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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第11号】 ~独資・合弁・内資、それぞれのメリット~

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2012年3月7日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第11号】 
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【目次】
 1.コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」
     ~独資・合弁・内資、それぞれのメリット~
 2.新着コンテンツ一覧
 3.お知らせ
   ◆【チャイナ・マーケット・インサイト】第3回 2012年4月17日(火)開催
    中国ネット通販の巨人「淘宝」売上トップ店舗大研究!
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 都市別レポートの取材で寧波に行ってきました。寧波は浙江省では省都の杭州に次いで2番目の都市で、中国全体でもGDPランキング第15位に入るなどかなり発展しています。現在市内では地下鉄工事が行われ、街中がゴミゴミしていましたが、連日の雨にもかかわらず寧波一の繁華街である天一広場などは人波で溢れ活発な消費意欲が見て取れました。
 ルイヴィトンやフェラガモなど高級ブランド専門店を集めた和義大道ショッピングモールでは、地方から団体で来た30名ほどのグループがあたかも観光地かのようにガイドから説明を受けている光景を目にしました。彼らが実際にショッピングをしたかどうかまでは追跡しませんでしたが、周りに大きなルイヴィトンの手提げ袋を両手で抱えた男性客もおり、地方都市の消費力も看過できないと思いました。
 では、中国市場インサイトメルマガ第11号をお送りいたします。

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コラム 
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」
 ~独資・合弁・内資、それぞれのメリット~

 北京で美容室を2店舗持つあるクライアントからご相談をいただき、先週北京に行ってきました。
 店舗が2つともそれぞれ別々の中国人投資家と合弁で開いたのですが、やはり、当事者間で意見の食い違いが生じているようです。まだ利益配分をどうすべきかのレベルには至ってないのですが、当初の家賃(※1)や内装費の分担、スタッフの給与、広告宣伝など、それぞれ当事者の思惑が絡み、日本人の責任者はこの調整に時間を奪われ頭を抱えています。

  そこで店舗の独資化も視野に入れたクライアントから、資本形態を変更するうえで独資、合弁、内資それぞれのメリットとデメリットはどうかと質問されましたので、以下簡単にまとめてみました。 まず独資ですが、メリットはもちろん会社資本が独自100%なので、すべて自分の資産になるほか、すべての運営が自分の思い通りにできることです。また事業が成功した際にはすべての利益を自分のものにできます。一方、デメリットは中国で外国の企業として運営するわけなので、各種リスクやトラブルの可能性があります。特に店舗の場合、税務局や公安、消防局などから色々と指摘を受ける可能性があります。また年に1回の監査報告や人事労務面でコストがかさみますし、業種によっては外資100%でそもそもできない規制事業もあります。

  次に合弁の場合、メリットはいくらか資本が入っているのである程度のコントローラビリティはあることです。あと地元のパートナーが事業を進めるうえで心強いという面もあります。一方、デメリットはやはり当事者間でもめたときで、100%自分の思い通りにできないのでストレスはたまるでしょう。

  最後に内資ですが、メリットは資本金も低くおさえることができ(※2)、設立登記などが簡易的に行える点でしょう。中国企業ということで税務面など当局からの監視が外資企業ほどは厳しくない場合もありますし、また何かあったときには株主である中国人(会社)が頼りになります。また教育、出版、医療など独資や合弁ではできない事業の場合、内資と提携するしかありません。一方、デメリットはやはり会社の所有者はあくまでも株主ですので、何かもめた際にいくら裁判で争っても勝ち目がないため、よほど信用できる中国人籍のパートナーが必要になります。

  幸い、クライアントは独資が禁止されている業種ではなかったため、今回の件については、事業が成功するにせよ失敗するにせよ、自分で納得のいく形やプロセスを取るためにも、設立時や運営面でハードルは高いかも知れませんが、外資100%でやるべきですとアドバイスしました。

  独資?合弁?内資?のいずれも正解はないのですが、上記のメリデリを踏まえて慎重に事業スキームを検討することが大切です。

※1:北京では店舗を賃貸する際、契約時に1年分を前払いするのが通例のようです。
※2:会社法では内資も外資も会社設立のための最低資本金は単独株主で10万元、複数株主で3万元となっていますが、外資企業の場合、設立申請時に当局に対して向こう5年間の事業計画書であるFS(フィージビリティスタディ)報告書を提出する必要があるため、一般的にこの最低資本金では当局に実務的に受け付けてもらえないという実情があります。

文責:コンサルタント 大亀浩介( twitter @kosukeokame )
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「2012年中国ブランド力ランキング(3)」
 ~果汁・茶飲料で強い台湾系、乳製品は中国ブランドが上位
 ボトルウォーター分野では、台湾系の「康師傅」(カンシーフ)がトップブランドとなった。2位と3位はいずれも浙江省に拠点を置く「農夫山泉」と「娃哈哈」(ワハハ)。コンビニエンスストアなどの店頭でよく見かけ、広告も多く打っている。……
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「香港系大手ドラッグストア「ワトソンズ(屈臣氏)」徹底研究(2)」
 ~混沌とする中国ドラッグストア市場の実態
 現在、中国ではいわゆるドラッグストアと呼べる形態として、①香港系(ワトソンズ、マニングスなど)、②伝統的薬局の進化型、③ローカル系化粧品販売チェーン店に大別することができる。……
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「香港系大手ドラッグストア「ワトソンズ(屈臣氏)」徹底研究(1)」
 ~中国150都市で1000店舗を展開中!ワトソンズを「解剖」する
 中国のドラッグストア市場をけん引しているのは、業界最大手で香港系の「ワトソンズ(屈臣氏)」だ。売上は毎年30%以上成長しており、2011年には中国全土150都市に合計1,000店舗を展開中。2016年までに3倍の3,000店まで拡大する計画ということだ。……
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「2012年中国ブランド力ランキング(2)」
 ~菓子分野で強い米系、即席めんは台湾勢の独壇場
 膨化食品(発泡菓子)分野の第1位は米国メーカーの「楽事」(レイズ)。同社のポテトチップスはスーパーやコンビニエンスストアでの売れ筋商品だ。フィリピン系の「上好佳」(オイシ)、韓国系の「好麗友」(オリオン)がそれに続く。……
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■チャイナ・マーケット・インサイト 第3回
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中国巨大ネット通販サイト「淘宝」をいかに攻略?
  「中国ネット通販の巨人『淘宝』売上トップ店舗大研究!」

「これが知りたかった!」という中国ビジネスの疑問について、各業界のキーパーソンに直接ヒアリングし、その実態をズバリ解説する「チャイナ・マーケット・インサイト」。第3回目は、中国ネット通販(B2C+C2C)の約8割を占める巨大サイト「淘宝」のトップ店舗にインタビューし、その成功体験をひも解きます。

日時:2012年4月17日(火) 18:30~20:00(受付は18:15より)
場所:六本木アカデミーヒルズ カンファレンスルーム5
   (東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)
講師:キャストコンサルティング㈱取締役 大亀浩介
費用:5,000円(税込)/名
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