【第643回】　小紅書の大健康ユーザーは女性が8割

中国人の食事の栄養バランスは良好？

2024年10月30日更新

中国人の食事の栄養バランスは、良好とは言い難い状況にある

　中国国家統計局によると、中国人の食事の栄養バランスは、良好とは言い難い状況にあるようです。

　まず炭水化物（穀類）の摂取量が多く、ごく一部の省を除き、野菜や果物の摂取が不足。またほぼ全ての省で、乳製品の消費量が推奨される水準に達していません。

　脂肪摂取も過剰で、国家衛生健康委員会が公表した「中国人の栄養と慢性疾患状況報告（2020）」によると、食事で摂られるカロリーに占める脂肪由来の比率（平均値）は34.6％。国が推奨する上限である30％を上回っています。

　ナトリウム摂取量も基準値を上回っています。中国人が1日に摂取する塩分の量は平均9.3グラム。これはWHOや「中国居民膳食指南」が推奨する量（1日5グラム以下）の約2倍に近くに相当します。

　健康意識が高まる中国で、健康的なライフスタイルをシェアしたり、健康関連の情報を参考する際によく利用されているのが、SNSアプリの小紅書（RED）です。

　同社のデータ分析プラットフォーム「千瓜数据」によると、2023年10月から2024年3月にかけて、中国で広い意味での健康を指す「大健康」に関連したコンテンツの投稿数は、前年同期比100％も増加したようです。

　小紅書の大健康ユーザー像を見てみましょう。男女比は2：8で女性が圧倒的に多くなっています。年齢別では、18～24歳が約半数を占め、25～34歳が約4割でこれに続いています。

　線級都市別では、一線級と新一線級都市の居住者が6割を占め、大都市のユーザーの方が健康により関心が高いことがわかります。

　さらに細かく見ていくと、大都市のZ世代が全体の2割と最も大きな割合を占め、以下、大都市ホワイトカラー層（17.3％）、大都市ブルーカラー層（9.8％）の順で、「小鎮青年」と呼ばれる地方の青年も8.8％で続いています。

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