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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第107号】~ファッション重視からの脱却を~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2014年2月5日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第107号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 新年快楽!中国は春節休暇の終盤を迎えていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?私は4年ぶりに台湾・台北で春節を迎えました。今年の春節は特に天気もよく、連日日中は25℃を超える気温で、2月初めながらシャツ一枚の軽装で過ごしています。
 中国では新年の0時前後で毎年恒例の花火打ち上げが全土で行われ、PM2.5の濃度が一気に上がっていました。政府からは自粛するよう通知が出ていたようですが、そんなのお構いなし…だったようですね。台北では数年前から環境を意識して自発的に花火を控えるようになっており、周りで爆竹が10分程度鳴ったくらいの静けさでした。
 青く広がる大空を眺めながら、中国もいずれ花火を控えるようになる日が来るのだろうかと思いながら、台湾にいるうちにと思いっきり深呼吸をしています。
 今週のコラムは「冬の時代」を迎えるスポーツ用品市場とナイキの中国戦略についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第107号をお送りいたします。

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2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第107回)
     ~ファッション重視からの脱却を~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「上海の試験区、日系は様子見」(2014年1月24日付)

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第107回)
 ~ファッション重視からの脱却を~

 新年快楽!中国では春節(旧正月)を迎え、本格的に新しい1年がスタートしました。日本では今月7日にロシアのソチで開幕する冬季オリンピックで盛り上がっていると思いますが、中国ではほとんどメディアでも話題にされていません。夏季大会では卓球やバドミントン、水泳の飛び込みなど金メダルが期待できる競技やスター選手がいますが、それが不在なのも不人気の一因だと思いますが、周りでも日本のようにレジャーとしてスキーやスケートに行くという声もほとんど聞きません。
 2008年の北京オリンピックで盛り上がった市民のスポーツ熱も昨今の大気汚染の影響もあるのか若干しぼんだイメージもあります。これに伴い、スポーツ用品市場もここ数年、伸び悩みと衰退が続き「冬の時代」を迎えています。
 12年の中国スポーツ用品市場は1,500億元(約2兆5,500億円)に迫る規模で、そのうちナイキとアディダスがそれぞれシェア12%前後で市場をリードしています。中国では日本や欧米などと違い、スポーツウェアやシューズを普段着やカジュアルファッションとして着用する傾向が強いため、素材や機能よりもファッション性やブランドが重視されています。そのためナイキやアディダスが高級ブランドとなり、李寧(Lining)、安踏(Anta)、360度などの中国系メーカーが若者や地方都市を中心に低価格ブランドとして広がるという構図になっています。
 こうした市場の特性を背景に、アディダスは奢侈品レベルからデザイナーとのコラボ、若者向けの低価格品まで幅広いラインナップを揃え、イメージキャラクターに芸能人を採用するなどファッションブランド路線を敷いています。一方、ナイキはあくまでもスポーツでの機能や卓越性を重視し、ブランド戦略も世界共通とし、イメージキャラクターも全て世界のトップアスリートを採用しています。
 ナイキ中国のマーチャンダイジングトレーニング部長のジョイス・リン氏によると、同社は中国内に展開する6,000以上の店舗のうち、直営店は20店のみであとはすべて代理店とのことです。これまでは代理店任せで商品を卸すだけで業績が上がる方式でしたが、各代理店での在庫がかさみ新たなオーダーが入らないという悪循環も顕在化しているため、現在は各店舗の販売実績や現地の消費者の好みも考慮しながら、取り扱い商品から陳列方法まで統一的に管理しています。
 同氏は、将来的に中国人のスポーツやフィットネスに対する認識向上や普及が進むことにより、スポーツ用品に対するニーズが単なるファッションからスポーツ性能や素材を求めるようになると予想しています。先日の全豪オープンの女子シングルスで優勝した李娜(リー・ナ)もナイキのイメージキャラクターの1人。低飛行が続くスポーツ用品市場でこうした変化をいかに取り込むのか、ナイキの今後の動向を注視したいと思います。

※会報誌(14年1・2月合併号)でナイキ中国のマーチャンダイジングトレーニング部長のジョイス・リン氏にスポーツ用品市場の動向と今後の趨勢、ならびに同社の中国戦略についてインタビューをしています。
【インタビュー】  中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~ 
  『スポーツの認識向上が急務、カジュアルブランドからの脱却を』 
   ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場の現状と展望

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要です(一部お試し閲覧除外記事あり)。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

「キーワードで読み解く2014年の中国消費トレンド(4)
 ~体験型消費が各商業施設の主流に
 13年は中国小売市場にとって最悪の年とも言われた。インターネット通販の攻勢で実店舗型ビジネスが大打撃を受けたのである。このような影響は14年も続くと思われるが、一方で独自の動きが目立ってきそうだ。……
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「キーワードで読み解く2014年の中国消費トレンド(3)
 ~個性重視で高級・小ロットのブランド人気
 財富品質研究院の周院長は、「消費市場の発展と共に、高級ブランドに対する信頼度はだんだんと低下している」と言う。各ブランドが中国に進出し、店舗網を拡大すればするほど、富裕層の不満を引き起こすようだ。彼らはデザイナーズブランドや高級・小ロットのブランドに流れ始めている。……
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「江蘇省(11)~華東経済をけん引する注目都市~
 ~揚州の文昌閣商圏をけん引する2大モール
 揚州の主要商圏としては文昌閣が挙げられる。同商圏の小売売上高は全市の15%前後を占め、消費全体をけん引している。その中心は、地場系の金鷹国際購物中心と揚州時代広場だ。12年の売上高は前者が17億元、後者が12億6000万元と、三線級都市における数字としては申し分ない。…… 
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行

 会報誌2014年1・2月号(vol.11)では、力強い成長が続く中国消費市場をキーワードで区切りながら、それぞれの現象や動向を分析及びレポートしています。日中間の政治問題やGDPなどの数字では計り知れない消費現場の実態や変化についてまとめています。シャドーバンキング、倹約令、PM2.5を伴う大気汚染、食への不信感、ネット通販、ソーシャルメディア、商業施設の挑戦、90后など、いずれも中国消費現場の「いま」を客観的かつ多角的に掘り下げました。また巨大市場を目の前に「地産地消」が迫られる日系製造業がいかに販売を伸ばしていくか。欧米や香港、ローカル系企業がどのように情報を収集し、分析及び活用しているかについてヒアリング調査を行いました。そのうえで、これまでの実績案件を例にしながら、日系企業の情報力向上のノウハウと「地産地消」戦略を紹介しています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2014年1・2月号(vol.11)  もくじ
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【巻頭特集】 中国最新市場動向
  『オリジナルとカスタマイズを重視、環境と子供向け製品にも注目』 
   キーワードで読む得2014年の中国消費トレンド

【第2特集】 中国ビジネス最前線
  『「地産地消」時代をいかに戦うか』
   精度の高い「情報収集」+「データ分析」=「情報力」が鍵に

【第3特集】 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
  『マルチブランドとM&A戦略を貫く中国小売業界の雄』
   政府系の華潤集団、顧客ニーズを重視して躍進

【マーケティング】 中国最新マーケティング
  『模倣品も登場、過熱する紙おむつ市場』
   右肩上がりの中国紙おむつ市場

【インタビュー】  中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~ 
  『スポーツの認識向上が急務、カジュアルブランドからの脱却を』 
   ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場の現状と展望

【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 
  南京編 『「消費型」スタイル貫く南京の若者世代』
  福州編 『歴史ある古都、華僑の故郷「東街口」が商圏の中心』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第19回「上海の試験区、日系は様子見」(2014年1月24日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第19回は「上海の試験区、日系は様子見」(2014年1月24日付)。最近上海でのクライアントとの会議で必ず話題になるのが、上海自由貿易試験区の動向についてです。昨年9月末に大々的に報道され、上海の日系企業の間でもどのようなメリットがあるのか各種情報が飛び交いましたが、その後盛り上がりは沈静化している模様です。金融、医療、ネットなどこれまで外資に制限がかけられていた業種がよりオープンになるのかと期待されましたが、具体的に何ができるのかがなかなかはっきりしない。メガバンク3行以外は様子見をしている日本企業がほとんどのなか、会社設立の申請に殺到している地元中国人の長い列が…。その目的とは?
 次回の掲載は2月7日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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