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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第109号】~春節後にワーカーは戻ってくる?~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2014年2月19日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第109号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週2月14日は情人節(バレンタインデー)とともに中国ではちょうど旧暦1月15日にあたる元宵節(小正月)でした。この西洋と東洋のお祝いの日が同日になるのは実は規則性があり、なんと19年ごとに重なるそうです。よって前回は1995年、次回は2033年となります。
 中国ではお正月の最終日とされる元宵節。旧暦1月(元月)で初の満月となる夜(宵)を祝うということで、その由来は漢代にまでさかのぼるそうです。元宵節にはランタン(灯篭)を見ながら湯圓(おもち)を食べるのが古くからの習わしで、湯圓のあんには小豆やゴマ、タロイモ、ピーナッツなどの甘系だけでなく、肉や野菜のものもあります。
 今年は元宵節で花火や爆竹が鳴り響くなか、街角には情人節のバラのブーケがお店に並ぶという奇妙な光景でしたが、「双節快楽!」とダブルデーを祝う言葉が飛び交いました。
 今週のコラムは深刻なワーカー不足に悩む広東省での体験談と人口ボーナスの終焉についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第109号をお送りいたします。

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2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第109回)
     ~春節後にワーカーは戻ってくる?~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「タクシー乗客、スマホで落札」(2014年2月7日付)

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第109回)
 ~春節後にワーカーは戻ってくる?~

 春節(旧正月)を終え、実家に帰っていた人の沿岸部への帰省ラッシュがひと段落してきましたが、広東省ではワーカー不足が深刻になっているというニュースが絶えません。実はこれ、春節後の風物詩となっているほどのおなじみの状況です。毎年、旧暦1月15日の元宵節(今年は2月14日)を過ぎると徐々に沿岸部の工場にも人が集まりだし、人手不足解消となるのですが、近年は必ずしもこれが当てはまらないようです。
 2007年から09年にかけて、弊社も華東や華南地区でワーカーの紹介派遣業に携わっていましたが、当時からこの春節直後の人手不足は深刻で、クライアント企業と共に右往左往していたのを思い出します。
 人材を確保するため、各地の職業訓練学校へお願いに回り、卒業見込みの学生を講堂に集めて説明会を行ったりするのですが、就職課の教員との食事会で白酒(アルコール度数50度前後)攻めに遭い、しどろもどろの中国語で挨拶した記憶があります。上海に比較的近い安徽省、河南省、山東省、江西省だけでなく、貴州省や内モンゴル自治区にまで学生を求めて足を運びました。
 こんなこともありました。広東省の日系部品工場の閉鎖にあたり、ワーカー数百名を某大手家電メーカーの工場へ移籍させる話が浮上。我々はワーカーに工場閉鎖を伝えると同時に、移籍先企業の説明会と面接を行うことになりました。
 当日、その家電メーカーから人事部のスタッフ数十名が総出で対応したのですが、会場に現れた人はごくわずか。後で聞いたところ、ワーカーの多くは工場閉鎖により得た経済補償金(退職金)を手に、しばらく新たに職を探さずに休暇に入ってしまったとのこと。中国人材派遣業の難しさを改めて実感した出来事でした。
 こうした人材不足は、内陸都市の経済発展に伴い、わざわざ沿岸部へ出稼ぎに行かなくても十分稼げる環境が整いつつあることが影響しているのでしょう。また、人件費が上がる一方の沿岸部を嫌い、内陸部へ工場を移転する企業も増えています。
 2012年に15~59歳の「生産年齢人口」が初めて前年を下回った中国。安価な余剰労働力の供給を背景にした経済成長を維持できなくなる「ルイスの転換点」を迎えたとも言われています。中国政府も夫婦の一方が一人っ子であれば2人目の出産を認める一人っ子政策の緩和に動き出しましたが、こうした変化が今後10年、20年後にどう影響するのか。製造業だけでなく、サービスや小売業の観点からも注視しながら、今から準備しておく必要があると思います。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「江蘇省(15)~華東経済をけん引する注目都市~」
 ~泰州の商圏は小粒、万達広場はエンタメ施設が人気
 坡子街は泰州一の規模を誇る商圏だ。老舗の第一百貨の来客数は安定的に推移しており、年商は9億~10億元程度とまずまず。ただ、ブランドミックスはお世辞にも良いとは言えず、1階はジュエリー・宝飾品と準大手の腕時計ブランドが中心で、アパレル部門は大衆及び地場系マイナーブランドが多い。一言で言えば、「陳腐で古臭い」となってしまうだろうか。…… 
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「キーワードで読み解く2014年の中国消費トレンド(7)」
 ~環境汚染の深刻化、健康が重要テーマに
 大気汚染はPM2.5問題の深刻化が話題となった。これまでは東北や華北地域での汚染が強調されていたが、上海や広州など華東から華南地域でも問題視され始め、PM2.5の値を表示するスマホアプリが人気を博した。家電売場では各社が空気清浄機の販売に力を入れ、3M製品は13年の販売が2倍以上に拡大したという。……
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「キーワードで読み解く2014年の中国消費トレンド(6)」
 ~ニッチ分野のヒット商品を探せ
 中国の消費者は価格だけではなく品質を重視する傾向にある。また、環境問題の深刻化などを背景に、安全性や安心面も大きなポイントになってきた。消費者トレンドをうまく捉えたヒット商品が出てくる可能性が高い。……
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「江蘇省(14)~華東経済をけん引する注目都市~」
 ~観光地のイメージ強い泰州、消費は出遅れ感も
 泰州は揚州から東へ約70キロメートルのところに位置している。上海と南京を結ぶ高速鉄道のルートからは外れ、80~90年代の改革開放政策による経済発展の恩恵を受け切れていないイメージもある。いささかマイナーな部類に入る泰州だが、その歴史は古く、700年以上前にこの地を訪れたマルコポーロも「町はそれほど大きくないが、生活するうえでの幸福感は多種多様だ」と称賛している。…… 
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行

 会報誌2014年1・2月号(vol.11)では、力強い成長が続く中国消費市場をキーワードで区切りながら、それぞれの現象や動向を分析及びレポートしています。日中間の政治問題やGDPなどの数字では計り知れない消費現場の実態や変化についてまとめています。シャドーバンキング、倹約令、PM2.5を伴う大気汚染、食への不信感、ネット通販、ソーシャルメディア、商業施設の挑戦、90后など、いずれも中国消費現場の「いま」を客観的かつ多角的に掘り下げました。また巨大市場を目の前に「地産地消」が迫られる日系製造業がいかに販売を伸ばしていくか。欧米や香港、ローカル系企業がどのように情報を収集し、分析及び活用しているかについてヒアリング調査を行いました。そのうえで、これまでの実績案件を例にしながら、日系企業の情報力向上のノウハウと「地産地消」戦略を紹介しています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2014年1・2月号(vol.11)  もくじ
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【巻頭特集】 中国最新市場動向
  『オリジナルとカスタマイズを重視、環境と子供向け製品にも注目』 
   キーワードで読む得2014年の中国消費トレンド

【第2特集】 中国ビジネス最前線
  『「地産地消」時代をいかに戦うか』
   精度の高い「情報収集」+「データ分析」=「情報力」が鍵に

【第3特集】 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
  『マルチブランドとM&A戦略を貫く中国小売業界の雄』
   政府系の華潤集団、顧客ニーズを重視して躍進

【マーケティング】 中国最新マーケティング
  『模倣品も登場、過熱する紙おむつ市場』
   右肩上がりの中国紙おむつ市場

【インタビュー】  中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~ 
  『スポーツの認識向上が急務、カジュアルブランドからの脱却を』 
   ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場の現状と展望

【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 
  南京編 『「消費型」スタイル貫く南京の若者世代』
  福州編 『歴史ある古都、華僑の故郷「東街口」が商圏の中心』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第20回「タクシー乗客、スマホで落札」(2014年2月7日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第20回は「タクシー乗客、スマホで落札」(2014年2月7日付)。最近上海でタクシーに乗車すると社内で「いま○○にいます。○○へ行きたいです」との声が聞こえてきます。その正体は無線ではなくスマホで、アプリをダウンロードした運転手の元に、周辺にいるユーザーから配車の要望がひっきりなしに届いているのです。その配車アプリも行き先を伝えるだけでなく、0~20元のチップを選ぶ機能もあり、ラッシュや雨の週末などタクシーが捕まらない時などチップを奮発するユーザーも多いとのこと。チップをはずまないと無視されることもあり、高級交通機関であるタクシーのサービス低下と便乗値上げの懸念もありますが…。
 次回の掲載は2月21日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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