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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第75号】~90后はニート世代? 現実的な若者たち~

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2013年6月12日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第75号】 
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第75回)
     ~90后はニート世代? 現実的な若者たち~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」vol.5 (MAY & JUN)発行
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
    「個性派消費の新世代「90后」」(2012年6月7日付)

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 こんにちは。キャストの大亀です。
 端午節休暇を利用して、山東省の省都・済南を訪れました。山東といえば餃子。山東の餃子は水餃子がメインです。日本では具材にニラ、白菜、豚肉などが代表的ですが、山東では「三鮮餃子」といい、肉や魚、卵、きくらげ、トマトなど食材を3種類混ぜ合わせた具の餃子が一般的。アワビ、ナマコ、イカ墨などが入ったものもあり多種多様です。
 そして、済南の街中でやたらと目につくのが「章魚小丸子」(たこ焼き)の屋台。古い街並みが残る芙蓉街では100m内に10軒ほどお店が並ぶほどで、具材もたこだけでなく、ナマコ、トビコ、エビなどが入ったものまでありました。餃子もたこ焼きも、基本粉もので具材を包んでいるなど共通項が多く、たこ焼きも餃子感覚で食べているのでしょうか。そのうちたこ焼きの元祖は中国だと言われそうですね……
 今週のコラムでは中国の新消費者層として注目を集める1990年代生まれ「90后」について取り扱いました。では、中国市場インサイトメルマガ第75号をお送りいたします。

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コラム 
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第75回)
 ~90后はニート世代? 現実的な若者たち~

 最近クライアントとの会議やメディアからの取材時でよく耳にするキーワードに「90后」があります。「90后」とは1990年代生まれの世代で、今年14歳から23歳になる若者を指します。日本では「団塊の世代」「団塊ジュニア」「平成生まれ」「ゆとり教育世代」など年代を一定間隔で分けてグループ化しますが、中国では単に何年代生まれかで区分します。よって1980年代生まれから「80后」「70后」「60后」とさかのぼります。
 1979年から本格化する「一人っ子政策」の申し子である80后は、両親だけではなく両親の親、つまり祖父母からの寵愛も受け、「6つの財布」(両親2人と双方の祖父母4人の計6人から世話を見られていることを指す)に支えられながら幼少期を過ごしました。また青年期も、毎月の給与を使い果たしてしまう「月光族」や、新しいモデルが出るたびにケータイを買い替える「新しいもの好き」など、彼らの新たな消費及び生活概念が注目を集めました。
 日本でも1990年代には女子高生が中心となってポケベルやケータイなどの流行をけん引し、その消費や普及を後押しした経緯もあります。こうした現象は中国ではどちらかというと90后ではなく80后の役割だったような気がします。
 その意味において90后はその後の時代背景を反映しているのではないでしょうか。つまり、日本でいうバブル崩壊後の「失われた20年」、景気低迷期に蔓延したニート(正社員の職に就かずアルバイトで生計を立てる)世代に近いのではと思います。
 中国の若者世代を語るうえで欠かせないのが、その親世代の考察でしょう。例えば、80后の親世代は50后や60后が中心。文化大革命から小平氏が提唱した改革開放政策が始まる前の貧しく苦しい時代を生きてきました。こうした親に育てられた子供は必然的に自立せざるをえず、自分の欲しいものは自分で稼いで手に入れるというハングリー精神を持つ最後の世代と言えるでしょう。高級ブランド品やマイカー、マイホームに対する執着も強いのが特徴です。
 一方、90后の親世代は60后や70后。改革開放政策の「先富論」により、事業や不動産など市場経済化が進み生活が豊かになり始めた世代。生活に余裕ができた家庭で育った90后は、基本的に欲しいものは与えられる幼少青年期を過ごし、80后のようにモノに対する執着や物欲主義的な発想は薄いような気がします。
 また、置かれた経済環境にも大きな違いがあります。80后がちょうど社会に出るころは海外からの投資が増えるとともに株価や不動産が高騰したいわゆるバブル期。社会全体が高度成長に湧き、ルイ・ヴィトンやフェラガモなどの高級ブランド品を嗜好し、社会的ステータスを誇示する風潮がありました。
 一方、2008年のリーマンショックとともに社会に出ることになった90后。親世代の金銭的援助などもあり生活が苦しくなることはありませんが、経済成長も鈍化し社会全体が停滞する雰囲気の中、消費も考え方も現実的にならざるをえなくなりました。90后のある女性は「カバンなどはブランドではなく、安くてもいいので実用的かどうかで選ぶ」といい、どうせ同じお金を使うならモノにではなく旅行など自分の教養や見聞を高められるほうがいいと言っていました。
 もちろん、80后も90后も人それぞれ。結婚や出産などでも価値観が大きく変わってくるので一概にグループ化できませんが、こうした時代背景や生まれ育った環境の違いを把握したうえで今後の中国消費の行方を探る目が必要なのではないでしょうか。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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「温州(5) ~「老板」が奢侈品消費を引っ張る商業都市~
 ~ブランドよりも価格を気にする温州人
 温州の富裕層が最も気にするのはブランドではなく価格。どれだけ安いかということではなく、どれだけ高いかということだ。財富購物中心の発展部経理は「奢侈品を購入できる層は最初から価格など気にしない。値上げもいいことと捉えている。メンツをさらに高く保つことができるからだ」と語る……
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「生鮮品で売る!福建発スーパー・永輝超市の挑戦(3)
 ~800人のバイヤーが支える永輝超市の強み
 生鮮品の70%は生産者からの直接仕入れだ。同社の強みは、1200~1300人体制のバイヤーを抱えていること(総社員数は2万人あまり)。直接生産者のもとに赴き、価格交渉をして仕入れるため、食品商社などを通した中間流通費用を省くことができ、新鮮な野菜や果物を安価で消費者に提供できる……
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「生鮮品で売る!福建発スーパー・永輝超市の挑戦(2)
 ~中国全土で249店展開、年商500億元目指す
 永輝超市の前身は1995年に福建省福州市でオープンした微利超市。98年に初めて「永輝」の名を冠したスーパーマーケットを開き、01年に現在の法人体制である福州永輝超市有限公司となった。スーパー業界では比較的歴史の浅い企業と言えるだろう。05年は35店展開に過ぎなかったが、09年に100店舗、11年に200店舗を突破。12年末時点では中国全土で249店舗を営業している。10年12月には上海証券取引所の上場を果たした……
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「温州(4)~「老板」が奢侈品消費を引っ張る商業都市~
 ~ベンツ・BMW・アウディ……高級車が揃う温州
 温州人は自分自身でビジネスを手掛けている者が多く、それだけ金持ちが多い。これらの富裕層は、まさに瞬きする時間もないほど消費にどん欲で、ひけらかす、もしくは見せびらかすかのように高級車や奢侈品を購入する。高級品消費を通じて自らの身分や地位を見せつけるのだ……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」vol.5 発行

 会報誌Vol.5(2013 MAY & JUN)は、巻頭で「ブルガリとセリーヌを徹底分析!中国奢侈品市場」を特集記事とし、世界トップブランド企業2社のインタビューを通して、中国奢侈品市場の実態とそれに対してどのようなアプローチ及び販売戦略を取っているかレポートしています。また都市別レポートでは奢侈品市場の売上が5本指に入る遼寧省の省都・瀋陽と太湖南岸に位置し上海から車で1時間強の利便性を兼ね備えた都市として急成長する、浙江省・湖州を取り上げました。
 そのほか、下記のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.5  もくじ
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【チャイナ・マーケット・インサイト】
・ブルガリとセリーヌを徹底分析!中国奢侈品市場
 世界トップブランドに学ぶ中国市場攻略法

【都市別レポート】
・湖州 ~上海の裏庭、こじんまりと美しく潜在力を秘めた都市
 計画的な発展と強い地元愛
・瀋陽 ~成長の潜在性感じる東北の大都市
 日系企業も数多く進出、商業の中心は太源街

【マーケティング】
・微信の「タダ乗り」に待った!通信キャリアの主張
・ネーミングは欧米風、実は中国企業?
・高級ブランドに変調?販売不振の背景とは
・1.7億台まで拡大、中国スマホ市場
・ネットで化粧品、12年は576億元規模
・「第一婦人style」で国産ブランドが脚光

2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」の掲載が5月10日からスタートしました。第三回は「個性派消費の新世代「90后」」で、最近新しい消費者層として注目を集めている90后世代(1990年代生まれ)について書きました。今号のコラムと合わせてぜひご覧ください。掲載は隔週金曜日で次回は6月21日を予定しています。今後上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしていきます。

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