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【中国消費洞察メルマガ 第520号】~旅行やグルメにも強い「小紅書」(RED)~

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2022年5月18日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第520号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 今回のロックダウンで取り組んだのが筋トレ。普段はたまに世紀公園でジョギングする程度で、数年以上も筋トレから遠ざかっています。恥ずかしながら、まずは腹筋20回、腕立て伏せ10回、スクワット20回からスタート。徐々に負荷を高めながら、プランクやバーピーなども取り入れるレベルにまでなっています。

 これまで三日坊主だった私が何とか長続きしているのも、ユーチューブのおかげ。4分間のタバタ式トレーニング動画の画面越しで、トレーナーに励まされながら毎日悶絶しています。今回のロックダウン期間中に、こうしたオンライントレーニング動画で一躍“時の人”になったのが、上海で在宅隔離生活を送っている台湾出身の芸能人・劉畊宏(ウィール・リュウ)です。

 元々は歌手ですが、中国では、若者を中心に絶大な人気を誇る台湾出身の歌手・周杰倫(ジェイ・チョウ)の専属トレーナーとして有名です。もうすぐ50歳ながら筋肉モリモリの彼が、奥さんと一緒に周杰倫の歌に合わせてエアロビクスのようなダンスを踊ります。彼の軽快なトークとともに、疲れて倒れ込む奥さんやお義母さんの様子もコミカルで、ほのぼのとした感じがウケているのでしょう。

 2年前の武漢のロックダウンではライブコマースがブームとなり、淘宝(タオバオ)で今や押しも押されるトップライバーとなった李佳琦(オースティン)の人気に火が付きました。当時、「李佳琦女孩」と称される“追っかけ”ショッパーが出現しましたが、今回は「劉畊宏女孩」が家の中で一緒に汗を流しているようです。

 今週のコラムは、中国での情報拡散に必須のツールとなったSNSアプリの「小紅書」(RED)についてです。では、中国消費洞察メルマガ第520号をお送りいたします。

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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第520回)
   ◆中国の情報拡散はTikTokとREDが2強
    ~旅行やグルメにも強い「小紅書」(RED)~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2022年4月号(vol. 93)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第520回)
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【第520回】 中国の情報拡散はTikTokとREDが2強
 ~旅行やグルメにも強い「小紅書」(RED)~

 中国語で“草を植える”という意味の「種草」(ジョンツァオ)。ネットやSNSでオススメ情報を拡散させるシーディング(種まき)の行為を指しますが、SNSやショート動画が中国で人気になるにつれ、売上を伸ばすための大切な手法の一つとして定着しています。

 この「種草」する場として最も効果的なのが、ショート動画アプリで中国版TikTokの「抖音」(ドウイン)です。動画はテキストや写真よりも、より直感的かつ直接、視聴者にアピールできることが強みです。また各ユーザーの興味や閲覧履歴に応じて表示させるアルゴリズムを通して、よりターゲットを絞ったアプローチが可能となります。

 もう一つ、中国で「種草」する場として、忘れてはならないのが、中国版インスタグラムとも称されるSNSアプリの「小紅書」(RED)です。高い専門性で若いユーザー層から多大な信頼を集めるKOL(キーオピニオンリーダー)が多く集まり、購入するかどうかを決心する前に確認する場として利用されているようです。

 実はこの小紅書(RED)。商品だけでなく旅行やグルメなどでも重宝されています。

 中国調査会社のBigData Research(比達諮詢)によると、2020年上半期に消費者が旅行の際に参考にしたプラットフォームのうち、小紅書(RED)は、携程(Ctrip)、飛猪(Fliggy)、馬蜂窝、同程など、著名な旅行専門プラットフォームの数々を抑えて、首位に立ちました。

 また同じく調査会社のAnalysys(易観)のアンケート調査でも、若者の5割超が小紅書(RED)で料理のレシピを調べていることが明らかになっています。小紅書(RED)は、今や中国の若者が最もよく利用する美食コンテンツプラットフォームとなっているのです。

 であれば、企業としていかに小紅書(RED)を活用すべきかという論点もでてくるでしょう。小紅書(RED)で企業がコンテンツを配信するためには、同社公式の広告管理プラットフォームである「蒲公英」を通すことが義務づけられています。

 検索サイトのキーワード広告に似た入札方法で、広告目的のコンテンツを情報フローに露出させたり、露出回数が保証された付加価値サービスにより、露出を高めることが可能となっています。

 2021年8月に、小紅書(RED)は新しい企業アカウントシステムである「号店一体」を導入しました。「フォロワー数ゼロからの開店」や「企業と消費者間の直接リンク」、「月間取引額1万元以下の企業はコミッション免除」といった制度を設けて、出店ハードルを低くしています。

 さらに、企業が配信した画像や動画コンテンツ上にEC店舗のアイコンを掲載できるようにもしました。企業の公式アカウントとEC店舗を相互リンクさせることで、企業の公式アカウントのトップページからもEC店舗にすぐ入れるようになりました。

 小紅書(RED)もショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)同様に、アプリ内にEC機能を追加して、コンテンツからコンバージョン(販売転換)させるクローズドシステムを構築済みですが、今のところその成果はあまり上がっていないようです。単なる情報発信と拡散の場から、売上を生み出すエコシステムへと変容するのか、日本企業にとっても小紅書(RED)の動向に要注目です。

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(17)
 ~中国の健康関連商品の6つの特徴 高齢者だけでなく若者の攻略も大事に

 新型コロナウイルスの流行を経て、中国の健康業界全体は大きく変化した。新たなニーズが新たなサービスを生み、また新たなサービスが、新たなコミュニケーションを生み出している。健康市場でも若い消費者が増加したことで、健康関連消費にも大きな影響をもたらした。同時に業界のセグメント化やプロフェッショナル化も進んでいる。老舗ブランドから生まれた人気商品もあれば、新規ブランドがゼロから生み出した新商品も誕生した......

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(16)
 ~中国健康消費トレンド⑤ 健康消費も体験(コト)へシフト

 ますます体験(コト)ニーズが高まる中国だが、健康関連市場も例外ではない。企業は良い商品だけでなく、消費者の生活シーンそのものを創出し、さらにはサービス、コミュニケーション、環境、体験(エクスペリエンス)をトータルでプロデュースする必要に迫られている...... 

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(15)
 ~中国健康消費トレンド④ 手軽にフレキシブルに健康促進

 経済発展とともに、ハードでスピーディーな日常に追われる中国の会社員たち。まとまった時間はなかなか取れず、定期健診や長時間の治療は、ある意味“ぜいたく”とも思われている。そうした中、よりフレキシブルで手軽に健康維持が可能なスタイルが好まれている。飲食面では、「健康食品」と「スナック」という一見相反する2つのジャンルの融合が進んでいる...... 

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(14)
 ~中国健康消費トレンド③ 中国式養生概念の人気回帰

 ここ数年、中国で漢方人気が復活している。特に新型コロナウイルスの流行以降、人々の中国医学や漢方薬に対する注目や信頼が大きく回復傾向にある。2020年には、淘宝の栄養補助サプリの売上が急成長した。四半期成長率は689%増で、漢方食材の四半期成長率も35%増となっている......

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(13)
 ~中国健康消費トレンド② 薬・コスメ・食をセットに

 見た目を重視する若い健康消費者たちにとっても、身体の内と外を整え、肌の健康を完璧な状態に保つことは何より重要だ。時間をかけてスキンケア商品の成分を研究し、肌についての医学的専門知識も習得。時には各種の研究論文まで調べて、化粧品やスキンケア商品の安全性や有効性を確かめている...... 

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(12)
 ~中国健康消費トレンド① 医療から生活シーンに密着

 新世代の消費者にとって、健康は衣食住など生活のそこここに根ざしたものであり、健康消費は、薬や医師の診療を意味しなくなっている。健康商品ブランド各社も、生き生きとして明るいブランドイメージで消費者にアピールし、これまでの地味なイメージの払拭に努めている。広告戦略も積極的に時代のニーズに合わせ、様々な生活シーンに密着した多様なコンセプトを打ち出している...... 

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(11)
 ~無添加の天然食品を産地直送 農地からのライブコマース活況

 新型コロナウイルスにより、中国では健康で安全な食に関するニーズが大きく拡大した。外出制限で巣ごもり生活を余儀なくされたコロナ禍で、農業従事者も自らライブコマースに乗り出し、中国全土で1万ヶ所以上の農地がライブスタジオと化した。農家によるライブコマースの活況で、一線・二線級都市の消費者が、農地(原産地)に直接アクセスできるようになった......

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(10)
 ~健康商品もやはり見た目重視 同じ効能ならオシャレなほうを

 中国の若者にとって、「顔値」と称される顔面偏差値、つまり外観が購入を決める上でますます大切になっている。商品が安全で有効かどうかは、使ってみなければわからないが、美醜は一目で判別が可能だ。商品の機能や効能にそれほど差がない場合は、見た目の良し悪しが購入の決め手となることも多い......

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◆中国健康消費トレンド調査分析レポー(9)
 ~時間と手間はかけたくない 食事も運動も手軽さ重視

 忙しい日常が現代人の時間と精力を奪う中、中国でも人々は効率の良い健康法を求めている。伝統的な土鍋でゆっくり薬剤を煮出すには時間や根気が必要だ。そうした中、インスタント化やスナック化した健康食品が人気を集めている。市場にはこの種の健康食品が続々と登場している......

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■新着統計データ一覧
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◆大学生が最もよく使用する娯楽系アプリ

 校果研究院が公表した「2021大学生消費行為洞察報告」によると、大学生がよく使う娯楽系アプリは、動画、音楽、ゲーム、二次元(アニメ、漫画など)、及びライブ動画など。なかでも抖音(中国版TikTok)、騰訊視頻(Tencent Video)、王者栄耀(Honor of Kings)が人気トップ3を占めている......

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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2022年4月号(vol. 93)発行

 会報誌2022年4月号(vol. 93)の巻頭特集では、中国で「国民種草機」と称されるほど、若者を中心に、何らかの購入を検討する際の重要な情報源として人気の「小紅書(RED)」を取り上げました。

 中国でのマーケティング手法として、影響力をますます強めている「種草」(ジョンツァオ)。種草とは、中国語の直訳では「草を植える」という意味なのですが、ウェブやSNSマーケティングでは「シーディング」(Seeding)という専門用語が当てはまります。シーディングは元々、英語で種まきや種植えの意味ですが、大きな花を咲かせる(商品の売上増)ための下準備ともいえるでしょう。

 具体的には、KOL(キーオピニオンリーダー)やKOC(キーオピニオンコンシュマー)などのインフルエンサーが、ユーチューブやインスタグラムなどのコンテンツプラットフォーム上で画像や文章、動画などにより、自身がレコメンド(推薦)する商品情報を発信し、フォロワーたちの消費欲を刺激する行為のことです。

 ここでいう刺激はあくまでも控えめな“プル”型で、購入をあからさまに促したり、ディスカウントなどで誘導するといった“プッシュ”型の内容は含みません。面白い、楽しい、役に立つといった感情を刺激し、他人と共有したいという感情を喚起させる内容がメインで、広告や宣伝の要素は極力含まないのが一般的です。

 もちろんこうした種草(シーディング)の最終目的はコンバージョン(販売転換)となります。コンテンツ内に商品を購入するためのEC(電子商取引)サイトへのリンクを設置したり、プラットフォーム内にEC機能を設けておくことで、興味から購入までのサイクルを短縮化し、コンバージョン率を高める効果も期待できるでしょう。

 マーケティング調査会社の秒針営銷科学院は「2022中国デジタルマーケティングトレンド」で、中国では種草(シーディング)がソーシャルメディアマーケティングの重要な目標の一つになっていると主張しています。KOLマーケティングを展開している広告主のうち、商品に関する種草(シーディング)を実施したいと考える企業の割合は、2022年に54%に達し、前年から14%も上回っているようです。

 この種草(シーディング)を行う場として、中国の若者を中心に圧倒的な影響力を誇り、かつ絶大な信頼を集めるのが中国版インスタグラムと称される小紅書(RED)です。特にコスメ業界では、2020年の広告投入額で、微博(ウェイボー)、抖音(ドウイン・TikTok)、微信(ウィーチャット)を押さえてトップに躍り出るなど、いまや企業が最も重視するマーケティングチャネルとなっています。

 小紅書(RED)はいかにして若者の心を掴み、その消費行動に影響を与えるようになったのか?企業は今後、小紅書(RED)上でどのように種草(シーディング)を活用していくべきなのか?という視点から、コンテンツ制作や形態、トラフィックの配分アルゴリズムのほか、広告管理プラットフォーム「蒲公英」や公式アカウント「専業号」、トラフィック誘導課金ツール「薯条」などを活用したプロモーション方法、さらには小紅書商城(EC)への出店、ユーザー像、人気ジャンルなどについて詳しく分析しています。

 次にトレンドウォッチとして、最近中国で人気のディスカウントチェーン店に迫りました。賞味期限間近のスナック菓子や飲料、また使用期限間近のシャンプーやフェイスパックなど、各種商品を破格の値段で特売するディスカウントチェーン店を、最近モールなどでよく見かけるようになりました。

 賞味・使用期限間近とはいっても、期限まで通常2~3ヶ月、多い時には半年以上残している商品が多く、特にシャンプーなどの日用品はさらに長くなっています。商品の多くは、メーカーやディストリビューターからの売れ残こりや期限が迫った“訳あり”の在庫品で、だからこそ低価格が実現できているのでしょう。

 こうした “訳あり”商品を販売するディスカウントチェーン店ですが、中国では別に真新しいビジネスモデルではありません。中国の各都市には、期限間近の食品や日用品を扱う「尾貨店」と呼ばれる店が、必ずいくつか存在します。輸入品を専門に扱う店のほか、乳製品など特定の商品のみを扱う店舗もあります。

 リアル業態だけでなく、淘宝(タオバオ)などECサイトにも、この種のショップは数多くあり、それぞれ一定の顧客層を有しています。こうしたディスカウント業態の主要顧客は、以前は価格に敏感な中高年の消費者層が中心でした。しかし近年は、若年層が新たなメイン顧客層となりつつあるようで、ベンチャーキャピタルからも多くの関心を集めるようになっています。

 現在、中国には期限間近の商品を扱うディスカウントチェーン店が十数社あります。代表的なのは「Hot Max・好特売」、「HitGoo・嗨特購」、「Boom Boom Market・繁栄集市」、「小象生活」、「食惠邦」、「hokido・禾其多」など。それぞれが立地や商品の取り揃え、フランチャイズか直営かなどの点で違いはあるものの、ビジネスモデル自体はほぼ類似しています。

 日本のディスカウント店「ドン・キホーテ」のテイストを模倣したようなブランドロゴや店内のPOP広告などで、ビジュアル効果をアピール。またマンションが多く集まる住宅街や路面店ではなく、オフィスビルやショッピングモールの中にテナント店舗を構えるというのも共通点といえます。

 各社ともインフルエンサーによる情報拡散を活用し、小紅書(RED)や抖音(ドウイン・TikTok)などSNSアプリでのマーケティングにも力を入れています。期限間近の“訳あり”商品の人気は、中国で近年、存在感と影響力を高めつつある「新消費」トレンドにも大きく関係しており、同時に、中国人の消費性向の変化も色濃く反映しています。

 そこで今号では、中国でこのようなディスカウントチェーン店が人気を集める背景に触れながら、特売品を専門に扱うディスカウント店の代表的チェーンである「Hot Max・好特買」にフォーカスして、同店の人気の背景やビジネスモデル、商品構成、今後の動向について深堀りしています。

 最後に、これまで中国国内の日本語タウン誌「ウェネバー」で連載していたマーケティングレポートを今号から刷新します。第一回目は、上海の都市封鎖(ロックダウン)下の買い物事情について。ネットスーパーが注文殺到と配送スタッフ不足により全く機能しなくなるなか、食糧確保に不安を覚える市民を救った「団購」(トゥアンゴウ)と呼ばれる共同購入についてレポートしています。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2022年4月号(vol. 93)  もくじ
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【巻頭特集】SNSアプリ「小紅書(RED)」調査分析レポート
「種草」(シーディング)情報発信の聖地に
中国版“インスタ”「小紅書(RED)」攻略指南

【トレンドウォッチ】中国ディスカウントチェーン店業界分析レポート
デフレ?フードロス削減?で人気急上昇
“訳あり”品特売チェーン店「Hot Max・好特売」

【マーケティングレポート】上海ロックダウン下の買い物事情①
ロックダウンも新たな“商機”に?
共同購入が“救世主”のごとく市民の食糧調達を救う!

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