中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
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2017年12月6日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第299号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
先週末はアメリカ留学時代のルームメイトが上海に来ました。彼は卒業以来、ずっと商務省勤務の公務員、現在は外交官にキャリアチェンジし、北京のアメリカ大使館で働いています。
食事の際に、彼の話で興味深かったのが、人生で一番不幸と感じるのは「46歳」だという話題。アメリカで行われたアンケート調査で、自分の幸福度を自己評価してもらった結果、判明したとのこと。幸福度を縦軸に、年齢を横軸にすると、ちょうどU字型の曲線を示すそうです。
つまり若いうちはまだ希望や自分の可能性に対する期待が強いのですが、それが現実とかけ離れていくにつれ、幸福度が低下。一方、46歳を境にある程度自分の将来が見えてきたり、そうしたこだわりを手放し始めるから、幸福度も上がっていくのではという話に。
ちょうど彼も私もその年齢に差し掛かる直前。二人とも何となく納得だったのですが、中国の同年代はどうなんでしょう。経済成長の波に乗った勝ち組も多いでしょうし、もっと「幸福」と感じる層が多いような気がしますが…。
今週のコラムは先週紹介したハルビンの万達屋内スキー場の体験談です。では、中国市場インサイトメルマガ第299号をお送りいたします。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第299回)
~ハルビンの屋内スキー場体験談~
2. 新着コンテンツ一覧
3. お知らせ
1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年10月号(vol.48)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
「越境ECに新興勢力」(2017年12月1日付)
(詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
(詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第299回)
~ハルビンの屋内スキー場体験談~
先週のメルマガコラムで紹介したハルビンの「万達(ワンダ)文化旅遊城」。一番の目玉である屋内スキー場について、体験談含め、日経MJの「中国&アジア商売見聞録」コラムに掲載したのですが、こちらでも紹介したいと思います。
敷地面積8万平米で世界最大規模を誇る屋内スキー場「万達娯雪楽園(スキーパーク)」。モールと遊園地の間にそびえ立つ“ピアノ”のような巨大建築物には、遠目からも圧倒されます。最大高低差80メートル、最長滑走距離500メートルの本格的なコース設計で、スキー選手のトレーング基地としても活用されているとのこと。
訪れたのは7月末。昼間は若干汗ばむほどの暑さでしたが、モールに入るとひんやりどころかゾクッとするほどの寒さ。いくら冬の寒さに慣れているからとはいえ、さすがにクーラー効かせすぎだろうと思っていたところ、その原因はスキー場への入口がモール内に設置されているからでした。
値段は、2時間288元、3時間388元、終日488元で、ウェアと用具のレンタル代が含まれています。受付を済まし、まずはウェアとブーツを選択。ロッカーに荷物を置き、次にスキー板とストック、着用が義務付けられているヘルメットを借ります。グローブのレンタルはありませんでしたが、周りはほとんど素手でゲレンデに向かっています。
ゲレンデは、2階構造になっており、1階は緩やかな傾斜の初級コースと雪遊び用のお城。2階にはエスカレーターで入口までのぼります。ゲレンデに出るとひんやりとした寒さは感じるものの、夏だったせいかむしろ快適。館内は常時マイナス5℃前後で、館内全体に薄い霧がかかり、まるで自然の中にいる感じがします。
ゲレンデは大きく3コースに分かれており、こぶなどが設置された上級、傾斜の厳しい中級、そして若干傾斜が緩やかな初中級。リフト2基とベルトコンベア2基が設置されています。雪質はパウダー状で、アイスバーンもない絶好のコンディション。
夏休み期間中だったせいか、習いたての初心者や子供が多いイメージ。スキーとスノボがちょうど半々くらいで、若者にはスノボのほうが人気のようでした。私も約20年ぶりのスキー。何とか「昔取った杵柄」で華麗に(?)何度か滑ったのですが、おそらく毎回はクリーニングされてはいないだろうレンタルウェアの汗臭さに耐えきれず、1時間弱で体験取材終了。
19年に広州、20年には成都にそれぞれ同規模の屋内スキー場を建設予定の万達。日本ではバブルの象徴とされた屋内スキー場ですが、雪がほとんど降らない南の地域でのオープンは、果たして吉と出るか…。注目しましょう。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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◆「消費のアップグレード」が牽引、新・中国風茶飲料業界が爆発的成長(5)
~【芭依珊813】「音楽茶館」として周辺住民に憩いの場を提供
「芭依珊813」は13年に深圳で設立。創始者と経営チームは全て台湾出身だ。茶飲料一杯30~40元前後で、新茶飲料ブランドの中でも高級路線。 ネットでは「茶飲料界のエルメス」と称されている。他の茶飲料店と最も異なるのが、そのポジショニングを「音楽茶館」としている点だろう。消費者に娯楽とレジャーの場所を提供したいという考えから、 店舗面積を広くとっている......
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◆「消費のアップグレード」が牽引、新・中国風茶飲料業界が爆発的成長(4)
~【inWE因味茶】強力な経営陣をバックにネット販売にも注力
「inWE因味茶」の1号店は、15年6月に上海に誕生した。16年7月にネット通販大手「京東(JD.com)」CEOの劉東強から5億元の個人出資を獲得。また通称「奶茶妹妹(ミルクティーシスター)」と称されている劉夫人の章沢天が同ブランドのキャラクターに任命され、大きな話題を呼んだ。その後、北京、蘇州、杭州、南京等でも店舗を展開。上海百聯嘉定購物中心、杭州嘉里中心、北京銀泰中心、南京茂業天地、北京国瑞城等にも進出し、16年末時点での店舗数は18を数える......
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◆「消費のアップグレード」が牽引、新・中国風茶飲料業界が爆発的成長(3)
~【一点点】台湾発のカスタマイズ重視型で長蛇の列が
「一点点」は台湾の人気ミルクティーブランド「50嵐」傘下のブランドで、11年に上海に進出、6店の直営店をオープンした。15年から人気が高まり、その店舗展開を加速。 特に目立った特徴もなく、一見普通のテイクアウトスタンドと変わらないが、どの店の前にも長い行列ができている。その人気の要因は、実際の茶葉と新鮮な牛乳など良質の原材料を使用......
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◆「消費のアップグレード」が牽引、新・中国風茶飲料業界が爆発的成長(2)
~大衆チェーンから個性派へ、消費のアップグレードが牽引する業界の変化
人々が「天然」、「健康」を意識し始め、また消費にも「差別化」や「個性」が重視されるようになると、ミルクティー業界も第三期と呼ぶべき変革期を迎える。市場参入する新たなブランドの多くが原材料にこだわるようになり、人工的な茶パウダーや粉ミルクは避けられるようになった。新鮮な牛乳を使用することが基本となり、お茶も本物の茶葉は当然で、なかには高級茶を使用するブランドまで現れた......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年10月号(vol.48)発行
会報誌2017年10月号(vol.48)では、巻頭特集に中国越境EC業界で突如として頭角を現した「網易考拉海購(Kaola.com)」(以下、網易考拉)を取り上げました。
90年代の中国インターネット創成期に、雅虎(Yahoo)や新浪(Sina)、捜狐(Soufu)等と並び大手ポータルサイトの一角を担った「網易(NetEase)」。無料メールサービスの「163.com」が全土に広く普及しながら、どこか“二・三番手”のイメージが拭いきれませんでした。
検索エンジンの百度(Baidu)やネット通販のアリババ系淘宝網(Taobao)、さらにはテンセントのQQなど「BAT」が中国ネット業界を牛耳るようになるとともに、「ポータルサイト」が時代遅れになるにつれ、網易の存在感も日増しに薄れていきました。もはや忘却の彼方へ葬り去られた感のあった「網易」ですが、久しぶりに再登場したのが越境EC。なおかつ、ネット通販の両雄である天猫と京東を凌ぐ勢いがあるとのこと。
市場調査コンサルのiiMedia Research(艾媒諮詢)が公表した「2016-17中国越境EC市場研究報告」によると、16年の越境EC輸入小売業の売上シェアにおいて、網易考拉が全体の21.6%を占めトップに。(天猫国際と唯品国際が、それぞれ18.5%と16.3%で続く)また、ユーザー満足度とスマホ海外通販ユーザーの正規品保証信頼度でも第1位に選ばれたそうです。
同じくiiMedia Researchの「2017上半期中国EC全体ランキング」でも、網易考拉は、業績、ユーザー体験、満足度、メディア影響力等の各方面で、傑出した評価を獲得、「中国越境EC総合競争力ランキング」で第一位に選ばれています。
このように突如としてまた““復活”を遂げた網易の越境EC部門。その復活を実現せしめた戦略や秘訣、方法は何だったのでしょうか。彼らの斬新的な商品調達から価格設定、プロモーション、配送網に至る創意工夫について、調査・分析しました。
次に、業界研究で中国スマートフォン(スマホ)端末市場をピックアップしました。15年以降、急成長を続ける中国国産スマホメーカー。小米(シャオミ)を皮切りに、華為(ファーウェイ)、OPPO、vivoなどが頭角を現し、世界のスマホ市場を圧倒的にリードしていたアップルとサムスンを脅かす存在になりました。
実際にアイフォーンの中国での販売台数は6四半期連続で減少、サムスンは更に低迷。調査会社Canalysの報告によると、17年第2四半期の中国スマホ出荷台数は1.13億台。そのうち、華為が2300万台で最も多く、OPPOが2100万台で第2位、vivoが1600万台で第3位、小米が1500万台で第4位だったとのこと。アイフォーンの中国での市場シェアはすでに第5位にまで後退。国内スマホ市場での中国国産ブランドのシェアは87%にまで高まっているそうです。
そうした中、16年以降、特に「OPPO」の躍進が際立っています。OPPOはここ2年間、中国のほとんど全ての人気テレビ番組にスポンサーとして名を連ね、駅やバス停、空港なども同社の広告で溢れるほどです。
2001年設立の同社が、携帯電話端末に参入したのは08年。スマホ販売台数は12年の890万台から、13年1300万台、14年3000万台、15年5000万台、そして16年に7840万台と着実に成長。16年第3四半期に中国スマホ市場の出荷台数で初のトップに。17年第2四半期の全世界での売上も第4位に入るなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長しています。
競争が熾烈な中国スマホ端末市場で、OPPOがいかに生き馬の目を抜く成長を遂げたのか。その原動力について、ターゲット都市や客層の選定、製品、販売(代理店)網、プロモーションなどを含むマーケティング戦略について洞察しました。
今号では業界研究として、中国オンライン旅行市場も取り上げました。中国経済の発展に伴う国民の可処分所得上昇により、高まり続ける旅行ニーズ。16年の中国国内旅行者数は、前年比11%増で44.4億人に。また海外旅行に出かける人の数も、前年比4.3%増の1.22億人に達したもよう。海外旅行による消費も5.1%伸び、1098億米ドルとなりました。
そうした中、最も成長に勢いがあるのがオンライン旅行市場です。旅行や航空券、ホテルの予約から、春節や国慶節など大型連休の移動の手配に至るまで、スマホの旅行アプリを利用するユーザー数は着実に増加中。IT及びネット分野の研究機関である速途研究院の統計によると、16年の中国オンライン旅行取引の規模は6342.5億元に達し、前年比37%の成長を記録したそうです。
スマホを介したビジネスが活況を見せる中国。その先達として、早くから普及が進み成熟した感すら帯びるオンライン旅行市場。その実態と今後の動向について、統計データをもとに解説しています。
中国コンビニ最前線レポートは、中国チェーン経営協会と米系ボストンコンサルティングが共同で17年5月に公表した「2017中国コンビニエンスストア発展報告」について。
15年に9万1000店だった中国のコンビニ店舗数は、16年に前年比9%増の9万8000店に拡大。また業界全体の売上も、15年の1181億元から13%増の1334億元を記録。チェーン経営のコンビニブランド数は260超。そのうち、メジャーとされるブランドが62を数え、それら主要ブランドの店舗数は合計で8万5748店を数えているようです。
日系では、全家(ファミリーマート)が1810店で第7位。セブン-イレブンが1371店で第11位、羅森(ローソン)が1003店で第14位とトップ20にそれぞれランクイン。特に注目すべきは、いずれも店舗数の伸びがそれぞれ20.6%、242.8%、79.5%と他チェーン店と比べて突出している点。中国でのコンビニ展開を積極化している日系3社ですが、この成長市場を虎視眈々と狙っている地場系ブランドの存在も侮れません。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.48(2017年10月号) もくじ
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【巻頭特集】
『網易考拉海購(Kaola.com)が中国越境ECのトップに』
「正規品・低価格・サービス・斬新さ」で人気爆発
【業界研究】中国スマホ端末市場
『チャネルの優位性と強気のマーケティングでOPPOが市場を牽引』
中国国産スマホが大躍進、アップル・サムスンは時代遅れ?
【業界研究】中国オンライン旅行市場
『レジャーと農村旅行者がブルーオーションに』
急成長を遂げる中国のオンライン旅行市場
【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『市場が拡大する中で日系3社の店舗数が突出した伸長率示す』
「2017中国コンビニエンスストア発展報告」公表
【都市別調査】
高まる健康志向 〜その①
『「天然」「健康」トレンド 関連産業の成長にも波及』
※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
第117回「越境ECに新興勢力」(2017年12月1日付)
日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
第117回は「越境ECに新興勢力」(2017年12月1日付)。アリババ・天猫(Tモール)の単日取引額が1682億元という記録更新で幕を閉じた「独身の日(双11)」セール。そのわずか2週間後、まだ熱狂冷めやらぬ雰囲気が色濃い街中の液晶広告に流されたのは「黒五」という文字だ。ブラックフライデーにちなみ、今度は「越境EC」をメインとした一大キャンペーンだ。
13年頃から急成長してきた中国越境EC。政府の後押しで保税区倉庫を活用したプラットフォームや物流の整備に伴い、広く普及した。国内EC同様に、2強の天猫と京東(JD.com)が市場を二分するかと思いきや、新たな刺客が登場した。「網易考拉海購(カオラ)」だ。
一時期ポータルサイトや無料メールサービスで名を馳せた「網易(ネットイース)」が、見事に越境ECで“復活”。彼らがこの分野でユーザーから支持されている理由とは、果たして一体…。
次回の掲載は2017年12月15日を予定しています。
※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。
「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
https://asia.nikkei.com/Business/Trends/Shanghai-spots-get-hot-thanks-to-word-of-mouth-advertising
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