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【中国消費洞察メルマガ 第510号】~会員制倉庫型ではサムズクラブが一歩リード!~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
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2022年3月9日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第510号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 先週からコロナの感染が広がりつつある上海。無症状含め陽性者が何人か発見されたようで、警戒心が一気に高まっています。そうした中、先週後半に紹興を訪れました。上海から車で約3時間。15時からの会議に出席するため、正午過ぎに一旦宿泊先のホテルに到着しました。

 入口で健康コードと「行程卡」と呼ばれる行動履歴コードを提示するよう要求されました。もちろん両方ともグリーンだったのですが、行動履歴コードのほうには、上海の表示の横に「※」マークが付いています。これはその都市のどこかに中リスク地区があると必ず付くのですが、「※」マークがある人はPCR検査で陰性証明が必要とのことでした。

 結局、ホテルの近くのPCR検査場に出向き、紹興の健康コードから無料で検査できました。ただ結果は「24時間以内」との貼り紙が…。もしかしたらホテルにチェックインできないかもと心配でしたが、会議が終わって食事をしていた19時過ぎに陰性証明が送られ、無事宿泊できました。

 これまでこうした話はいろんな人から聞いてはいたのですが、自分に降り掛かったことは初めて。突然の出来事でかなり動揺しましたが、改めて、出張の前には別に要求されていなかったとしても、念のためPCR検査を受けておいたほうが安心と改めて実感しました。

 今週のコラムは、中国の会員制倉庫型スーパーをリードするサムズクラブについてです。では、中国消費洞察メルマガ第510号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第510回)
   ◆1店舗で既存10店舗分の売上?
    ~会員制倉庫型ではサムズクラブが一歩リード!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2022年1&2月合併号(vol. 91)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第510回)
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【第510回】 1店舗で既存10店舗分の売上?
 ~会員制倉庫型ではサムズクラブが一歩リード!~

 コストコと盒馬X会員店の盛況を踏まえ、2021年に入ると、地場系の華聯のほか、仏カルフール(家楽福)、独メトロ(PLUS会員店)、fudiなど他の小売・流通企業も会員制業態に続々と参入しました。

 現在、中国で最も規模が大きい会員制倉庫型スーパーは、米ウォルマート傘下のサムズクラブ(山姆会員店)です。一号店のオープンは1996年。実は2016年まで、中国全土でわずか15店のみの展開だったのですが、2021年時点で、すでに36店と倍増しています。

 2021年の第3四半期には3店が新規オープン。そのうち、9月に上海でオープンした中国初の旗艦店は世界最大規模を誇ります。2022年末までに、中国全体でさらに40~45店をオープンする計画もあるようです。業界内ではサムズクラブ1店舗の売上が、既存のウォルマート10店舗分の売上に相当するとも言われているほど、その販売力と集客力が際立っています。

 サムズクラブは、現在会員数が全体で400万人を超え、カードの期間延長率は80%超に達しています。2021年の新規会員のうち、30歳以下が30%を超えるなど若年化も進んでいます。年会費が680元(約1万2,240円)の「山姆卓越会員」(サムズプレミアム会員)も前年比で倍増。高級会員制という小売業態を受け入れる消費者が増えていることの現れともいえるでしょう。

 X会員店を運営する盒馬(フーマー)は、会員制スーパー業態の特徴は、ゆっくり楽しめる体験型のショッピング環境にあると主張。週末や祝祭日に家族で出かければ、リラックスしてたくさんの商品を見て回り、かつ食事も楽しむこともできる。まさにスーパーとショッピングモールをミックスさせた環境になっています。

 数十分の道のりの運転も、年会費を負担することも大した問題ではないもよう。先ごろオープンしたばかりの盒馬X会員北京店では、商品だけでなく、洗車、めがねショップ、ペット美容院といったサービスも提供しています。

 中国で近年広がる、より良いモノを求める「消費昇級」(消費アップグレード)トレンドに伴い、中国の中高所得層は、価格よりも商品の真の価値や儀式(セレモニー)感などをより重視するようになっています。会員制倉庫型スーパー各社は、単に商品を販売するだけでなく、品質管理や店内環境にも気を配るなど、快適なショッピング環境も、その人気の秘訣といえるでしょう。

 会員制倉庫型業態は、既存のスーパー各社にとって、リアル業態の新たな発展方向性の一つとして、2021年に大きな話題を呼びました。2022年にもさらなる出店のピークを迎えることが予想されるなか、当面はこの業態から目が離せそうにありません。

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(12)
 ~音声識別技術の応用領域④ 家電

 アリババや百度、小米などネット・IT大手のほかに、音声認識を専業とするサービスプロバイダーが家電メーカーと提携したケースもある。例えば、思必馳(AISpeech)と美的(ミデア)は共同で「美的―思必馳AI連合研究実験室」を設立。ミデア傘下の多くのスマート家電製品に思必馳のソリューションを採用している......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(11)
 ~音声識別技術の応用領域③ スマートホーム

 スマートホームはスマホに続く、世界最大の消費テクノロジー市場の1つといえる。中国はアメリカに次ぐ第二のスマートホーム市場となっているが、アメリカ市場でアマゾンとグーグルのツートップが市場を支配しているのとは異なり、中国市場は多くの企業が競合状態にある......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(10)
 ~音声識別技術の応用領域② 自動車(テレマティクス)

 車の運転中は手も目も運転に集中する必要があるため、音声認識に最も適した環境の1つといえる。古くは音声ナビゲーションに始まり、最新の音声操作システムでは、車両のコントロールのみならず、社交や娯楽など多くの機能が音声により操作可能となっている。運転中に手で複雑な操作をする必要がなくなり、安全性の面でも一定の効果が期待されている......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(9)
 ~音声識別技術の応用領域① モバイルデバイス

 モバイルデバイスにおける音声認識技術の応用としては、ウェアラブルデバイスやスマートフォン(スマホ)が挙げられる。ウェアラブルデバイスの場合、ディスプレイが全くないか、非常に小さくなってしまうため、音声認識に適したデバイスといえるだろう ......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(8)
 ~テンセント(騰訊) 大量のユーザー数とビッグデータが強み

 テンセントのクラウド音声認識は、現在主に微信(ウィーチャット)、王者栄耀(テンセントのMOBAゲーム)、騰訊視頻(テンセントビデオ)などグループ内部向けに使用されている。外部に提供しているサービスは、録音品質検査、会議の即時転写、法廷及び審理の記録、音声入力システムなど......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(7)
 ~百度(バイドゥ) 開発者265万人のAIプラットフォーム

 百度は、中国でチップの設計からディープラーニングの枠組み、応用領域まで、AI(人工知能)能力を全面的に開発した唯一の企業だ。2020年10月30日時点で中国最多となるAI特許数とAI特許申請数を誇る......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(6)
 ~科大訊飛(iFLYTEK) AIを活用した音声認識分野最大手

 科大訊飛(iFLYTEK)は1999年の設立。2008年に深圳証券取引所で上場している。中国最大の音声認識技術サプライヤーとして、長期にわたる研究成果を蓄積している。中国語の音声合成、言語識別、口語評価など多くの技術で世界的にもトップレベルを誇る......

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◆中国AI音声認識市場調査レポート(5)
 ~アリババ 音声認識AI市場シェア44%でトップ

 アリババの「阿里智能語音交互服務」(アリババ音声認識インタラクティブサービス)は、業界の先端を行くクラウド音声認識サービスプラットフォームのこと。アリババグループ内の音声認識を使用するシーンの99%をカバー。対外的にも各種クラウド音声認識サービスを提供している......

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■新着統計データ一覧
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◆大学生の可処分生活費及び収入源

 校果研究院が公表した「2021大学生消費行為洞察報告」によると、大学生の平均可処分生活費は2,082元一方、生活費が1,000元以下の大学生も22.34%存在している。

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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2022年1&2月合併号(vol. 91)発行

 会報誌2022年1&2月合併号(vol. 91)の巻頭特集では、“内向き”を強める2022年の中国消費動向を洞察しました。新型コロナの影響からほぼ脱した感のある中国。2021年1~9月期のGDPは前年同期比9.8%増と成長し、中国人1人当たりの平均可処分所得も9.7%増、消費支出も前年比15.1%増でした。

 中国の消費者も、今後2~3年の消費に前向きな姿勢を示しています。独戦略コンサルティング企業のローランド・ベルガーが、京東(JDドットコム)と共同で2021年12月に実施したアンケート調査によると、回答者の34.3%が今後2~3年の消費支出が収入全体の50%以上になると予想したようです。

 一方、繰り返し発生する新型コロナの局地的な感染拡大や世界情勢の不確実性などから、中国人の消費行動には「保守積極」、すなわち消費意欲は依然強いが、同時に保守的な考えも内在するとの指摘もあります。ブランドや商品の品質や性能など有形の価値とともに、イメージや満足といった無形の価値も重視するようになっています。

 2021年、中国インターネットユーザーの月間ネット使用時間は148時間に達しました。店舗側のDX(デジタルトランスフォーメーション)と顧客接点のオンライン化が、消費者の意思決定にも大きな変化を及ぼしています。

 顧客接点の場がスマートフォン(スマホ)に集約されるなか、企業もコンテンツマーケティングやEコマース広告、SNS(ソーシャルメディア)等でのフロー型広告をより重視。特にライブ動画とショート動画が、プロモーションの場として多くの注目を集めています。

 人々の消費トレンドに目を向けると、中国で「M型消費」と呼ばれる、高品質・高価格の「高級品」と、質より量重視の「量販型」の二極化が進行。カスタマイズやパーソナライズ(個性化)のためならより多くの支出も厭(いと)わない人が増え、自分らしさを表現できる精細なソリューションの提供が求められています。

 中国でも核家族化の傾向が顕著に見られ、おひとり様経済、ペット経済、ブラインドボックス(盲盒)経済、顔面偏差値(ビジュアル)経済などと呼ばれるニッチな市場が成長。シニア層のネットユーザー化も進み、50歳以上の中高年ネットユーザーが全体に占める割合は、2020年6月時点で28%(2億8,000万人)に達しました。

 また大都市に人口が集中し、1人当たりの居住面積が縮小した結果、アウトドアやバーチャル空間が人気となり、キャンプやメタバースなどの新しいコンセプトにも注目が集まっています。

 アフターコロナの時代を迎え、社会環境がガラリと変わるなか、消費者の価値観にも大きな変化が生まれている中国。こうした変化と新たな消費ニーズから生み出される消費トレンドについて、「価値観」と「商品」から考察し、2022年の中国消費動向を大解剖しています。

 次に、“鎖国”で独自の発展が進む中国小売・流通業界を分析しています。2013年以降、世界最大のEC市場規模となっている中国。2016年頃から、デジタル技術を駆使し、オンラインとオフラインを融合した「新小売」(ニューリテール)が、中国小売・流通業界の大きなトレンドとなっています。

 2020年には、新型コロナで実体経済が大きな打撃を被り、小売市場のオンライン化がさらに進みました。新小売の発展を支えたデジタル技術のほか、ライブコマースなどの新たなマーケティングツールの普及に伴い、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)化を敢行しました。

 2021年に入ると、中国の消費市場は新型コロナの影響からほぼ脱却。社会消費品小売総額(小売全体)は前年比12.5%増の44兆823億元。実物商品のネット小売額も前年比12%増の10兆8,042億元でした。小売全体に占めるネット小売の割合も24.5%となり、2020年の水準を維持しています。

 2021年6月時点で、中国のネットユーザー数は10億人を突破。そのうちネット通販ユーザー数は8億1,206万人で、全体の8割強を占めていますが、これはつまり、ネット通販から生まれる新たなトラフィック増が期待できなくなってきていることを意味します。ECプラットフォームだけでなく、ECショップを運営する企業にとっても、今後いかに成長を維持するかが課題となりつつあります。

 中国で普及するモバイル環境を背景に、消費の主力層になりつつある1995年以降2000年代生まれの若いZ世代。人口は2億6,400万人で中国総人口の約19%。彼らはSNSや動画を好み、個性や見た目(ビジュアル)を重視し、目新しいモノや趣味・興味のための出費を厭(いと)わない傾向にあります。Z世代の心をつかむことが、ECプラットフォームや企業にとって最重要課題となりつつあります。

 中国政府が規制を強める独占禁止政策により、空前の圧力にさらされている中国EC・ネット業界。中国EC市場は、ショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)や快手(クアイショウ)、ソーシャルコマースの小紅書(RED)など、コンテンツをメインとするアプリもネット通販に参入するなど、新たな競争局面に入っています。

 さらに、新型コロナで鬱憤がたまる中国人の“出掛けたい”ニーズを反映してか、体験(コト)消費の人気が高まりつつあり、オフラインのリアル小売業態も復活の兆しを見せつつあります。これがまた中国EC業界にとって、新たな競争圧力となっていきそうです。

 このような事業環境の下、中国の小売・流通業の現状を把握・分析した上で、今後の動向について洞察。ECプラットフォームとブランド(企業)の両面から、詳細に分析しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2022年1&2月合併号(vol. 91)  もくじ
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【巻頭特集】2022年中国消費動向調査分析レポート
中国ビジネスは「各量生産・各量販売」の時代に!
“内向き”強める2022年の中国消費動向を洞察

【業界分析】中国小売・流通業界調査分析レポート
EC大手は新興ブランド育成を新たな成長軸に!
“鎖国”で独自に発展進む中国小売・流通業

【マーケティングレポート】注目 KEY WORD
男性もコスメやスキンケアが“当たり前”に?
中国「他経済」(メンズ市場)

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