中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
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2019年9月4日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第384号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
バスケットボールのワールドカップが中国で開催されています。13年ぶりに出場の日本チームが属する予選Eグループがちょうど上海を会場としており、日曜日に開催された初戦のトルコ戦を観戦に行きました。
チケットは事前にアプリで購入。コートそばの一階席は、サイド側が880元、ゴール側が580元、そして二階席が280元でした。バスケ観戦は人生初で、おそらく今後も機会はそれほどないだろうと思い、思い切ってゴール側でなるべくコートから近い席を選びました。
目の前すぐ近くで、今や日本でも大スターとなったNBAの八村塁選手や渡邊雄太選手が練習しています。ちょうど控室に向かう通路の近くだったので、声をかけると渡邊選手は手を上げて応えてくれました。
試合は残念ながら開始直後から大差をつけられ、劣勢のまま終わりました。日本チームは動きが硬かったのか、いずれにせよ、トルコチームの技とスピードに圧倒されていました。唯一の見せ場は前半終了前の八村選手のスラムダンク。驚異的なジャンプ力で長い滞空時間から片手でパワフルに放ったダンクに会場全体がどよめき、しばらくざわついていました。今後の活躍が楽しみです。
今週のコラムはデザインを刷新した会報誌「中国消費洞察」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第384号をお送りいたします。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第384回)
~見た目だけでは理解しにくい中国消費~
2. 新着コンテンツ一覧
3. お知らせ
会報誌「中国消費洞察」2019年7&8月合併号(vol.66)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第384回)
~見た目だけでは理解しにくい中国消費~
2012年9月に会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」の第1号を発刊してから早7年。当初は隔月でしたが、13年7&8月合併号から月刊に変更して以来、数えること65号となりました。
中国の消費現場やトレンド、小売流通、ネット、各都市の商圏など、上海を中心に各地で視察・調査し、現地目線からの情報やコンテンツを日本語でまとめています。特に日本にいるとなかなか触れることのない中国の「流行り」について、その背景や動向についてお伝えしてきました。
振り返ると、会報誌の第1号の巻頭特集は「カルフール」。第2号は「ワトソンズ」。ほんの7年前は、日本企業が中国に進出して消費財を販売するためには、この2社の販売網をいかに押さえるかが命題となっていました。そのカルフールも今や業績不振で、先ごろ家電量販チェーンの蘇寧に買収され、ワトソンズのどの店舗も閑古鳥が鳴いています。
以前は各都市の主要商圏や商業施設を見て回れば、ある程度の消費動向や特徴などが見て取れました。しかし近年はスマホを介したネット購入が主流となり、飲食店ですら店内はガラガラながら実は出前で潤っていたといった状況も多々あります。見た目だけではますますわからなくなってきている中国消費ですが、だからこそこうして日本語でわかりやすく伝えていくのが我々の使命だと感じています。
この度、この会報誌を「中国消費洞察」と日本語名に改名し、新たなデザインに刷新しました。ウェブサイトも現在リニューアル中で、会員様はこれまでのバックナンバーすべてをPDFファイルにてダウンロードできるよう設定する予定です。
サイトリニューアル後に、コース名も「中国マーケティング&データ会員」へと変更します。今後はコンテンツだけでなく、中国の消費やビジネスに関する統計・データを日本語でより充実させていく予定です。中国での新規事業の検討や中長期計画策定の際などにご活用いただければと思っています。
ちなみに12年9月といえば、中国各地で反日デモが勃発。最悪のタイミングでスタートした会報誌ですが、時を同じくしてオープンしたのが上海の高島屋。先ごろ、「閉店」のお知らせから「営業継続」となりましたが、ある意味“同志”として、お互い粘り強く頑張っていけたらと思っています。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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◆2019年中国消費トレンド動向10選 (6)
~トレンド⑦~オンライン・オフライン活用ライフ トレンド⑧~種まき消費
消費者は、オンラインかオフラインなど単一のチャネルでの消費にこだわらず、ニーズに応じて最も都合の良い方法を選択する。オンラインは手軽にスピーディに買物でき、オフラインは飲食、ショッピング、レジャー、娯楽などが一体化した「体験(コト)」が楽しめる。 企業にとって、オンラインとオフラインを融合して、ブランドやカルチャーの体験や気分をいかに盛り上げるかが、これからの販売増の鍵となっている......
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◆2019年中国消費トレンド動向10選 (5)
~トレンド⑤~国産ブーム、トレンド⑥軽食主義
近年、中国の国産「メイド・イン・チャイナ」品の人気が高まっている。中国トレンド研究大手の知萌諮詢機構が発表した「2019中国消費トレンド報告」によると、消費者の78.2%が国産品を頻繁に購入。同じ価格なら国産品を選ぶとした人の割合も44.6%に達している。 中国消費者は、海外の大手ブランドよりも、国産品に愛着を持つ傾向がある......
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◆2019年中国消費トレンド動向10選 (4)
~トレンド④~ささやかながら快適な我が家
今の若者たちは、自分の生活スペースにこだわりを持ち、住まいへの要求はますます高くなっている。小さなスペースを工夫し、センス良く快適な環境にすることがトレンドになっている。「90後(1990年代生まれ)」世代の若者はそれ以前の世代とは異なり、持ち家を重視しない。持ち家だろうと賃貸だろうと、求めるのは快適さだ......
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◆2019年中国消費トレンド動向10選 (3)
~トレンド③~癒やし経済
都市で生活する人々は、日々大きなストレスに晒(さら)されている。トレンドマーケティングの知萌諮詢機構が公表した「2019中国消費トレンド報告」によると、消費者の76.2%が精神的な焦燥感を感じると回答。その根源にあるのは、仕事や家庭の責任、お金、家族の健康などだ。都会人は、ストレス発散の場や癒しを求めている。このようなニーズを背景とした「癒やし経済(※中国語では「療癒経済」)」は新しい経済のトレンドといえる......
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お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2019年7&8月合併号(vol.66)発行
会報誌7&8月合併号(vol.66)では、巻頭特集に家事代行サービスを取り上げました。中国では、中国語で「おばさん」の意味でもある「阿姨(アイ)」と呼ばれる家政婦(お手伝いさん)を雇い、掃除や料理、子供や老人の世話を任せる家庭が少なくありません。パートタイマーの場合が多いですが、住み込みの家政婦を置くケースも少なくありません。
その多くは地方出身者で、生活のために大都市に出稼ぎに来た人々。学歴が低く、賃金も低いため、一般的な中国の中産階級家庭でも雇うことができます。この「アイさん文化」は中華圏独特の現象と言っても過言ではないでしょう。経済の発展と収入の増加、核家族の増加や人口の高齢化、更には1人っ子政策の緩和に伴い、中国国内では家事代行サービスに対するニーズが高まっています。
これまで、アイさんを探す際には、友人知人からの紹介か仲介業者に頼るのが一般的です。マンションの近くには、家政婦の仲介会社が必ずと言っていいほどあり、質素な事務所の中では暇そうなアイさんたちがおしゃべりしながら時間をつぶしている光景をよく目にします。そうした彼女らの印象は決して「プロフェッショナル」とは呼べないものです。
ところが、スマートフォン(スマホ)の普及に伴いシェアリングエコノミーが日常化する中国で、ネットでのアイさん仲介サービスも増加。そうした中、良く知られているのは「58到家」、「e家潔」、「阿姨帮」などですが、これらのプラットフォームはあくまでも情報提供と仲介がメイン。従来型の巷の仲介業者に比べて、情報がより広範囲かつオープンであるだけでなく、費用面でもより透明性が高いのが特徴となっています。
一方、最近注目を集めているのが「好慷在家(HOME KING)」というアプリ。一線・二線級都市ではマンションのエレベーターやタクシーなどで広告を目にする機会も少なくありません。家事代行サービス企業による自営型プラットフォームで、「日本式」のプロフェッショナルなサービスをアピールしています。
派遣されるスタッフは全員事前に研修を受けており、制服となっている清潔なエプロンを身に着け、掃除道具も持参。決してプロフェッショナルとは言えない一般的なアイさんのイメージとは、明らかに一線を画している新しい家事代行サービス業の実態について、「好慷在家」のビジネスモデルなど含め、調査・分析しています。
次に業界研究として、中国のドリンク(飲料)業界にフォーカスしました。約30年間の急成長期を経て、市場規模1兆元を越える巨大市場に成長した中国ドリンク業界。一方で2013年以降、経済成長の減速や中国人の消費観の変化に伴い、多くのジャンルが衰退傾向にあります。
英調査会社のユーロモニターのデータによると、ドリンク製品のうち、ボトル入り飲用水(ミネラルウォーター等)市場は成長を維持していますが、茶飲料、果汁飲料、炭酸飲料、植物プロテイン飲料など他ジャンルの消費は2013~14年頃から年々減少しているもよう。2017年には中国のドリンク市場全体がマイナス成長となり、コカ・コーラ、ペプシなどの国際的ブランドのみならず、娃哈哈、康師傅、統一といった国内(台湾含む)大手も、成長の踊り場を迎えています。
ドリンク業界の衰退の要因としては、まず消費者の健康意識の高まりがあげられるでしょう。不健康な飲料や食品を避ける人が増え、こうした飲料は市場から淘汰されつつあります。次に消費ニーズの多様化と個性化も顕著になっており、差別化が明確でない商品は市場(パイ)を失いつつあります。
市場自体が縮小しつつある一方で、急成長を示している飲料もあります。2015年に発売された台湾系統一の「小茗同学」や、16年に発売された農夫山泉の「茶π」はその一例。いずれも独自性のある明確なポジショニングにより売上を伸ばし、共に売上が10億元のメジャー商品にまで成長しています。
こうした中、2018年にはまたドリンク製品市場が前年比1.5%増と成長したようです。この再浮上の背景と要因は何なのか?またそれを可能にしたマーケティングやプロモーション戦略とは?について調査・分析しています。
トレンドウォッチでは、「618」セールから見る中国ネット消費についてです。当初、京東(JDドットコム)の設立記念セール日だった「618(6月18日開催のためこう称される)」は、アリババの「双11(11月11日のネットセール)」同様、今や中国のEコマース業界全体の一大セール日となっています。
シーズン末の在庫整理や、消費者が様々な優待を受けられるイベントとしての意味合いのみならず、1年の中間地点においてその年の消費トレンドを占う重要なセールともいえるでしょう。天猫(Tモール)、京東、拼多多(ピンドウドウ)、蘇寧易購(スニン)のEコマース大手4社は、今年の「618」においても驚くべき業績を収めました。
京東は総売上2015億元を達成。天猫は110以上のブランドが売上1億元超。拼多多の注文件数は11億件を超え、売上は前年比300%以上の伸びを記録。蘇寧易購はオンラインとオフライン合わせた注文件数が前年比133%増となったようです。
国家郵政局の観測データによると、6月1日~18日のセール期間中に取り扱った宅配便の数は31.9億件に達し、前年比26.6%増。最も多い日における1日の処理件数は2.43億件で前年比54.8%増。これは通常の処理量を27.9%上回る数字となっています。「618」の全期間中において、業界全体で取り扱われる宅配便の件数は36.3億件に達し、前年比29.6%の増加でした。
実際に上海で生活している身としては、それほどの盛り上がりを見せずに終わった感が拭えない今年の「618」セールですが、いざフタを開けると各社ともに業績が好調だったようです。“見かけ”だけではわからなくなりつつある中国消費の実態について、各社発表の「618」セールの実績やレポートをベースに、中国消費やECのトレンドを追いました。
最後に「ビッグデータから読み解く」をテーマに、中国人の旅行実態に迫りました。夏休みに入り、多くの中国人が国内外へ旅行に出かけています。そこで、中国人は今、国内外でどんな旅を好んでいるのか?について、2019年「五一」(労働節:5月1日)連休のビッグデータ統計をもとに、中国人の観光旅行の今を浮き彫りにしてみました。
国内外の人気の目的地(都市)や観光スポットのほか、交通手段や決済状況、消費や旅の目的などビッグデータから見えてくる中国人の「旅」に対するニーズについてまとめました。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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会報誌『中国消費洞察』
2019年7&8月合併号(vol.66) もくじ
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【巻頭特集】中国家事代行サービス業界
アプリで「アイさん」探し?!
日本式家事代行サービス「好慷在家(HOME KING)」が人気
【業界研究】中国ドリンク業界
健康、多機能、個性がますます重要に
若者とSNSが人気商品を生み出す中国飲料業界
【トレンドウォッチ】「618」セールから見る中国ネット消費
消費昇級・国産品人気・小都市の消費激増が顕著に
京東発で国民的イベントと化した「618」ネットセール
【ビッグデータから読み解く】中国人の旅行実態
高速鉄道圏と「近場」が人気
シルバー層の旅行熱も旺盛に
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