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【中国消費洞察メルマガ 第406号】~中国の外出制限「封閉式管理」とは??~

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2020年2月12日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第406号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 「一寸先は闇」。まさに、このことわざが今の状況を表しています。振り返れば、日中関係がほぼ正常に回復し、ヒトの往来も増え、いよいよ日中ビジネスが花開くかと、このメルマガで書いたのが昨年末のこと。それが春節(旧正月)を期に、まさかこのような事態になるとは…。夢にも思いませんでした。

 まだまだ予断を許さない状況が続いていますが、立ち止まっているわけにもいきません。医療現場の第一線で日々奮闘されている関係者の方々の使命感と勇気を考えれば、我々も今、現時点で可能な限りできることを真摯に黙々と実行していくしかないと思っています。

 私事で恐縮ですが、2011年末から中国の消費や小売・流通、ネット関連のトレンドや変化をずっと追いかけ、情報を発信してきました。今回の新型肺炎で、消費現場はもぬけの殻の状態となってしまいましたが、もちろん消費そのものが「ゼロ」になったわけではありません。

 「春の来ない冬はない」。事態が収束する未来に向けて、これまで発信してきたコンテンツを整理しながら、中国消費の底力と潜在力を客観的に分析するとともに、新型肺炎の猛威に立ち向かう中国の小売・流通、ネット業界の対策や取り組みについて、随時お伝えしていこうと思います。

 今週のコラムは中国の外出制限「封閉式管理」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第406号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第406回)
   ◆14日間の「自主隔離(自宅待機)」が厳格に!!
    ~中国の外出制限「封閉式管理」とは??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2019年12月号(vol.70)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第406回)

◆14日間の「自主隔離(自宅待機)」が厳格に!!
 ~中国の外出制限「封閉式管理」とは??~

 新型肺炎の拡大に伴い、湖北省の武漢市がヒトの往来を完全にシャットアウトするため、「都市封鎖」したことはご存知かと思います。その後も、湖北省の他都市だけでなく、浙江省の温州市や杭州市はじめ、多くの都市でいわゆる「外出制限」となったわけですが、これは実際にどういう状況かおわかりでしょうか。

 中国語では「封閉式管理」と呼ばれていますが、具体的にマンションから外出できるヒトの数と回数を制限するもの。例えば、各世帯で1週間に1度1名のみが食材や日用品などを買い出しに行くことが許可されるのですが、それを厳格に管理するために「通行証」を発行し、出入り口で本人確認とともに、検温と消毒が施されます。

 ではそもそもどうしてこのような管理が可能なのかという疑問が、日本にいる方々には湧いてくると思います。中国では、「小区」と呼ばれる複数のマンションやアパートが一区画内に集まる集合住宅団地となっており、団地ごとに周りが塀で囲まれ、出入りは決められた門からのみとなっています。

 イメージとしては、東京港区の赤坂1丁目1番地から3番地が一つの「小区」として塀で囲まれた住宅区になっているような感じで、こうしたそれぞれ独立した「小区」が無数に隣接しています。これはマンションだけでなく、一戸建ての別荘(别墅)も、基本同じように「小区」の枠内で集まっています。

 各小区には日本で言う「町内会」のような位置づけの「居民委員会」が設置されており、住民の生活上の利便性や安全を確保するといった各種活動をしてくれています。今回の「封閉式管理」も、基本この居民委員会が中心となって、「小区」のヒトの出入りを管理しています。

 我々住民は、居民委員会の指示に従わざるを得ません。例えば、14日間の「自主隔離(自宅待機)」ですが、地元政府からは湖北省などの重点地区からのみとなっていながら、居民委員会から上海以外の場所から戻ってきたヒトは皆自宅待機するよう要請されるケースが増えてきています。

 実際に、私が住む「小区」の居民委員会に電話で問い合わせたところ、同じように14日間の自宅待機を要求されました。「食材の買い出しには行けるの?」と聞いたところ、「デリバリーで持ってきてもらえるから出る必要なし」とのこと。このような状況のため、ほぼ人影もない上海の繁華街が日本のニュース等で報道されていますが、ある意味「当たり前」の光景なのです。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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◆2019年中国消費トレンド番付 (2)
 ~【横綱】国潮 vs叮咚買菜 若者が生み出す新しい流行と消費 (2)

 スピーディで便利な生鮮ECプラットフォーム(ネットスーパー)は、すでに上海など都市居住者の生活に深く浸透している。アリババ「新小売」の代表格である生鮮スーパーの「盒馬鮮生」に続き、2019年に特に目立った成長著しい新興ネットスーパーが「叮咚買菜(ディンドン)」だ......

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◆2019年中国消費トレンド番付 (2)
 ~【横綱】国潮 vs叮咚買菜 若者が生み出す新しい流行と消費 (1)

 東の横綱には、2019年の中国消費現場で度々目にし、耳にしたトレンドで、かつ今後10年、20年の日本企業の中国展開にも大きく影響を及ぼすであろう「国潮(国産愛)」ブームをピックアップした。国潮とは「中国」+「潮流」の造語。本来、中国発のストリートファッションブランドを指す言葉だった......

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◆2019年中国消費トレンド番付 (1)
 ~「国潮(中国愛)」ブームが広く波及

 2019年は米中貿易摩擦などの影響で景気減速がメディア等で騒がれる中、ここ数年見られたように斬新的なビジネスモデルや新サービスの勃興には乏しかった感が否めない。一方で、着実に消費が質的にも量的にも力強く成長している姿が垣間見れた。中国人としてのアイデンティティの高まりから、「国潮(国産愛)」ブームが各界に波及......

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◆現金お断り」も“当たり前”の中国キャッシュレス社会 (6)
 ~増え続ける消費シーン 潜在力ある越境消費

 中国の第三者決済の発展方向には2つのトレンドがあると予想している。まず、現金を使用しない消費シーンが益々増えていくだろうという。 もう一つは、旅行、留学、Eコマースなどによる越境(クロスボーダー)消費の増加という......

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◆2018年 コーヒーの主要製品の市場シェア

 2018年、中国で販売されたコーヒー製品のうち、最も人気が高かったのはインスタントコーヒー類だった......

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◆中国コーヒー業界の市場規模(2013-2018年)

 中国の消費昇級(アップグレード)に伴い、コーヒーの消費も急増している......

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お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2019年12月号(vol.70)発行

 会報誌12月号(vol.70)では、巻頭特集で2019年の中国消費トレンド番付を発表しました。2016年から毎年12月号の好例となった「中国消費トレンド番付」。今年も中国の消費現場やトレンド、流行、話題、ニュース、ライフスタイル、価値観など、特に顕著で注目すべき事柄について番付表にまとめました。

 今年は米中貿易摩擦などの影響で景気減速がメディア等で騒がれる中、ここ数年見られたように斬新的なビジネスモデルや新サービスの勃興には乏しかった感が否めません。一方で、着実に消費が質的にも量的にも力強く成長している姿が垣間見れました。

 中国人としてのアイデンティティの高まりから、「国潮(国産愛)」ブームが各界に波及。一方で、ごみ分別の施行による環境意識の高まりや、室内スキー教室、スマホベースの簡易ジムなど、健康やスポーツ熱の高まりも、モノからコト、さらにはスローライフを求める消費性向の変化が顕著になっています。

 スマホエコノミー(経済)の深化も見逃せません。大都市だけでなく、中国全土隅々にまで普及したモバイル通信網と物流網により、「下沈」と称される地方の中小都市や農村部に住むスマホユーザー層が、ついに消費の表舞台に登場。ネット業界をはじめ、大きな注目を集めました。

 従来型産業のネット(スマート)化も目立ちました。家事代行からオーダースーツ、さらにはテレビショッピングならぬライブコマースなど、色んなビジネス形態がスマホの画面内に集約。もちろん、広告宣伝の機能として「網紅(ワンホン)」の影響力もさらにパワーアップした感もありました。

 このように一見あまり目立ったトピックが少ない中、特に注目すべきトレンドや事柄について、弊社の独断と偏見で番付しています。今後の中国消費の未来を占う上でも、ぜひ参考にしていただければと思います。

 次に、取り上げたのが1年に1度、11月11日に開催されるEC(電子商取引)ビッグセール「双11(独身の日)」についてです。

 アリババ系の天猫(Tモール)と淘宝網(タオバオ)の取引額は、今年も最高記録を更新。合計で2,684億元に達し、昨年の2,135億元を26%上回りました。1日の取引額がすでに楽天の1年の取引額を上回るのですから、中国の消費力のすごさを思い知らされます。

 双11セールを2008年に始めた天猫と淘宝だけでなく、京東(JDドットコム)、拼多多(ピンドウドウ)、蘇寧(スニン)など他のECサイト各社も高い取引額を記録し、これまでの記録を更新。双11セール期間中のネット全体の取引額は4,101億元に達し、前年比30.5%増の成長でした。

 今年の双11セールの成長は、主に中国で「下沈市場」と呼ばれる三線級以下の地方都市と農村地区の市場開拓に依るところが大きかったと多くのメディアで分析されています。中国の地方都市・農村の市場成長が、中国ECの新たな牽引役として登場した「元年」とも言えるでしょう。

 ECサイト各社が地方都市や農村地区への進出を積極化しながらも、客単価は穏やかな上昇傾向を保っているのは注目に値します。消費は地方へと広がりつつある中、消費レベルは全体的に落ちていないことは、中国人の消費意欲が依然旺盛だと見て取れます。

 今号では、今年の双11セールの各サイトの販売状況について分析しながら、売れ筋の商品やブランド、そこから垣間見れる消費トレンドについて解説しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2019年12月号(vol.70)  もくじ
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【巻頭特集】2019年中国消費トレンド番付
「国潮(中国愛)」ブームが広く波及
地方と農村市場がいよいよ表舞台に登場
 ~2019年中国消費トレンド番付を発表。景気減速感が強まる中、今年最も注目すべき消費トピックは???

【業界研究】天猫「双11(独身の日)」セール
新記録更新の双11セールを徹底解剖
地方・農村とライブコマースの勃興に着目
 ~今年も1日の取引額が2,684億元で最高記録を更新したアリババ「双11(独身の日)」セールを徹底解説!!!

【マーケティングレポート】ナマケモノたちの家③
「宅配」という名のスマートホーム
 ~宅配サービスは「モノ消費」なのか?AI機器とスマートスピーカーとペット。一見無関係な3分野の流行に共通の背景を追う…

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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