今後は下火になるのか…。そこで変更された税制の詳細について詳しく説明するとともに、その影響や政府の意図、また日本企業がどう対応すべきかについての示唆を含めて解説しています。
 中国コンビニ最前線レポートでは、内陸主要都市「武漢」(湖北)のコンビニ事情をレポートしています。ハルビン(黒竜江省)や長沙(湖南)と並び、全国で最も出店数が伸びている武漢。伸び率は実に32%超で、日系ではローソンが地場系大手の中百集団と提携して初進出します。しかし1,000万を超える巨大な人口を背景に、武漢ではすでに地場系チェーン店による熾烈なコンビニ戦争が始まっています。そのなかでも最も威勢がいいのが、南寧(広西チワン族自治区)発の新参コンビニチェーン「Today(今天)」。彼らがどのような戦略と店作りで地元市民からの支持を集めているのか…。
 最後に今号も「中国・街角ウォッチ」を掲載しています。中国の街角で出くわした面白発見や驚きを写真とともにお伝えする企画。今号は上海や桂林(広西)で出くわした光景や出来事、4つの事柄についてその背景とともにお伝えしています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.36(2016年7&8月合併号)  もくじ
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【巻頭特集】
『「短視頻(ショート動画)」と「直播(ライブ動画配信)」』
 「90後」ソーシャルメディアのニューウェーブ

【市場分析】中国オンライン決済市場
『スマホ決済普遍化で“財布を持たない”若者が急増中』
 中国モバイル決済の最新動向を徹底分析

【業界研究】越境EC税制改革
『横行する個人輸入代行を抑制し“爆買い”を沈静化』
 越境ECをめぐる中国の税制改革

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『「Today(今天)」、武漢コンビニ界で勢力急拡大』
 ローソンが進出する出店伸び率32%の巨大都市「武漢」

【中国・街角ウォッチ】街角で出くわした面白発見&驚き
『小米が絶妙のタイミングで「国民」を猛アピール!!!』
『中国“夏の風物詩”番組「中国好声音」が改名してスタート!!!』
『普段何気なく使う20元札の景色が目の前に!!!』
『上海のレジャー島「崇明島」に絶叫アトラクションが!!!』

【都市別調査】武漢 vs 長沙 編 〜その2
『マルチコア商圏の武漢、一極型の長沙』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第87回「上海ディズニーは中華風」(2016年9月23日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第87回は「上海ディズニーは中華風」(2016年9月23日付)。今年6月にオープンした上海ディズニーランドを初めて訪れた。数あるアトラクションのうち、ぜひトライすべきは次の3つ。まずは時速100kmの超高速ローラーコースター「トロン・ライトサイクル・パワーラン」。次は定番の「カリブの海賊」。巨大なスクリーンと最新の3D映像を駆使した演出が迫力満載だ。3つ目は「ソアリン・オーバー・ザ・ホライズン」。ハンググライダーで空を飛ぶ想定で、巨大な半球形のスクリーンに映し出された世界各地の著名スポットを上空から眺めるアトラクション。夜8時半から始まる花火ショーも、ミッキーマウスやドナルドダックなどが中心の東京とは異なり、中国人の好みを綿密に調査して反映させていることが伺えるライトアップの映像が見どころ。マナーやトイレなど不快に感じるほどのひどさはなかったが、唯一園内のスタッフに欠けていたものがあった。それは一体・・・。
 次回の掲載は10月7日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「China's beef boom is all about freshness(牛肉ブーム、売りは鮮度)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/China-s-beef-boom-is-all-about-freshness

※バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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