中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!


大悦城(JOY CITY)が次世代の中国消費の指南役に (5)
全国初のハンドメイドアートを基調とするストリート「五号車庫」
2016年6月13日

Ⅱ.五号車庫(天津大悦城)

 No5_1.jpg
各所でこだわりの空間設計が施されている「五号倉庫」
  天津大悦城では、更に15年10月、新しい室内ストリート「五号車庫」をオープンした。これは全国初のハンドメイドアートを基調とするストリートで、敷地面積は5,500㎡。元は大悦城3階の駐車場だったところに作られたハンドメイド体験ゾーンだ。台湾の「誠品書店」や「方所」書店をロールモデルとし、25~35歳で生活の美観にこだわる都市貴族層をターゲットとしている。全国から「ハンドメイド作家」や「デザイナーズブランド」が集結。現在、書店1、花屋1、デザイナーのアトリエ6、アフタヌーンティーサロン6、ハンドメイドサロン13店舗という構成で、その多くが天津初進出のブランドだ。

  なかでも主力は書店「今日閲読」とフラワーショップ「花也」だろう。「今日閲読」は書店とカフェ、生活雑貨の販売をミックスしたカルチャー体験型ショップ。一方、「花也」は生花やカフェ・スイーツ、ヘルシーフードを扱い、生け花教室、コーヒー講座等も開催している。どちらも「体験」が主体のクリエイティブスペースだ。ハンドメイドサロンでは吹きガラスや陶芸、油絵、アクセサリーや革製品のハンドメイドが体験できる。

  五号倉庫では空間設計にもこだわっている。「H」字型の吹き抜け構造を採用し、車庫を二階に分け、一階は書店+デザイナーズショップ+ハンドメイドサロン、二階は書店+飲食スペースという構成だ。建築材料を選ぶ際にも匠の精神を継承し、木材は原木を約45%使用、エコロジーや自然回帰の理念を具現化している。

 No5_2.jpg
巨大な彫刻がまるで美術館のような雰囲気を醸し出している
  一階のパブリックスペースには棚田型のステップが設置され、来場者は自由に腰を下ろして休憩することができる。通路部分は美術館の展示スペースのようなデザインで、巨大な彫刻が置かれ店内がまるで美術館のような雰囲気を醸し出している。五号倉庫のオープンにより、これまでの若者客ばかりでなく、都市のヤッピーや若い夫婦客も天津大悦城に足を運ぶようになった。(続)

Copyright (C) CAST Consulting Co., Ltd. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
本資料に関する著作権は弊社又は弊社に所属する作成者に属するものであり、本資料の無断引用、無断変更、転写又は複写は固くお断りいたします。


 

このページをA4版で印刷する
 前のページに戻る

pageTop