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【中国消費洞察メルマガ 第419号】~宅配ロッカーを活用した「置き配」が普及??~

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2020年5月13日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第419号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 新型コロナ禍で市場が急拡大したネットスーパー。外出制限だけでなく他人との接触をなるべく控えようとする消費行動の変化が、これまで利用していなかった高齢者などのユーザー層にも広がりました。

 ネットスーパー市場の急成長を支える先鋒役は、アリババ系「盒馬」です。5月から上海で始まった「五五購物節」では、1日の売上が5000万元超でこれまでの最高記録を更新。今年は中国全土で盒馬鮮生と盒馬miniという異なるサイズの店舗をそれぞれ100箇所オープンさせる計画もあり、まさに“飛ぶ鳥を落とす勢い”です。

 そうした中、5月7日に福建省・福州の2店舗を閉鎖し、同市からは完全撤退となりました。2018年2月に初進出後、3店舗オープンしながら鳴かず飛ばず。サプライチェーン網の整備不足で、商品力アップがままならなかったからとのことですが…。

 一方で、福州といえば、地場系スーパー大手「永輝」の“生まれ故郷”。「いくら人気者だからとはいえ、オレの城下町を荒らすな!」といった縄張り争いがあったのかもしれません。もしくは、福州人にとっては、「やはり永輝が好き」という地元愛もあったのかもですね。

 今週のコラムはコロナ禍でニーズ急増の宅配ロッカーについてです。では、中国消費洞察メルマガ第419号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第419回)
   ◆「無接触」でスマートロッカーのニーズ増!!
    ~宅配ロッカーを活用した「置き配」が普及??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年4月号(vol.73)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第419回)
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◆「無接触」でスマートロッカーのニーズ増!!
 ~宅配ロッカーを活用した「置き配」が普及??~

 新型コロナウイルスが変えた中国消費。今号は「無接触」配送により、突如としてスポットライトを浴びた「宅配ロッカー(ボックス)」について。

 新型コロナの感染拡大に伴い、まず最初に「無接触」をアピールしたのはネット出前でした。美団外売は1月26日に、武漢で「無接触配送」サービスをスタート。注文時にアプリの「備考欄」や電話などで、配達場所を指定できるようにしました。

 その後、天猫超市、盒馬、餓了么、KFC(ケンタッキーフライドチキン)、ピザハットなども追随。餓了么は、配送食品を密封包装し、調理から包装、配達まで各担当者の氏名と体温がトラッキングできるようにしました。

 一方、マンション(小区)ごとに「封閉式」管理が徹底されたことから、お届け物は敷地内の決められた一画に集められるようになったことは前号でお伝えしました。そうした中、宅配物の取り違いや紛失、衛生面などで各種リスクが不安視される中、注目され始めたのが「宅配ロッカー」です。

 新型コロナ以前から、宅配ロッカーは小区やオフィスなど多くの場所で設置されていましたが、実際に利用している様子を目にするのはほぼ皆無でした。それが「無接触」という掛け声のもと、スマホ経由で開閉するスマートロッカーのメーカーに、オフィスビルやマンションから問い合わせが殺到しているようです。

 例えば、スマートロッカーによる配送サービスを8年前から提供している「食行生鮮」。すでに上海、蘇州、無錫の3都市に3,600ヶ所以上のスマートロッカーを設置済みで、常温、冷藏、冷凍での配送網を整備。今回の新型コロナまん延で、受注件数が前年比3倍増になったとのこと。

 中国で大人気の茶飲料チェーン店「喜茶(HEYTEA)」も、無接触による飲料受け渡しにロッカーを活用。ネット出前の美団外売も、ロッカーを今後の重要な戦略ツールとして捉えているようです。宅配ロッカーに一括で配送できるメリットも大きいでしょう。

 2017年頃に登場した食品のスマート受取カウンターは、スペースや設置コストの問題から、あまり普及が進みませんでした。しかし今回の新型コロナにより、マンションの住民にすら「置き配」が常態化する中、宅配の1つの選択肢として、さらなる普及が進みそうです。

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■新着コンテンツ一覧
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◆【業界研究】中国ドリンク業界 (3)
 ~飲用水売上トップは農夫山泉 高い利益率が特徴

 中商産業研究院の統計によると、2017年12月時点の中国のドリンク製造企業の数は7122社。うち、利益の出ていない企業は666社存在する。ドリンク業界の粗利率は変動が激しく、2012年に24.05%と最近7年間で最高を記録......

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◆【業界研究】中国ドリンク業界 (2)
 ~売上最多はパック飲料水 炭酸は減、機能性が拡大

 国家統計局のデータによると、2017年のパック詰め飲料水の生産量は9535.73万トンで、ドリンク生産の半数(52.83%)以上を占めている。果汁及び野菜ジュースは2228.5万トンで全体の12.35%。炭酸飲料は1744.4万トンで9.66%を占めた。ユーロモニターの統計によると、全てのドリンク製品のうち、2017年に売上が最も大きかったのは飲用水(32.3%)......

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◆【業界研究】中国ドリンク業界 (1)
 ~健康、多機能、個性がますます重要に 若者とSNSが人気商品を生み出す中国飲料業界

 中国のドリンク(飲料)業界は約30年間の急成長期を経て、市場規模1兆元を越える巨大市場に成長した。一方で2013年以降、経済成長の減速や中国人の消費観の変化に伴い、多くのジャンルが衰退傾向にある。ドリンク製品のうち、ボトル入り飲用水(ミネラルウォーター等)市場は成長傾向を保っているが、茶飲料、果汁飲料、炭酸飲料、植物プロテイン飲料など他ジャンルの消費は2013~14年頃から年々減少しているもよう......

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◆【緊急企画】新型コロナ特集~新型コロナでガラッと変わる中国消費 (16)
 ~「巣ごもり・お宅」消費伸長 新型コロナ後見据えた戦略を

 消費の面から見ると、需要は消失したのではなく、延期されただけと見るのが妥当だろう。今回の新型コロナウイルスが収束すれば、需要も自然と回復に向かうと予想されている。一部の消費は形を変え、オフラインからオンラインへの移行も継続するだろう。オンライン教育や、テレワーク、自宅でのトレーニングなどはその一例だ......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆中国の新エネルギー車生産・販売台数(2019年)

 2019年の新エネルギー車の生産・販売台数はそれぞれ124.2万台及び120.6万台で、前年比2.3%及び4.0%減少した......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3294.pdf

◆中国の中古車の使用年数及び価格分布(2019年)

 車輛の使用年数で見ると、2019年の使用年数3年以内の車両取引は369.95万台で、取引全体の24.79%を占めた......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3292.pdf

◆中国の中古車市場規模(2019年)

 2019年の中古車累計取引台数は1,492.28万台で、前年比7.96%増加した。取引額は9,356.86億元で、前年比8.76%増となった......

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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年4月号(vol.73)発行

 会報誌2020年4月号(vol.73)では、巻頭特集で「ライブコマース」を取り上げました。ライブコマースとは「ライブ動画+Eコマース」の造語で、いわゆるテレビショッピングのスマートフォン(スマホ)版です。

 スマホで手軽に撮影と配信ができるようになったため、中国で「直播」と呼ばれるライブ中継動画(ライブストリーミング)が、2016年ごろに若者を中心に流行しました。

 当初は、“キレイ”な女性や“イケメン”男性がスマホの前でおしゃべりや歌を歌い、フォロワーが「投げ銭(紅包)」やバーチャルギフトを贈るといったやり取りが話題となりました。誰もがネット上で“アイドル”になりうるチャンスありとのことで、多くの若者が直播市場を盛り上げました。

 その後、こうした単なるメディア的用途から、旅行やスポーツ、ゲームなど他の業種と結びつきながら、様々な発展を遂げてきたライブ動画。なかでも、ネット通販と結びつけたライブコマースは、瞬く間に消費者に受け入れられ、今や多くの企業やショップが最も重視する販売チャネルの1つとなっています。

 ライブコマースの成長性に関心が高まった2019年以降、多くの企業がライブコマースの事業化に乗り出しました。淘宝(タオバオ)、京東(JDドットコム)、拼多多(ピンドウドウ)などEC(電子商取引)プラットフォーム大手各社のほか、動画投稿アプリの抖音(ドウイン・TikTok)や快手(クアイショウ)なども続々と参入しています。

  ライブコマースの先駆者的存在なのが淘宝(タオバオ)の「淘宝直播(ライブコマース)」。2016年に運営を開始。アリババによると、3年連続で前年比150%以上の成長を続けているようです。

 2019年11月11日(独身の日)の天猫「双11」ネットセールでは、参加店全体の半数以上がライブコマースを実施。淘宝直播の取引額は1日(24時間)で200億元近くに。2019年の淘宝直播の流通取引総額は、2,000億元に達したようです。

 2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大で、ライブコマースの成長はさらに突出したものに。消費者は外出を制限される一方、リアル店舗のほうもオンライン化が余儀なくされました。ライブ動画を視聴しながら買物をするという新たな消費スタイルが、中国全土に広く定着することとなりました。

 そこで、今号ではライブコマース市場について、主要プラットフォーム、収益構造、消費者のニーズなどから分析。また業界トップの淘宝直播にフォーカスし、ユーザー数や取引額、業界別ランキング、主なユーザー層などの実態を把握しながら、農産地、工場、問屋市場、物流倉庫から直接動画配信する「直播産業基地」という新しい動きについても網羅しています。

 次に、今号も「緊急企画」として、皆さんの関心が最も高い新型コロナウイルス(COVID-19)についてです。世界規模で感染が広がる新型コロナ。中国人の生活と消費にも大きな影響を及ぼしましたが、今号でスポットライトを当てたのは「テレワーク」です。

 コロナ禍で中国社会に一気に普及した「雲経済(クラウドエコノミー)」。前号で、「雲購物(クラウドショッピング)」、「雲健身(クラウドフィットネス)」、「雲蹦迪(クラウドディスコ)」といったクラウドベースの新しい業態を紹介しましたが、なかでも急成長を見せたのが「雲辦公(クラウドオフィス)」市場です。

 職場復帰とウイルス回避の2つを同時に実現するこのシステムは、企業の運営再開の“救世主”となりました。春節(旧正月)休暇以降、中国で多くの企業が「テレワーク」を導入。テレワーク関連アプリのダウンロード数や使用頻度は激増し、ユーザー数は億単位に達しました。

 検索エンジン大手の百度(バイドゥ)の統計によると、2020年2月、テレワーク関連ワードの検索回数が前年同期比で491%増と成長。前月比でも317%増だったようです。

 なかでも特に多くの支持を集めたのは、アリババのモバイルオフィスアプリ「釘釘(DingTalk・ディンディン)」と、テンセント(騰訊)ウェブ会議アプリ「騰訊会議」です。

 春節休暇明けのApp Storeランキングでも、釘釘が連日トップに立ち、騰訊会議が2位。App Storeでオフィス業務関連のアプリがランキングの上位2位を占めるのは史上初のことでした。休暇明け初日の2月3日には、釘釘と騰訊会議に1億人を超えるユーザーが殺到し、システムがダウンするほどに。

 コロナ前はユーザー数の伸びも“鳴かず飛ばず”だったグループウェアアプリ。それが期せずして一気にユーザーが急増したばかりか、もはやテレワークが「コロナ後(アフターコロナ)」にも常態化しそうな勢いすら見せています。

 そこで、今号では中国の新しい「働き方」について、主要グループウェアアプリ4社(アリババ・釘釘、テンセント・企業微信、バイトダンス・飛書、華為・WeLink)を中心に、市場規模やユーザー数、産業チェーン、主要機能などについて調査。また特に重要視されているウェブ会議とクラウドドキュメント領域をさらに深く掘り下げ、ユーザーにとってのメリットとデメリットについてのアンケート結果とともに「コロナ後」のテレワーク市場の動向を洞察しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年4月号(vol.73)  もくじ
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【巻頭特集】ライブコマース市場分析
農地や工場からの直売で流通革命なるか
スマホ版TV通販「ライブコマース」がECの主役に
 ~コロナ禍で人気爆発のライブコマース。農地や工場からの動画配信で、既存の流通構造が瓦解する可能性も秘めた新しい販売スタイルの実態に迫る!!!

【緊急特集】中国テレワーク業界レポート
新型コロナ感染拡大で一気に普及
“雲”の上で働く、中国「テレワーク」最新事情
 ~コロナ禍の外出制限でニーズ急増のテレワーク。便利さに慣れたホワイトカラー続出で、収束後も常態化なるか???

【マーケティングレポート】西部開拓は鉄道からFin.
勃興する辺境都市 「次」を見逃すな
 ~極貧都市・貴陽、砂漠の辺境都市・ウルムチの飛躍的な経済発展を支えた高速鉄道網。貴陽やウルムチの「次」を見逃さず、商機に変えたい・・・

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