中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月13日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(9)
再編機運高まる粉ミルク市場
中国の粉ミルク市場の販売シェアは地域などによって事情が異なるため体系的なものは取りにくいが、中国孕嬰童産業研究中心などがまとめたインターネット販売のデータが参考になるだろう。それによると、14年6月の市場シェアではワイス(ネスレ傘下)が18.9%でトップに立っている。2位はアボット(13.6%)、3位はフリッソ(12.9%)、4位はネスレ(10.7%)で、ここまでが10%以上だ。トップ10の中で中国系は3社のみで、外資の強さが際立っている。残念ながら日系メーカーはまだ食い込めていない。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月12日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(8)
安全が一番
このほかの注目点としては、やはり食の安全に関する動きだろう。アサヒビールグループの一員である和光堂は13年10月、台湾系の康師傅と育児用粉ミルクの輸入販売などを手掛ける合弁会社設立を発表した。和光堂は離乳食やベビーフード事業で強みを持つが、この提携で日本製粉ミルクの海外拡販を強化する考えだ。また、同年12月には、雪印メグミルクは中国での粉ミルク発売を発表した。2002年の撤退後、約12年ぶりのことである。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月10日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(7)
挽回なるか、市場の期待高い花王
一方、出遅れ気味だった花王は中国戦略に本腰を入れ始め、主力の紙おむつ「メリーズ」の人気が拡大している。同社は11年に化粧品や日用品を手掛ける上海家化連合と戦略的業務提携で合意。13年1月にはベビー用紙おむつで同社初となる中間所得層向け製品「メリーズ瞬爽透気」を発売した。すると品質の高さが話題を呼び、人気が急上昇。並行輸入品が横行し、日本では中国人による買い占めが起きるなどの社会現象になった。また、偽物も横行し、中国現地サイトでは「花王の偽物をどうやって判別できるか」などというハウツーコンテンツもできるほどだ。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月9日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(6)
高品質志向への対応急ぐユニ・チャーム
中国のベビー・マタニティ産業には大手企業がこぞって参入し、市場競争が激しくなっている。日系など外資系企業の取り組みを中心に見てみる。中国市場で知名度が高い日系ブランドといえば真っ先にピジョンが挙げられるだろう。02年にピジョン上海を設立して育児用品の販売を開始し、08年には上海工場、11年には常州工場が操業を開始した。同社の14年2~10月期連結決算は、売上高が前年同期比6.3%増の611億6700万円だった。中国事業はこのうち166億3400万円で、前年同期比では11.8%増と全体の伸びを上回った。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月6日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(5)
ネット通販も盛んなベビー用品市場
ネット通販市場におけるベビー用品分野の成長も著しい。易観智庫によると、中国B2C市場におけるベビー・マタニティ関連製品の取引規模は、14年4~6月期において前年同月比161.7%増の217億9000万元に上った。14年通年では1000億元以上になると予想されている。市場調査機関の東方線上(iSURVEY)によると、製品別のネット購入頻度ではベビー用品が毎年20.28回となり、アパレル・靴・アクセサリーの17.68回などを上回る高い数字となった。14年11月11日の「双十一セール」の際には、粉ミルクが80万缶、紙おむつが60万セットも売れたというデータもある。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月5日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(4)
知名度高い日系ブランド
中国品牌網や中国中央電視台がまとめた最新の「中国十大ベビー用品ブランド」には、ピジョンやコンビ、マミーポコ(ユニ・チャーム)などの日系のほか、米国のジョンソン・エンド・ジョンソンやパンパース、ドイツのNUK(ヌーク)など外資系が半数以上ランクインした。中国勢は好孩子(グッドベビー)などが入ったのみ。製品力でも知名度でも外資系企業やブランドが中国人消費者には根強い人気を誇っているということなのだろう。ベビー用品は直接肌に触れたり口にするものが多いため、安全性や信頼性が重視された結果とも言うことができる。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月3日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(3)
「一人っ子政策」緩和でも……、子供を産めないワケ
中国では2014年から各地で「一人っ子政策」が緩和され始めた。これは「夫婦のどちらかが一人っ子の場合は2人目の出産を認める」というもので、各地方自治体で第2子の出産認可申請が行われている。1979年からスタートした一人っ子政策の結果、中国では13年末に60歳以上の人口が初めて2億人を突破して、人口全体の14.9%に上るなど、高齢化が急速に進んだ。このままでは今後の経済発展のスローダウンにつながる、という危機からの今回の政策緩和だったのだが、どうも思惑通りにはいかないようだ。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年2月2日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(2)
子供向け支出は世帯収入の11%
14年10月に発表された「2014 CBEM中国孕嬰童消費市場報告」によると、世帯収入の概ね10%以上が子育て消費に回されているということである。これは、北京や上海、広州、成都、長春、南京、昆明などの都市の0~3歳の子供を持つ母親3360人にインタビューしたもの。全体では、子育て向けの月間支出額は1056元で、世帯収入の11%を占めるという結果だった。都市ごとでは、金額ベースで最も大きかったのは上海の月間1298元(世帯収入の9%相当)。一方、対世帯収入比率が最も高かったのは昆明で15%だった(金額は1156元)。……

 


 

チャイナ・マーケット・インサイト [ 2015年1月30日 ]

品質で勝負、中国のベビー・マタニティ産業(1)
新生児は年間1600万人規模
中国のベビー・マタニティ市場への注目が高まっている。外資の攻勢やネット通販の拡大に伴い、中高級志向も高まってきた。「一人っ子政策」の緩和や「モノ消費からコト消費」への移行で新たな市場も開けつつある。子供向け市場の最新動向とトレンドを探る。

 

    1 ページ 全 1 ページ (総数: 9)      
pageTop