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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第372回】 速さと新鮮さで勝負!
中国ネットスーパーは戦国時代
2019年6月12日
新興生鮮ECアプリ「叮咚買菜」の配達スタッフ
新興生鮮ECアプリ「叮咚買菜」の配達スタッフ
 会報誌5月号では、新たな動きが顕在化している中国ネットスーパー業界を取り上げました。店舗を倉庫としても併用する斬新なモデルで颯爽と登場し、一気に市場を席巻したアリババ系生鮮スーパーの「盒馬鮮生」。ネットスーパーとグローサラント(グローサリーとレストランを合わせた造語)を同時に実現した盒馬が、上海を中心に中国各地で買い物の手段として定着するのにそれほど長い時間は必要ありませんでした。

 かくいう我が家も盒馬のロイヤルカスタマーの一人で、ほぼ毎日野菜や果物から肉類や海鮮、さらにはビールや飲料水まで、ほとんど必要なモノをスマホから注文し、届けてもらっています。実際に盒馬の売上全体のうち6割がスマホからの注文だそうで、上海市の新米販売の実に68%が盒馬によるものというデータもあるほどです。

 バックにはアリババがついているし、もはや向かうところ敵なしと思っていたところ、今年に入って自宅マンションのエレベーター広告で頻繁に目にするようになったのが「叮咚買菜」というアプリ。注文した野菜を盒馬よりも1分速い「29分」で届けるとのことです。

 中国ではスーパーだけでなく、いわゆる昔ながらの市場(いちば)で日々の食材などを買い物する消費者が一定数存在します。これまでもネット出前アプリの「餓了么」などがそうした市場と提携して届けてくれるサービスがありましたが、当初はそれをもう少し組織だってやっているのかくらいのイメージでした。

 実際に試しに注文したところ、意外と新鮮な野菜がちゃんとパックに入っており、さらに「叮咚」のロゴ付き。単に市場からピックアップしたものではないのが明らかで、なおかつ宅配時間が確かに速い。ちょうど盒馬の宅配が遅くなっていた頃だったので、その速さが際立ちました。

 つい気になったので色々と調べたところ、どうも盒馬とは似ても似つかぬ新しいビジネスモデルに基づくネットスーパーになっているようです。盒馬の実情を綿密に研究・分析し、その上である部分に特化して一気に店舗網と勢力を拡大する。最近では盒馬も後追いで参入するなど、まさに“戦国時代”とも言える中国ネットスーパーの現在(いま)について調査・分析しました。
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