ここ1年(2017年9月~2018年9月)、フィットネスクラブ、パーソナルジム、スマートジムの3つの領域への融資は合わせて26件実現し、総額は14億元近くに上っている。スマートジムは新しい運営モデルとして特に投資家の注目を集め、関連融資件数は13件。全体の50%を占め、最も多くなっている。
以下では、新しいタイプのスマートジムのなかでも、特に高い業績を上げている光猪圏(Sun Pig)、楽刻運動(LEFIT)、超級猩猩(Super Monkey)、Linking Fitについて、詳細を紹介する。
[1] 光猪圏(Sun Pig):
月間会員制のコンビニ型ジム
コストを抑えるため、「光猪圏」の店舗はほとんどが狭い |
光猪圏は2015年設立。18年5月時点で全国に220店舗を出店。うち、9割以上がフランチャイズの形態だ。わずか3年で、中国フィットネスクラブ市場のトップチェーンブランドにまで成長した。
フィットネスクラブとしては初めて、マンスリー会員制を採用。毎月わずか99元という低価格の会費により、フィットネスクラブ入会の高いハードルのイメージを打ち破った。これにより多くの人の入会が可能となり、クラブの利用率も大幅に向上している。
施設はコンパクトながら充実している。店舗面積は400~800平方メートルが主体。従来型のフィットネスクラブに比べ、面積は小さいが、コストを抑えることにより、単位面積当たりの売上を確保している。
コンセプトは「スマート機能付きコンビニ型ジム」。スマホのアプリとSaaS(Software as a Service)システムを採用。スマートブレスレットや各種スマート機能付き設備により、トレーニングデータをオンタイムで知ることができる。消費者の体験をより快適なものにするだけでなく、施設の管理効率も高めることに成功している。
少人数クラスを主体としたシェイプアップ講座も開催。各クラス5~10名という少人数制で、インストラクターの指導の下、トレーニングを行う。1回の価格は100元程度。各コース1200元程度という価格は、多くの人が受け入れ可能な価格帯となっている。