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中国インターネット最新事情
5億人がモバイル経由、ネットショッピングも人気
2014年4月23日

 

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  会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」の最新号(14年4月号)では、巻頭特集のテーマとして中国インターネット市場の最新動向を取り上げました。チャットアプリの「微信(WeChat)」やタクシー配車アプリの「嘀嘀打車」など、スマホを介したネット利用が一気に広がった感がありますが、実際に13年末に6億人を超えたネットユーザー人口のうち、実に81%にのぼる5億人強がスマホを含むモバイル機器からのネット接続となっています。

  そうしたなか、中国の街中や地下鉄の中で、多くの人がスマホを手にネットを閲覧している姿を見ていると、果たして彼らはネット通販までもスマホ経由で行っているのか、それともネット通販の主流はあくまでもPC(パソコン)経由なのかという単純な疑問を持ちました。

  一方、タクシー配車アプリや巷で話題となっているO2O(オンライン・ツー・オフライン)などで普及している「微信支付」などのスマホ決済。ネットユーザーは便利だからどんどん使おうと思っているのか、セキュリティー面などで不安を抱いていないのか、などと好奇心を覚えました。

  そこで、最新の中国インターネット市場全体やネットショッピングなどのデータを集めた上で、実際のネットショッピングの動向をユーザー目線から探るため、20~30歳代の8名(男性1名、女性7名)に対してインタビュー調査を行いました。

  モバイル経由のネットショッピングについて、13年時点での比率はPCが90.8%、モバイルが9.2%と依然大きな差があるのですが、17年には市場全体の4分の1がモバイル経由になるとのレポートもありました。一方、インタビュー調査からはモバイル経由のネットショッピングはすでにスタンダード化しており、特に20代のユーザーの間で人気が高いことも分かりました。

  また、モバイル決済市場も急拡大中。13年は前年比707%増の1兆2197億元規模になったと見られ、17年までに現在の10倍の市場に成長すると予想されています。しかし、ユーザーの反応はイマイチで、インタビュー調査によると「セキュリティー面で不安」という声が多かったのも注目に値します。

  スマホの普及により市民のライフスタイルが大きく変わりつつある中国。スマホ決済やO2O、オムニチャネルなど、日本よりも動きや変化が速い面もある現場を、今後もウォッチしていきたいと思います。

※会報誌(14年4月号)で、上記テーマについてさらに深く掘り下げてレポートしています。詳細は下記リンク先から。
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

 

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