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【中国消費洞察メルマガ 第488号】~中国新消費ブランドの多種多彩な創業者たち!!~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
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2021年9月22日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第488号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 上海浦東の金融街・陸家嘴。今でこそ多くの高層ビルやマンションが立ち並び、世界でも屈指の大都市となっていますが、私が初めて上海の地を踏んだ2004年頃は、まだ空き地も散見された開発途上の雰囲気。そこで圧倒的な存在感を示していたのが正大広場、タイ最大財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループが2002年にオープンした巨大なショッピングモールです。

 当時は上海でも一、二を争う集客力と言われ、一斉を風靡した正大広場。多くの客で賑わっていた週末の午後に訪れましたが、消費のスマホ化が進み客足も“お寒い”状態。レディース靴のエリアにあるカフェスタンドでコーヒーを待ちながら周りを見渡すと、ほとんどどのお店も“開店休業”の様子です。

 「リアルはやはり厳しいなぁ」と思っていた矢先、店内から威勢のいい女性店員の声が聞こえます。自撮りLEDライトとスマホの前で、パンプスを見せながら「お得よ!」とアピール。2~3足の靴の紹介が終われば、また店内を物色して別の靴をピックアップ。これを何度も繰り返していました。

 これが中国でいう「店播」。店舗からのライブコマースです。店内には誰一人と客はいませんでしたが、淘宝ライブのアプリから見ると、なんと視聴者数は500人超。他の店は座ってスマホをいじっているだけの光景を目の当たりにし、リアル店舗のスタッフに求められるスキルも大きく様変わりしていると実感しました。

 今週のコラムは、中国新消費ブランドの創業者についてです。では、中国消費洞察メルマガ第488号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第488回)
   ◆もはや業界の経験・実績は必要なし??
    ~中国新消費ブランドの多種多彩な創業者たち!!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2021年7&8月合併号(vol.86)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第488回)
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【第488回】 もはや業界の経験・実績は必要なし??
 ~中国新消費ブランドの多種多彩な創業者たち!!~

 最近の中国消費トレンドを牽引する新消費ブランド。目まぐるしく変化する消費者ニーズや広告手法、販売方式を見事に捉え、人気商品を作り出してきた新興のブランド企業ですが、特に注目すべきは、多彩な創業者の顔ぶれです。

 これまでの創業者といえば、その業界で培った経験や知見、ノウハウをアップグレードさせ、中国経済の発展とともにメジャー化したのが“当たり前”でした。例えば、家電大手のハイアールの創業者である張瑞敏氏は、青島市政府の「家電部門」に所属し、ハイアール・グループの前身である青島冷蔵庫本工場(青島電氷箱総廠)の総工場長を務めた経歴があります。

 また飲料大手の娃哈哈(ワハハ)の創業者・宗慶后氏も、学校向けにサイダーやアイスキャンディーなどを納入する業者から、生徒の栄養不良、偏食を解決する「児童栄養液」を浙江医科大学と共同開発し、ヒットしたという経緯があります。

 一方で、昨今の新消費ブランドは必ずしも、開発・販売している商品の業界出身とは限らないようです。中国で「流量」と称されるトラフィック。ネット上のすべての行動データの量を指し、いかにその流量を支配し、操れるかが、今の中国ビジネスの成功を左右していると言っても過言ではありませんが、そのトラフィックの扱いに精通したIT業界の出身者が、新しい消費分野でも活躍しはじめています。

 この大きなきっかけとなったのが、新興コスメブランドの「完美日記(パーフェクトダイアリー)」とも言われています。トラフィックの動向に敏感なIT業界が、トラフィックがもたらす新たな商機に着目するきっかけとなったようで、「ラッキン・コーヒー(瑞幸咖啡)」の創業者もIT業界の出身です。

 そのほか、中国で「顔値」と称される顔面偏差値、つまり見た目が重視されている風潮の中、デザイナーも創業者として君臨します。カラーコスメブランドの「GIRLCULT」や「Venues Marble」、さらにはインスタント食品の「勁面堂」の創始者の1人である馮康康も、元デザイナーでした。

 さらに注目なのが、投資家自らが創業するパターンです。無糖フレーバー炭酸水の「元気森林」の創始者である唐彬森は、2014年に「挑戦者資本(チャレンジャー・キャピタル)」という投資会社を設立。中国国産のクレンジングオイルブランド「逐本(ZHUBEN)」の創始者である劉倩菲も、かつてベンチャーキャピタルの麦頓投資(Milestone Capital)に勤務。コスメ・パーソナルケア領域の投資者の立場から創業者に転身しています。

 あとは李子柒や辛巴(シンバ)、李佳琦など、中国で「網紅」(ワンホン)と称される人気インフルエンサーも、自らのブランドで創業。自分たちのトラフィックを活用して、人気商品を次々と生み出しています。

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◆アフターコロナの中国消費分析レポート(1)
 ~高級ブランドとECが消費の急回復を牽引 アフターコロナの中国消費が“世界を救う”!?

 新型コロナウイルスの猛威が、未だに衰える気配を見せない。世界各国で多大な影響を及ぼし続けている中、中国では経済と消費の回復ぶりが顕著になっている。中国国家統計局によると、中国経済は2020年第1四半期のGDP(国内総生産)こそ前年同期比6.8%減だったが、第2四半期には急回復して、前年同期比3.2%増を記録。第3四半期には4.9%増にまで回復している......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(10)
 ~中国消費の未来を担う潜在力に注目すべし

 今回分析してきた新ブルーカラーは、若年化と業種の豊富さ、学歴の高さ、高収入などの点で、従来型のブルーカラーと異なっている。 貯蓄意識が低く、消費意欲が旺盛なのも特徴といえる。主に一線・二線級都市に居住する彼らは、国内消費においても大きな存在感を示しつつある......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(9)
 ~娯楽・社交はモバイル依存 若い宅配員はゲーム中心

 アプリ系の新ブルーカラーは男性が多く、宅配やネット出前(フードデリバリー)の配達員は、若くて未婚率が高い。ライドシェアのドライバーは年齢層が比較的高く、既婚者が多い。 彼らの趣味嗜好も、職業的な特性や生活背景を反映している。宅配やフードデリバリーの配達員は、社交、娯楽、買物に強い関心を持っている......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(8)
 ~スマホアプリが生んだ新興ブルーカラーの実態は?

 ネット出前(フードデリバリー)やEコマース、シェアライドなどの普及で急増している配達員やドライバーは、ネット・アプリビジネス発の新ブルーカラーの代表格といえる 。中国調査会社のQuestMobileの統計によると、フードデリバリー(美団、餓了么)や宅配(菜鳥、京東)、シェアライド(滴滴)、貨物トラックシェア(貨拉拉)、運転代行などアプリ系のサービスに従事するスタッフの数が、2016年7月の1,548万人から2020年7月には3,379万人と2倍に成長......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(7)
 ~金銭感覚と消費観④ 積極消費、ローンも多用

 独立志向が強く、より良い生活を追い求める新時代のブルーカラーは、金銭面の貸し借りについても、親や親族に頼らず、返済方式を選べるローンなどに頼る傾向が強い......

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◆新ブルーカラー」調査分析レポート(6)
 ~金銭感覚と消費観③ コスパ重視、中古好き

 より良いモノ・サービスを求める「消費昇級(アップグレード)」トレンドは、新ブルーカラーにも少なからず影響を及ぼしている。中国調査会社のQuestMobileの統計から、「品質」と「ブランド」が、彼らが消費の際に重視する要素となっているようだ......

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◆中国メディカルコスメ主要ブランド別シェア

 メディカルコスメ市場は比較的集中度が高い市場といえる。ユーロモニターの統計によると、日本、韓国、アメリカ、中国、4カ国のCR5(トップ5企業のシェア)はそれぞれ97.3%、70.3%、69.8%、63.5%......

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年7&8月合併号(vol.86)発行

 会報誌2021年7&8月合併号(vol.86)では、巻頭特集で「中国新消費ブランド」を取り上げました。これまで当会報誌でも、ネットで人気の「網紅」や愛国消費の「国潮」ブランドとして紹介してきた中国国産の新興ブランドですが、一過性のブームから今やメジャー化しつつあります。

 食品業界では高級アイスキャンデーの「鐘薛高」、インスタントコーヒー「三頓半」、無糖フレーバー炭酸水「元気森林」、発熱剤付きで一人火鍋が楽しめるインスタント火鍋の「自嗨鍋」、インスタントラーメン「拉面説」など。

 またコスメでは「花西子」や「完美日記(パーフェクトダイアリー)」が好例で、中国で「盲盒」と呼ばれる食玩のような玩具の一種で、箱を開けるまで何が入っているか分からないブラインドボックスの「泡泡瑪特(POPMART)」も新興ブランドの代表格です。

 これら新興のブランド企業は、ベンチャーキャピタルから熱い視線を集めているだけではなく、ネット上で大量のトラフィック(アクセスなど)を有しているのも大きな特徴です。各社ともに極めて短期間で多くの消費者から注目を集め、瞬く間に各業界のユニコーン企業へと成長しました。

 これら中国で「新消費品牌」と称される新興の消費ブランドですが、上記の著名ブランドだけでなく、実は様々な市場セグメントで、新興ブランドが続々と誕生し、勢力を拡大しつつあるのです。

 2020年11月11日(独身の日)の双11(ダブルイレブン)セールで、天猫が開催した新興ブランド限定セールに5万の新興ブランドが参加。そのうち、360ブランドが各部門別で取引額トップに立ちました。

 また前述のコスメの「完美日記」と「花西子」、インスタントコーヒーの「三頓半」のほか、アンダーウェアの「Ubras」、掃除ロボットの「雲鯨(NARWAL)」、ヒアルロン酸化粧品の「潤百顔(BIOHYALUX)」、牛乳の「認養一頭牛(ADOPT A COW)」など16のブランドが、取引額1億元を突破しています。

 「完美日記」は設立からわずか4年ながら、親会社である「逸仙電商」はニューヨーク証券取引所で上場。「花西子」も設立から3年で、売上30億元を達成。2015年に設立された「三頓半」は、2020年の双11セールでネスレを超え、インスタント飲料及びコーヒー部門で売上トップに立つなど、いずれも短期間で一気に人気と売上ともに爆発しています。

 これら新消費ブランドの定義とは?また共通点は?急速に人気を集めた背景・要因は何なのか?創業者の特徴は?成功のキーワードとは?特徴は?どのようなマーケティング戦略を採用しているのか?新しい販売チャネルを生かしながら、いかに潜在的な消費者層へアピールしているのか?

 急拡大を続ける「中国新消費ブランド」にスポットライトを当て、口腔ケア(電動歯ブラシ)「usmile」と無糖フレーバー炭酸水「元気森林」のケーススタディも交えながら、その成長の秘密を紐解きました。

 次にマーケティング戦略として、2021年5月11日に中国国家統計局から公表された国勢調査からの中国人口動向を分析しました。

 中国ではこれまで国勢調査を1953年、1964年、1982年、1990年、2000年、2010年に実施しており、今回が第7回目。現行の制度では10年に1回のペースとなっています。

 末尾が「0」の年に全国規模の調査を実施し、その他の年はサンプル調査のみ。また末尾が「5」の年にも、総人口の1%を対象にしたやや大規模なサンプル調査を行っています。

 2020年の国勢調査によると、現在中国の総人口は14.1億人。2010年の第6回調査時の13.4億人から7,206万人増加しました。一方で、人口増加のペースは鈍化傾向にあり、高齢化と都市化が加速。人口の流動化が進み、学歴の上昇速度が加速していることなども明らかになりました。

 そこで今号では、中国事業の長期戦略にも関係する人口動向について、伸び悩む中国の出生率から労働人口の減少、深刻化する高齢化に関する4つの傾向、拡大が続く都市化、人口構成の変化がもたらす経済への影響について考察し、そこから生まれるビジネスチャンスを探りました。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年7&8月合併号(vol. 86)  もくじ
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【巻頭特集】中国新消費ブランド調査分析レポート
デザイン、コンセプト、実力ともに外国ブランドを凌駕!!
網紅からメジャーへと変身する「中国新消費ブランド」

【マーケティング戦略】2020年中国国勢調査分析レポート
高齢化の加速と第三子出産容認が商機に?
2020年国勢調査から中国人口動向を読み解く

【マーケティングレポート】
新ブルーカラー②
高学歴、強い上昇志向 消費行動の傾向は

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【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
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