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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第253号】~中国小売のパイオニアの現状は?~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2017年1月18日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第253号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 日本では各地で大雪だったようですね。上海も先週から一気に寒さが厳しくなりました。雪は降っていないながら、連日最低気温が2~3℃と冷え込みが増しています。暖かい冬らしくない天候が続いていたので、余計に寒さが肌身にしみます。
 年末年始は実家の広島で過ごしたのですが、連日3月初旬並みの温かさ。初詣含め、例年以上に街に繰り出しました。広島市内の繁華街は大勢の客で賑わっていましたが、昨年のように周りで中国語を耳にする場面が激減したような気がしました。ドラッグストアや百貨店等でも「TAX FREE」のレジに並ぶ客も海外在住の我々くらいで…(笑)。
 一方、多くのお店では中国語のPOPやポスターが設置されているのを目の当たりにし、インバウンド需要は健在かとも感じていた矢先、あるコンビニ店で目にしたのが「香煙大量購買能够」というPOP。意味は「タバコは大量購入可能です」でしょうが、正確には「香煙能够大量購買」とすべきでしょう。またある有名なラーメンチェーン店で目にしたポスターには「拿好」の文字が…。テイクアウトの意味だと察しがつきましたが、こちらもそうであれば「外売」とすべきです。
 よく上海でも「マッサーヅ」などおかしな日本語の表記に出くわし気になりますが、日本でも同じような誤記が…。「人の振り見て我が振り直せ」ですね。
 今週のコラムはかつて中国スーパー業界を牛耳った「カルフール」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第253号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第253回)
     ~中国小売のパイオニアの現状は?~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年11月号(vol.39)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「モールに成都人の趣向反映」(2017年1月6日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Convenience store chains mushrooming across China(中国全土に広がるコンビニ)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第253回)
 ~中国小売のパイオニアの現状は?~

  年末年始の日本での休暇を終え、上海に戻って微信(ウィーチャット)を開き、朋友圏(モーメンツ)を眺めていると、仏系スーパー大手のカルフールからの広告が入っていました。微信の公式アカウントによるものです。
 これまでも、フォローしていないアカウント、例えばトヨタやスバルなどから広告が入って来ていたことはありました。普段はほとんどスルーするのですが、なぜか気になりました。「とりあえず」と思ってアイコンをタップしてみると、カルフールのネット通販アプリの宣伝。ネットに力を入れているイメージがない同社ですが、一号店や天猫超市(スーパー)などネット通販系の店舗にパイを奪われつつある昨今のトレンドを背景に、やっと重い腰を上げたのか……。
 早速アップルストアからインストールしてみました。中身はカルフールで販売されている食品や日用品がスマホ経由でも購入できるというもの。目に止まったのは日系のヤクルトと資生堂のシャンプー「TSUBAKI」くらいで、台湾からの越境商品もありますが、これといって欲しいという衝動にかられるものはありませんでした。
 そもそもカルフールで買いたいと思うものが、今やあまりないような気がします。1995年に進出し、中国スーパー業界の“パイオニア”として小売流通システムを作り上げた功労者でもあるカルフール。近年は業績不振が続き、ここ3年で30店舗以上を閉鎖しました。16年第3四半期の売上高は前年同期比7.8%ダウン。15年のランキングでは、台湾系の大潤発だけでなく、地場系の永輝超市にも抜かれて12位から14位に陥落しました。
 14年末から「easy家楽福」というコンビニ形態への転換も進めています。16年末までに上海で10店舗まで拡大したものの、歩みは鈍いと言わざるを得ません。かつてはカルフールに棚を設けることを夢見た日本企業も多かったのですが、今やそれもほぼ皆無でしょう。
 アプリ自体は15年6月からスタートしているようです。が、掲載された商品を見る限りでは、再浮上の起爆剤になりそうな要素は見当たりません。変化のスピードが速い中国経済とビジネス環境を常に意識し、自己改革を怠らず、切磋琢磨する。このカルフールのアプリを見ながら改めて自らを顧み、リマインドセットしました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「健康とエコにも優しいシェア自転車「モーバイク(摩拝単車)」(5)」
 ~ユーザーの不満点を反映した改良版「Mobike Lite」を導入
 便利でおしゃれと評価される一方で、実は乗りにくいという意見も少なくなかった。まず25kgという車体が重すぎた。更に実芯入り(空気なし)ノーパンクタイヤはクッション性に劣り、地面からの振動がもろに伝わる。サドルの高さが調整できないので背の高い男性は漕ぎにくく、また硬くて座り心地が悪いという声も多く聞かれた。前にかごがないのも、バッグや荷物のある利用者にとっては不便な点だった......
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「健康とエコにも優しいシェア自転車「モーバイク(摩拝単車)」(4)」
 ~ファッション性、利便性、健康を重視するホワイトカラー層がターゲット
 これまで多くの人が交通手段として自転車を利用しなかった理由に、ダサい自転車は恥ずかしいが、かっこいい自転車は盗まれるかもというジレンマがあった。モーバイクはこの点ファッション性の高さと鮮やかなカラーが特徴。おしゃれで、人目を惹き、まったく野暮ったさを感じさせない点が多くの若者に受入れられた。 さらに低料金だったことも、瞬く間に外出時の新たな選択肢として選ばれた理由だろう......
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「健康とエコにも優しいシェア自転車「モーバイク(摩拝単車)」(3)」
 ~頑丈な車体設計と素材でメンテナンスコストを削減
 モーバイクのようなシェアリングを目的とする自転車は、各ユーザーによって乗車の環境や状況が異なる。常に屋外で日光や雨に晒され、高い使用頻度にも耐えられなくてはならない。そのため、車体の管理・メンテナンスコストは膨大になり得る。少しでもこのコストを削減させるべく、モーバイクの設計には当初から壊れやすい部分について綿密に調査・分析したうえで、車体は自動車の工業デザインコンセプトを取り入れ、従来のものとは異なる全く新しい改造が試みられた......
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「健康とエコにも優しいシェア自転車「モーバイク(摩拝単車)」(2)」
 ~アプリをダウンロードするだけで利用可能
 アプリを利用して付近の車両を検索できること、QRコードを読み込むだけですぐに解錠できること、使用後は任意の公共ゾーンに停めておくだけでよいことがモーバイクの三大メリットだ。 歩くには遠いが、車に乗るには近すぎる、もしくはタクシーが捕まらないといった状況において、手軽で環境にも優しいモーバイクは、非常に経済的かつ健康的な交通代替手段といえる......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年11月号(vol.39)発行

 会報誌2016年11月号(vol.39)では、巻頭特集に中国アウトレット市場を取り上げました。経済成長の減速や政府によるぜいたく禁止令などの影響により、「モノ」消費に陰りが見え始める一方、娯楽や文化、レジャーなど体験志向の「コト」消費へのシフトが一気に進む中国小売現場。その両方を併せ持ちながら、低価格と充実したブランドラインナップで「モノ」消費を盛り上げているのがアウトレットでしょう。ここ2〜3年で“雨後の筍”のごとく各地でオープンラッシュが相次ぐアウトレットモール。15年の売上は全体で約700億元、16年には42、17年にはさらに37のアウトレットが開設される予定です。上海を中心とする華東地区を筆頭に、北京を擁する華北地区が同業界をリード、最近では内陸部を含む省都や主要都市にも出店が広がり、ついに寧夏の銀川にも近々西北地区初のアウトレットがオープン予定です。百貨店や総合スーパー(GMS)が各地で閉店するご時世のなか、開店ラッシュに湧くアウトレット業界。同業界の全体像を業績、地区、業態、運営元のバックグランド別に調査・分析。アウトレットが中国消費者に受け入れられる理由を考察しながら、そのうち特にウォッチすべき代表的なアウトレットである流通小売業大手の「百聯」、ヨーロッパ系の「弈欧莱」、地場系大手の「砂之船」、韓国系E-Landが運営する都市型アウトレットの「優客城市広場」の4社の取り組みと戦略について紹介しています。
 次に、注目の商業施設としてアウトレット業界で最も注目を集める天津の「佛羅倫薩小鎮(フィオレンティア・ヴィレッジ)」をピックアップしました。11年6月のオープンながら、15年の売上は30億元を超え、全体の第4位に躍り出ました。天津と北京のちょうど中間という立地面のメリットに加え、イタリアの街並みを再現させた建築デザインのほか、全国トップを誇る国際的一流ブランドのラインナップなど、買い物と観光ニーズを同時に満たすニューモデルのアウトレットとして中国を代表するモールになっています。実際に視察に訪れた日にはプラダとバーバリー店の前で入店のための長蛇の列ができており、モール内も複数の買い物袋を下げた客がほとんど。まだ飽くなき中国消費者の「モノ」に対するニーズをまざまざと見せつけられた気がします。15年1月に上海浦東に、9月には広州にそれぞれモールをオープン、17年末までに重慶、成都、青島、武漢にも出店予定の佛羅倫薩小鎮について、現地視察レポートを交えてお伝えしています。
 トレンドウォッチでは、16年のシェアリング・エコノミーの“新騎手”であるシェア自転車についてです。配車から民泊、ネイルに家庭教師派遣などスマートフォン(スマホ)を介したシェアサービスが花開いている中国O2O市場ですが、その最前線で最も注目されているのがシェア自転車の「モーバイク(mobike)」でしょう。16年4月末頃から急に上海の街角で目にするようになったオレンジ色のおしゃれなマウンテンバイク。スマホで自転車に印刷されているQRコードを読み込むだけで、乗り降りは自由。30分1元のみという低料金も一気に利用者が広がった要因といえます。一方、収益を確保するためには自転車が壊れにくくする必要があり、その分、乗り心地が相殺され、利用者からもクレームが殺到。そこで新たに乗り心地をアップさせた軽量版の「mobike lite」を投入するのですが、その背景には続々と現れるライバル企業の存在も見え隠れしています。このように競争激化の様相を帯びるシェア自転車市場、さらにはそれを利用するユーザーの声なども合わせてレポートしています。
 中国コンビニ最前線レポートでは、「西湖」で有名な浙江省の省都・杭州のコンビニ事情についてレポートしています。前号で紹介した「2016年中国都市別コンビニ発展指数」で総合20位にランクインした杭州は、地場と外資がそれぞれ約半数を占める激戦区になっています。日系ではファミリーマートとローソンがいずれも12年に初進出、現在それぞれ約100店と40店となっていますが、今回は地場系の「快客(QUIK)」に注目。16年4月の売上が前年同月比40%増を記録、今後3〜5年で浙江省内に1000店の目標を掲げる同店の出店、商品、サービス、フランチャイズ戦略について紹介しています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.39(2016年11月号)  もくじ 
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【巻頭特集】
『中国アウトレット業界徹底研究』
 中国消費現場の新たな潮流として全土に急拡大

【小売・流通現場】注目商業施設を徹底研究
『異国情緒あふれるアウトレットの“新騎手”
「天津佛羅倫薩小鎮(フィオレンティア・ヴィレッジ)」』
 中国アウトレット業界の新トレンドを牽引

【トレンドウォッチ】次の人気商品やサービスを先読み
『健康とエコにも優しいシェア自転車「モーバイク(摩拝単車)」』
 中国シェアリング・エコノミーの新星誕生

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『多種多様なサービスとデリカ類の充実により成長著しい「快客」』
 「西湖」で有名な浙江省・杭州のコンビニ事情

【都市別調査】
武漢 vs 長沙 編 ~フィナーレ
『日系ブランド:武漢のイオン、長沙の平和堂』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第94回「モールに成都人の趣向反映」(2017年1月6日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第94回は「モールに成都人の趣向反映」(2017年1月6日付)。内陸部の大都市、四川省・成都。不動産サービス業のJLLが16年5月に発表した「2016年世界多国籍奢侈品小売企業吸引力指数」によると、成都は上海と北京に次いで中国第3位となった。成都における14年の商業施設総面積は1,500万㎡で、そのうちショッピングモールが400万㎡超で全国トップ。当時建設中の商業施設320万㎡を合わせると世界第2位で、まさにワールドクラスの商業都市に成長してきた。そうしたなか、15年4月に開業した「遠洋太古里」が注目を集めている。地場系の遠洋地産と英系資本の太古地産が折半出資した同施設は、商業エリアのメッカ「春熙路」に位置するが、立地だけでは語れない人気の秘訣がある。彼らが取り組んだ工夫と戦略とは…。
 次回の掲載は2017年1月20日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
http://t21.nikkei.co.jp/
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Convenience store chains mushrooming across China(中国全土に広がるコンビニ)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Convenience-store-chains-mushrooming-across-China

※バックナンバーはこちら >>
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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第252号】~2017年はニッチ市場で勝負~

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