中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティング&データ会員コース
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2021年12月8日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第498号】
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こんにちは。キャストグローバルの大亀です。
コロナ禍が続く世界。今度はオミクロン株が猛威を奮っており、世界中に感染が広がっています。中国もデルタ株ながら、局地的にクラスターが発生するなど、警戒が高まっています。
そうした中、先々週に上海でも陽性者が出ました。それも浦東新区で、かつ私が住んでいるマンション区(小区)のすぐ隣です。当日の朝、小区の門を出るときに、道路を挟んだ向かい側の門が物々しい様子で塞がれており、「何か事件があったのか?」と思いきや、後で感染者発覚の事実を知りました。
すぐにこの小区は封鎖、全住民がPCR検査を受け、無事全員陰性だったとのこと。住民は全部で約1万人のようで、全員14日間の自宅隔離となりました。当初は自宅からの外出もNG。最近は落ち着いてきており、敷地内に出て、散歩や体操することは可能なようです。ただもちろん、敷地外への外出は厳禁となっています。
実は今年の1月にこの小区から引っ越したばかり。間一髪で隔離は免れました。発覚当初は不安もありましたが、迅速な初動対応と徹底した隔離措置で、周辺は比較的安心して普段通りの生活を送れています。近くを通る際に、「もう少し、がんばれ!!」と思いながら、隔離の人たちを応援しています。
今週のコラムは、会報誌11月号で取り上げた中国の「新消費」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第498号をお送りいたします。
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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第498回)
◆ネットを駆使したブランドビジネスが主流に??
~中国消費の新潮流「新消費」の理解がますます重要に!!~
2. 新着コンテンツ一覧
3. 新着統計データ一覧
4. お知らせ
会報誌「中国消費洞察」2021年11月号(vol. 89)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/
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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第498回)
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【第498回】 ネットを駆使したブランドビジネスが主流に??
~中国消費の新潮流「新消費」の理解がますます重要に!!~
会報誌11月号では、最近中国の消費やマーケティング関連のサイトで話題となっている「新消費」を取り上げました。実は7&8月合併号でも「新消費ブランド」について特集しましたが、今回はもう少し広い意味で、新消費が注目される背景や環境、消費者や消費行動の変化などから調査・分析しました。
中国の消費がますますオンライン化、つまりスマートフォン(スマホ)の画面に集約されている中、中国での流行り廃りをリアルの消費現場で把握することが難しくなってきています。特に上海などの大都市では、デリバリーが普及し、スーパーなどにも客が入っていないので、人々の購買行動を観察できない状況になっています。
そうした中、先日久々に広州でスーパーを訪れました。平日の午後で、売り場は閑散としていましたが、日本からの輸入食品を中心に棚を見て回りました。カレーやパスタなどの調味料がおいてある棚では、日系だけでなく欧米系の食品も数多く、びっしりと並べられていたのですが、ある一区画だけスカスカの状態です。
よく見ると、それは「AIRMETER(空刻意面)」という名で、一食分のパスタとソースを箱詰めして“インスタント”化した新興ブランドです。見た目もシンプルで洗練されたデザイン。ミートソースやクリーム系のほか、タイ風のソースも販売しています。その横には我々が普段目にする何食分かが袋詰されたパスタのほか、瓶詰めまたはレトルトのソースが並べられていましたが、売れ筋の違いは明らかでした。
一緒にいた中国人の同僚から、これは抖音(ドウイン・TikTok)で大人気となった「網紅」(ワンホン)とのこと。リアルの現場でも、ネット上で話題になるかどうかが売れ行きにここまで影響するのか?と驚愕すらしました。
箱の裏面で販売元を確認したところ、「科技」という名がつくネット系企業です。そのほかにも網紅らしい商品をいくつか見ましたが、いずれもネット系が食品メーカーに生産委託しているものばかり。今の中国では、メーカーが研究開発とマーケティングで苦心しながら“より良い”モノを消費者にお届けする時代から、中国で「流量」と呼ばれるトラフィックの活用に精通したネット系企業が企画・運営する、一種のブランドビジネスが主流になりつつあるのかもしれないと思った次第です。
その意味からも、今回の「新消費」という新しいコンセプトを理解した上で、自分たちが今後どのように中国でのビジネスを再考・再構築していくべきかを真剣に検討していかなければならないのでは?という思いで、調査・レポートしています。
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■新着コンテンツ一覧
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◆中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート(18)
~中国生鮮ECユーザーの特徴は? 大都市メインだが、地方都市でも急成長中
中国のデータ分析会社のFastdataが公表したレポート「2020年上半期 中国生鮮EC業界発展分析報告」によると、生鮮EC(ネットスーパー)は現在のところ一線都市が主要市場で、ユーザーの7割近くが一線及び新一線都市に住んでいるという......
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◆中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート(17)
~ネット大手各社も続々参戦 “弱肉強食”に対する批判も
2020年11月に、ライドシェアアプリ・滴滴(ディディ)傘下の「橙心優選」の1日の受注件数が1,000万件を突破。サービス提供都市数でも、2020年12月末時点で、フードデリバリー・美団傘下の「美団優選」が約310都市、共同購入ECサイトの拼多多(ピンドウドウ)傘下の「多多買菜」も237都市に達している......
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◆中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート(16)
~社区・社群の“元祖”「興盛優選」 湖南の既存コンビニ網を活用
興盛優選は、社区・社群コミュニティ共同購入の老舗的存在。後から参入した企業の多くが興盛優選のシステムを模倣している。興盛優選は湖南省を中心に展開するコンビニチェーン「芙蓉」傘下のECプラットフォームで、居住コミュニティをベースに「予約販売+セルフ受取」式でサービスを展開している......
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◆中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート(15)
~社区・社群コミュニティ共同購入が“熱い”!! 大手参戦で競争激化も、政府から監視の目が
2020年、生鮮EC(ネットスーパー)業界で最も高い注目を集めたのは、盒馬(フーマー)でも叮咚買菜(ディンドン)でもなく、「社区・社群コミュニティ共同購入」だった。実は2018年に大きく注目を集めた社区・社群コミュニティ共同購入業界だが、2019年に競争激化やサプライチェーン面の問題で危機に瀕していた。ところが2020年に入り、新型コロナウイルスが流行すると、再び勢いを取り戻し、新たに注目を集めることとなった......
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◆中国生鮮EC(ネットスーパー)業界調査レポート(14)
~注目ネットスーパー④ 食行生鮮(FreshMarket) 冷蔵ロッカー活用の新業態
盒馬(フーマー)の店舗・倉庫一体型や、毎日優鮮(MissFresh)や叮咚買菜(ディンドン)の前置倉庫モデルとは異なる、やや特殊な「冷蔵ロッカー/セルフ受取」モデルを採用しているのが、食行生鮮(FreshMarket)だ。 食行生鮮は2012 年設立。江蘇省・蘇州を起点とし、華東地区の市場を中心に展開している......
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■新着統計データ一覧
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◆中国の社区共同購入取引規模(2021年予測)
網経社のEコマースビッグデータベース「電数宝」によると、2021年の社区共同購入取引規模は3,056.1億元、前年比306.77%増が見込まれている......
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2021年11月号(vol. 89)発行
会報誌2021年11月号(vol. 89)の巻頭特集では、中国で最近よく話題となる「新消費」に迫りました。EC(電子商取引)だけでなく、SNSやTikTokなどニューメディアの強みを最大限活かしながら、新商品を開発・販売する“新しい”消費ブランドが続々と誕生。今や、既存のメーカーやブランドを凌駕するほどの勢いがあります。
2020年には、中国GDP全体の54%を占めるに至った消費が、中国経済成長の牽引役を担うようになっています。なかでも、Eコマース(電子商取引)は、中国の消費成長を支える重要な存在です。2020年に、ネットの実物小売総額が中国の社会消費品小売総額(小売全体)に占める割合は24.9%に達し、内需拡大とともに、中国で「消費昇級」と称される消費アップグレードトレンドにも大きく貢献。このEコマースの急成長が、中国を「新消費」の時代へと導いた最大の原動力といえるでしょう。
「新消費」というキーワードは、2015年11月23日に中国政府の国務院が公布した「『新小売』の主導的効果を積極発揮し、新たな攻撃力・動力育成を加速することに関する指導意見」の中で初めて登場しました。この文書では、「従来型消費システムのアップグレードと、新しい消費の振興を主要内容とする『新消費』」という表現で用いられています。
実際のところ、新消費とは、「デジタル技術などの新技術のほか、オンラインとオフラインの融合をはじめとする新たなビジネスモデル、そしてSNS(ソーシャルネットワーク)やニューメディアの活用から生まれた新たな消費行為」と定義できるでしょう。
5G、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、人工知能(AI)などの新技術の急発展や普及に伴い、従来型の小売業の変革が加速。供給サイドではオンラインとオフラインの一体化やプラットフォーム化が進み、地域コミュニティ(社区)化、サービスの製品化、マーケティングの社群(ネットコミュニティ)化などがトレンドとなっています。
消費者サイドからも見ると、1990年〜94年生まれの「90後」、95年〜99年生まれの「95後」、2000年以降生まれの「00後」世代といった若い消費者層が台頭。中国で「圏層」と称される“お仲間”消費やパーソナライズが浸透し、品質重視など新たな消費ニーズが新消費発展の大きな牽引力となっています。
そこで、今号では新消費時代の消費トレンドや変化、ニーズをどのように読み取り、そして企業はこの新消費とどのように向き合うべきかについて調査・分析しました。新消費を特徴づける7つのキーワードから、デジタル化が変革をもたらした新しいバリューチェーン、「後浪」(新) vs 「前浪」(旧)ブランド間のバトル、新消費の成功ジャンルと「90後」世代との相関関係などについて、成功事例のケーススタディとともにレポートしています。
次に業界研究として、中国で急成長するプレミアムコーヒーと新興カフェブランドを取り上げました。
中国主要経済メディアの第一財経傘下の新一線都市研究所が、2021年に公表した「上海コーヒー消費指数」によると、現在、上海市内のカフェ(コーヒーショップ)数は6,913店で、世界で最もカフェの多い都市に浮上。人口1万人当たりのカフェ店舗数も上海が2.85店で、ロンドンやニューヨーク、東京などとほぼ肩を並べているようです。
上海にあるカフェのうち、42.99%はチェーン店で、そのうち35%は、スターバックスや英系のコスタコーヒー(Costa Coffee)といった大手チェーン。また半数以上が中国で高級・高品質なコーヒーを意味する「精品珈琲」、つまり、日本ではプレミアムコーヒーやスペシャリティコーヒーと呼ばれ、生豆を選別し、新鮮なローストで正しく抽出されたコーヒーを扱っています。
上海のカフェブームの背景には、中国のコーヒー消費量の急増があります。コーヒーブームは一線・二線など各地の主要都市を席巻し、すでに地方都市へも拡がりを見せているようです。ロンドンにある国際コーヒー機構(ICO)のデータによると、中国のコーヒー消費は現在、毎年15~20%増のスピードで急成長中とのこと。世界平均の2%と比較すれば、そのすごさがわかるでしょう。
中国税関総署のデータによると、2021年上半期に中国に輸入されたコーヒー豆の総量は、6,177万キログラムで、前年同期比で104.3%増。輸入総額は2.38億米ドルで、同じく前年同期比76%増でした。中国の企業情報サイト「企査査」のデータでも、中国のコーヒー関連企業は現在15万社を超えているもよう。2021年の1月から9月だけでも、1.8万社が新たに会社登記したようです。
ベンチャーキャピタルのコーヒー市場への注目度も高まっています。2020年から2021年7月にかけて、中国ではコーヒー関連で50件近く資金調達され、2021年の1月から7月だけを見ても、同業界での調達総額は63億元に達しています。
売り上げの水増しを理由に米ナスダックから上場廃止に追い込まれたラッキンコーヒー(瑞幸咖啡)が2.5億米ドルの融資を獲得したほか、新興のプレミアムコーヒーチェーンのマナーコーヒー(Manner Coffee)やエムスタンド(M Stand)、シーソーコーヒー(Seesaw Coffee)のほか、カナダ系のティム・ホートンズ(Tim Hortons)なども多額の融資を獲得。
またサターンバード(三頓半)、永璞珈琲、時萃(SECRE)などのインスタントコーヒーブランドも融資のターゲットに。アリババ傘下の生鮮スーパーの盒馬(フーマー)も、雲南省昆明に「盒馬咖啡」をオープンさせました。
そこで今号では、中国におけるコーヒー市場にスポットライトを当て、その現状や消費昇級(アップグレード)トレンド下における消費者ニーズの変化を分析。さらに、マナーコーヒーに代表される新興のプレミアムコーヒーブランドをいくつか紹介しています。
そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。
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会報誌『中国消費洞察』
2021年11月号(vol. 89) もくじ
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【巻頭特集】中国「新消費」調査分析レポート
「90後」世代とデジタル化が“新しい”消費を牽引
中国「新消費」時代といかに向き合うべきか!!
【業界分析】中国カフェ市場調査分析レポート
消費昇級と新小売トレンド下でカフェ競争が白熱!
個性と品質重視のプレミアムコーヒーが人気に!
【マーケティングレポート】注目 KEY WORD
中国版D2C「私域」②
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