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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第394号】~アリババ「双11」、1日で楽天の年間取引額超え!!~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2019年11月13日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第394号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 今年も独身の日のセール「双11」が大盛況でした。私も11日の午前0時ピッタリに、格安となった限定10個のタイムセール品を求めて「搶(掴む)」しようとトライしたのですが、もちろん失敗。途中何度も「ネットが混雑しています」とのメッセージが表示され、やはりアクセスが殺到していたのでしょう。

 その後、事前にカートに入れていた商品の支払いを一旦済ませます。今回の割引ルールは「満額400元で50元割引」というもの。念願のネスプレッソマシンや姿勢矯正チェア、浄水器カートリッジ、スキーウェア、ビールなどで、支払画面に進むと総額は3880元。あと120元で4000元と思い、茶葉も追加したのですが、値引きはなぜか400元のままで変わらず。

 計算上は500元のはずが…、と思いながら、この割引キャンペーンに参加していないショップもあるからでしょう。まあ元々値引きされた上で、さらに10%OFFになったので、それでもお得感満載です。

 これで当面は何の買い物なしで済みそうです。実はここ少なくとも3ヶ月は、この日のために買い控えていたものも多くあります。買い控えと先食い…。景気にとってはどうなの?とも思いながら、今年も双11を存分に楽しみました。

 今週のコラムは今年の双11についてのコメントです。では、中国市場インサイトメルマガ第394号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第394回)
     ◆中国消費の巨大さにもっと注目すべき!!
    ~アリババ「双11」、1日で楽天の年間取引額超え!!

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2019年10月号(vol.68)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第394回)

◆中国消費の巨大さにもっと注目すべき!!
 ~アリババ「双11」、1日で楽天の年間取引額超え!!

 今年も11月11日(独身の日)のアリババ天猫「双11」セールで最高記録を更新。1日(24時間)のみで取引額2684億元となり、日本円でなんと4兆円の大台を突破。楽天の2018年(年間)の国内EC流通総額が3兆4310億円だったことを考えると、驚異でしかありません。

 5億人の消費者と数百万のショップ、合計20万個以上のブランドが集った今年の双11セール。取引額もそうですが、さらに驚きなのが宅配便の取り扱い件数。開始から16時間33分後に10億の大台を突破。日本が18年に通年で約43億個なので、実に1/4相当の数。今頃は中国全土で輸送トラックや配達スタッフがフル稼働していることでしょう。

 私も微々たるものながら、4000元ちょっと貢献。こうしたデータや売れ筋の分析はまた別の機会にするとして、ここでは中国に住む一消費者として、気づきや感じたことをコメントしたいと思います。

 以前にメルマガで、特に今年に入り、頻繁に色んなテーマでキャンペーンを開催しているので、それほど「割引」に対する“旨味”はないように感じます。またネット通販に限らず、出前にしろネットスーパーにしろ、スマホ(ネット)での消費が日常になった今日。以前のように、双11にネットで何か買うという“特別感”もありません。

 実際のところ、今年の6月18日の「618」セールの後、いくつか若干大きめの買い物があったのですが、双11まで待とうと買い控えました。正直どのくらい割引になるのか見当つかずでしたが、ついそうした心理が働きます。一方で、トイレットペーパーやティッシュなどの日用品は約半年分の“大人買い”。

 おそらく私と同じような行動を取る人はごまんといるでしょう。一方で、双11に何か「買わなきゃ損」といった切迫感みたいなものがあるのも事実。周りからも着々と11日に向けて商品を物色しているという声が聞こえてくれるので、どこからかワクワク感も芽生えます。

 つい双11を「買い控え」と「先食い」でネガティブに捉えてしまいがちですが、それよりも全体としてまだ消費意欲が旺盛な中国消費者が多くいることに目を向けるべきです。少なくとも1年に1日はこうして中国全土が買い物ムードで盛り上がるのは、ある意味“国民行事”のようでいいことですね。中国経済成長減速や景気停滞などの文字に踊らされて二の足を踏んでいる場合ではありません。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要です(一部お試し閲覧除外記事あり)。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆EC大手4社のスマート物流発展状況 (3)
 ~京東物流のスマート物流発展状況

 京東物流集団は、2017年に正式に設立された。これは、企業内の物流部門から独立した物流企業への転身であると同時に、世界的サプライチェーンのインフラサービスプロバイダーになるとの宣言でもあった。当時、京東(JDドットコム)はすでに中国国内の全ての行政区・県で物流ネットワークを構築し、世界初の300キロメートル半径におけるドローン+航空機の低空輸送ネットワークも実現......

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◆EC大手4社のスマート物流発展状況 (2)
 ~アリババのスマート物流発展状況

 アリババは2013年5月に銀泰、復星、富春(FORCHN)など小売・投資グループのほか、順豊、申通、圓通、中通、韵達などの物流大手企業と提携し、「菜鳥網絡科技有限公司」を設立。菜鳥(CaiNiao)のスマート物流の屋台骨の構築を開始した。自社構築、共同構築、提携、再編成など様々な手法により、オープン型の共有物流プラットフォームを構築......

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◆EC大手4社のスマート物流発展状況 (1)
 ~ECが中国物流の発展を後押し

 2018年は中国の物流テクノロジー発展元年とも言える1年だった。この年、「スマート物流」が業界内外から幅広い注目を集めた。倉庫のスマート仕訳けロボットや幹線輸送における自動運転車両、宅配を担う無人車やドローンなどは、それぞれが物流の各段階を大きく変え、さらなる応用を生み出した。コスト削減を実現するだけでなく、作業効率の最大化も実現した......

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◆二線級都市へ昇進、急成長続く「貴州省・貴陽」(16)
 ~成長続く貴陽経済 消費現場もさらなる発展見込む

 2009年から18年の10年間に、貴陽のGDPは930億元から3798億元と4倍以上の成長を記録した。社会消費品小売総額(小売全体)も2009年の413億元が18年には1229億元と3倍に増加。2018年の貴陽市都市居住者の一人当りの平均可処分所得も3万5115元に達し、その伸びは全国平均及び省平均を上回っている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆配車アプリのユーザー規模及び利用者の割合(2019年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第44回インターネット発展報告によると、2019年6月時点において、配車アプリでタクシーを呼んだことのある人の数は3.37億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_2926.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
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お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2019年10月号(vol.68)発行

 会報誌10月号(vol.68)では、巻頭特集で「国潮」ブームを取り上げました。「国潮」とはすなわち、その文言のとおり、「中国+潮流」の造語のです。

 当初、中国のデザイナーが立ち上げたストリート系のファッションブランドのことを指していました。その後、中国の伝統的な要素をデザインに含む製品全般に対して用いられるようになり、現在では中国製または中国産、つまり「メイド・イン・チャイナ」の良質なブランド全般を意味し、かつ再評価する風潮を指すようになっています。

 ファッションからグルメ、コスメ、家電、文創(文化「カルチャー」+創造「クリエイティブ」の造語)まで、中国ブランドの台頭は各業界の共通したトレンドとなりつつあります。1927年設立のスニーカーブランド「回力(Warrior)」が国際的なファッションウィークのランウェイに登場。中国版ミルキー「大白兔」はコスメブランドとのコラボによるリップクリームや香水を発売するなどです。

 「非遺(※「非物質文化遺産」の略で無形文化遺産の意)」が人気ワードとなり、伝統的な刺繍を施したパーカーを来た若者を街で目にするようになりました。新しい「国産品(※中国語で「国貨」)」の波は想像を遥かに超えた一大ムーブメントとなりつつあります。

 微信(ウィーチャット)の朋友圏(モーメンツ)で「国潮」関連の投稿を目にする機会も増えています。国産品を買い、国産品を使い、国産品を友人たちに見せびらかすことは、中国の若者の新たなライフスタイルとなりました。そんな彼らのことを巷では「国潮青年」と称しています。

 こうした若者を中心に中国国産ブランドや製品を再評価し、かつ愛用し始めた中国において、日本含む海外ブランドはどう立ち向かっていくべきなのか。スマートフォン(スマホ)や家電など国産ブランドがすでに大きくシェアを伸ばしている分野だけでなく、これまで海外ブランドが強かったコスメや食品などでも「国潮」と称したブランドや老舗店舗が勢いを増しています。

 こうした中国の“国産偏重”トレンドは、近い将来、日本企業(ブランド)にも脅威となりうる可能性を秘めています。高い品質やデザイン性など「ジャパン・プレミアム」として高評価の日本企業ですが、こうしたトレンドの変化はウォッチしておく必要があります。そうした日本企業に対して警鐘を鳴らすためにも、今回徹底的に調査・分析しています。

 次にトレンドウォッチとして、ビジネススーツやシャツをメインとするオーダーメイド服のスマホアプリビジネスの現状に迫りました。

 収入や生活水準の上昇に伴い、中国の消費者の嗜好は「ロゴ(ブランド)信仰」を経て、クオリティ重視へと回帰しつつあります。なかでも特に「個性」を重視する若年消費者の間では、マイナーなデザイナーズブランドが人気を集め、オーダーメイドブランドも注目を浴びています。

 中商産業研究院の統計によると、2013年以降、中国アパレル業界におけるオーダーメイド製品市場の年間成長率は22.9%で、市場規模は13年の600億元から2017年には1,371億元にまで成長。光大証券の予測では、2020年には2,000億元前後に達すると見込まれています。

 かつて、オーダーメイドと言えば、ハンドメイドで高級な生地を使用し、価格も高いイメージが強かったでしょう。ビジネススーツなら1万元(約15〜16万円)以上、高いものだと数万元にもなり、高所得者の特権といっても過言ではありませんでした。

 そうした中、多くの業界でネットを介した業態が続々と登場し、スマホを活用したスマート化も進みました。また消費者のニーズに応じて生産する「C2M(Customer to Manufacturing)」的な「柔性製造(フレキシブル・プロダクション)」といった技術革新も進展しました。

 このような環境の変化を背景に、ビジネススーツ業界でもスマホを介した「イージーオーダー」アプリが相次いで登場。庶民でもオーダーメイド製品を気軽に手に入れられるようになりました。

 スマホから注文すると専門スタッフが自宅(オフィス)まで訪問、採寸してくれるサービスが話題となり、すでに100万人の顧客を有するアプリも登場。実際に自らもスーツを一着新調した経験も交えながら、この新しいビジネスモデルについて紹介しています。

 業界研究では、中国越境EC(電子商取引)をピックアップしました。中国経済の急成長による生活水準の向上、海外への留学や旅行の増加、さらには海外からの文化や流行の流入などに伴い、よりハイクオリティな外国商品を求める消費者が増えています。

 またより良いモノやサービスを欲する「消費昇級(アップグレード)」トレンドも中国全土で広がる中、こうしたニーズを満たすプラットフォームとして、越境ECの発展は目覚ましいものがあります。海外ブランドにとっても、自国に居ながらして中国消費者に直接販売できることから、多くの日本企業も注目していることでしょう。

 2013年以降、急拡大を続ける中国の越境EC市場規模。電子商務研究中心が公表した「2018年度中国輸入越境EC発展報告」によると、2018年にB2B、B2C、C2C、O2Oなどの形式で行われた越境取引の規模は、前年比26.7%増の総額1兆9,000億元に達したもよう。越境ECを頻繁に利用する人の数は、2018年12月末時点で前年比34%増の8,850万人だったようです。

 また中国調査会社の艾媒諮詢(iiMedia Research)も、「2019上半期中国越境EC市場研究報告」で、中国の海外通販ユーザー規模は2020年に2.11億人を突破すると試算しているなど、さらなる拡大が見込まれる中国越境EC市場。一方で今年9月に、越境EC市場シェアの半分を二分してきたアリババ系天猫国際(Tモールグローバル)による網易考拉(ネットイースコアラ)の買収のニュースは業界内外に大きな驚きを与えています。この買収の目的とは?

 中国政府も越境EC市場の発展をサポートする政策を相次いで発表。沿岸部の大都市から内陸部の地方都市にまで広がりを見せる同市場の現状と今後の動向について調査・レポートしています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2019年10月号(vol.68)  もくじ
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【巻頭特集】中国国産ブーム「国潮」を徹底解剖
国産を好む若者が急増中!
「国潮青年」が生む消費のニュートレンド

【トレンドウォッチ】オーダースーツアプリ
自宅にいながら各種アパレルをオーダーメイド
オーダースーツも「訪問」採寸+販売の時代に

【業界研究】中国越境EC業界
アリババのコアラ買収でどうなる?
中国全土に広がる越境EC市場

【マーケティングレポート】ナマケモノたちの家①
スマートスピーカーが話しかけてきた

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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