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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第309号】~スケールに圧倒される兵馬俑~

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2018年2月21日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第309号】
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 春節快楽!キャストの大亀です。

 中国では先週16日に春節(旧正月)を迎えました。今年は例年よりも遅めの春節。もう日本の正月を過ぎて早1ヶ月半も経つというのに、また「新年快楽!」と祝う違和感。毎年の繰り返しになりますが、中国生活20年になりながら、未だに慣れません。

 今年の干支は「戊戌(つちのえ・いぬ)」。「戌」にはもともと「滅(ほろぶ)」の意味があったようで、成熟を終え、一つの区切りを迎える年と解釈されているようです。枯れたものや終わったものを整理し、新しい始まりに向けて準備を整える年と言えるでしょう。

 犬は縄文時代から、狩猟のパートナーとして、家を守る番犬として、そして家族として、人間と生活を共にしてきた一番身近な動物です。中国でもペットとして犬を飼う人が増加中で、その数は全国で2700万匹を超えているとされています。(ちなみに日本は約900万匹)

 犬の鳴き声は「ワンワン」。中国語では「汪汪(旺旺)」。旺旺は、台湾系スナック菓子やパック牛乳で有名な会社名でもありますが、元々運気上昇の意味が含まれた言葉です。犬の鳴き声とともに、日中関係、さらには皆様の事業や健康が「旺旺」となりますようお祈り申し上げます。

 今週のコラムは中国観光のメッカとも言える西安「兵馬俑」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第309号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第309回)
     ~スケールに圧倒される兵馬俑~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年12月号(vol.50)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「無人コンビニ体験してみた」(2018年2月9日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第309回)
 ~スケールに圧倒される兵馬俑~

 中国を代表する観光都市の一つ、西安。西周から唐にかけて約1000年間も首都だった古都として、市内には石レンガの城壁が残るなど、これぞ“ザ・中国”的な街並みが魅力です。しかし、最も国内外から西安に観光客を引き寄せているのは「兵馬俑」でしょう。

 言わずと知れた兵馬俑。市中心部の鐘楼から北東へ約40kmの場所に、「秦始皇兵馬俑博物院」があります。入場チケットは大人一人150元(12月から2月のオフシーズン時は120元)。16歳以下と老人は無料で、購入にはパスポートの提示が必要です。

 兵馬俑が初めて発見されたのは1974年3月。地元の農民がたまたま入った井戸の先が、現在の「一号坑」でした。1987年には中国初のユネスコ世界遺産に登録、エジプトのピラミッドらとともに「世界8大奇跡」と称されています。

 兵馬俑博物院の訪問は今回で3回目。05年の初訪問は、漫画「島耕作」でお馴染みの弘兼憲史先生の取材に同行した際でした。何度見ても、あのずらりと並べられた兵隊や馬などの俑の威厳さとスケールの大きさに圧倒されます。これが2200年前に造られたのかと想像すると、中国の歴史と当時の技術力の高さ、さらには始皇帝の権力の強大さに頭が上がりません。

 今でこそ、こうした兵馬俑は灰色で若干黒ずんでいますが、実は発掘当時はすべての俑に色とりどりの塗装が施されていたとのこと。出土による湿度等の環境変化や微生物、可溶塩などにより、4秒後には表面が変化し始め、ものの4分で完全に色あせたそうです。今ではそうした塗装を保護する技術も開発され、当時の着色のまま残る展示品もあり、必見です。

 「3号坑」では、発掘直後の状態も展示されており、土に埋もれた兵士や馬の俑がグチャグチャな状態。ここからかけらを一つずつ掘り起こし、それらを立体パズルのように組み合わせて行く作業は、相当な忍耐と労力が必要であることが察知できます。

 院内では、スマートフォン(スマホ)SNSの微信(ウィーチャット)の公式アカウントを利用した中国語の電子ガイドサービスが無料で提供されています。一方、百度(バイドゥ)も兵馬俑や馬車の様子を立体的にビジュアルで再現するような「AI(人工知能)」アプリで対抗しており、主導権争いが繰り広げられています。

 そうした中、団体客を引き連れたガイドが「目が一重の兵士が多くないですか?それは当時、一重の方が美男子とされていたから」とか、「中級や高級の兵士になると、歳を重ねているせいかお腹周りが中年太りになっていますね」といった説明も。スマホ普及により、ガイド商売も“あがったり”と思っていましたが、改めて、こうしたプロによる“こぼれ話”的な説明も、価値あることを実感しました。

 中国に赴任されている方は特に、ぜひ一度は、この兵馬俑を見に西安を訪れてほしいと思います。 

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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◆今年の「双11」&「黒五」セールに見る中国ECの消費トレンド
 ~中国人消費者は何を好み、何を買う?

 11月。中国の電子商取引(EC)業界にとって、一年で最も重要な月といっても過言ではない。EC業界の2大セール日、「双11(独身の日:11月11日)」と「黒五(黒色周五:ブラックフライデー)」はいずれも11月の開催だ。「双11」は10年のスタート、中国EC業界の最大手・アリババ傘下の淘宝(タオバオ)と天猫(Tモール)が開催するネットセール日だったが、ここ数年は中国全土のEC企業と消費者を巻き込んだ一年に一度の“お祭り”日となっている......

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◆チャネルの優位性と強気のマーケティングでOPPOが市場を牽引(5)
 ~若者向け、ファッショナブルというポジショニングにより一線級都市へ逆進出

 OPPOの製品は当初、三線・四線級都市でのみ人気を得ていたが、若者向けのファッショナブルなポジショニングが消費者に浸透するにつれ、一線・二線級都市での人気も高まっている。16年の国慶節期間中に、上海の黄浦江沿い、広州のテレビ塔、北京王府井で屋外大型イルミネーション広告が流された。 オフラインの流通チャネル網では、中国移動(チャイナ・モバイル)と中国聯通(チャイナ・ユニコム)など通信キャリア各社の営業店に進出......

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2017年12月号(vol.50)発行

 会報誌2017年12月号(vol.50)では、巻頭特集に中国物流業を取り上げました。ネット通販の発展に伴い、膨大な量の宅配便需要が生まれれている中国。国家郵政局の統計によると、14年の中国の宅配便件数は139.6億件。16年には312億件に達し世界一の規模に。17年は400億件超えが濃厚とされているなか、その7割を電子商取引(EC)関連が占めています。

 実に日本の10倍(16年に40億1861万件)の宅配便を取り扱うまでに成長した中国宅配業界。17年も新記録更新で熱狂に包まれた11月11日の「双11(独身の日)」セール。天猫(Tモール)だけで8.12億件もの宅配便需要が発生。実際にセール当日に、郵便局と宅配便各社が処理した小包件数は、3.31億件にのぼったとのことで、「物流クライシス」と騒がれている日本からすれば、想像の域を遥かに超えたスケールです。

 アリババによると、「双11」セールが11月11日の午前0時にスタートしてから12分後、第1号の注文商品が上海で配送を完了。33分後には、越境ECの商品第1号が寧波の消費者の手元に到着。69分後には、農村での注文第1号が貴州省黔南苗族布依族自治州で配達という驚くべきスピード。午前9時半の時点で発送した商品数は1億件超で、前年実績の正午過ぎから大幅にスピードアップ。さらに、午後4時に「双11」の小包を受取った消費者が、全国340都市に及ぶなど、質量ともに中国宅配業の成熟ぶりは目を見張るものがあります。

 これが実現できた背景には、「双11」キャンペーン期間中に動員された300万近くの人員のほか、3000万平米の用地、9万台の輸送車両、90機あまりの貨物専用飛行機といった充実の物流インフラの存在は当然のこと。これ以外に、ロボットやビッグデータを活用した輸送効率の向上や、オートメーション化された無人倉庫の拡充など、世界に先駆けた実験と実用化を進める、中国物流各社の飽くなきイノベーションを無視するわけにはいきません。

 このように急速に発展を遂げる中国宅配業。それを引っ張るのが、ネット通販の二強、アリババと京東(JDドットコム)です。淘宝(タオバオ)から天猫、さらには越境ECの天猫国際とアリババのECエコシステム(生態系)を裏で支える「菜鳥網絡(Cainiao Network)」と、京東の本体から物流部門が17年に分離独立した「京東物流」。

 両社の事業モデルから配送・倉庫網、人員体制、ビッグデータの応用、物流フローの自動化、無人倉庫、双11の物流効率、越境EC、ラストワンマイルの取り組みなどを徹底的に比較分析。さらには今後の競争の焦点となるコールドチェーン物流やオムニチャネル概念「新小売」トレンド下の戦いについて、深く掘り下げています。

 次に、トレンドウォッチでは毎年恒例となる「2017年中国消費トレンド番付」を発表しました。シェア自転車や直播(ライブ動画)、網紅(ネットアイドル)などスマートフォン(スマホ)を介したアプリやシェアビジネスが一気に誕生した16年と比べると、目新しさがあまりなかった17年。

 しかし、そうした新興ビジネスやサービスが普及・定着し、新しい形へと進化する土台づくりが進んだといえるでしょう。特にメディアや業界で注目されたのが「新零售(小売)」と「消費昇級(アップグレード)」。前者はアリババ創業者のジャック・マー氏が提唱、ネットとリアルの垣根をなくすオムニチャネルを表現したキーワードで、ネットスーパーや「スーパー+レストラン」、さらには無人コンビニといった新業態が続々と誕生しました。

 一方、少々割高ながらより良いものを求め始めた中国人消費者の「消費昇級」トレンドも、沿岸部だけでなく内陸部にまで全土に広がりを見せました。5~6時間の行列待ちはなんのその、通常の2~3倍する値段のミルクティーを求める客で毎日溢れる「喜茶(HEYTEA)」。味や食材だけでなく、店内の内装やデザイン、お洒落なカップなど、「インスタ映え」ならぬ微信(ウィーチャット)の“モーメンツ映え”が、一種のブームになりました。

 若者だけでなく、定年を控えながら健康で活力に溢れた60後(1960年代生まれ)世代を代表とする「アクティブシニア」など、世代を超えて、より良い生活の「質」と「小確幸(小さいけれども確かな幸せ)」を求めるようになった中国人消費者。こうしたトレンドを背景に、コンビニや高級スーパー、アウトレットにコト(体験)向けの施設やサービスなど、今後の中国消費を占ううえで、重要なキーワードと言えるでしょう。

 その他にも、カーシェアリングやフィンテック系の消費者金融、人気スマホゲームやエンタメ施設、さらには影響力のあったテレビドラマやバラエティ番組、中国政府の政策など、16年の消費トレンドが一度に“おさらい”できます。

 中国コンビニ最前線レポートは、店舗数2万5000店で中国最大のコンビニチェーン「易捷」について。中国三大国有石油企業の一つ、中石化集団(シノペック)傘下のガソリンスタンド併設タイプのSS型コンビニチェーン。14年には中石化易捷銷售有限公司として分離独立しています。

 店舗数と売上で他を圧倒する易捷ですが、1店舗当たりの売上はあまり芳しくないのが現状。1店舗の1日当たりの平均売上高は、15年は2717元、16年は3846元と増加傾向ながら、セブンイレブンの2万元、ローソン(羅森)の8000元、さらには業界平均の6000元前後を大きく下回っています。

 こうした状況を改善すべく、多くの新戦略を打ち出している易捷ですが、その方向性と施策はいかに。2億に迫る勢いの中国マイカー保有台数を背景に、マイカー族のニーズを意識した商品とサービスをいかに提供できるかが、勝負の大きな鍵となるでしょう。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2017年12月号(vol.50)  もくじ
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【巻頭特集】
『「新小売」トレンド下の物流競争 ~ 京東物流 vs アリババ菜鳥網絡』
 ECの発展が中国宅配便業界の急発展を後押し

【トレンドウォッチ】
『「新小売」と「消費昇級」が二大キーワード』
 2017年中国消費トレンド番付

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『中国2万5000店の最大コンビニが目指す多機能型販売の構築』
 ガソリンスタンド併設のSS型コンビニ「易捷」

【都市別調査】
高まる健康志向 ~その③
『健康ブームの目的は、「健康」だけに非ず』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第121回「無人コンビニ体験してみた」(2018年2月9日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。

 第121回は「無人コンビニ体験してみた」(2018年2月9日付)。2017年7月にアリババが初の無人コンビニ店「淘珈琲」をデモ公開後、各地でテスト店舗が続々誕生した。繽果盒子(ビンゴボックス)、F5未来商店、小麦鋪など、その数は40社を超える。

 ネット通販の京東(JDドットコム)や家電量販の蘇寧(スニン)なども同分野に参入し、業界では一種のブーム。そうした中、米国で話題の「アマゾン・ゴー」タイプの無人コンビニ店「簡24」が注目されている。入店客の顔や格好、仕草、購入の動作などを、天井や壁に取り付けられた無数の監視カメラが視覚識別したうえで、センサーとAI(人工知能)が購入額を判断するというものだ。

 実際に店舗で買い物体験したが、ある動作がカメラの識別能力を狂わせた。その動作と識別レベルの実態はいかに…。

 次回の掲載は2018年2月23日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Shanghai spots get hot thanks to word-of-mouth advertising(SNS人気店の秘訣)」
https://asia.nikkei.com/Business/Trends/Shanghai-spots-get-hot-thanks-to-word-of-mouth-advertising

※バックナンバーはこちら >>
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