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世界最大のカーシェアリング市場 (1)
自動車は「保有」から「共有」へ
2019年2月19日
  中国では政策の後押しを受けてカーシェアリング業界も盛り上がり始めている。車未保有の免許保有者も大きなターゲット。技術の進歩も市場拡大に貢献している。

上海の稼働規模は8000台

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電気自動車はシェアカーの主流
  中国でカーシェアリングが始まったのは約7年前。しかし2017年6月時点で、中国のカーシェアリングの車両台数はすでに4万台に達し、その規模はアメリカやドイツの1.7万台をはるかに上回り世界第1位となった。

  車両は電気自動車(EV)のシェアが9割以上に達しているが、これはドイツが10%、アメリカは1%に満たないのに比べて際立って高い普及率といえる。

  17年下半期、中国のカーシェアリング市場はさらなる急成長を遂げた。

  同濟大学の新エネルギー車産業化研究中心の調査によると、17年末までに中国の主要カーシェアリング運営企業30社が市場に投入した車両数は8.9万台に達し、それまでの6年間に投入された累計台数を上回った。

  都市別で見ると、上海のEVカーシェアリングが8000台以上稼働しており、世界で最も規模が大きい都市となった。それまで首位だったフランス・パリ(4000台)を大きく上回る規模だ。

  各社のビジネスモデルだが、中国のカーシェアリング運営企業の多くはB2C業務がメインで、B2Bも行っているのは一部のみ。車両のピックアップと返車については、ほとんどの場合、ネットワーク内で異なる場所での返却は可能となっている。

  車両台数が1万台を超える企業は3社。EVCARDが2万7000台、GoFun出行と盼達用車がそれぞれ1万5000台の順となっている。
(表8:主なカーシェアリングプラットフォーム)
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