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月刊会報誌『中国消費洞察』

2025年1&2月号 (vol. 121)

月刊会報誌『中国消費洞察』2025年1&2月号 (vol. 121)
【マーケティングコラム】中国消費市場の真実に迫る③
【マーケティングコラム】中国消費市場の真実に迫る③
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「国潮」(愛国)トレンド下で外資系ブランドの未来は暗い?
 会報誌2025年1&2月合併号(vol. 121)の巻頭特集では、10大トレンドから2025年中国消費動向を洞察しました。

 多くの紆余曲折の変化に直面した2024年の中国経済。中国政府による各種刺激策もあり、消費は緩やかながらも堅調に回復しています。変化の激しい経済環境に適応しながら、自身のニーズに合った消費パターンを積極的に模索するトレンドも広がっています。

 2024年には、中国人のライフスタイルや消費行動にも様々な変化が見られました。特に興味深いのが、ネット通販やライブコマースの普及で、“バーチャル”な世界に没入して久しい中国人ですが、コロナが明けてからは逆にリアルな体験を渇望するようになっている点です。

 中国調査会社の知萌諮詢のアンケート調査によると、回答者の52.1%が、前年よりもオフラインでのレジャーや消費頻度が増えたと回答しています。

 その理由として、インタラクション(交流)性の高さや雰囲気を肌で感じられる点とともに、すぐに商品が手に入る点などを挙げています。「実感のある消費」がオフラインにおける消費回復の大きな原動力となっているようです。

 一方で、都市化の進展に伴い、これまで忘れ去られていた「ご近所さん」(隣居)との付き合いが、コロナ禍を経て、その利便性や帰属感から改めて注目されている点も要注目です。

 知萌諮詢のアンケート調査によると、回答者の46.2%が「ご近所」を安心感や帰属感の拠り所と認識している一方で、身近な商業やレジャーとして重視する人もそれぞれ20.3%と20.2%となりました。

 2025年の中国消費はどこに向かうのか?①品質重視、②情緒価値、③オフライン回帰、④味覚の探検、⑤効果至上主義、⑥自身の心身への慈しみ、⑦「ご近所さん」への再注目、⑧進化する「国潮」(グオチャオ) 、⑨ペットエコノミー、⑩消費分級の10個のトレンド(キーワード)から、2025年の中国消費トレンドの動向を分析・予測しました。

 次にDeepSeek(ディープシーク)で一躍世界から注目を集めた中国の人工知能(AI)業界を取り上げました。

 近年、技術の進歩に伴い、その応用領域も急拡大中のAI。なかでもデータ学習能力に優れ、様々なコンテンツを生み出すことのできる生成AIが、多くの産業で新たなビジネスモデルや消費シーンを生み出す革新的技術として、スポットライトを浴びています。

 中国インターネット情報センター(CNNIC)が公表した「第55次中国インターネット発展状況報告」によると、中国ではすでにコンテンツ制作や企業運営、科学研究開発、工業生産など各種領域で生成AIの導入が進んでいます。

 2024年12月末時点で、インターネット情報弁公室に登記済みの生成AIは累計302件で、うち、2024年に登記された新規案件は238件。また中国国内の生成AIユーザー数は、2024年12月時点で2億4,900万人となり、すでに人口全体の17.7%に達しています。

 KPMGが公表した「2024年中国主席執行官(CEO)展望」によると、中国国内のほぼ全て(97%)の中国人CEO(最高経営責任者)が、生成AIは今後、業界や企業に大きな変革をもたらすと予想。またその変革が3年以内に発生すると予想するCEOも全体の2/3に達しています。

 今後、現状のビジネスモデルは大きく覆され、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性も高い。経済の不確実性は当面続くと予想されるものの、企業の約60%が、生成AIを今後最優先すべき投資対象と見定めているようです。

 中国国内のAI市場規模は、2024年時点で342億米ドル。2030年には1,548億米ドルとなり、2024年の3.5倍にまで拡大するといった試算もあります。

 スマート識別やスマートオフィスなどソフトウェア形態のみならず、スマートホーム、医療・健康、無人運転、スマートロボットなどのハードウェア領域へと浸透しつつあるAI。中国におけるAIの発展と応用の現状について、マーケティング視点から調査・分析しました。

 マーケティングコラムは、中国消費市場の真実に迫る(その3)ということで、「国潮」(愛国)トレンド下で外資系ブランドの未来は暗い?についてです。

 中国経済の低迷とともに将来の不透明感が増すなか、多くの外国企業が中国市場からの撤退を検討している…最近の中国では、そんな話をよく耳にします。

 中国調査会社の億邦動力(ebrun.com)は、2024年に中国国内の販売チャネルの撤退または調整を決めた外資系企業は41社に上るとレポートしています。

 アパレル業界ではZaraやH&Mなど、かつて一世を風靡したファストファッションブランドの閉店が相次ぎました。外食チェーンも、モスバーガーが中国市場から完全撤退。ペプシ傘下のタコベル(Taco Bell)や、ヤムチャイナ(百勝)傘下のThe Habit Burger Gillも、中国国内の大量閉店に踏み切っています。

 自動車業界でもアウディ、BMW、ポルシェ、トヨタ、ホンダなど外資系が軒並み苦戦。ホンダは2024年、中国市場における販売台数が前年比30.9%と激減。ポルシェも同様に28%減で、すでに3年連続でマイナスを記録しています。

 このように、2024年は多くの外資系ブランドにとって、前代未聞の厳しさを呈した1年だったといえるでしょう。とはいえ、全ての業界がそうだったわけではありません…。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2025年1&2月合併号(vol. 121)  もくじ
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【巻頭特集】2025年中国消費トレンド動向分析レポート
リアルの消費現場や“ご近所さん”との関係に再注目?
10大トレンドから2025年中国消費動向を洞察

【業界分析】中国AI業界分析レポート
応用シーン多様化で日常生活にも浸透
企業も積極導入する中国AI業界の今

【マーケティングコラム】
中国消費市場の真実に迫る③
「国潮」(愛国)トレンド下で外資系ブランドの未来は暗い?


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