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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第346号】 ~スタバも焦るラッキンコーヒーの登場~

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2018年11月28日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第346号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 上海の秋の風物詩といえば上海カニ。中国では「大閘蟹」と呼ばれ、江蘇省の陽澄湖産が人気です。ただ実際には陽澄湖だけでなく、太湖や上海周辺でも養殖されており、どれも同様に美味しいです。

 先日、友人から太湖で養殖している知人からもらったとのことで、おすそ分けをいただきました。オスとメス、各4杯ずつ。いずれも大きめサイズで、家族3人、オス・メス各一杯ずつ食べたのですが、さすがに限界。とはいえ、生きたまま蒸すのが通例の上海カニ。翌日まで冷蔵保存などできません。

 仕方なく、一旦蒸しておいて翌日食べようとなったのですが、正直これまで冷めた上海カニを食べたことがありませんでした。翌日不安を覚えながら食べたところ、意外と美味しい。一晩寝かせたことで旨味が凝縮され、カニ味噌も濃厚に。

 また香酢を切らしていたので、替わりにバルサミコ酢で食べたのですが、これもまた美味。ここまで来たらと思い、紹興酒ではなく、ウイスキーと合わせたらどうかと。ピート(スモーキー)の効いたアイラ島のボウモアでしたが、結構いけました。もし機会があれば、ぜひお試しを!

 今週のコラムは会報誌10月号で取り上げた中国コーヒー市場についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第346号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第346回)
     ~スタバも焦るラッキンコーヒーの登場~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年10月号(vol.58)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第346回)
 ~スタバも焦るラッキンコーヒーの登場~

 会報誌10月号では中国のコーヒー事情を取り上げました。2004年に上海に移り住んだ頃は、街中でカフェを探すのすら一苦労。浦東の自宅近くに台湾系の上島珈琲(UBCコーヒー)があった程度で、スターバックスコーヒーもまだ市内に数軒程度だった記憶があります。

 その後、スターバックスが店舗網を拡げていく中、英系コスタコーヒーや香港系パシフィックコーヒー(太平洋珈琲)も参入。14年頃には、カフェベネ(caffe bene)やZOO COFFEEなど韓国系カフェブームもあり、中国全土でコーヒーを飲む習慣が一気に広がりました。

 中国各都市の消費現場を視察に訪れていますが、12年頃はまだ合肥(安徽省)や鄭州(河南省)など内陸の省都では、スターバックスなどの大手カフェチェーンが未進出の状況。日本からのドリップバッグと魔法瓶が携帯必需品でした。都市やモールを視察する際にも、スターバックスの出店の有無が当地の消費レベルを推し量る「試金石」にもなっていました。

 それが今やほとんどの主要都市の至るところにスターバックスがあり、どの店も多くの客で賑わっています。1999年に北京で第1号店をオープンして以来、19年間で141都市に3300店舗を展開するまで拡大した同社は、中国の「カフェ文化」を築いた最大の功労者ともいえるでしょう。

 もはや「向かうところ敵なし」状態のスターバックスですが、今年8月にアリババと提携して「新小売(ニューリテール)」カフェを始めるとのニュースが飛び込んできました。アリババ傘下のネット出前(フードデリバリー)サービス「餓了麽」と組んで、アプリで注文・配送をするとのこと。

 すでに餓了麽や美団外売アプリから、スターバックスのコーヒーをオーダーできていましたし、別にわざわざ大体的に発表する必要がどこにあるのだろうと不思議がっていたのですが、実はその裏には同社が直面する「脅威」がありました。

 その正体は「ラッキンコーヒー」。18年に入り、エレベーター広告などで頻繁に目にした新興カフェチェーン。まさに新小売を体現した「ネット出前カフェ」なのですが、同社がいかにしてスターバックスの危機感を煽るほどの存在にまで登りつめたのか。詳細について調査・分析しました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆大手が続々と参入、中国スマートスピーカー業界 (7)
 ~小米、資本参加による関連会社化を推進

 スマートスピーカーが重視される背景には、音声をポータル(入口)とするIoT(モノのインターネット)システム構築のトレンドがある。 小米(シャオミ)とアリババの両社は、このIoT領域ですでに優れた実績をあげている。 小米は、2015年にIoT戦略を掲げ、以来一貫してオープン、非排他的、非単独提携の方針で各社との提携を推進している。17年7月に、初のAIスマートスピーカー「小愛同学」を発表。スマホに代わる小米のIoT戦略の核心的設備と位置づけた......

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◆大手が続々と参入、中国スマートスピーカー業界 (6)
 ~子供や老人、単身などがターゲットか?

 北京を本拠に家電、液晶、デジタルコンテンツ等のビッグデータを収集・研究する奥維雲網(AVC)のオンライン監測データによると、2018年第1四半期において、中国スマートスピーカー市場のブランド数は20に達し、新たに発売された製品も10種あったという。競争が激化し、魅力的な製品も増える中、消費者はそもそもスマートスピーカーを購入したいと考えているのだろうか......

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◆大手が続々と参入、中国スマートスピーカー業界 (5)
 ~スマートスピーカーを販売している企業は?

 中国でスマートスピーカーを販売している企業(ブランド)を見てみよう。まずは、ネット大手のアリババ、百度、京東。そして、メーカーでは小米、聯想(レノボ)、ハイアール、ソニー、米SONOSがある。携帯電話通信キャリアの中国移動や中国電信もあり、さらにはモバイル音声検索に特化したAI (人工知能)スタートアップ企業の「Mobvoi(出門問問)」、ロボティクスの研究や AI 開発を専門としたスタートアップ企業「Rokid」、ネット音声コンテンツのアプリを運営する「喜馬拉雅」なども......

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◆大手が続々と参入、中国スマートスピーカー業界 (4)
 ~音声認識技術やICチップも絶えず改善が続く

 中国のスマートスピーカー業界にとって、2017年は同市場を取り巻くサプライチェーンが一気に成熟した重要な1年となった。出荷台数の急激な上昇に伴い、サプライチェーン内の各セグメントでの生産や技術の向上だけでなく、セグメント間の連携も一気に広まった。委託生産工場での良品率とともに、供給能力も向上。業界関係者によると、当初スマートスピーカーの不良品率は30~40%にもなっていたという。また市場規模も小さいがゆえに、供給能力にも限界があった......

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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2018年10月号(vol.58)発行

 会報誌2018年10月号(vol.58)は、急成長する中国コーヒー市場にスポットライトを当てました。

 上海に初めて移り住み始めた2004年ごろには、まだ市内にも数えるくらいしかなかったカフェ。「中国は茶文化の世界だからコーヒーなんて…」と言われていた当時から10数年経った今、まさかここまで中国全土にカフェが広がり、かつ中国の人たちが日頃からコーヒーを楽しむようになるとは想像できませんでした。

 グルメ生活関連クチコミアプリの「美団点評」研究院が公表した飲料業界の報告によると、16年に中国のカフェ数は10万店を突破したとのこと。そのうち、店舗数で中国カフェチェーンのトップに君臨するのが、米スターバックスコーヒーです。1999年に北京で第一号店をオープンして以来、19年間で中国141都市、3300店近くを運営しています。

 市場シェアでも、ユーロモニターと中商産業研究所が共同で発表した「2017年中国カフェチェーン市場シェアランキング」で、スターバックスが51%と堂々のトップ。2位以下の台湾系上島珈琲(12.8%)、マックカフェ(6.2%)、英コスタコーヒー(5.7%)を圧倒しています。

 スターバックスは2018年5月に中国で開催された投資者向け会議で、今後5年間に中国で毎年600店以上をオープン。22年末までに店舗数を230都市6000店にまで増やすと宣言。もはや「向かうところ敵なし」の様相で、トップの座を盤石にする計画を華々しく発表したかと思った矢先、同年第2四半期の財務報告で、中国及びアジア太平洋地区のオペレーション利益が7.6%減、同一店舗の業績も前年比平均2%程度減だったとのこと。中国進出以来19年間で初の利益減となりました。

 この利益減の背景として、景気減速による消費者の節約志向や他チェーン店との競争激化、コンビニコーヒーの普及など挙げられますが、一番の原因は「新小売(新しい小売)」カフェの台頭でしょう。

 新小売とは、16年にアリババ会長のジャック・マー(馬雲)氏が提唱。ネットとリアルの垣根をなくし、ビッグデータと物流を高度に融合させるオムニチャネル概念のことですが、まさにこのコンセプトを体現させた新しいタイプのカフェチェーンが、今、怒涛の勢いで一気に勢力を拡大しています。

 スマートフォン(スマホ)のアプリから注文、決済を終えると、後は配送されるのを待つのみという至ってシンプルなモデル。もちろんお店に行ってピックアップすることも可能なのですが、そこでゆっくりと友達や同僚とおしゃべりしながらコーヒーを楽しむための席はほとんど用意されていません。つまり、近年中国で普及する「餓了麼」や「美団外売」などネット出前(フードデリバリー)に特化したカフェ形態が、今やスターバックスを脅かす存在にまでなっているのです。

 その代表格が「ラッキンコーヒー(Luckin Coffee・瑞幸咖啡)」。2018年1月にテスト営業を開始、その後5月8日に正式オープン。現在、北京、上海、広州、西安、青島など全国21都市に1400店あまりを展開、瞬く間に中国国内第2位のカフェチェーンに成長しました。

 エレベーターやチャットアプリの微信(ウィーチャット)内で大量の広告を流し、一気に知名度をアップ。一杯目無料のキャンペーンで、まずはお試しをさせながら、その後ひっきりなしに割引のクーポンがショートメッセージに届きます。「2杯買えば、もう1杯無料」、「5杯買えば、もう5杯無料」など同僚を集めて買うといったニーズも見事に掘り起こしています。

 厳選したコーヒー豆のほか、WBC(世界バリスタ選手権)の優勝者を監修役として招聘。コーヒーマシンやミルクなども欧米のトップブランドを採用するなど、昨今のより良いモノを求める「消費昇級(アップグレード)」トレンドも強く意識。さらにはアプリ上で、コーヒーの制作過程や調理場の衛生状況をボタン一つで「ライブ中継」させるほどの徹底ぶり。

 合理的な価格、コストパフォーマンス、スターバックスにも劣らぬ品質で、多くの消費者層の心を掴むことに成功したラッキンコーヒー。同社の統計によると、オープンから3ヶ月以上を経た店舗でのリピート率は80%超とのことで、まさにスターバックスも「寝耳に水」状態だったでしょう。

 そうした中、スターバックスは18年8月にアリババとの戦略提携を発表。アリババ傘下のネット出前プラットフォーム「餓了麽」を活用したネット出前サービス「専星送」をスタート。世界初の試みとなったスターバックスのネット出前サービスは、同年9月に北京と上海の主要エリアからスタート。その後、広州、深圳、成都、杭州、天津、南京、武漢、寧波、蘇州の9都市にも進出済み。18年末には、全国30都市2000店以上で、ネット出前サービスの提供を実現させる予定とのこと。

 スターバックスのほか、コスタ、マックカフェ、香港系パシフィックコーヒー(太平洋珈琲)など大手カフェチェーンも続々と、この「ネット出前」市場に参入。新興のネット出前専門カフェチェーンも多く誕生し、まさに「群雄割拠」の時代を迎えようとしています。

 サードウェーブコーヒーブームを牽引している米ブルーボトルコーヒーも、中国はまだ未進出ながら、微信(ウィーチャット)の朋友圏(モーメンツ)では、日本やアメリカで同店を訪れた消費者が写真を多数アップしており、知名度はうなぎのぼり。上海に進出した米ピーツコーヒー(Peet’s Coffee)や最近人気の上海発高級コーヒーブランド「Seesaw」など個性的なカフェも、SNS(社交サイト)上で高い人気を誇っています。

 このように、今後もさらなる急成長が見込める中国コーヒー市場について、巻頭特集で市場全般を、トレンドウォッチではコーヒー出前(デリバリー)市場を、そして企業研究でラッキンコーヒーをそれぞれ取り上げました。18年8月に上海に初上陸した我が日本のドトールコーヒーですが、果たして勝機はいかに。同社はじめ、日本の飲食業全般にとって参考となるよう、調査・分析しました。

 このほかに、都市研究として中国主要都市の「商業魅力ランキング」を紹介。中国で特定の都市を話題にする際、その経済発展力や位置づけを「級」によりランク付けします。例えば上海は一線級都市であり、福建省の厦門(アモイ)は二線級都市のようにです。

 実は、この級によるランク付けは正式な基準があるわけではありません。一線級都市の北京、上海、広州、深センは揺るぎないのですが、それ以降の二線級、三線級、四線級となると、どんな基準が適用されているのか曖昧です。

 そうした中、2013年から中国経済専門メディア大手の第一財経の新一線都市研究所が公表している「中国都市商業魅力ランキング」は、最も権威あるランク付けの基準として注目に値します。よって、今号ではこの最新のランキングについて詳しく説明しています。

 特に注目なのが、二線級の中でも特に際立った実力を兼ね備え、一線級にもほぼ匹敵するほどの魅力を持つ「新一線級」の15都市について。今回はトップから成都、杭州、重慶、武漢、蘇州、西安、天津、南京、鄭州、長沙、瀋陽、青島、寧波、東莞、そして無錫の順。大連が21位で新一線級都市リストから外れるなど、中国の都市像もこれまでとは違った見方をする必要がありそうです。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2018年10月号(vol.58)  もくじ
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【巻頭特集】
『地方都市まで広がる中国コーヒー市場』
 ネット出前コーヒー店がスタバの脅威に

【トレンドウォッチ】
『中国コーヒーデリバリー、新旧チェーンが争奪』
 コーヒーにもネット出前旋風?

【企業研究】
『驚異的スピードで店舗網を拡大「ラッキンコーヒー」』
 18年中国消費シーンの新星現る

【都市研究】
『“新一線級”トップは消費の都「成都」』
 中国都市商業魅力ランキング発表

【都市別調査】
茶館と網紅のマジック ~その③
『シルバーライフと若者消費に手がかり』

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