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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第330号】~W杯で存在感を増した中国企業~

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2018年7月18日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第330号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 フランスの優勝で幕を閉じたロシアワールドカップ(W杯)。ドイツやアルゼンチンなど優勝候補とされた国が相次いで脱落する中、最後に栄冠に輝いたのは、19歳のエムバペなど若い力がみなぎるフランス。まさにサッカー界の世代交代を目の当たりにした気がします。

 今回のW杯は、中国でもこれまで以上に盛り上がった気がします。前回のメルマガでもお伝えしたとおり、自国チームが参加していないにもかかわらず、毎試合“異様”な盛り上がりが、チャットアプリ「微信(ウィーチャット)」の朋友圏(モーメンツ)からも見て取れました。もちろん、その多くが勝敗を“賭け”ているからというのもありますが…。

 グラウンドそばの広告では、中国企業のものが目立ちました。万達(WANDA)、蒙牛、Hisense、vivo等々。特に蒙牛は「自然力量 天生要強」と中国語の文字も。正直中国で生活していないと、そもそも何の広告なのかわからないでしょう。

 全試合をCCTV(中国中央電視台)が実況中継。また時差的にもちょうど夜の時間帯に放映となり、今回は中国で絶対盛り上がるという計算があったのかもしれません。中国の大観衆向けに出した広告だとしても、一定の効果はあったでしょう。

 今週のコラムはCCTVのW杯中継で気になった広告についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第330号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第330回)
     ~W杯で存在感を増した中国企業~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年5月号(vol.54)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
        第131回「成長する中国ペット市場」(2018年7月6日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第330回)
 ~W杯で存在感を増した中国企業~

 6月14日から約1カ月、中国でも最高の盛り上がりを見せたサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会が、フランスの20年ぶりの優勝で幕を閉じました。上海に来てから約14年になりますが、今回ほど盛り上がったW杯はなかったように思えます。

 実際、中国内の視聴者数が最終的に10億人を突破したと見込まれています。これは2010年の3.29億人、2014年の2.52億人から大幅アップ。その背景には、今回のW杯ではCCTV(中国中央電視台)のほかに、動画視聴サイトの「優酷(youku.com)」と「咪咕(miguvideo.com)」にも独占放映権が与えられ、モバイル端末での視聴が増えたことも関係しているようです。

 こうした膨大な数の視聴者をターゲットに、CCTVでは多くの広告が流れました。特に目立ったのは国産スマートフォン(スマホ)メーカーでしょう。人気タレント・呉亦凡を起用した小米(シャオミ)、AI(人工智能)機能をアピールしたvivo(ビボ)、そしてブラジルのネイマールが出演したoppo(オッポ)の3社。

 また、蒙牛乳業やアディダスでメッシが、長城汽車の高級SUVブランド「WEY」でクリスティアーノ・ロナウドなど、中国でも知名度の高い人気選手が出演する広告も数多く流れました。

 一方、ここぞとばかりに露出を高めたのがスマホアプリの各種サービス会社。中古品売買(フリマ)の「転転」、中古車売買「瓜子」と「優信」、グループ購入「拼多多」、旅行情報「馬蜂窩」、不動産情報「貝殻」、人材仲介「BOSS直聘」、Q&A「知乎」など。特に転転と瓜子、優信以外は、普段の生活でほとんど広告など目にすることのなかったアプリの数々です。

 こうしたアプリ各社の広告はいずれも軽快なリズムやメロディで、何度も同じセリフを繰り返す “洗脳”的な手法を採用。何度も聞いているうちに、どこか脳裏にそのメロディが焼き付いて、否が応でも記憶されます。もう少し“クリエイティブ”で映像効果の高い広告のほうが……と思いながらも、一度に多くの視聴者に覚えてもらうには、この方法が一番効果が高いのでしょう。

 一方、日本企業で目立ったテレビ広告は、日産くらい。スポンサー企業として名を連ねる日本企業はゼロ。セネガル戦で、グラウンド周囲の広告になぜか東芝のテレビブランド「レグザ」が表示されましたが、それもHisense(ハイセンス)の傘下だったからとのこと。以前はソニーやキヤノン、セイコーなど多くの日本企業の広告を目にしたものですが……。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(4)
 ~都市部の若者をターゲットに急成長する抖音

 抖音のポジショニングが、「若年層向けの音楽ショート動画コミュニティ」であること。抖音より以前には、中国で音楽をメインとしたショート動画アプリは、ほぼ存在しなかった。 アメリカで人気のミュージック動画作成アプリの「Musical.ly」などが中国に進出していれば、また違った景色が見えていたかもしれない。ショート動画アプリの多くは、単なるツールとしての側面が強く、若者を引き付ける魅力には欠けていた......

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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(3)
 ~ネット人口の約半数がショート動画ユーザーに~注目はユーザー数最大の「快手」と成長著しい「抖音」

 2017年と18年も、ショート動画の人気は継続。ユーザー規模の拡大とともに、広告主からの熱い視線が寄せられ、市場全体で規模を押し上げている。特に、17年7月以降、ショート動画のユーザー数の伸びが加速、その規模は拡大の一途を辿っている......

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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(2)
 ~飛躍的に成長する中国ショート動画市場

 ショート動画アプリは、簡単な動画制作のほか、中国の人々に新しい自己表現方法を提案するとともに、そうした動画をスピーディに拡散する“舞台”も提供した。特に中国の若者たちの自己表現欲や、注目されたい願望、世界と繋がりたい欲求を、ショート動画を通じてことごとく実現させた......

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年6月号(vol.55)発行

 会報誌2018年6月号(vol.55)では、巻頭特集にアリババが浙江省・杭州に今年4月28日オープンしたショッピングモール「親橙里」を取り上げました。

 「親橙里」モールは、中国電子商取引(EC)最大手のアリババ自らがオープン・運営する初の“オフライン”商業施設。延床面積4万平方メートル、地上5階・地下2階の構造で、テナント数は70店前後。規模や立地だけから見ると、一般的な普通の地域型モールという印象なのですが、どうして業界内外で大きな注目を集めているのでしょう。

 それは、アリババが提唱・推進する「新小売(ニューリテール)」、つまりビッグデータやAI(人工知能)をフル活用し、リアルとネットと物流を融合させたオムニチャネル概念に対する考え方や技術が、モール内の到る所で具現化されているからと言えるでしょう。

 16年10月に、アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長が、「新小売」のコンセプトを初めて提唱してから、アリババはオフラインの小売・流通チャネルの取り込みに尽力しています。これまでにも、百貨店の「銀泰商業」や「百聯集団」、台湾系スーパーの「大潤発」、家具量販の「居然之家」、ネット出前の「餓了麽」など、幅広い領域で投資を繰り返しながら業容を拡大・多角化してきました。

 これらは現時点では投資の意味合いが強く、アリババからの資金注入により店作りで大きな変化があったとは必ずしも言えないでしょう。しかし、今回の親橙里モールは、アリババが自ら運営を試みているだけでなく、「新小売」コンセプトを「実践」・「検証」する場として活用しようとしているのがあからさま。そういう意味においても特別な意味合いを有しています。

 今回の特集では、この親橙里モールのどこが特別なのかについて、「新小売」概念の実践場としてビッグデータや顔認識、AR(仮想現実)等がいかに活用されているかについて紹介。また「淘宝心選」や「天猫精霊」、「盒馬鮮生」など自社ブランドをメインとするテナント構成のほか、「淘品牌」という淘宝発の人気ブランドが初めてオープンするリアル店舗について、各店の詳細含め解説しています。

 さらに、淘宝・天猫のECサイトで期間・数量限定セールやイベントを実施するコーナー「聚划算」とのコラボ・ポップアップストア、スマート生活家電ショップ「宏図Brookstone」、「黒科技(ブラックテクノロジー)」を応用したOMO(Online-Merge-Offline)の試みなど、アリババが目指す「新小売」の今後の動向含め、現地視察・調査の結果を踏まえながら分析しています。

 次に、業界研究でフォーカスしたのが、「eスポーツ」。「エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)」とは、コンピュータゲームを用いてプレイヤー同士が対戦する競技のこと。対戦型のゲームを「競技」レベルに格上げしたもので、パソコンやゲーム機、スマートフォン(スマホ)などをツールとして、知力や技を競い合う「スポーツ」と定義されます。

 このeスポーツが、中国で急速に存在感を示し始めています。ユーザー数も爆発的に増加する中、政府や産業界、投資家からも熱い視線が注がれています。中国ネット調査大手iResearch(アイリサーチ)の統計によると、2017年の中国eスポーツ人口はすでに2.5億人に達し、市場規模は50億元を超えているとのこと。試合の観戦者数が延べ100億人を超えるイベントも出現しています。

 今年8月18日からインドネシアのジャカルタで開催される「第18回アジア競技大会(アジア大会)」では、eスポーツがデモンストレーション種目として実施される予定。また22年に中国の杭州で開催される次回のアジア大会では、正式のメダル種目になることも決定しています。世界的なeスポーツイベントで優勝する中国選手が登場するなど、これまでになく注目が集まっています。

 現在、人気の高い「英雄聯盟(League of Legends)」や「王者栄耀(Arena of Valor)」の競技版ライセンス料は1億元超で、中国内の大型スポーツイベントとほぼ同レベルに達しています。「英雄聯盟」のプロチームも北京、上海、重慶、杭州、成都、西安などの主要都市に誕生。またeスポーツ専門のスタジアムも北京、深圳、天津などに設立されています。

 中国政府も、国務院の「文化和旅遊部(文化・観光部)」が、新しいタイプの文化(カルチャー)業態の発展に注力しており、eスポーツ業界の現状と発展に注目するなど、官民挙げての産業育成が進む中国eスポーツ業界。

 今号では、こうした中国eスポーツの市場規模やユーザー人口、分業化が進むサプライチェーンや各セグメントでの主な企業、人気ゲームを排出するゲーム開発企業の取り組み、eスポーツイベントとスポンサー企業との関係、ユーザーの属性や市民のeスポーツに対する反応、eスポーツを活用したマーケティングを展開する企業、プロクラブチームの運営、「リーグ制」と「ホーム・アウェイ方式」によるeスポーツ観戦の盛り上がりなど、今後の発展トレンド含め、解説しています。

 中国コンビニ最前線レポートは、無人コンビニ、オフィスコンビニに続き、中国コンビニ市場に登場した新たな業態として注目の「車載コンビニ」について。

 車載コンビニは、車内に置かれたスナックや飲料を手に取り、商品上のバーコードをスキャン、スマホ決済で支払うというシンプルなモデルです。販売商品は、牛乳やパン、ビーフジャーキー、ビスケット、飲料などの軽食類が主体。陳列ボックスは、運転席と助手席の間や、運転席の後ろに掛けられたラックの中などに置かれています。

 1日のタクシー移動ニーズが10数億回にも達する中国。タクシーとネット配車車両を利用した車載コンビニというコンセプトや将来性が、投資家の間でも高く評価されています。今号では、杭州で18年1月から運営をスタートした「魔急便(Mobile Go)」と、深センの「GOGO+」の2社の状況についてお伝えしています。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2018年6月号(vol.55)  もくじ
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【巻頭特集】
『「新小売」概念を実践・具現化する“実験場”に』
 アリババ初の自社運営モール「親橙里」

【業界研究】中国eスポーツ業界
『商業化が進む中国eスポーツ産業が急成長』
 官民挙げて業界の発展を強力後押し

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『タクシー内でスナック、飲料をスマホ決済する車載コンビニが人気』
 「新小売」業態の新たな注目株に投資家も熱い視線

【都市別調査】
広東省都市めぐり ~フィナーレ
『取り残された特区・汕頭 近づく浮上の足音』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第131回「成長する中国ペット市場」(2018年7月6日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。

 第131回は「成長する中国ペット市場」(2018年7月6日付)。中国でペット市場が拡大中だ。2010年から年30%前後で成長し、17年の市場規模は1340億元、20年には2000億元近くにまで達すると予測されている。ペットを飼っている世帯数も、17年に5912万となり全体の17%を占める。

 犬と猫が人気で、合計で8746万匹という統計もある。犬と猫の割合は6対4という。16年以降は水生生物市場も急成長、17年上半期の消費額が前年比300%増という。

 ペット市場成長の背景には、飼い主の「世代交代」がある。以前は子供が独り立ちした老夫婦が寂しさを紛らわせるために飼い始めていたが、最近では飼い主の若年化が進行。1980年と90年代生まれが飼い主全体の7割強を占めている。

 この世代交代とともに、ペットの「家族化」や「消費昇級(アップグレード)」トレンドも同市場の成長を後押ししているのだが、その実態はいかに…。

 次回の掲載は2018年7月20日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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