中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第112号】~「地産地消」成功のカギは情報武装化~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティングEC会員コース
http://www.cast-marketing.com/
===============================
2014年3月12日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第112号】
===============================

 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週、神戸で講演後、週末を利用して広島の実家に帰省しました。今回の帰省の主な目的のひとつは鍼灸院に行くことでした。四十肩ではないのですが、10年ほど前に首の右側の付け根あたりに「ぎっくり腰」のような感じの激痛が走って以来、何かしこりみたいな痛みが残っています。
 中国でもよくマッサージに行ってほぐしてもらっているのですが、いつも痛みの根源が完治する感じはありません。今回は人生初の鍼治療でしたが、経穴を確認しながら首や肩、腰などに施術された鍼からビリビリと電気のような痛みを感じ、1時間の施術が終わるころにはすっかり肩や首から凝りが消えていました。
 鍼灸の本場は中国なのでしょうが、衛生面などの不安もあり、これまでなかなかチャレンジできませんでした。しかし改めて、中国数千年の歴史を誇る伝統医療のすごさに敬意を抱きました。
 今週のコラムは、先週神戸で講演した「日系製造業がいかに中国で『地産地消」を進めるか』についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第112号をお送りいたします。

◆◇キャスト中国市場調査のご案内◇◆
================================================================
2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
<<お気軽にお問い合わせください!!>> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
================================================================

【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第112回)
     ~「地産地消」成功のカギは情報武装化~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「ソフト志向の都市開発」(2014年3月7日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
コラム
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第112回)
 ~「地産地消」成功のカギは情報武装化~

 先週、神戸市主催の中国マーケティングセミナーで「『地産地消』をいかに進めるか」をテーマに、日本製造業の「地産地消」に絞った講演をしました。
 安い人件費と豊富な労働力を求め、1980〜90年代にかけて多くの日本メーカーがこぞって中国へ工場進出を果たしました。当初は必要な部品を持ち込んで中国内で生産した製品および半製品をそのまま免税で日本へ戻すといった加工貿易や、大手メーカーの下請けとして中国に進出し、現地やアジア地域の日系取引先へ製品を納入するケースがほとんどでした。
 しかし、「失われた20年」と称される日本の景気停滞に伴う需要不足、またアジア地域、特にタイやインドネシアなどASEAN諸国での生産体制が整い、あえて中国から製品を輸出する必要性がなくなりました。
 一方、中国経済の急成長に伴い、人件費が高騰し、待遇改善などを求めたストライキも多発。さらには、一昨年9月の反日デモ騒動やそれに伴う日本商品不買ムードの蔓延、昨年から進む円安・元高など、日系製造業にとって不利な条件ばかりが押し寄せています。
 ただ、一旦中国へ進出し、工場も建設した多くの日系メーカーは「役割がなくなったから撤退」というわけにはいきません。目の前に巨大な市場が広がっているのをみすみす見逃す手もないと思います。日本本社から、もう日本や近隣アジア諸国へ輸出する必要はないので、中国国内で何とか売ってくれと言われて困っているメーカーの方々の声をよく耳にします。
 そこで本題の「地産地消」をいかに進めるかについてですが、日系企業が競争の激しい中国で戦っていくうえでの情報がそもそも足りていないことを前提に、いかに精度の高い情報を収集し、分析、戦略を立てていくかについて、これまで我々が実際に関与した製造業のクライアントの事例をもとに解説しました。
 中国での内販に成功している欧米、香港・台湾、地場系のメーカーへのインタビューからは、競合他社や業界、市場の情報を様々な手を使って調査・収集し、こと細かく分析したうえで実際のアクションに移していることがわかりました。一方、日系企業の中には、日本本社と現地法人がそれぞれどのような調査をしているかお互いに分からないという、足並みが乱れているケースもありました。また、調査結果は読むだけで、実際のアクションを起こすかどうかは上司の“心情”(気持ち)次第という場合もあるようです。
 「地産地消」如何にかかわらず、中国で商品やサービスを販売していくためには、業界や市場の現状をとことん突き詰めて把握することが大前提です。業界団体や公的な情報が乏しい中国では、実際に事業を行っている競合他社の状況を把握するのが手っ取り早いのですが、それを躊躇する日本企業が多いのも事実です。しかし、他の国・地域の企業は綿密かつ大胆に機密情報を含む各種情報を貪欲に取りに行っています。そうした企業の姿勢を見ていると、日系メーカーの「地産地消」の成功も、他社との情報戦に本腰を入れ、情報武装化を図るかどうかにかかっているように思えてなりません。


※会報誌(14年1・2月合併号)でこの講演の内容をコンテンツ化しています。
ウェブサイトでも随時更新していきますのでぜひご覧ください。
【第2特集】 中国ビジネス最前線
  『「地産地消」時代をいかに戦うか』
   精度の高い「情報収集」+「データ分析」=「情報力」が鍵に
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=AllList&Class1=53&Class2=9

文責:コンサルタント 大亀浩介

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

★Facebookのアカウントをお持ちでしたら、ぜひ「いいね!」をお願いします★
================================================================
キャスト中国マーケティング・ECサイトの公式Facebookページ
■□■大亀浩介の『チャイナ・マーケット・インサイト』■□■
http://www.facebook.com/chinamarketinsight/
<<中国各地の素顔を、写真とミニレポートでリアルタイムにお伝えします>>
================================================================

■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
新着コンテンツ一覧
■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要です(一部お試し閲覧除外記事あり)。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/

「「地産地消」時代をいかに戦うか(2)」
 ~消費者本位のモノづくりへの脱却を
 これまで中国各地の経済開発区から送られてくる工業用地や光熱費等の費用を比較検討し、人材も開発区の周りを中心にアレンジできた環境での中国進出から、いよいよ中国人消費者に対して、彼らが好み、求めるもの(商品及びサービス)をまず理解し、それに沿ったモノを作り、改善し、彼らの心に響く商品名やキャッチコピーで購買に結びつける努力が迫られている。……
(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=932

「「地産地消」時代をいかに戦うか(1)」
 ~輸出型から中国製造・中国販売モデルへ
 中国ビジネスは中国製造・中国販売スキームを前面に出した「地産地消」の時代に入りつつある。現地消費者のニーズに向き合いながら、販売戦略を構築していくことが必要だ。ただ、綿密なマーケティングは日系企業が苦手とする分野でもある。その攻略法を探ってみる。……
(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=931

「ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場(3)」
 ~スポーツ文化を創出するナイキの取り組み
 「当社は、スポーツ好きで各種イベントにも積極的に参加するコアアスリートは中国の消費者全体のわずか10%に過ぎないと見ている。残りの90%は「consumer on the edge(「周辺消費者」程度の意)」で、普段はスポーツをしない人たちだ。前者にはさらに良いサービスを提供し、後者にはスポーツのための何らかの「激励」を与える。当社の急務はこの90%を(スポーツに向けて)動かしていくことだ。」……
(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=924

「ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場(2)」
 ~パフォーマンスを追求するナイキの姿勢
 「ナイキはスポーツをコアにしたブランド。我々のブランド精神は、スポーツにおける卓越したパフォーマンスの追求であり、イメージキャラクターは全てアスリートだ。マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアント、ロジャー・フェデラー、タイガー・ウッズなどがその例で、中国人では陸上の劉翔やテニスの李娜が挙げられる。単一ブランド路線を貫いており、ナイキと言えばハイエンドスポーツブランドという地位にある。」……
(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=923

■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
お知らせ
■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年1・2月号(vol.11)発行

 会報誌2014年1・2月号(vol.11)では、力強い成長が続く中国消費市場をキーワードで区切りながら、それぞれの現象や動向を分析及びレポートしています。日中間の政治問題やGDPなどの数字では計り知れない消費現場の実態や変化についてまとめています。シャドーバンキング、倹約令、PM2.5を伴う大気汚染、食への不信感、ネット通販、ソーシャルメディア、商業施設の挑戦、90后など、いずれも中国消費現場の「いま」を客観的かつ多角的に掘り下げました。また巨大市場を目の前に「地産地消」が迫られる日系製造業がいかに販売を伸ばしていくか。欧米や香港、ローカル系企業がどのように情報を収集し、分析及び活用しているかについてヒアリング調査を行いました。そのうえで、これまでの実績案件を例にしながら、日系企業の情報力向上のノウハウと「地産地消」戦略を紹介しています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

------------------------------
ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2014年1・2月号(vol.11)  もくじ
------------------------------
【巻頭特集】 中国最新市場動向
  『オリジナルとカスタマイズを重視、環境と子供向け製品にも注目』
   キーワードで読む得2014年の中国消費トレンド

【第2特集】 中国ビジネス最前線
  『「地産地消」時代をいかに戦うか』
   精度の高い「情報収集」+「データ分析」=「情報力」が鍵に

【第3特集】 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
  『マルチブランドとM&A戦略を貫く中国小売業界の雄』
   政府系の華潤集団、顧客ニーズを重視して躍進

【マーケティング】 中国最新マーケティング
  『模倣品も登場、過熱する紙おむつ市場』
   右肩上がりの中国紙おむつ市場

【インタビュー】  中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~
  『スポーツの認識向上が急務、カジュアルブランドからの脱却を』
   ナイキの戦略から見る中国スポーツ用品市場の現状と展望

【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 
  南京編 『「消費型」スタイル貫く南京の若者世代』
  福州編 『歴史ある古都、華僑の故郷「東街口」が商圏の中心』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

---------------------------------------------------------

2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第22回「ソフト志向の都市開発」(2014年3月7日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第22回は「ソフト志向の都市開発」(2014年3月7日付)。上海から北西へ170キロメートルの位置にある江蘇省・常州。蘇州、無錫と合わせて「蘇錫常」と称する都市圏の一角をなし、GDPと財政収入では江蘇省全体の約40%を占める沿岸部有数の経済都市だ。蘇州や無錫の後背地として日本からも多くの企業が工場進出を果たしたが、日本での知名度はいまひとつ。太湖や歴史的遺産などの観光資源も周囲の鎮江や揚州と比べて物足りない。国内からの観光客を誘致するためにかつて「龍城」と呼ばれていた常州の市政府が目につけた施策とは…。
 次回の掲載は3月21日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
http://t21.nikkei.co.jp/
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バクナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

────────────────────────────
【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
────────────────────────────
■サービス詳細 >> http://www.cast-marketing.com/service/
■お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/
■お問い合わせ >> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
■メルマガ配信登録 >> http://www.cast-marketing.com/mailmagazine/


pageTop