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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第377号】~中国で拡大するコネクテッドカー市場~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2019年7月17日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第377号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 先日、日本からのフライトで上海到着。毎回の出張で食材や調味料などをアマゾンで購入し、大小のスーツケース一杯にして戻っています。今回はそれらに加え、ゴルフ用の大きめな傘も購入。届けられたダンボール箱のまま預けました。

 上海浦東空港でパスポートチェックを終え、預け荷物を受け取るターンテーブルに到着すると、すでに二つのスーツケースは回っていました。一方、傘はどこにも見当たりません。サイズが特殊なので、別のカーゴで運ばれたのかと思いながら待つこと30分、結局出てきませんでした。

 東方航空の荷物トラブルカウンターに行き、事情を説明。カーゴに残ってないか確認してくれましたが、答えはなし。ターンテーブルには実はもう一本別の傘が残っており、もしかして間違えて持っていたのではとなり、連絡先を残してその場を後にしました。

 2日後に電話が鳴り、やはり間違えていたとのことで、本人から直接郵送することになったと。その後、届いたかどうかや本当に郵送したか確認してくれるなど、何度も電話で連絡をもらい、無事手元に届けられました。半ば諦めかけていた遺失物の発見もさることながら、彼らの親身な対応にも心打たれました。

 今週のコラムは中国でも広がるクルマの「コネクテッド」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第377号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第377回)
     ~中国で拡大するコネクテッドカー市場~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2019年6月号(vol.65)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第377回)
 ~中国で拡大するコネクテッドカー市場~

 タクシー配車やシェアライド、自動運転など、クルマのネット化が進む自動車業界。日本ではトヨタとソフトバンクが提携するなど業界の垣根を越えた取り組みが増えつつあります。中国でも官民挙げて「コネクテッド(テレマティクス)」カーの産業振興に邁進しています。

 中国では前述の通り、ほぼ全てのドライバーがカーナビにはスマートフォン(スマオ)の地図(ナビ)アプリを利用。最近のモデルでは大型液晶画面の付いた車載のテレマティクスが搭載されていますが、ナビだけは皆スマホを使っているようです。そういう意味では、中国で走っているクルマは、すでにスマホを介してネットに「コネクテッド(接続)」されているとも言えるでしょう。

 スマホと連動したテレマティクスのタイプも多く、スマホで使い慣れた音楽や動画アプリもそのまま車内で楽しむことができるようになっています。こうしたテレマティクスは自動車メーカー各社が独自開発するパターンもありますが、ここでも強大な存在感を示しているのが、百度やアリババなどネット大手です。

 特にアリババは2015年7月に上海汽車と合弁で「斑馬網路」社を設立。IoT基盤の「AliOS」をベースとしたスマート運転システム「斑馬」を発表、上海汽車傘下の栄威(Roewe)や名爵(MG)だけでなく、仏プジョーやシトロエン、米フォードなどと提携してコネクテッドカーをリリースしています。

 また、プレインストール版だけでなく、外付けのテレマティクスシステムもメーカーと協働して販売しています。先日たまたま乗車したシェアライドのフォード車。大画面のテレマティクスを後付けで組み込んだとのことで、取り付け費用込みで2000元程度と破格の値段。待ち時間などにスマホにダウンロードした動画を大画面に投射して楽しんでいるとドライバーは言っていました。

 決済についても、基本はスマホ経由。スマホ決済2強のアリババ系「支付宝(アリペイ)」とテンセント系「微信之付(ウィーチャットペイ)」が圧倒的優位となっています。中国ではどの都市でもほとんどの駐車場がETCP(Electronic Toll Collection System:電子料金収受システム)化されており、ナンバープレート識別からスマホで事前に支払いが当たり前になりつつあります。

 地下鉄やバスのほか、高速道路の料金所にもこうしたスマホ決済が普及されつつあり、今後はガソリンスタンドなどにも導入されていきそうです。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆“意外”な発展ぶりのウルムチ消費現場 (2)
 ~高層ビルが林立する大都市 地下鉄も続々と開通

 実際にウルムチの中心部に足を踏み入れると、想像と異なる光景が広がっている。高層ビルが林立し、交通量の多い、完全に現代的な大都市だ 。僅かに感じられるエキゾチシズムといえば、漢字と並んで表記されているウイグル文字と回教(イスラム教)の寺院くらいだ。市の人口の75%は漢族で、そのほとんどが市街エリアに居住している。少数民族の姿を目にすることはほとんどなく、他の内陸都市と何ら変わらない......

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◆“意外”な発展ぶりのウルムチ消費現場 (1)
 ~「一帯一路」の中継都市として注目

 中国の「一帯一路」建設が推進されるのに伴い、ユーラシア大陸の中心に位置する新疆ウイグル自治区の発展の機運が高まっている。新疆ウイグルは今、経済発展の真っ只中にある。新疆ウイグル自治区は中国で最大の面積を誇る 。その総面積は163万平方キロメートルで、中国全土の六分の一を占める。人口は2444万人に過ぎないが、豊富な資源、特にエネルギー資源を持つ。「一帯一路」建設が始まり、海外との貿易でも注目を集めている......

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◆個性化と多様化が進む中国フィットネス業界 (10)
 ~スマート化で管理費大幅カット 新興小型スマートジム

 新規業態の小型スマートジムは、コスト面で高い優位性を誇る。光猪圏(Sun Pig)を例にとると、その面積は多くが200~300平方メートルのみ。楽刻(LEFIT)と超級猩猩(Super Monkey)も似たような規模だ。 規模が小さいため、管理スタッフも少なくて済む。積極的に営業もしない販売モデルにより、セールス要員を多数雇用する必要もなく、大幅なコスト削減が可能となる......

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◆個性化と多様化が進む中国フィットネス業界 (9)
 ~“箱代”重いフィットネスクラブ

 フィットネスクラブも、またパーソナルジムも、人件費と家賃、光熱・水道費が最も主要なコストとなっている。フィットネスクラブのほうは規模が大きいことから、家賃や管理費などの“箱代”がより高い傾向にある。 販管費も高い傾向にあり、コストに見合う収入を得るために、セールス重視の運営が余儀なくされている......

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お知らせ
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◆会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2019年6月号(vol.65)発行

 会報誌2019年6月号(vol.65)では、巻頭特集に中国の「ウィンタースポーツ」業界を取り上げました。2022年に北京での冬季オリンピック開催が決まり、中国でスキーやスケートといったウィンタースポーツへの注目度がにわかに高まっています。

 官民挙げてウィンタースポーツ市場の発展に動き出した中国。国家体育総局は18年9月、「『氷雪スポーツへの3億人動員』実施綱要(2018-2022年)」を公布し、22年までに3億人を氷上・雪上スポーツに参加させることを目標としました。これに倣い、各省・市も相次いで関連政策を制定。ウィンタースポーツの発展と大衆の動員に取り組み始めています。

 スキー場などのウィンタースポーツ施設の数は増え続け、スキーを楽しむ人の数も年々上昇。氷雪関連産業や冬季ツアー、イベント、スキー場の建設や運営、スクール運営などに、ベンチャー資本からの熱い視線も集まっています。

 市場調査会社の易観国際と騰訊体育(テンセント・スポーツ)が共同で公表した「2018中国氷雪産業白書」によると、17年の中国氷雪関連産業規模は3976億元に達し、今後3年で更なる成長を遂げると予想。国家体育総局が公布した「氷雪スポーツ発展計画(2016-2025年)」では、中国の氷雪関連産業の規模は20年に6000億元、25年には1兆元に達すると見込んでいます。

 このように北京冬季オリンピックを契機として発展が見込める中国ウィンタースポーツ業界について、スキー産業の発展動向から人口、スキー場の数、屋内スキー場の建設状況、スキー関連消費、スノーボード人気、アイススケートリンク、アイスホッケー、国民の関心状況、政府による授業カリキュラム化及びスキースクールの状況、スポーツブランド各社の動向、スキーリゾートとテーマパークなどについて、調査・分析しています。

 次に業界研究として、中国での生活のあらゆるシーンに浸透している「モバイル決済」をピックアップ。外食やスーパーでの買物から、バスや地下鉄などの公共交通機関、病院、光熱費などの公共料金、航空券など、あらゆる場面でスマートフォン(スマホ)決済が可能となった中国。

 小売店やレストランで支払いをする際には、店員に「微信(ウィーチャット)にしますか?それとも支付宝(アリペイ)?」と聞かれ、コンビニでちょっとした買物に現金を出そうものなら、ため息すらつかれてしまう。財布を持たず、スマホだけを手に出かける生活は、若年消費者を中心にすっかり定着しています。

 プライスウォーターハウスクーパースが公表した「2019年世界消費者意識調査(Global Consumer Insight Survey 2019)」によると、中国の人口の86%がすでにモバイル決済を利用とのこと。また17年より四半期ごとに「中国第三者モバイル決済ユーザー研究報告」を公表している市場調査会社のイプソスも、19年第1四半期時点におけるモバイル決済ユーザー規模10.1億人(※1人が複数のアカウントを持っている可能性あり)のうち、16~59歳の消費者に限定すると、モバイル決済ユーザーは約8.1億人で、全体の80.2%を占めるとしています。

 実際にデビットやクレジットカードを含む「キャッシュレス」決済が全体の8割以上占めるというデータもある中国のキャッシュレス社会。その巨大決済市場をほぼ独占しているのが、ウィーチャットペイ(微信支付)とアリペイ(支付宝)の2社。19年の第1四半期時点で、テンセント傘下の「テンペイ(財付通)」(ウィーチャットペイ及びスマホQQウォレットを含む)とアリペイの普及率はそれぞれ89.2%と69.5%で、ユーザー規模も9.4億人と7.4億人に達しています。

 もはや新たなプレイヤーにつけ入る隙きを与えない両巨頭ですが、そこに割って入り込もうとするのが、世界最大のクレジット(デビット)カード発行枚数を誇る銀聯(ユニオンペイ)です。17年末に運営を開始した非接触(NFC)型のモバイル決済「雲閃付(クイック・パス)」により、「QRコード」陣営の牙城に挑んでいます。

 14年からスタートした6月2日の「銀聯62節」というオフラインのビッグセールを主催し、決済シーンでの主導権奪還を目論む銀聯。一方で、ウィーチャットとアリペイに慣れた消費者の利用習慣を変えるのは容易ではなく、銀聯はじめ他社の参入余地はあまり大きくないのが現状。こうした中国モバイル決済の現状や今後の動向について、調査・分析しています。

 今号では「百貨店」業界の研究にも取り組みました。中国政府が三公消費(公費による飲食や海外旅行、公用車の私用化)を制限したことや消費トレンドの変化、電子商取引(EC)の影響などにより、百貨店業界は業績不振に苦しみ、閉店に追い込まれた店舗も少なくありません。

 2019年2月に、家電量販最大手の蘇寧易購(スニン)が万達(ワンダ)集団傘下の37の百貨店全店を正式に買収することを発表。中国の百貨店業界に新たな注目が集まる契機となりました。

 百貨店業界はECのほかにもショッピングモールやコンビニなど、消費者のニーズが多様化していく中、生き残りの道を探るべく、オンラインとの融合や商品構成の転換、体験(コト)業態の増加、会員制のリニューアルなど、多くの試みに取り組んで来ました。その結果、昨年頃から百貨店業界に景気の底打ち感と、それに続く回復傾向が顕著になり、業績が好転する店舗も増えているようです。

 中国百貨店トップの北京SKP(元・新光天地)は、17年に1店舗で125億元を売り上げ、18年には135億元と更に記録を更新。銀泰百貨も年度比で37%と大幅な成長を記録。王府井集団は純利益がここ5年間で最高に。遠東百貨は10年ぶりに黒字に転換。百盛集団(パークソン)も17年に黒字転換し、18年も安定的な成長を示すなど、軒並み業績は上向きつつあるようです。

 多額の投資が相次ぎ、業界の再編とアップグレードが加速化する中国百貨店業界。中国消費を牽引してきた同業界について、OMO(Online Merges with Offline)概念の「新小売」をはじめとするネットの取り組みからネット企業大手との提携、ハイテク技術の導入、ビッグデータを活用したデータ・ドリブン・マーケティングの状況、自営店舗やPB(プライベート・ブランド)の展開、コトを意識したモール化などの視点から調査・分析しています。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2019年6月号(vol.65)  もくじ
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【巻頭特集】
『中国ウィンタースポーツ市場&産業の発展状況』
 北京冬季オリンピック開催決定で急成長

【業界研究】中国モバイル決済
『「現金お断り」も“当たり前”の中国キャッシュレス社会』
 微信支付と支付宝の牙城に挑む銀聯「雲閃付」

【業界研究】中国百貨店業界
『中国百貨店業界の現状を徹底分析』
 業態改革で低迷から脱出か?

【都市別調査】
フリマと動画のロンド②
『習慣化する中古品取引&飽きさせない動画アプリ』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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