中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!
月刊会報誌『中国消費洞察』

2024年9月号 (vol. 117)

月刊会報誌『中国消費洞察』2024年9月号 (vol. 117)
 会報誌2024年9月号(vol. 117)の巻頭特集では、アフターコロナで根付いた健康志向を背景に拡大する中国の健康消費を再検証しました。

 中国人の健康意識の高まりとともに、「消費昇級」(消費をアップグレードさせる)トレンドを背景に、健康関連市場が急成長。中国政府が推進する「健康中国2030計画綱要」では、国内の健康関連産業の総生産高を、2030年までに16兆元にまで引き上げることを目標としています。

 中国で「大健康」と呼ばれる、健康に関する広い意味での産業は、昨今の中国において、最も大きな潜在性を秘めた業界といっても過言ではないでしょう。新型コロナや経済環境の変化により、将来に対する不透明感が常態化し、中国人の健康に対する意識も大きく変化しています。

 健康の定義は病気をしないだけでなく、栄養から美容、パーソナルケア、さらにはメンタル面にまで拡張。それに伴う健康のための行為も、日常生活の各方面に及んでいます。

 健康的な食生活やメンタルヘルス、睡眠の質など健康ニーズは多様化し、同時にますますパーソナライズ(個々人のニーズに合わせたカスタマイズ)が求められています。またIT技術の進展によるイノベーションも、健康業界の大きなトレンドとなっています。

 様々な可能性を秘め、拡大をつづける中国健康消費市場において、企業はいかに消費者のニーズや好みを、商品やサービスに反映すればよいのか?現在、そして今後の健康トレンドはどうなっていくのか?コンテンツ戦略と運営をいかに展開すべきか?

 こういった疑問や課題について、中国人の健康状態の現状から、健康に対する意識や行動の変化、ニーズやトレンド、そして若年層がメインとなっている健康関連の消費者イメージなどを深堀りしました。

 次に、2024年に中国で話題となっている社会現象やトレンドから中国マーケティングのあり方について洞察しました。

 ちょうど1年前の当会報誌2023年9月号で、アフターコロナの社会現象やトレンドをテーマにレポートしました。アフターコロナ元年の2023年は、コロナ前の賑わいを懐かしむリベンジ消費が注目を集めました。

 2024年に入り、当初の期待とは裏腹に、景気減速という現実にも前向きに向き合うようになった中国の人たち。社会的な肩書ではなく、ありのままの自分に納得する「祛魅」(ディスエンチャントメント)が流行語となりました。

 若者の間では、日々のストレスをネット上で発散する「発瘋文学」(ヒステリカル・リタラチャー)とともに、自己診断結果を世間に公表する自虐的な内容の「確診文学」が流行。MBTI(16性格タイプ)診断結果を“名刺”代わりに活用する風潮も広がっています。

 SNSが普及する反面、人々はプライベートの空間も重視。深い付き合いを避け、「搭子」(ダーズ)と呼ばれる興味や趣味をともにする“その場限り”の社交が流行りましたが、さらに多めの人数の「群体社交」(グループ社交)に気安さを求める人も増えています。

 家庭観も変化。自分なりの価値感に基づいて親戚との関係を見直し、煩わしい親戚とは“断交”も持さない若者が増加。一方で、恋人よりも両親からの愛情を自慢したり、一人っ子世代ならではの兄弟姉妹への憧れも顕著となりました。

 地方都市の“優雅”な「小鎮貴婦」に憧れ抱く投稿が拡散され、「下沈市場」に脚光が集まる一方で、心を整え、自分なりの幸せを再定義してダウングレードさせる「降格幸福」もトレンドとなりました。

 前回のレポートから1年過ぎたいま、引き続き漂う将来の不透明感のなかで引き起こる様々な社会現象やトレンドから、マーケティングに役立つインサイトを考察しました。

 あの頃の中国ビジネス&生活(その22)は、2015年ごろに高度経済成長が落ち着くなか、消費の主役が「モノ」から「コト」へと一気にシフトする中国消費現場において再注目された複合書店について。

 扇形に並べられた観客席を前に、ステージ上ではチェロとバイオリンの演奏。その背後には、天井までそびえ立つ棚にびっしりと並べられた本の数々。成都郊外のショッピングモール「凱徳天地」内の書店「言几又」のイベントスペースです。

 「当当」や「京東」などオンライン書店の人気に押され、それまでの10年間で5割近くが閉店に追い込まれたリアル業態の書店。それが、単なる書籍を販売する場所としてではなく、イベントや喫茶コーナーを併設し、文房具から個性的な雑貨や小物の販売、アクセサリーやかばんなどのDIY体験、絵画教室などが備わった文化スペース的要素の強い複合型書店へと生まれ変わっていきました。

 そうしたコト消費を意識した書店の火付け役となったのが台湾の「誠品書店」でした…。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2024年9月号(vol. 117)  もくじ
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【巻頭特集】中国健康消費トレンド分析レポート
アフターコロナでも根付いた健康志向が市場を拡大
若者が牽引する中国健康消費トレンドを再検証

【トレンドウォッチ】
景気低迷を前向きに受け止める風潮広がる…
社会現象から洞察する中国マーケティング指南

【マーケティングコラム】あの頃の中国ビジネス&生活㉒
中国で11店舗展開する蔦屋書店も人気スポットに!
「コト」消費を意識した複合書店が各地のモールを席巻


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