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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


【第41回】 中国ECのチャット機能、ネットとリアルの融合モデル
O2Oは中国ネット業界が先行?
2012年10月10日
 先月末に東京で次世代のインターネット業界を先見することを趣旨としたコンファレンスにパネラーとして招かれました。主催者はデジタルガレージ社で、価格比較サイト大手のカカクコムやツイッターの株主でもあり、常に新しく流行るインターネットのトレンドを予測し投資する会社で、業界でも有名です。

 今回は2つのセッションが用意され、世界全体のインターネットの流れを趣旨とするものと、中国含むアジアでのインターネットの発展状況や今後の趨勢、さらには電子マネーのトレンドに特化したものとに分かれていました。私は後者のほうに招かれたわけですが、このセッションの基調講演で電子決済大手のベリトランス株式会社代表取締役の沖田貴史氏が、最近ウェブ業界で注目を集める「O2O(オーツーオー:Online to Offline)」という概念を紹介しました。eコマースや電子マネーの現場では、ネットとリアルの融合がより実務的かつ具体的に進んでおり、つい数年前に流行ったネット上の仮想空間というバーチャルリアリティがO2Oの具現化により終焉を迎えているというのです。

 このO2O、何を具体的に指しているかというと、これまで別々に管理されていたネットショップの注文や在庫、購入者の履歴などを実際の店舗と同期させるだけでなく、アマゾンや楽天などで見られる「この商品を購入した人はこういう商品も購入しています」と商品が数点推奨されるレコメンド機能のことです。これまで購入されたユーザーと商品の膨大なデータから、あたかも実店舗で店員から勧められるかのごとく、色んな商品が紹介されます。

 こうして考えると、中国のネット通販では、このO2O化がさらに一歩進んでいるような気がします。このレコメンド機能は言うに及ばず、中国のネット通販ではショップとユーザー間のコミュニケーションがチャットを介して行われるわけですが、商品の詳細から在庫状況だけでなく、送料や値引きの交渉までまるで店舗で買い物をしているかのように繰り広げられており、そういう意味ではバーチャルのリアル化が世界のどこよりも先に進みかつ普及しているといえるでしょう。

 沖田氏も言及していましたが、ついつい日本よりも遅れているだろうと思いがちの中国インターネット業界ですが、実はさらに先を進んでいる分野もあるという事実を真摯に受け止め、素直に学びいいところを取り入れていく姿勢も必要だなと思いました。
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