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中国スナック食品 (1)
「網紅」スナックが大人気 間食にも「健康」と「個性」を求める
2020年6月23日
  中国経済の急速な発展により、中国人の収入は上昇した。2013年に1万8,311元だった平均所得は2018年に2万8,228元に達した。収入が増加した結果、消費ニーズが多様化。また、より良いモノ(サービス)を求める「消費昇級(アップグレード)」トレンドも生まれた。

  食品に対するニーズも、空腹を満たすだけからより多様化し、「個性」、「レジャー」、「健康」などをキーワードに発展し続けている。このような環境の下、スナック食品(菓子)の人気が高まり、市場が拡大している。

成長続くスナック食品市場

  中国のスナック食品(菓子)は、焼き菓子、キャンディー、ナッツ類、膨化食品、ビスケット、滷味(ルーウェイ:醤油味で煮込んだアヒル等の肉類)などに大きく分類できる。なかでも「周黒鴨」、「絶味鴨脖」、「煌上煌」などのブランドで知られる「滷味」食品は、中国独特のスナック食品といえる。

  国際的コンサルティング会社のフロスト&サリバンの統計によると、2011年~18年、中国のスナック食品市場は急成長を遂げ、年平均成長率は12.3%を記録したという。2018年の市場規模は1兆297億元に達しているもよう。(図1:中国のスナック食品市場規模)
(表1:中国のスナック食品の分類及び主要ブランド)
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1人当りの消費額はまだ低い

   ユーロモニターの統計によると、2018年のスナック食品の1人当り平均消費額について、中国はイギリスやアメリカに遠く及ばないという。飲食や消費の習慣が比較的似ている日本や韓国と比べても、それぞれの1人当り消費額は中国の6.9倍、2.8倍となっている。こうしたデータからも、中国のスナック食品の潜在的市場は相当大きいといえる。(図2:2018年 主要国における1人当りのスナック食品消費額)
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