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【中国消費洞察メルマガ 第459号】~日本の数歩先ゆく!!中国ネットスーパー業~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
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2021年3月3日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第459号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 2004年から上海に住みはじめて早17年。こんなに長く居るにもかかわらず、上海で春節(旧正月)を過ごしたのは今年初めて。新年を迎えるにあたり、やはり欠かせないのが初詣です。中国での初詣事情に疎く、とりあえずはお寺にと、家族で静安寺をお参りすることに。実は静安寺の参拝も、恥ずかしながら今回が初体験となりました。

 金ピカの屋根で現代風の静安寺。実は三国時代の孫権が建立を命じたようで、空海も遣唐使で訪れたとか。静安寺に到着すると、まず微信のQRコードを読み取り、「香花券」(入場チケット)を購入します。普段は50元らしいのですが、新年ということもあり、なんと100元。スマホ決済で購入を済ませ、健康コードを提示して入場。チケットを求めて窓口に並ぶこともなく、参拝も本当に便利になりました。

 境内の庭で線香をもらい、周りの参拝者をみようみまねでお参りします。一番の見どころは本殿に祀られた玉仏像。すべて翡翠で作られているようで、全長4メートルで中国最大だそうです。

 その前に置かれたお賽銭箱にも、QRコードが。これもご縁と思い、88.88元お供えしました。初詣も大きく変わったなと思った矢先、庭に置かれた塔めがけて、硬貨を投げ入れている参拝客の姿が目に入りました。さすがにこればっかりは、スマホでとはいかないですもんね。

 今週のコラムは会報誌1&2月合併号で取り上げた中国のネットスーパーについてです。では、中国消費洞察メルマガ第459号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第459回)
   ◆日本でも巣ごもりで関心高まる!!
    ~日本の数歩先ゆく!!中国ネットスーパー業~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年1&2月合併号(vol. 81)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第459回)
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【第459回】 日本でも巣ごもりで関心高まる!!
 ~日本の数歩先ゆく!!中国ネットスーパー業~

 会報誌2021年1&2月合併号では、巻頭特集で中国のネットスーパーを取り上げました。これまで17年3月号でアリババ系の盒馬鮮生(フーマー)を、また19年5月号でも叮咚買菜(ディンドン)を調査・分析しましたが、今回改めて同業界の最新事情について掘り下げました。

 今号でネットスーパーを取り上げたもう一つの理由として、小売・流通業向けソフトウェア開発・コンサルティング会社のリテイルサイエンス様主催の「ネットスーパー実行研究会」で、今年4月にウェビナーでの講演予定ということもあります。日本でも新型コロナウイルスの感染拡大で“巣ごもり”のライフスタイルが蔓延する中、ネットスーパー業に対する関心が高まっています。

 ネットスーパーに限らず、スーパーやコンビニなど小売・流通業でのDX(デジタル・トランスフォーメーション)化は、中国が日本より一歩も二歩も先に進んでいることは、もはや誰もが認めることでしょう。盒馬や叮咚といったネットスーパーだけでなく、カルフールやウォルマートからコンビニ、近所の小さな食品店までも、京東到家や美団、餓了麼など宅配代行プラットフォームを利用して、デリバリーしてくれる時代です。

 このように中国(上海)での生活で、生鮮食品のデリバリーを“当たり前”にした最大の功労者は、盒馬でしょう。2017年初め頃に、店舗を配送センターとしても併用する斬新なビジネスモデルは、我々の度肝を抜かしました。その後、盒馬の長所と短所を綿密に分析して、その両取りをするモデルも続々と登場しました。

 その代表格が叮咚。「前置倉庫」と呼ばれる店舗ではなく、小さな倉庫(配送センター)を居住区の近くにたくさん設置するモデルです。この他にも、予約注文を受けた商品を冷蔵ロッカーに入れて、セルフで受け取りに来てもらうモデル。さらには微信(ウィーチャット)を使って、日本の「生協」のようにご近所さま同士で、格安の商品を共同購入するモデルも、コロナ禍では多くの注目を集めました。

 リアルの売り場をいかにDX化するかという時代はもうとっくに過ぎ、ネットが前提でいかに顧客との接点を創出して、販売に転換(コンバージョン)させるかという段階に達した中国のネットスーパー業界。日本と中国とではライフスタイルなど大きな差があるとはいえ、研究して取り込むべき手法も多々あると思いながら、調査・レポートしています。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

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■新着コンテンツ一覧
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◆中国ヘルステック業界調査レポート(5)
 ~平安集団の強力なサポート 各種保険商品とセットに

 中国保険大手の平安集団という強力なバックグラウンドにより、平安好医生は当初から大量のユーザーを獲得することができた。2018 年には、平安傘下の商業保険と共同で会員向けサービスの提供を開始。会員は100 万人に達し、2億元を売上げた。これはホームドクター業務の全収入の50%を占めている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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◆中国ヘルステック業界調査レポート(4)
 ~オンラインホームドクター 気軽に問診サービス

 平安好医生のホームドクター業務は、オンラインカウンセリングや受付サービスなど。カウンセリングではリーズナブルな価格で健康状態の評価を行う。対象となるのは主に高血压、糖尿病、アレルギー、胃腸炎などの慢性疾患。ユーザーはまず文字や画像、音声で症状を説明。アプリのスマート案内システムがそれに基づいて医師のリストを提示する......

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◆中国ヘルステック業界調査レポート(3)
 ~中国保険大手の平安が手掛ける医療アプリ「平安好医生」

 新型コロナウイルス禍で最も注目を集めた健康・医療関連アプリといえば、中国保険大手の平安保険傘下の「平安好医生」だろう。新型コロナが爆発的に感染拡大する際にも迅速に対応した。24時間内に新型コロナウイルス肺炎対策チームを組織し、専用のウェブ問診サービスを始めとするカウンセリングシステムを作り上げた......

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◆中国ヘルステック業界調査レポート(2)
 ~受付・問診サービスが人気 平安好医生がトップ

 中国ITサービス会社・MobTech傘下のMob研究院が発表した最新の統計によると、全てのオンライン医療アプリのうち、2020年2月時点で最も普及率が高かったのは、平安好医生だった。続いて、小豆苗、優健康、好大夫在線、微医が2位から5位に名を連ねた......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆オンライン教育のユーザー規模及び利用者の割合(2020年6月時点)

 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)が公表した第46回インターネット発展報告によると、2020年6月時点における、中国のオンライン教育ユーザー数は3.81億人......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3558.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年1&2月合併号(vol. 81)発行

 会報誌2021年1&2月合併号(vol. 81)では、巻頭特集に中国ネットスーパーを取り上げました。2016年にアリババの創業者・ジャック・マー(馬雲)氏が初めて提唱した「新小売」(ニューリテール)。ネットとリアルを融合した新しい小売・流通モデルを目指すというもの。

 その後、新小売と謳った新業態の店舗が数多く出現しましたが、中でも一番度肝を抜いたのがネットスーパーの「盒馬」(フーマ−)でしょう。店舗と倉庫を併用し、半径3キロメートル内であれば、注文後30分以内に無料で自宅までお届けするというデリバリーが話題となり、一気に消費者の間で広まりました。

 その後、店舗ではなく、小型の倉庫(配送センター)のみという新しい業態も登場。中国で「前置倉庫」と呼ばれるモデルで、「叮咚買菜」(ディンドン)が上海で勢力を拡大しました。新興のネットスーパーだけでなく、カルフールやウォルマート、さらには日系コンビニすら、京東到家や美団、餓了麼など宅配代行プラットフォームを活用して、デリバリー業務をスタート。もはや、中国での小売・流通業は「デリバリーなしでは成り立たない」と言っても過言ではないでしょう。

 しかし競争の激化とともに、ラストワンマイルのコストがかさみ、なかなか黒字化できず、2019年には倒産する企業も続出。一旦、ネットスーパー業も下火になるかと思いきや、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が、業界が再び大きく発展する契機となりました。

 外出を控え、家で過ごす時間の増えた消費者の多くが、ネットスーパーで日々の必需品を購入。「ネット販売+無接触(非接触)配送」サービスにより、業界は再び活況を呈し、高齢者など多くの新たな消費者を取り込む結果となりました。中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)は、2020年の宅配による生鮮食品の取引額が4,000億元超で、23年には8,000億元を超えると予想。しかしこれでも、生鮮食品の消費全体のわずか5%でしかありません。

 新型コロナの流行が沈静化した中国ですが、ネットでの生鮮食品の購入は、多くの人々の日常的習慣として定着しているようです。中国のデータ分析会社のFastdataによると、ネットスーパーのユーザー数は急増中で、2020年6月時点で、月次アクティブユーザー数は前年同期比75.4%増の7,100万人超に。リピート率も大きく伸びているようです。

 このように新型コロナで息を吹き返した中国のネットスーパー業。利用者の拡大とともに、盒馬(フーマー)の店舗・倉庫一体型や、叮咚(ディンドン)の前置倉庫型のほかに、日本の「生協」のような社区・社群コミュニティ共同購入型、冷蔵ロッカーでのセルフ受け取り型など、様々な新業態も生まれています。

 そこで今号では、このように目まぐるしく変化する中国のネットスーパー業の最新事情ということで、これまでの発展過程を網羅しながら、注目すべき新業態のビジネスモデルを解説。また盒馬、毎日優鮮、叮咚買菜、食行生鮮など主なネットスーパー各社の動向から、社区・社群コミュニティ共同購入の先駆者ともいえる興盛優選、さらにはネットスーパーのユーザー像についても深堀りしています。

 次にトレンドウォッチとして取り組んだのが、2021年の中国消費トレンドを占うです。新型コロナウイルスの流行は、世界の消費に大きな打撃を与えましたが、一方で、中国は厳格な隔離対策が功を奏してか、経済と消費はすでにほぼ元の状態にまで回復しています。

 2020年に、中国経済は世界主要国の中で唯一のプラス成長を実現。実質GDP(国内総生産)成長率は前年比2.3%増でした。消費は、通年で前年比3.9%減とマイナス成長でしたが、百貨店やスーパー、電子商取引(EC)の売上高を合計した社会消費品小売総額(小売売上高)は、第4四半期には前年比4.6%増にまで上昇しました。

 新型コロナの流行は消費にとって大きなマイナス要素となりましたが、同時に消費を“進化”させたともいえるでしょう。中国で「宅経済」と称されるオタク(巣ごもり)エコノミーの成長により、ネットでの消費が急増。医療、教育、エンタメなどの分野も大きく発展。隔離生活により、自宅で料理やトレーニングをする人が増え、「家」が新たな消費の場(シーン)として注目を集めました。

 中国政府の国務院発展研究中心・市場経済研究所の統計によると、スポーツ・トレーニング関連支出、定期健診関連支出、保険関連支出を増やすと答えた人がそれぞれ75%、60%、59%に上っているとのこと。また新型コロナの世界規模での蔓延により、国外への渡航が制限されたことで、中国の免税品や越境EC市場が活況となり、消費の国内回帰傾向がより顕著となりました。

 中国で「国潮」と呼ばれる愛国消費トレンドの広がりを背景に、国産の製品やブランドの消費も成長が加速。またスマートフォン(スマホ)を使ったライブ配信で商品を販売するライブコマースも、コロナの流行でさらに人気が高まりました。

 アフターコロナの時代に向けて、依然として多くの不確実性が存在する中、中国はコロナ対策が比較的成果を上げていることもあり、消費に対する態度も他国に比べて前向きとなっているようです。米コンサルティング大手・マッキンゼーによると、中国消費者の経済回復への「純楽観度」指数は54%に達したもよう。ちなみにアメリカの22%を除き、ヨーロッパやオーストラリア、日本はいずれもマイナスで悲観的となっており、今後も当面は中国が世界消費の牽引役を担っていくと予想しています。

 2021年は中国政府にとって「十四五」(第14次5カ年計画)の最初の年です。中国政府が掲げた「双循環」政策。「強大な国内市場を形成し、新たな発展のシステムを構築する」ことが、同計画のメインとなる目標で、なかでも「内需拡大により国内の消費市場を刺激する」ことが、重要な政策方針となっています。

 中国政府の政策の後押しとアフターコロナーのニューノーマル(新しい生活様式)といった外的要因の下、2021年の中国消費はどのような発展傾向を示すのでしょうか?今号では、20年にコロナを中心に起こった消費現場での変化を踏まえながら、①安心感消費、②意義追求消費、③つながり消費、④人格化消費、⑤個性化消費の5つのキーワードを通して、2021年の中国消費動向を洞察しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年1&2月合併号(vol. 81)  もくじ
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【巻頭特集】中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート
コロナがネットスーパー市場の成長を加速!!
もはやデリバリーが“当たり前”!!中国ネットスーパー徹底研究

【トレンドウォッチ】2021年中国消費トレンド分析レポート
アフターコロナと双循環で中国消費はどう変わる?
2021年の中国消費トレンドを徹底調査・分析

【マーケティングレポート】オンライン医療①
コロナ禍で急成長 医療のリモート化

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