中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!
【第702回】 2025年の中国消費を振り返って…

中国から世界へ!視点が変わった2025年

2025年12月24日更新

POP MART(ポップマート)の人気キャラクター、Labubu(ラブブ)が“世界発”で人気爆発
 2025年最後のメルマガとなりました。皆さんにとって、今年はどのような1年だったでしょうか。

 今年を象徴する出来事のひとつとして、中国の国産ブランドから、世界的なブレークを果たすプレーヤーが次々と登場したことが挙げられるのではないでしょうか。

 その象徴が、“ディープシーク・ショック”とも呼ばれ、社会現象にまでなった生成AI(人工知能)のDeepSeek(ディープシーク)でしょう。これまで生成AIといえばChatGPT一強という印象が強かっただけに、中国からそれに匹敵、あるいは凌駕するとまで評されるAIが誕生したことは、世界に大きな衝撃を与えました。

 次に挙げられるのは、Labubu(ラブブ)。箱を開けるまで中身が分からない「盲盒(ブラインドボックス)」で知られ、香港株式市場にも上場しているPOP MART(ポップマート)の人気キャラクターです。中国発という枠を超え、今や“世界発”とも言える形で人気が爆発しています。

 これら以外にも、ティードリンクチェーンの蜜雪冰城(ミーシュエ)、カフェのLuckin(ラッキン)やCotti(コッティ)など。外食チェーン産業における「出海(チューハイ)」、すなわち中国企業の海外展開・グローバル進出が一層顕著になった1年でした。

 「出海」という観点では、TikTok Shopも見逃せません。中国では「抖音(ドウイン)」と呼ばれるTikTok上でのEC(電子商取引)はすでに日常の風景ですが、実は欧米、東南アジア、南米などでも急速に勢力を拡大しています。

 日本でも今年6月末に正式ローンチ。まだ緩やかな立ち上がりではあるものの、ライブコマースなどを通じて、TikTok上からコメやお菓子といった食品、さらにはコスメなどのEC販売が始まっています。

 中国国内の消費動向やトレンドを追うことも重要ですが、今年はそれに加えて、よりグローバルな視点で捉える必要性を強く感じた1年でもありました。

 中国大手ECプラットフォームの拼多多(ピンドゥオドゥオ)が展開する「Temu」、アパレルを中心とした「SHEIN」はその代表例です。京東集団(JDドットコム)もヨーロッパで「JoyBuy」というECサイトを立ち上げています。

 中国企業が「出海」を加速させるなか、我々日本企業にも発想の転換が求められているのかもしれません。彼らのプラットフォームや戦略に乗じながら、日本ブランドや商品を世界へと拡散していく…このようなアプローチです。

 例えば日本でTikTok Shopを運営し、そこで発信するショート動画やライブ配信を、AIを活用して各国・地域の言語に翻訳・編集し、配信していく。そうした取り組みを通じてプレゼンスを高め、最終的なコンバージョン(販売)につなげていくという考え方です。

 中国国内で完結する発想から、中国を起点に世界へと視野を広げる…。そうした中国ビジネスの再考が求められているのではないかと、2025年を振り返って感じています。

 今年も1年間、当メルマガをご愛読いただき誠にありがとうございました。来年も引き続き、何卒よろしくお願いいたします。皆さま、良いお年をお迎えください。
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