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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第196回】 北京の商業施設に新たな風
新光から脱却した新生「北京SKP」
2015年11月25日
北京SKP 4階の女性靴専門フロア
北京SKP 4階の女性靴専門フロア
 2015年4月に「新光天地」から名称変更した北京SKPを訪れました。SKPは「Shin Kong Place」の略。14年の売上高は69億元で、11年から4年連続で中国No.1の座を維持、抜群の知名度を誇り、名実ともに中国を代表する百貨店です。

 新光天地は、07年に台湾最大規模の百貨店「新光三越」と北京華聯集団との折半出資でオープン。店名から「新光」の文字が消えたのは、新光三越が経営から退いたから。順調に売上を伸ばし、業界内では「中国商業界の奇跡」とまで称賛された新光天地ですが、実は合弁両者による対立が長引いていたとのこと。今回の旅立ちを機に、フロアも新規改装中で、新たな売り場として再スタートを切っています。

 訪問した日は、開店9周年のバーゲンセール期間でした。平日金曜日の午後ながら客の入りは多く、高級ブランド各店にも商品を物色する客の姿があり、いずれも実際に購入している様子。一階は高級ブランドと化粧品のフロアで、韓国から来たメークアップアーティストが韓国語でデモンストレーションを行い、買物客の注目を集めていました。

 今回の改装の一番の目玉は4階の婦人靴フロアでしょう。英ハロッズや仏ラファイエットなどヨーロッパの百貨店を参考に、吹き抜けの広いスペースを贅沢に使い、流行の靴やブーツがブランドの垣根を越えて一堂に会した展示設計となっています。このような靴専門フロアは中国では珍しく、目の肥えた北京っ子にも驚きを与えているようです。

 また女性、男性、デザイナーファッションなどテーマごとに専門フロアを分けたのも新しい試みで、ルイ・ヴィトンはテーマごとに3つの店舗に分かれています。これらは「取品牌化」戦略のもと、ブランド各店に頼った集客から、売り場や企画の魅力により、百貨店の価値を高めようとしたものだそうです。

 「新光」の文字が消え、よもやイメージダウンにもつながりかねない決断をした新生「北京SKP」。一方、15年6月に蘇州で新店をオープンさせた新光天地。今後、成都や重慶、北京の通州区にも開業予定で、新旧「新光」の競争が激化しそうですが、中国ナンバーワンの座はそうたやすくは渡さないという“気合い”すら感じられました。


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