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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第243回】 食文化も変える定番アプリ
出前で変わる中国の食卓
2016年11月2日
ランチ時にはオフィスビル前に出前アプリの配達バイクが並ぶ
ランチ時にはオフィスビル前に出前アプリの配達バイクが並ぶ
 会報誌10月号の巻頭特集では出前アプリの現状について取り上げました。今や中国全土の街角で目にするのが当たり前になってきた出前配達員の姿。特にお昼時のオフィス街では数多くの配達用バイクを見ることができ、利用者の多さを実感できます。

 先日、ランチを食べに行った上海古北地区のある重慶麺店。4人がけのテーブルを8個ほど並べただけのこぢんまりとしたお店でしたが、今どきのお洒落な内装と小綺麗な雰囲気に惹かれました。重慶名物の重慶小麺や酸辣粉などが一杯15元と手軽な値段ながら、午後1時を過ぎていたせいか客はあまり多くなく、テーブルの半分が埋まる程度。お昼時でこれだけの客しかいなくてやっていけるのだろうかと思っていたところ、ひっきりなしに聞こえてくる「您有新的訂単(新しい注文が入りました)」という音声。出前アプリ大手の百度外売の専用予約管理システムのPOS機からのものでした。滞在時間およそ30分程度でしたが、その間少なくとも20件以上の出前オーダーが入り、配達員が忙しそうに出入りしていました。

 店員に実際に何割くらいが出前なのかと聞いたところ、2~3割との答え。雨や暑い日は特に多いらしく、出前オーダーで営業が助かっているとのこと。改めて出前アプリが中国の食卓と食習慣、さらには飲食業をどれだけ変えたかを垣間見ることができました。

 朝から猛暑が続いていた上海のある夏の日のこと。自宅近くの虹梅路にある公園で黄色い制服を着た男性100名以上が整然と並んでいました。その公園前の道端には無数の電動バイクが止められており、その後部座席の荷台には「美団外売」の文字が。配達アプリ「美団外売」の配達員が一同に会して朝礼をしていたのです。責任者らしき人が接客マナーや注意事項などを指導しており、配達スタッフも灼熱の太陽のもと、真剣な眼差しで静かに聞いています。フリーター的なスタッフが寄せ集められた“ゆるい”勤務体系と思っていましたが、しっかりと組織的に管理されていることに驚きを覚えました。

 スマホ普及に伴う一過性の流行りのサービスかと思っていましたが、いまや「インフラ」と化した感のある出前アプリ。その実態と今後の動向について調査し、業界だけでなく中国人の食文化・生活を大きく変えるほどの影響力や潜在性を分析しました。


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