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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第110号】~観光地のイメージ強い紹興、消費の現場は?~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2014年2月26日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第110号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週末は浙江省・紹興へ視察で訪れました。紹興といえば「紹興酒」。中国では黄酒ともいわれ、もち米をベースに地元の鑑湖の水と麹を原料にした醸造酒です。娘が生まれた家ではその年に黄酒を造りそのまま寝かせ、その娘の結婚式にその酒を取り出し来客をもてなすという風習もあります。
 中国近代文学を代表する作家の魯迅の生まれ故郷としても有名な紹興。彼の叔父が1894年に開業した造り酒屋であり、名作「孔乙己」(こういっき)の舞台にもなった「咸亨酒店」では、地元名物の臭豆腐と茹でたそら豆(五香豆)を肴にお椀に注がれた紹興酒を堪能できます。
 その紹興酒、色はまるで香酢(黒酢)か醤油のように黒々。「どうして『黄』酒?」と疑問に思いながらも、口いっぱいに広がるまろやかな味わいを満喫しました。
 今週のコラムは紹興の視察レポートです。では、中国市場インサイトメルマガ第110号をお送りいたします。

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2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第110回)
     ~観光地のイメージ強い紹興、消費の現場は?~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「「馬」2人、ネット業界レース」(2014年2月21日付)

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第110回)
 ~観光地のイメージ強い紹興、消費の現場は?~

 都市別レポートの視察に浙江省・紹興を訪れました。紹興といえばまず「紹興酒」が頭に浮かびますが、それ以外にも中国近代文学の文豪・魯迅の生まれ故郷としても有名で、当時のままの生家や塾などが博物館となり、一帯が観光地化されています。
 紀元前6世紀後半の春秋戦国時代末に越王国の都となるなど、2500年以上もの長い歴史を持つ紹興には、街中に悠久の歴史を感じさせる水郷や橋などが点在しています。また、東晋時代に楷・行・草などの書体を完成させ、書聖と称された王羲之の所縁の地でもあり、彼の有名な書作品「蘭亭序」を書いた蘭亭もあります。
 歴史、芸術、文学、文化を色濃く感じさせる町並みは多くの観光客を魅了し、観光業も盛んなのですが、杭州に隣接し、大上海経済圏の一角として経済発展も目覚ましいものがあります。
 常住人口500万人強を擁する紹興の2012年GDPは3,620億元で、浙江省内では杭州、寧波、温州に続く第4位。1人当たりGDPも7万3,304元(約1万2,000米ドル)で同じく省内第4位。市内には国家級、省級を含む12の開発区があり、外資誘致にも積極的です。
 こうした経済基盤を背景に、消費の現場もさぞかし活発だろうと期待していましたが、それは裏切られる形になりました。市内で一番の繁華街である城市広場や解放南路沿いにはウォルマートに加え、華聯、国商、潤和などの老舗百貨店がありますが、いずれも若干古臭いイメージです。
 市中心部から北西へ15キロメートルほどの柯橋開発区周辺では、ユニクロが入居する万達広場や銀泰百貨がありますが、いずれも客の入りはまばら。唯一、銀泰百貨地下のスーパーの永輝超市が気を吐いているくらいでした。
 他都市と同じような客足を目にしたのは高新区近くの世茂広場です。パークソン(百盛)や仏系スーパーのAuchan(欧尚)があり、スーパーはたくさんの客で溢れていました。ただ、パークソンに隣接するモールでは、レストラン以外のテナントは客がまばらという状況でした。
 全国的にも売り上げが上位にランクインする高級百貨店の杭州大廈では、その年間売り上げの実に2割強を紹興人が占めるとも言われています。ただ、地元の商業施設を見る限りにおいては、そうした消費意欲や空気を感じることができず、魯迅旧居の観光客の数の多さとのコントラストが際立っていました。ぜいたく品購入はお隣の杭州まで出向けばいいからなのか、それとも百貨店やモールなどでの消費低迷が地方都市で如実に現れてきている現場を目にしたからなのか。GDP成長率などの経済指標では現れない消費現場の実態を垣間見た気がしてなりません。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「政府系の華潤集団、顧客ニーズを重視して躍進(3)」
 ~「ファミリーカルチャー」を重視
 華潤万家は中国最大の小売チェーン企業の一つだ。中国連鎖経営協会がまとめた「2012年中国チェーン企業ランキング」によると、蘇寧雲商集団(1240億元)、百聯集団(1221億元)、国美電器(1175億元)に次いで第4位にランクイン。売上高は前年比13.8%増の941億元だった。……
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「キーワードで読み解く2014年の中国消費トレンド(9)」
 ~盛り上がる青春懐古とレトロ消費
 12年から13年にかけて、台湾映画「那些年,我們一起追的女孩(あの頃、君を追いかけた)」や中国映画「致我們終将逝去的青春(私たちの去りゆく青春に捧ぐ)」などがヒットした。いずれも、70後(70年代生まれ世代)や80後の学生時代に当たる90年代から00年代の青春時代を描いたストーリーで、若者の純粋さや当時の懐かしいヒットソングが観衆の心を捉えた。映画のタイトルの一部である「致青春」はネット上の流行ワードにもなったほどだ。……
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「キーワードで読み解く2014年の中国消費トレンド(8)」
 ~C2Bによる個性化とカスタマイズ
 C2B(Customer to Business)が盛り上がりそうだ。これは消費者が自分のニーズに基づいて商品をカスタマイズする方式で、インターネットの発展に伴って消費者の声が高まってきたことが背景にある。今後、バリューチェーンとサプライチェーンを動かしていくのは、メーカーでは消費者になってくるだろう。エンドユーザーが設計者や開発者となり得るのである。……
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「政府系の華潤集団、顧客ニーズを重視して躍進(2)」
 ~スーパーからドラッグストアまで手掛ける華潤
 華潤創業は傘下に数多くのブランドを抱える。小売部門では、スーパーマーケットの「華潤万家」「蘇果」、ショッピングセンターの「歓楽頌」、高級スーパーの「Ole'」「blt」、伝統工芸品など販売の「中芸」、漢方薬販売の「華潤堂」、ドラッグストアの「VIVO采活」、コンビニエンスストアの「VanGO」、ワイン専門店の「voi_la!」、カフェの「パシフィック・コーヒー」などを運営する。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行

 会報誌2014年1・2月号(vol.11)では、力強い成長が続く中国消費市場をキーワードで区切りながら、それぞれの現象や動向を分析及びレポートしています。日中間の政治問題やGDPなどの数字では計り知れない消費現場の実態や変化についてまとめています。シャドーバンキング、倹約令、PM2.5を伴う大気汚染、食への不信感、ネット通販、ソーシャルメディア、商業施設の挑戦、90后など、いずれも中国消費現場の「いま」を客観的かつ多角的に掘り下げました。また巨大市場を目の前に「地産地消」が迫られる日系製造業がいかに販売を伸ばしていくか。欧米や香港、ローカル系企業がどのように情報を収集し、分析及び活用しているかについてヒアリング調査を行いました。そのうえで、これまでの実績案件を例にしながら、日系企業の情報力向上のノウハウと「地産地消」戦略を紹介しています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2014年1・2月号(vol.11)  もくじ
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【巻頭特集】 中国最新市場動向
  『オリジナルとカスタマイズを重視、環境と子供向け製品にも注目』 
   キーワードで読む得2014年の中国消費トレンド

【第2特集】 中国ビジネス最前線
  『「地産地消」時代をいかに戦うか』
   精度の高い「情報収集」+「データ分析」=「情報力」が鍵に

【第3特集】 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
  『マルチブランドとM&A戦略を貫く中国小売業界の雄』
   政府系の華潤集団、顧客ニーズを重視して躍進

【マーケティング】 中国最新マーケティング
  『模倣品も登場、過熱する紙おむつ市場』
   右肩上がりの中国紙おむつ市場

【インタビュー】  中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~ 
  『スポーツの認識向上が急務、カジュアルブランドからの脱却を』 
   ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場の現状と展望

【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 
  南京編 『「消費型」スタイル貫く南京の若者世代』
  福州編 『歴史ある古都、華僑の故郷「東街口」が商圏の中心』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第21回「「馬」2人、ネット業界レース」(2014年2月21日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第21回は「「馬」2人、ネット業界レース」(2014年2月21日付)。今年のえとは「午(馬)」。その馬にちなんででもないでしょうが、最近ネット業界では二人の「馬」が話題を呼んでいます。1人目は馬雲(ジャック・マー)氏。電子商取引最大手のアリババグループの創業者で元CEO。もう1人は馬化騰氏。IM(インスタントメッセンジャー)の「QQ」やスマホのチャットアプリ「微信」で有名なテンセントの創業者兼CEOです。かつてはプライベートで食事に行く仲だったこの二人ですが、現在は各々得意分野のネット通販やチャットアプリだけでなく、タクシー配車、オンラインゲーム、物流などでも活発な投資合戦で「ガチンコ」勝負しています。この二人の「馬」の勝負の行く末はいかに…。
 次回の掲載は3月7日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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