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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第380号】~レンタカーとカーシェアの現状~

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2019年8月7日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第380号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 中国で一番美味しい日本料理はどこ?と聞かれたら、私は上海ではなく、大連と答えます。新鮮な海鮮だけでなく、日本食レストランの多さと豊富さ、さらにはそれを日常的に楽しむ地元民の成熟さなども、中国一の日本料理を生んでいる所以でしょう。

 そうした中、私のおすすめのお店は日航ホテル近くのうなが専門店「翔峰」。うなぎのほかにも生ウニや赤貝など新鮮なお刺身だけでなく、揚げ物から煮物、焼き物と、正直日本の割烹と何ら遜色のない味と技術です。

 先日大連での週末がちょうど「土用の丑の日」でした。「今日はうなぎだ!」との思いで意気揚々とお店に到着すると、ドアに鍵がかかっています。「え?閉店?」と思いきや、なんと土曜日が定休日でした。残念…。

 翌日のランチで何とかありつけたのですが、1年で最も稼ぎ時のこのタイミングでも定休日を守り抜く。厨房にいる大将は一見寡黙で頑固そうな出で立ちなのも、また私が惹かれているところです。夜の営業時間も8時半まで。夫婦で切り盛りされているようで、値段もリーズナブル、大連でぜひともおすすめしたいお店の一つです。

 今週のコラムは中国でのレンタカーとカーシェアリング事情についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第380号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第380回)
     ~レンタカーとカーシェアの現状~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. お知らせ
     会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2019年6月号(vol.65)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第380回)
 ~レンタカーとカーシェアの現状~

 仕事柄、中国国内を出張・旅行することが多い身で、これまでチベット、青海、甘粛以外の直轄市・省・自治区は全て制覇。基本的に現地に到着してすぐにレンタカー会社に直行します。スマートフォン(スマホ)の地図アプリを頼りに、見知らぬ街でも何ら問題なく運転できています。

 中国のレンタカー大手は「神州」と「一嗨」の2社で、いずれも中国全土に店舗網を構築。私は中国で初めて利用した「一嗨」をずっと愛用しています。外国人でも身分証明証(パスポート)と中国の運転免許証を提示すればレンタル可能。レンタルまでの手続きやフローは基本日本と同じです。

 「一嗨」レンタカーの相場利用料は大体下記の通り:
 ・フィット系:150~200元(約2550円~3400円)/日
 ・カローラ系:200~250元(約3400円~4250円)/日
 ・アテンザ系:250~350元(約4250円~5950円)/日
  ※1円=17元

 上記のほかに保険とデポジットが要求されます。デポジットは貸出時に車両保証のために6000元(約10万円)、返却時に交通違反などの罰金支払いのために2000元(約3万4000円)がそれぞれクレジットカード(最近はアリペイでも可)で一時預け金として凍結されます。いずれも何事もなければ、一定期間の後に返金されます。

 一方、カーシェアリングも2017年頃から急速に発展。最大手は上海汽車系の「EVCARD」。運営車両は2万7000台に達し、62都市に1万3000ステーションを設置。上海には8000台超配備され、都市別では世界一の規模です。18年には町中で頻繁に「EVCARD」のロゴがプリントされたクルマを頻繁に目撃するようになりました。

 中国のカーシェア車両は、電気自動車(EV)が9割以上を占めているようです。利用手順はシェア自転車と同じ。スマホでアプリを開いて、画面上に表示されるステーションの位置から空き状況、予約、返却(支払い)まで簡単に操作できます。利用料は「EVCARD」の場合、1分0.5元(約8.5円)。6時間までは利用時間に応じて加算され、1日の上限は180元(約3060円)となっています。

 中国人の免許証保持者数は16年末に約3.6億人で、マイカー保有台数は約1.46億台。10年後には免許証保持者数が10億人に達すると予想される中、現在の交通インフラのキャパシティは3億台程度が限界ともされています。中国政府にとっても、カーシェアリングを普及させることが至上命題になっているともいえるでしょう。 

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆“意外”な発展ぶりのウルムチ消費現場 (14)
 ~一带一路の中継都市として 一挙通関で港から直接海外へ

 ウルムチは中国の一帯一路政策のシルクロード経済ベルトの中心都市 であり、西側諸国への窓口、交通や物流のハブの役割も果たしている。物流や貨物中継を促進すべく、ウルムチは経済技術開発区に国際陸港区を設置。区内は火車(汽車)西駅、火車(汽車)北駅、ウルムチ鉄路コンテナ中心駅、国際空港で構成される......

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◆“意外”な発展ぶりのウルムチ消費現場 (13)
 ~インスタ映えスポット続出 自撮りやティックトックも人気

 ウルムチは冬が厳しく長い。春が短いせいか、ショッピングモールやレストランは華やかな内装で消費者の気分を盛り上げようとする傾向がある。 インスタ映えが狙える内装の店も多かった。ウルムチの市民はとりわけセルフィー(自撮り)が好きらしい。若者だけでなく、年かさのいった大人のカップルも熱心にセルフィーにいそしんでいる......

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◆“意外”な発展ぶりのウルムチ消費現場 (12)
 ~大盛況の飲食業界 日本食や文化も人気に

 ウルムチと言えば羊肉の串焼きなど、現地の定番グルメが思い浮かぶが、四川や広東など中国各地の料理が揃い踏み。そのほかにも、日本料理、韓国料理、ベトナム料理、西洋料理など豊富な選択肢から選べるようになっている。日本料理はどの商業施設にも1~2店あり、寿司と焼肉の店が多い。 店内には桜や暖簾、提灯、だるまなどが飾られ、日本の雰囲気を醸し出している......

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◆“意外”な発展ぶりのウルムチ消費現場 (11)
 ~“意外”に高い消費レベル スマホ決済も当たり前に

 スーパーで販売されている生鮮食品を見ると、ウルムチ市民の消費レベルの高さが伺い知れる。友好超市と匯嘉時代超市では、輸入のフルーツや有機野菜も販売されている。売れ行きも決して悪くないようだ。内陸の奥地に位置しているにもかかわらず、エビやカニなどの海産物も豊富にあり、鮮度も悪くない......

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お知らせ
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◆会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2019年6月号(vol.65)発行

 会報誌2019年6月号(vol.65)では、巻頭特集に中国の「ウィンタースポーツ」業界を取り上げました。2022年に北京での冬季オリンピック開催が決まり、中国でスキーやスケートといったウィンタースポーツへの注目度がにわかに高まっています。

 官民挙げてウィンタースポーツ市場の発展に動き出した中国。国家体育総局は18年9月、「『氷雪スポーツへの3億人動員』実施綱要(2018-2022年)」を公布し、22年までに3億人を氷上・雪上スポーツに参加させることを目標としました。これに倣い、各省・市も相次いで関連政策を制定。ウィンタースポーツの発展と大衆の動員に取り組み始めています。

 スキー場などのウィンタースポーツ施設の数は増え続け、スキーを楽しむ人の数も年々上昇。氷雪関連産業や冬季ツアー、イベント、スキー場の建設や運営、スクール運営などに、ベンチャー資本からの熱い視線も集まっています。

 市場調査会社の易観国際と騰訊体育(テンセント・スポーツ)が共同で公表した「2018中国氷雪産業白書」によると、17年の中国氷雪関連産業規模は3976億元に達し、今後3年で更なる成長を遂げると予想。国家体育総局が公布した「氷雪スポーツ発展計画(2016-2025年)」では、中国の氷雪関連産業の規模は20年に6000億元、25年には1兆元に達すると見込んでいます。

 このように北京冬季オリンピックを契機として発展が見込める中国ウィンタースポーツ業界について、スキー産業の発展動向から人口、スキー場の数、屋内スキー場の建設状況、スキー関連消費、スノーボード人気、アイススケートリンク、アイスホッケー、国民の関心状況、政府による授業カリキュラム化及びスキースクールの状況、スポーツブランド各社の動向、スキーリゾートとテーマパークなどについて、調査・分析しています。

 次に業界研究として、中国での生活のあらゆるシーンに浸透している「モバイル決済」をピックアップ。外食やスーパーでの買物から、バスや地下鉄などの公共交通機関、病院、光熱費などの公共料金、航空券など、あらゆる場面でスマートフォン(スマホ)決済が可能となった中国。

 小売店やレストランで支払いをする際には、店員に「微信(ウィーチャット)にしますか?それとも支付宝(アリペイ)?」と聞かれ、コンビニでちょっとした買物に現金を出そうものなら、ため息すらつかれてしまう。財布を持たず、スマホだけを手に出かける生活は、若年消費者を中心にすっかり定着しています。

 プライスウォーターハウスクーパースが公表した「2019年世界消費者意識調査(Global Consumer Insight Survey 2019)」によると、中国の人口の86%がすでにモバイル決済を利用とのこと。また17年より四半期ごとに「中国第三者モバイル決済ユーザー研究報告」を公表している市場調査会社のイプソスも、19年第1四半期時点におけるモバイル決済ユーザー規模10.1億人(※1人が複数のアカウントを持っている可能性あり)のうち、16~59歳の消費者に限定すると、モバイル決済ユーザーは約8.1億人で、全体の80.2%を占めるとしています。

 実際にデビットやクレジットカードを含む「キャッシュレス」決済が全体の8割以上占めるというデータもある中国のキャッシュレス社会。その巨大決済市場をほぼ独占しているのが、ウィーチャットペイ(微信支付)とアリペイ(支付宝)の2社。19年の第1四半期時点で、テンセント傘下の「テンペイ(財付通)」(ウィーチャットペイ及びスマホQQウォレットを含む)とアリペイの普及率はそれぞれ89.2%と69.5%で、ユーザー規模も9.4億人と7.4億人に達しています。

 もはや新たなプレイヤーにつけ入る隙きを与えない両巨頭ですが、そこに割って入り込もうとするのが、世界最大のクレジット(デビット)カード発行枚数を誇る銀聯(ユニオンペイ)です。17年末に運営を開始した非接触(NFC)型のモバイル決済「雲閃付(クイック・パス)」により、「QRコード」陣営の牙城に挑んでいます。

 14年からスタートした6月2日の「銀聯62節」というオフラインのビッグセールを主催し、決済シーンでの主導権奪還を目論む銀聯。一方で、ウィーチャットとアリペイに慣れた消費者の利用習慣を変えるのは容易ではなく、銀聯はじめ他社の参入余地はあまり大きくないのが現状。こうした中国モバイル決済の現状や今後の動向について、調査・分析しています。

 今号では「百貨店」業界の研究にも取り組みました。中国政府が三公消費(公費による飲食や海外旅行、公用車の私用化)を制限したことや消費トレンドの変化、電子商取引(EC)の影響などにより、百貨店業界は業績不振に苦しみ、閉店に追い込まれた店舗も少なくありません。

 2019年2月に、家電量販最大手の蘇寧易購(スニン)が万達(ワンダ)集団傘下の37の百貨店全店を正式に買収することを発表。中国の百貨店業界に新たな注目が集まる契機となりました。

 百貨店業界はECのほかにもショッピングモールやコンビニなど、消費者のニーズが多様化していく中、生き残りの道を探るべく、オンラインとの融合や商品構成の転換、体験(コト)業態の増加、会員制のリニューアルなど、多くの試みに取り組んで来ました。その結果、昨年頃から百貨店業界に景気の底打ち感と、それに続く回復傾向が顕著になり、業績が好転する店舗も増えているようです。

 中国百貨店トップの北京SKP(元・新光天地)は、17年に1店舗で125億元を売り上げ、18年には135億元と更に記録を更新。銀泰百貨も年度比で37%と大幅な成長を記録。王府井集団は純利益がここ5年間で最高に。遠東百貨は10年ぶりに黒字に転換。百盛集団(パークソン)も17年に黒字転換し、18年も安定的な成長を示すなど、軒並み業績は上向きつつあるようです。

 多額の投資が相次ぎ、業界の再編とアップグレードが加速化する中国百貨店業界。中国消費を牽引してきた同業界について、OMO(Online Merges with Offline)概念の「新小売」をはじめとするネットの取り組みからネット企業大手との提携、ハイテク技術の導入、ビッグデータを活用したデータ・ドリブン・マーケティングの状況、自営店舗やPB(プライベート・ブランド)の展開、コトを意識したモール化などの視点から調査・分析しています。

 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2019年6月号(vol.65)  もくじ
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【巻頭特集】
『中国ウィンタースポーツ市場&産業の発展状況』
 北京冬季オリンピック開催決定で急成長

【業界研究】中国モバイル決済
『「現金お断り」も“当たり前”の中国キャッシュレス社会』
 微信支付と支付宝の牙城に挑む銀聯「雲閃付」

【業界研究】中国百貨店業界
『中国百貨店業界の現状を徹底分析』
 業態改革で低迷から脱出か?

【都市別調査】
フリマと動画のロンド②
『習慣化する中古品取引&飽きさせない動画アプリ』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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