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【第326回】 人気の背景には「賭け」の要素も
サッカーW杯で街が盛り上がり
2018年6月20日
今回のW杯メインスポンサーの「万達(WANDA)」モール内はW杯一色に
今回のW杯メインスポンサーの「万達(WANDA)」モール内はW杯一色に(写真:貴州省・貴陽の観山湖万達広場)
 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会が始まりました。日本代表は昨晩、前回大会で一次リーグ敗退を決定づけられたコロンビアとの雪辱戦。見事2-1で劇的なリベンジ勝利。残り2試合も、選手たちには持てる力をすべて出し切って、なんとか決勝トーナメントへ進出してほしいと思います。

 中国でも街全体がW杯で盛り上がっています。中国ではCCTV(中国中央電視台)が全試合を実況生中継。日本語での解説が欲しいところですが、日本戦含め全試合観戦できます。外国人が集まるレストランやバーだけでなく、一般のレストランや小吃店でも、店内に設置されたテレビはW杯を流しています。

 スマートフォン(スマホ)SNSの微信(ウィーチャット)でも、朋友圏(モーメンツ)内は友人が投稿したW杯の経過動画(画像)や結果が氾濫しています。日本のように自国のチームが出場しているならまだしも、どうしてそこまで注目するのか。そこまでサッカーが好きだったっけ?と思ってしまいます。

 自分が好きなチームや選手がいるからかと眺めていたら、どうもそうではないよう。あるチームが勝った負けたと一喜一憂している様子から、なんとなく分かったことは、どうも彼(彼女)らは一戦一戦「賭けて」いるようです。

 上海在住の日本の友人が見せてくれたアプリ。それは中国版ロト(宝くじ)の「楽透」を購入できるもの。支付宝(アリペイ)などスマホ決済を紐付けて購入できるとのことで、あくまでも中国人のみが対象なのですが、なんとそこにW杯の試合結果や優勝チームを予想するコーナーが設けられています。(最近のニュースでは規制が入るとの報道も……)

 一方、開幕を目前に控え、アリババ系会員制生鮮スーパーの「盒馬鮮生」からメッセージが届きました。それは、ロシア対サウジアラビアの開幕線の勝ち負けを予測して当てるとポイントがもらえるとのこと。国別のランキングはサウジのほうが上ながら、引き分けで4倍、サウジが勝てば8倍になると。

 私も開催国のロシアにするか、アジア代表のサウジかで迷いましたが、8倍のポイントにも惹かれサウジを選んで提出。残念ながら結果は「負け」でしたが、普段はほとんど賭け事をしない私も、お金はかかっていませんがワクワクしながらの観戦になりました。大会期間中は毎日、32元以上の購入でこのくじに参加できるようです。

 W杯はまだ始まったばかり。はたしてどの国が優勝するのか。熱戦とともに、周りの「一喜一憂」ぶりも楽しもうと思います。 
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