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 大亀浩介コンサルタントインタビュー


2018年中国消費トレンド番付 (9)
出不精?引きこもり?アプリから家電や食品にまで
2019年6月4日
【小結】
ナマケモノ経済
おひとりさま経済

若者を中心とした現代人のライフスタイルの急激な変化を反映してか、「嬾人(ナマケモノ)経済」、「一人(おひとり様)経済」という二つの社会風潮が新たに注目を集めた。

出不精?引きこもり?
アプリから家電や食品にまで

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加熱素材入りの火鍋セットは、ナマケモノ経済の産物
  中国では、経済発展に伴い生活リズムが慌ただしくなり、人々は仕事や通勤、社交に多くの時間を費やすようになっている。残されたわずかな余暇を、生活必需品の購入や家事に費やしたくないと考え、自由と余裕を渇望している。ここから生まれたのが「ナマケモノ経済」というトレンドだ。

  ネット通販、ネット出前、そしてスマホのアプリを介したO2Oの訪問型サービスなどの普及は、この「ナマケモノ経済」の成長に一役買っている。

  料理をしたくない。外は寒いから外食もしたくない。こんなときはネット出前アプリ「餓了麽」の出番だ。家の中が散らかっているが、片づける気力がない。こんなときはクラシファイド広告の「58同城」サイトで家事サービスを頼めばいい。

  買物に行きたくないときは、ネット通販の「天猫」や「淘宝」でなんでも手に入る。エステやネイルに行きたいけれど、出かけたくない人には出張サービスもある。ペットの散歩代行サービスだってある。

  この他にも、ホームパーティーへのシェフの派遣、クローゼットの整理代行、中医(漢方医)による訪問治療、買い物代行などの新興サービスが続々誕生している。レストランでエビの皮を剥いてくれるサービスまでもだ。

  だれでも1回は利用したことのあるネット出前の場合、その市場は二けたの成長を続けている。

  2017年には前年比23.1%増の2046億元で、18年には2500億元前後に達すると見込まれている。17年のネット出前ユーザー規模は前年比15%増で3億人。こちらも18年には3.5億人に達すると予想されている。

  ナマケモノ経済の発展に伴い、必ずしも必需品とは言えないスマート家電製品の人気も高まっている。

  家電量販大手の蘇寧(スニン)のオンラインとオフラインを合わせた販売データによると、18年には、掃除ロボット、電動ハブラシ、食洗器の売上はそれぞれ132%、122%、121%増加したという。自動窓ふき機、靴下専用洗濯機、電動モップなどの需要も伸びている。

  ハイテク機器で家事を済ませ、時間を節約することは、80後(80年代生まれ)や90後(90年代生まれ)世代にとって、当然の選択肢となりつつある。

淘宝網(タオバオ)が公表した「懒人消費数据(ナマケモノ消費データ)」によると、18年の中国国内市場における「ナマケモノ」消費規模は160億元で、前年比70%増の成長を記録したもよう。なかでも95後(1995〜99年生まれ)世代の若い消費者の成長が最も顕著で、前年比82%増だった。

  タオバオで「懒人神器(ナマケモノの神グッズ)」と検索すると、数千件もの商品がリストアップされる。その多くは時間と労力を省くため、実用性が強化されたものだ。

  ナマケモノ食品と関連グッズの消費も激増している。タオバオのデータによると、加熱素材入りの火鍋やバーベキューなど、ナマケモノ関連食品の消費は150%も増加。なかでも人気の高い加熱素材入り火鍋セットは、月に40万食も売り上げた。

  他にもナマケモノ炒め機やナマケモノホームベーカリーといったキッチン家電も、前年比81%の成長を記録した。

  ナマケモノ経済の推進者は、一定の消費力を持ち、新しい商品やサービスを試すことが好きな若年消費者層だ。サービスにお金を払い、時間や手間を省くことを好むのが特徴だ。こうしたニーズの多様化に伴い、今後もより多くのナマケモノ関連のサービスや商品が生まれてくるに違いない。

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