中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
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2017年10月18日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第292号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
浙江省の省都・杭州に行きました。上海からは約170km、車で2時間強かかります。大上海経済圏に属しながら、日本企業はじめ海外から多くの製造業を誘致して経済発展した江蘇省とは異なり、独自発展を遂げたイメージ。世界遺産の西湖や緑茶で有名な龍井など、観光資源が豊富なのも関係しているでしょう。
杭州でいつも驚かされるのが、横断歩道で歩行者優先が徹底されていること。日本では当たり前のことですが、中国では上海でもまだ車やバイクが突っ込んでくるため、歩行者は右左をしっかりと確認する必要があります。しかし杭州では警察がいるいないにかかわらず、必ず車は止まってくれます。
たまたま乗車したタクシーの運転手も、日本人とわかるとフレンドリーに日中関係について意見を聞いてきます。「もう少し両国仲良くしてほしい」と伝えると「全くの同感。こんなに近い国同士、もっとお互い行き来しなくてはだめだ」と。
アリババ本社もあり、また現政権のお膝元でもある杭州。景気も「そこそこ」と言っていた通り、町中は活気に溢れている様子。日本から中国への観光の流れが止まって久しいですが、交通マナーが良くフレンドリーな市民が多い杭州から再開してもいいのではと思いました。
今週のコラムは16年のG20サミットの舞台となった杭州の新興都市「濱江区」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第292号をお送りいたします。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第292回)
~杭州・濱江区で感じる日本食の浸透~
2. 新着コンテンツ一覧
3. お知らせ
1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年9月号(vol.47)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
「室内スキー場 建設ラッシュ」(2017年10月6日付)
(詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
(詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第292回)
~杭州・濱江区で感じる日本食の浸透~
浙江省・杭州の濱江区。世界遺産で中国内でも有数の景勝地である「西湖」を望む中心区とは、銭塘江を隔てて南側に広がる新興開発都市です。潮の関係で河が逆流する「海嘯(かいしょう)」という特異な現象が発生することで古くから有名でしたが、16年9月のG20サミットの会場として選ばれ、ここ数年で一気に都市化が進行。今では、高層ビルやマンションが立ち並ぶ現代的な都市に様変わりしています。
32万人の人口を擁する濱江区。地下鉄ですぐに西湖や下城区など市中心部に行けるのですが、地元住民の普段使いニーズの商業施設も続々とオープンしています。そのうち一番人気は、16年にオープンしたモール「宝龍城」です。中国全土32ヶ所で商業施設を運営する不動産デベロッパーの宝龍集団。杭州では下沙、富陽、萧山に続く4つ目のモールとなっています。
GAPやZARAなどの他、ユニクロや無印良品など日系の人気テナントを揃え、平日ながら夕食時には5階のレストラン街に長蛇の列ができます。1階のオープンスペースには各国のレストランやバーが並び、消費力の高さが垣間見れます。
特に日本食は豊富なラインナップで、創作料理系の居酒屋から寿司、焼肉、うなぎなどのお店が目白押し。特にうなぎ屋は店頭の屋外シートのスペースに生簀を移動し、活きたうなぎがスイスイと泳いでいる姿をパフォーマンス的に見せるなど行き交う客の興味を引いていました。
焼肉店も日本のチェーン店と遜色のないレベルの内装で、上質の牛肉を提供。日本留学経験のある店長が丁寧に接客してくれるだけでなく、紙製のテーブルマットには「牛肉は八分焼きがベスト」「牛タンは軽めに塩から焼く」「一辺に焼きすぎない」「タレは肉の半分くらいまで」「ロースはレアに焼く」といった“焼肉の心得”を記載。日本の焼肉文化を伝えたいという店主の気持ちがひしひしと伝わってきます。
すでに“見よう見まね”の域を越え、本格的な料理と環境を提供する日本料理店、またそれらを満喫し、消費できる多くの中国人客。杭州の新興居住区で、つい数年前までは“田舎”と目された濱江区。そこで目にした光景や消費現場から、日本企業や飲食店にとって未知数の潜在ニーズを実感せざるをえませんでした。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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◆広東省消費現場視察レポート (11)
~【佛山】広州との一体化を進めながら、独自の消費市場を形成
今後、祖廟商圈には、「正佳YOUNG」(2017年下半期)、「国瑞升平」(2018~2019年)等、更に多くの商業プロジェクトが開業予定だ。大手不動産ディベロッパー万科、保利、竜光、世茂等のプロジェクトも続々準備中であり、今後の発展には想像を絶するものがある......
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◆広東省消費現場視察レポート (10)
~「嶺南天地」が活性化した「祖廟商圈」
禅城区にある祖廟商圈は佛山で最も歴史が古く、成熟した商圈だ。嶺南天地は上海の「新天地」を作った瑞安集団が運営を担当。佛山祖廟付近の歴史的建築を生かし、飲食店やお洒落なショップを融合させた商業エリアだ。コンセプトは上海新天地とほぼ同じだが、嶺南天地では嶺南建築の特色を生かし、文化保護指定されている22棟の歴史建造物を上手く利用しているのが特徴だ......
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◆広東省消費現場視察レポート (9)
~【佛山】広州と深圳に次ぐ広東省第3の経済都市
佛山は、広東省で広州と深圳に次ぐ第三の都市。2016年のGDPは8,630億元で、全国でも第15位に位置する。工業の街であり、工業がGDPの60%近くを占める。国内でも有数の製造業基地で、工業生産値は、上海、蘇州、天津、深圳に次いで全国第五位。支柱産業は設備業で、16年の生産高は6,628.79億元に達しており、2020年には1兆元に達する見込みだ......
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◆広東省消費現場視察レポート (8)
~国際ブランドが相次いで進出、個性と文芸ムードの追及もトレンドに
かつて広州人と言えば、実質重視のイメージが強く、高級ブランドよりは、一定の知名度がありつつ買い得感のある商品を好んだ。しかし、90後(90年代生まれ世代)の消費が増加するにつれ、この消費傾向も変化、個性的なファッションブランドが人気を集めるようになっている。 統計によると、2016年だけで百近い新規ブランドが新規開業の商業施設に進出。また多くの国際ブランドも広州に出店を決めるなど、香港の閉店ブームとは全く逆の現象が起きている......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年9月号(vol.47)発行
会報誌2017年9月号(vol.47)では、巻頭特集に中国「世代論」を取り上げました。78年から始まる改革開放政策により、急成長を遂げた中国経済。成長とともに人々の所得や生活水準も向上する中、消費や価値観、ライフスタイル、ニーズも目まぐるしく変化してきました。
もちろん経済成長の度合いにより、沿岸部と内陸部、一線と二・三線級都市などの間で、こうした変化のスピードや幅には差があるものの、マーケティングの観点から中国消費の「今後」を占ううえで、注目され分析・議論されているテーマの一つが「世代論」でしょう。
日本でも戦後の政治・経済の変遷やイベントを節目に、「団塊」や「新人類」、「団塊ジュニア」、「ゆとり」世代などと区分して論じることが多々ありますが、中国では生まれた年代をベースに「80後(ホウ)」や「90後」、つまり「1980年後の80年代に生まれた」世代など10年単位で区分されます。
これまで中国での世代論研究は、まず“一人っ子”世代の「80後」にスポットライトが当たり、後付け的に「60後」や「70後」にも言及。さらにここ数年は「90後」が注目され、今後は「00後」が研究分析対象として注目されつつあります。もちろん、どの世代も学生から社会人になり、結婚、出産、子育てと同じ人生の歩みをたどるわけで、それぞれ子供を中心とした家庭のための消費が中核となるのですが、各世代が生まれ育った中国経済及び社会の状況や変化、ネットやデジタル機器の普及などにより、価値観やライフスタイルに差異があるのも実状です。
また更には、若い世代だけでなく、経済的にも時間的にも余裕がありながら健康的で精力的な“若い”高齢者、つまり「アクティブシニア」とも呼べる60後世代が、今後の消費マーケットで無視できない存在感を示し始めています。拡大が続く中国消費市場攻略が命題とされる日本企業にとっても、こうした世代論的な研究分析に基づく洞察やトレンド予測力を高め、多様化するニーズに対応していく必要があるでしょう。
そこで今回、少子化と高齢化が同時進行する中国全体の人口問題を踏まえながら、50後から00後の各世代の背景や特徴を詳細に考察し、今後の消費トレンドや発展の可能性について分析しました。
次に、業界研究では、「見た目重視」や「ちょっといいもの」を追い求める「消費のアップグレード」トレンドを背景に、中国各地で爆発的な成長を見せる中国風茶飲料業界をピックアップしました。
ユーロモニターの統計によると、16年の中国のコーヒー及びその他飲料販売店の売上は前年比8.2%増の926億元。なかでも「その他の飲料店(スイーツショップ、各種ドリンクバー、ミルクティーチェーン、従来型茶芸店、新型中国風茶飲料店等)」の販売額は14.5%増の413億元、21年には779億元に達すると見込まれるなど、急成長を見せる中国茶飲料。
会報誌17年4月号で紹介した超人気の網紅(※ネット口コミ人気)店である「喜茶(HEYTEA)」を筆頭に、最近中国の各地で同じような“お洒落”で“ヘルシー”な茶飲料専門店が続々誕生。彼らに共通するのは「見た目の良さ」と「ハイクオリティ」で、中国若年層の「消費のアップグレード」ニーズの高まりを反映しているともいえます。
そこで、中国茶飲料チェーン業界の発展経緯や消費者の趣向の変化などについて全体をおさらいしたうえで、最近流行りの中国茶飲料の注目チェーン店である「一点点」、「inWE因味茶」、「恋暖の初茶」、「芭依珊813」、「奈雪の茶」、「米芝蓮」、「TPLUS茶家」について、各店の人気の秘訣や成功の背景について調査・分析しました。
中国コンビニ最前線レポートは、中国ネット通販プラットフォーム大手の京東(JD.com)が、今後5年間で中国全土に100万カ所以上オープンさせると発表した「京東コンビニ」について。
ネット取引実績の成長率が14年の107%から15年は84%、16年は47%と減速傾向にあった京東は、このコンビニ100万店計画をベースに、農村地域に多く見られる従来型の“パパママ”商店を現代型モデルへ転換。同時に、京東のネット販売を農村市場にまで浸透させ、オフラインとオンラインを融合させた新しい運営モデルを目指そうとしています。
京東のネット通販で培ってきた運営ノウハウやサポート体制、商品の仕入れルートに物流網をベースとして、農村部でコンビニ店舗網を広げることで、ネットとリアルの両取りを目論む京東コンビニの動向について考察しています。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.47(2017年9月号) もくじ
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【巻頭特集】
『今後10年の消費を左右する90後と00後
大きな潜在消費力を持つシルバー世代』
中国世代論「50・60・70・80・90・00後」徹底分析
【業界研究】中国茶飲料業界
『「消費のアップグレード」が牽引、新・中国風茶飲料業界が爆発的成長』
「お洒落」「ヘルシー」「見た目」がキーワード
【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『ネットとリアルを融合 100万ヶ所の店舗を5年間でオープン予定』
中国EC大手の京東(JD.com)が仕掛ける「京東コンビニ」店
【都市別調査】
山西省・太原
『新エネ車推進で大気改善 消費動向にも新風』
※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
第113回「室内スキー場 建設ラッシュ」(2017年10月6日付)
日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
第113回は「室内スキー場 建設ラッシュ」(2017年10月6日付)。中国最北部に位置する黒竜江省の省都・ハルビン。今年6月末に、不動産デベロッパー大手の万達(ワンダ)集団が「万達城」をオープンさせた。モール、遊園地、ホテルが一体となった娯楽・レジャー施設で、特に注目を集めているのが、敷地面積8万平米で世界最大規模を誇る室内スキー場だ。
モールと遊園地の間にそびえ立つ“ピアノ”のような外観の巨大建築物は、ひと昔前の「ららぽーとスキードームSSAWS(ザウス)」を彷彿とさせる。スキー場への入口はモール内に設置。値段は、2時間288元、3時間388元、終日488元で、ウェアと用具のレンタル代が含まれている。
日本ではバブルの“象徴”と目されたザウスだったが、こうした室内スキー場の建設ラッシュの運命はいかに…。
次回の掲載は2017年10月20日を予定しています。
※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。
「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
https://asia.nikkei.com/Business/Trends/Shanghai-spots-get-hot-thanks-to-word-of-mouth-advertising
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