会報誌2025年11月号(vol.129)の巻頭特集では、中国Z世代の消費スタイルを象徴する新潮流として注目を集める 「谷子(グッズ)経済」と「痛カルチャー」を取り上げました。
中国語の「谷子(グーズ)」は、日本語の「グッズ」から派生した言葉ですが、いま中国では独自の進化を遂げ、2025年には市場規模2,000億元(約4兆円)を突破する勢いです。
アニメ・ゲームなどのIP商品の爆発的成長を背景に、年間約40%の成長率で拡大するこの市場を牽引しているのが、約5億人に及ぶ「汎二次元」ユーザー。なかでも 78%を占めるZ世代女性の購買力が圧倒的です。
上海・静安大悦城では年間56回の谷子関連イベントが開かれ、売上は1億6,400万元に達しました。フリマアプリ「閑魚」では「痛包(痛バッグ)」が年間25万個取引され、POP MART、原神、恋と深空といった中国発コンテンツの関連商品も供給が追いつかない状況が続いています。
いまや谷子はサブカルを越え、中国の若者価値観・デジタル行動を理解する重要なレンズとなっており、日本企業が中国市場でIP活用を検討するうえでも注目すべき領域です。
続く業界研究では、企業のマーケティング活用が急増している 「微短劇(ショートドラマ)」市場を特集しました。
1話数十秒〜15分のこの新ジャンルは、政府から正式に「第4のネット映像ジャンル」と認定され、視聴者数は6億9,600万人、視聴時間は1日120分に到達。
スキマ視聴から没入視聴へと行動が変化する中で、広告トレンドも従来のハード広告から、感情的共鳴やシーンマーケティングを軸にしたコンテンツ型広告へ転換しつつあります。
新興ブランドには高い認知獲得を、既存ブランドには若年層との再接続をもたらすツールとして、ショートドラマは中国マーケティングの新たな必須チャネルとなっています。
マーケティングコラムは2本立てです。
1本目は、92万人が来場した「第8回中国国際輸入博覧会(CIIE 2025)」をレポート。
成約意向額は834億9千万ドルと過去最高を更新し、138の国・地域から4,000社超が参加しました。「輸出アピール」の場から「共創のプラットフォーム」へと進化する輸入博において、日本企業がどのような戦い方をしていくべきかを解説しています。
2本目は、中国「下沈市場」研究シリーズとして、江蘇省の県級市・常熟をピックアップ。
人口160万人、GDP3,000億元を誇る経済強県で、百強県ランキングでは常にトップ5に入る都市です。繊維の街としての歴史に加え、先進製造業が育つ強固な産業基盤を持ち、古都としての文化性と成長都市の活力が共存する常熟の実像を、現地視点で読み解きました。
そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。
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会報誌『中国消費洞察』
2025年11月号(vol. 129) もくじ
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【巻頭特集】中国「谷子経済」分析レポート
Z世代が牽引する“推し”市場が急拡大
「谷子」(グッズ)と「痛カルチャー」が生んだ中国新潮流
【業界研究】中国ショートドラマ業界分析レポート
企業のマーケ活用が続々と進む
中国で急伸する「微短劇」(ショートドラマ)に注目
【マーケティング・コラム】
92万人が集った「第8回中国国際輸入博覧会」
輸出から共創へ!日本企業の新たな戦い方
中国「下沈市場」&「県域都市」を巡る
百強県トップ5の経済都市〜江蘇省・常熟