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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第332号】~「滴滴」が改名通じてサービス拡充へ~

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2018年8月1日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第332号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 先週は早めの夏休みで、広島に帰省していました。先日の豪雨災害、幸いにも実家のほうは問題なかったのですが、空港への高速道路脇の山が崩れていたり、テレビのニュース映像で復旧作業に追われている様子を見ると、胸が痛みます。被災地の皆様の安全と、1日も早い復旧・復興を心からお祈りいたします。

 猛暑日が続く日本。広島もこれまでで一番ではないかと思えるほどの暑さでした。ついつい室内にこもりがちなのですが、折角の機会とも思い、今年4月末にイオンが開業した「ジ・アウトレット広島」に行ってきました。

 中国各地で視察したアウトレットと比較して、全体的にはこじんまりとした規模。屋外の各ブランド店舗のレイアウトも、あっという間に隅から隅まで見回れる感じです。しかし、階段を降りた室内のスペースは広く、レストランからスーパー、広島特産品、雑貨などかなり充実。ボーリングやスケート、アーチェリーなどもあり、いわゆる「コト(体験)」も盛りだくさん。

 まさにアウトレットとスーパー、モールそれぞれの“いいとこ取り”をしたような商業施設になっていました。規模とテナント数を追っている感の強い中国のアウトレットですが、今後はこうした身近で手軽な方向に進むかもしれないとも思いながら、久々の日本のアウトレットを楽しみました。

 今週のコラムは最近改名したライドシェアの「礼橙専車」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第332号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第332回)
     ~「滴滴」が改名通じてサービス拡充へ~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年5月号(vol.54)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
        第132回「中古品取引、アプリで活発」(2018年7月20日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第332回)
 ~「滴滴」が改名通じてサービス拡充へ~

 最近、上海市内の移動は、タクシーではなくライドシェアの「滴滴」をよく利用しています。もちろんアポや会議など決められた時間までに目的地に到着しなくてはならない際は地下鉄を利用しますが、そうでない場合は、車内でパソコンを開いて仕事もできますし、ついつい滴滴を呼んでしまいます。

 滴滴には車のレベル別に「快車」と「専車」に分かれています。前者は車の値段が10万元前後、後者は20万元以上のレベルと定められているとか。また、後者のドライバーは白シャツに黒ネクタイの正装のほか、スーツケースなどの出し入れを必ず下車して手助けしてくれます。

 車内も常に清潔で、ボトルウォーターとティッシュが用意され、接客態度も申し分ありません。これまでタクシーで幾度となくイライラした経験があるので、その日を穏やかに過ごすためにも、少々割高ながら専車を多用しています。

 その「滴滴専車」が6月29日から「礼橙専車」に改名されました。街中やビル内のエレベーター広告など、この改名を知らせる広告が溢れる中、車内のボトルウォーターにも紙タグをつける徹底ぶり。一方で、専用のアプリができたわけでもなく、利用方法はこれまで同様に「滴滴出行」アプリからとなっています。

 先日、浦東空港に行く際に呼んだ礼橙専車。空港で地上職として働く、生まれも育ちも浦東の30代前半の男性。自らの出勤のついでに、朝の時間帯に限定して運転手をしているとのこと。そうしたパートタイムも受け入れてくれるようで、車はライドシェア用の正規ライセンスを取得。また、事前に運転手としての研修も受けたそうです。

 運転手としての副収入は、1カ月5000〜6000元程度とのこと。滴滴に一部引かれた上で、保険が一般車の倍かかるため、あくまでも自分の小遣い程度のようです。さすが空港で働いているせいか接客も丁寧で、日本観光ではどこに行くべきかといった話で盛り上がりました。

 今後、礼橙専車の専用アプリをリリース。障害者や乳幼児、盲導犬などの専用車、英語対応のホットライン、空気洗浄機やマッサージチェア付きの車も登場する予定だそうです。「美団打車」との競争のほか、巷では「神馬専車」というライドシェアも見かけるようになってきた中、熾烈なサービス向上合戦が繰り広げられそうな予感。こうした変化を目の当たりにしているタクシー業界、今後どのように変わっていくのか……。 

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(10)
 ~快手と抖音のユーザー層比較

 抖音は一線・二線級都市のユーザー比率が高く、45.3%に達しているのに対して、快手は38.8%にとどまっている。快手は当初小都市(郷鎮地区)や農村で人気が高まり、そこでの膨大なユーザー数をベースに発展してきた経緯を持つ。農村から徐々に都市部へと進出を図る戦略だが、一方では、コンテンツがやや低俗で荒唐無稽なものが多いというのが、もっぱらの評判だ......

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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(9)
 ~浸透率とアクティブユーザー数が大幅アップの抖音

 モバイルビッグデータサービスの極光大数据の調査結果によると、2018年2月時点で、抖音の市場浸透率は14.34%に達しているもようだ。つまり、100台のアクティブ端末のうち、14台以上に抖音アプリがダウンロードされている計算となる。注目に値するのは、抖音の浸透率が17年9月からの半年間に大きく伸びている点で、その伸び幅は300%を超えている......

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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(8)
 ~「#(テーマ)挑戦」企画で巧みに話題作り

 「#(テーマ)挑戦」は、抖音の大きな特色の1つで、ユーザーのリピート率を維持するだけでなく、ユーザーに動画を作成してもらう重要な手段ともなっている。抖音のコンテンツチームが、流行りのカルチャーや時事ネタへのアンテナを張りながら、若者の自己表現に適したテーマを選出。「@抖音小助手」のアカウントで、各種の挑戦イベントを開催している......

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◆いま話題のミュージック動画アプリ「抖音(Tik Tok)」(7)
 ~人気芸能人を起用した宣伝を開始

 幅広いユーザーの獲得を目的に、抖音も人気芸能人を起用した宣伝を展開。2016年9月のローンチ当初は、アプリの試運転期間だったこともあり、ほとんど広告宣伝を行なわなかった。自然なクチコミのみに頼っていたが、17年3月に著名お笑いタレントの岳云鵬を起用。微博(ウェイボ)上で、一般人が彼を模倣するショート動画を公開した...... 

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年6月号(vol.55)発行

 会報誌2018年6月号(vol.55)では、巻頭特集にアリババが浙江省・杭州に今年4月28日オープンしたショッピングモール「親橙里」を取り上げました。

 「親橙里」モールは、中国電子商取引(EC)最大手のアリババ自らがオープン・運営する初の“オフライン”商業施設。延床面積4万平方メートル、地上5階・地下2階の構造で、テナント数は70店前後。規模や立地だけから見ると、一般的な普通の地域型モールという印象なのですが、どうして業界内外で大きな注目を集めているのでしょう。

 それは、アリババが提唱・推進する「新小売(ニューリテール)」、つまりビッグデータやAI(人工知能)をフル活用し、リアルとネットと物流を融合させたオムニチャネル概念に対する考え方や技術が、モール内の到る所で具現化されているからと言えるでしょう。

 16年10月に、アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長が、「新小売」のコンセプトを初めて提唱してから、アリババはオフラインの小売・流通チャネルの取り込みに尽力しています。これまでにも、百貨店の「銀泰商業」や「百聯集団」、台湾系スーパーの「大潤発」、家具量販の「居然之家」、ネット出前の「餓了麽」など、幅広い領域で投資を繰り返しながら業容を拡大・多角化してきました。

 これらは現時点では投資の意味合いが強く、アリババからの資金注入により店作りで大きな変化があったとは必ずしも言えないでしょう。しかし、今回の親橙里モールは、アリババが自ら運営を試みているだけでなく、「新小売」コンセプトを「実践」・「検証」する場として活用しようとしているのがあからさま。そういう意味においても特別な意味合いを有しています。

 今回の特集では、この親橙里モールのどこが特別なのかについて、「新小売」概念の実践場としてビッグデータや顔認識、AR(仮想現実)等がいかに活用されているかについて紹介。また「淘宝心選」や「天猫精霊」、「盒馬鮮生」など自社ブランドをメインとするテナント構成のほか、「淘品牌」という淘宝発の人気ブランドが初めてオープンするリアル店舗について、各店の詳細含め解説しています。

 さらに、淘宝・天猫のECサイトで期間・数量限定セールやイベントを実施するコーナー「聚划算」とのコラボ・ポップアップストア、スマート生活家電ショップ「宏図Brookstone」、「黒科技(ブラックテクノロジー)」を応用したOMO(Online-Merge-Offline)の試みなど、アリババが目指す「新小売」の今後の動向含め、現地視察・調査の結果を踏まえながら分析しています。

 次に、業界研究でフォーカスしたのが、「eスポーツ」。「エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)」とは、コンピュータゲームを用いてプレイヤー同士が対戦する競技のこと。対戦型のゲームを「競技」レベルに格上げしたもので、パソコンやゲーム機、スマートフォン(スマホ)などをツールとして、知力や技を競い合う「スポーツ」と定義されます。

 このeスポーツが、中国で急速に存在感を示し始めています。ユーザー数も爆発的に増加する中、政府や産業界、投資家からも熱い視線が注がれています。中国ネット調査大手iResearch(アイリサーチ)の統計によると、2017年の中国eスポーツ人口はすでに2.5億人に達し、市場規模は50億元を超えているとのこと。試合の観戦者数が延べ100億人を超えるイベントも出現しています。

 今年8月18日からインドネシアのジャカルタで開催される「第18回アジア競技大会(アジア大会)」では、eスポーツがデモンストレーション種目として実施される予定。また22年に中国の杭州で開催される次回のアジア大会では、正式のメダル種目になることも決定しています。世界的なeスポーツイベントで優勝する中国選手が登場するなど、これまでになく注目が集まっています。

 現在、人気の高い「英雄聯盟(League of Legends)」や「王者栄耀(Arena of Valor)」の競技版ライセンス料は1億元超で、中国内の大型スポーツイベントとほぼ同レベルに達しています。「英雄聯盟」のプロチームも北京、上海、重慶、杭州、成都、西安などの主要都市に誕生。またeスポーツ専門のスタジアムも北京、深圳、天津などに設立されています。

 中国政府も、国務院の「文化和旅遊部(文化・観光部)」が、新しいタイプの文化(カルチャー)業態の発展に注力しており、eスポーツ業界の現状と発展に注目するなど、官民挙げての産業育成が進む中国eスポーツ業界。

 今号では、こうした中国eスポーツの市場規模やユーザー人口、分業化が進むサプライチェーンや各セグメントでの主な企業、人気ゲームを排出するゲーム開発企業の取り組み、eスポーツイベントとスポンサー企業との関係、ユーザーの属性や市民のeスポーツに対する反応、eスポーツを活用したマーケティングを展開する企業、プロクラブチームの運営、「リーグ制」と「ホーム・アウェイ方式」によるeスポーツ観戦の盛り上がりなど、今後の発展トレンド含め、解説しています。

 中国コンビニ最前線レポートは、無人コンビニ、オフィスコンビニに続き、中国コンビニ市場に登場した新たな業態として注目の「車載コンビニ」について。

 車載コンビニは、車内に置かれたスナックや飲料を手に取り、商品上のバーコードをスキャン、スマホ決済で支払うというシンプルなモデルです。販売商品は、牛乳やパン、ビーフジャーキー、ビスケット、飲料などの軽食類が主体。陳列ボックスは、運転席と助手席の間や、運転席の後ろに掛けられたラックの中などに置かれています。

 1日のタクシー移動ニーズが10数億回にも達する中国。タクシーとネット配車車両を利用した車載コンビニというコンセプトや将来性が、投資家の間でも高く評価されています。今号では、杭州で18年1月から運営をスタートした「魔急便(Mobile Go)」と、深センの「GOGO+」の2社の状況についてお伝えしています。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2018年6月号(vol.55)  もくじ
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【巻頭特集】
『「新小売」概念を実践・具現化する“実験場”に』
 アリババ初の自社運営モール「親橙里」

【業界研究】中国eスポーツ業界
『商業化が進む中国eスポーツ産業が急成長』
 官民挙げて業界の発展を強力後押し

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『タクシー内でスナック、飲料をスマホ決済する車載コンビニが人気』
 「新小売」業態の新たな注目株に投資家も熱い視線

【都市別調査】
広東省都市めぐり ~フィナーレ
『取り残された特区・汕頭 近づく浮上の足音』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第132回「中古品取引、アプリで活発」(2018年7月20日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。

 第132回は「中古品取引、アプリで活発」(2018年7月20日付)。中国で中古品の取引が活発化している。2016年の取引規模が4000億元に達したという統計もある。この急成長を支えているのが、フリーマーケット(フリマ)アプリの2強、アリババ系「閑魚」とテンセント系「転転」だ。両社の市場シェアが中古品取引全体の90%以上を占めている。

 トップは、電子商取引(EC)サイト「淘宝網(タオバオ)」の中古品取引コーナーだった「淘宝二手」から14年に分離独立した閑魚。ユーザー数は2億人超。最大の特徴は、「魚塘(魚のいる池)」と称される都市やテーマなどに紐付けられたコミュニティ(SNS)機能だ。

 閑魚アプリで、不要となった高級リゾートホテルの宿泊クーポン券を売りに出した上海在住の彭さん(48歳)。1泊2400元の券を求めて中国各地から購入希望の連絡が届いたが、上海在住の希望者のみに絞ったという。その理由とは…。

 次回の掲載は2018年8月3日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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