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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


網紅の仕組みから生み出し方まで徹底分析(1)
販路から「網紅」覇権時代へ 変わる中国マーケ手法
2020年11月17日
中国マーケ成功の鍵は「網紅化」

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網紅の代表格「喜茶(HEYTEA)」
  ここ数年、中国の消費シーンにおいて、ネットで人気に火が付いたヒトやモノ、レストランなどを称する「網紅(ワンホン)」(※中国語で「網」はネット、「紅」は人気があるの意)の存在感が増している。

  いわゆるインフルエンサーだけでなく、網紅と呼ばれる商品や店舗も増えている。「網紅」という枕詞がつくだけで人々から大きな注目を集め、行列や入荷待ちも日常茶飯事となっている。

  チャットアプリの微信(ウィーチャット)の朋友圏(モーメンツ)には、網紅グッズや網紅店の投稿を頻繁に目にする。チャットグループで話題になることも多く、そうした情報メディア系の公式アカウント(公衆号)がフォローされることも少なくない。日本ではTikTok(ティックトック)で知られる「抖音(ドウイン)」や「快手」などのショート動画投稿アプリでも数多く登場する。

  このようにスマートフォン(スマホ)上で短期間かつ集中的に関連の情報や動画が拡散される商品やブランドが「網紅」と定義できる。網紅店や網紅商品は、スマホが普及したモバイル通信時代において、リツイートやクチコミといったスピーディで広範囲に渡る爆発的な拡散力の産物といえるだろう。

  いまだに行列が途切れない茶飲料チェーン「喜茶(HEYTEA)」や、芸能人にも人気のココアパウダーたっぷりのパン「臟臟包(ザンザンバオ)」、大人にも人気のキャラクター「ペッパピッグ(Peppa Pig)」の時計、都会のホワイトカラー層に人気の英系家電「ダイソン」、さらには若者向けに“イメチェン”に成功した中国白酒「江小白」などは、その一例といえるだろう。

販路から「網紅」覇権時代へ
変わる中国マーケ手法

  今から10年前頃の中国で、消費業界の最大関心事と言えば「販売チャネル(販路)」だった。販売チャネルを確保できさえすれば、売上もある程度保証されていた。広告メディアはテレビ広告、屋外広告、ポータルサイトや百度(バイドゥ)のキーワード広告などが主体で、予算を投入すれば一定の効果が期待できた。

  しかし現在、その常識はもはや通用しない。広告を出しただけで売上は期待できず、人々の話題にのぼる「網紅(ワンホン)」になることが何より重要となっている。

  微信や抖音、快手のほか、ソーシャルコマースの「小紅書(RED)」やライブコマースの「淘宝直播」(※「直播」は実況中継の意)などの新しいSNS(ソーシャルメディア)ツールが続々と登場。その膨大なトラフィックと、ショッピング機能を兼ね備えた利便性の高さにより、多くの網紅ブランドが生み出されている。   

  コスメブランドの「パーフェクトダイアリー(完美日記)」や「HFP(ホームフェイシャルプロ)」、歯磨き粉「NYSCPS(参半)」、コーヒー「Saturnbird Coffee(三頓半)」、アイスクリームの「鐘薛高」や「中街」、「奥雪双黄蛋」などはその一例だ。

  SNS上で短期間に「爆款(人気商品)」となり、ミニブログの微博(ウェイボ)でも関連記事が億単位の閲覧回数を達成。売上も膨大な額となり、ベンチャーキャピタルからも多くの注目を集めるようになった。

  一方、従来の人気商品やブランドがこうした新しい潮流に乗り切れず、注目度を失って凋落していくケースも増えている。今やSNSの活用は、マーケティングや販促に欠かせない重要なツールと言ってもいいだろう。

  どうしたら数多くの商品の中から、突出した網紅商品になることができるのか?網紅となった後、注目を集め続けるために何ができるのか?以下ではケーススタディを交えながら検証してみよう。

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