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スマホカーナビで快適ドライブ
地図アプリ2強、百度 vs 高徳
2019年6月19日
 車を運転する時はいつも、まずスマートフォン(スマホ)を取り出し、地図アプリを開くのが“当たり前(習慣)”になっています。どんなに近場でよく知ったルートでも、渋滞状況を確認するために行き先を入力。最近はマイクボタンを押して、中国語でスマホに話しかけて音声認識させることもあります。

 AI(人工知能)が渋滞状況や距離などを判断し、最適なルートをいくつか提示。走行中ももっと早く到着するルートがあれば随時推薦してくれます。スピード違反のレーダーやカメラの位置、速度オーバーなども通知してくれ、ナンバープレートを登録しておけば通行規制区域まで回避してくれます。

 目的地に近づくと、付近の空き駐車場を推薦し、選択するとそこまで誘導。もちろん、周辺のガソリンスタンドや飲食店、観光地、ホテル、映画館など各種生活情報も検索でき、地図上に表示。タップするだけでナビしてくれ、予約やチケット購入なども可能です。

 こうした中国の地図アプリは現在、百度(バイドゥ)系の「百度地図」とアリババ系の「高徳地図」がそれぞれ3億人強のユーザーを抱え、ほぼ市場を二分している状態です。私は2013年頃に初めて使って以来、一貫して百度派だったのですが、多くの人から上海では高徳の方が精度が高くて使い勝手がいいと何度も薦められました。

 ルート表示や音声など慣れ親しんだ百度ですが、物は試しと思い高徳を使ってみることに。正直、機能的には甲乙つけがたいと思ったのですが、ナビが終わると画面に「97点」と表示されます。今回の運転の総合スコアなのですが、スピード違反、急カーブ、急ブレーキ、急加速のいずれかで減点されていく仕組みです。

 自分の運転には一応自信を持っていたのですが、どこで「マイナス3点」されたのか納得いきません。よく見ると、自宅マンション区内の駐車スペースの手前で急カーブしていたからとのこと。このスコアシステムもさることながら、こんな一般道でもない場所での走行でも高精度に把握されることにびっくり。

 その後、何度か検証した結果、私は急加速する傾向にあることが判明。今後、こうしたスコアが保険料の査定などにつながるかもと思い、高徳の虜になりました。毎回「100点」を目指し、慎重に安全運転を心がけています。

 ちなみに、この高徳の音声ガイダンスで使われているのが、先日EXILEのAKIRAさんとの結婚を発表された台湾女優の林志玲(リン・チーリン)さんの声。ショックで多くの中国人男性が音声を切り替えたという嘘か本当かわからない噂がネットで流れていましたが、私は毎回彼女の聞き心地のいい声に癒されながら運転しています。 
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