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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第117号】~オシャレな茶館チェーンが中国で人気~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2014年4月16日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第117号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 今週は東京に来ました。東京はちょうど桜の季節が終わったところで、少しでも残っていればと期待していたのですが、その願い叶わずでした。上海在住の私の周辺でも出張にかこつけて桜を鑑賞しに東京に行っていた中国人の友人もおり、いまや日本の桜は中国人にとって一大日本観光シーズンになっています。
 中国内で桜の有名な見どころといえば湖北省の「武漢大学」。元々は日中国交正常化の折に当時の田中角栄首相が周恩来総理に贈呈した1,000株のうちの50株が武漢大学に寄贈されたもの。その後も日中友好10、20周年に日本から寄贈され、現在は1,000株を超えています。
 今年3月22日には中国全土から約10万人が桜鑑賞に訪れました。安全を考慮してその後休日は4万人までに入場制限されたそうですが、来年はぜひこの時期に武漢へ行ってみようと思っています。
 今週のコラムは新しい中国茶の喫茶スタイルを提唱し、昨年1年で一気に50店舗オープンというスピード出店を手掛ける台湾系の「爺茶(GRANDPA)」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第117号をお送りいたします。

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2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第117回)
     ~オシャレな茶館チェーンが中国で人気~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年3月号(vol.12)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「ベトナム、浸透する日本風」(2014年4月4日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第117回)
 ~オシャレな茶館チェーンが中国で人気~

 先週、台湾・台北で訪れたお茶専門カフェの有名店「春水堂」。大粒のタピオカパール(スターチボール)が入ったミルクティー「珍珠奶茶(パールミルクティー)」を開発したと言われる同店ですが、スタートは1983年に台中から。現在、台湾全土で38店舗を展開し、東京でも代官山、六本木、表参道に出店しています。
 熱いお茶を冷たくして飲む文化を生み、ポピュラーな飲み物に成長させた台湾系のお茶専門店は数多くあります。中国本土でも人気を集め、一気に市場を席巻しました。中国では、座ってゆっくりお茶を楽しむというよりは、ドリンクスタンドで買って歩き飲みをするパターンが主流になっています。その代表格は台湾系の「快楽檸檬」と「CoCo都可茶飲」。中国全土にそれぞれ300店舗、500店舗以上を展開しています。
 中国では沿岸部や内陸の大都市を筆頭に、スターバックスなどの影響からかコーヒーを飲む文化が広まっていますが、全体的に見ればコーヒーよりも茶の愛好家の方が多いでしょう。しかし、古臭いイメージの「茶館」よりは、お洒落なカフェでコーヒーを楽しむほうが好まれ、特に若者を中心にお茶離れが進んでいるような気がします。
 こうした流れに一石を投じる新たなスタイルの茶館チェーンが誕生しました。それは台湾系ブランドの「爺茶(GRANDPA)」。お洒落で洗練されたスペースとともに台湾産の天然原茶葉のお茶を楽しんでもらおうという発想のもと、台湾の調合師が若者の嗜好に合った50種類近くの茶飲料を作り、喫茶の魅力を存分に体験してもらうコンセプトです。テイクアウトが中心の他ブランドと違い、同社は70~100平米の大型店を多く展開し、テイクアウトのみの店舗は少数派となっています。
 2013年からスタートした「爺茶」は、昨年1年で「ゼロ」の状態から一気に中国全土に50店舗をオープンしましたが、その秘訣は全てフランチャイズ形式を採用している点。同社中国区総経理のイグナティウス・リン氏によると、「実るためには、まず花が咲くことが必要」とのことで、シェア獲得と知名度向上を目指し、初期においては「スピード開店」を原則としているということです。
 台湾企業が中国で成功している理由はフレキシブルな経営だと同氏は主張しています。中国の市場環境の変化に合わせて方針や戦略の調整を常に行うことが大事。文化や価値観も近いので、加盟店の考え方やニーズも理解でき、お互いに「ウィン・ウィン」となるアイデアを出すことができるそうです。一方、日本企業は品質と経営ノウハウの面で優位性はあるものの、言葉の違いや日本式スタイルにこだわりすぎることがネックとなっていると指摘。国土が広大で何事もすぐに変化するという中国市場においては、市場のニーズに即座に対応できないのでは、と同氏は考えています。
 管理不備によるブランド劣化を危惧し、なかなかフランチャイズ経営に乗り出せない日本の飲食業には耳の痛い話です。しかし、このような台湾企業の大胆さや機動力を参考に中国事業展開を再考する必要があるのかもしれません。

※会報誌(14年3月号)の企業インタビュー欄で、上記リン氏に「爺茶」の中国事業戦略についてインタビューをしています。
  『品質強化とコンセプト多様化、進化著しいカフェ風茶館』 
   台湾系の爺茶が進出、競争激化する中国ドリンク市場
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

下記リンク先よりウェブサイトでもご覧いただけます。
(※全文閲覧には会員IDが必要となります。)

「爺茶が進出、競争激化するカフェ風茶館市場(1)」
 ~進出1年で50店舗展開した台湾系の爺茶
 中国のドリンクスタンドの代表格は台湾系の快楽檸檬とCoCo都可茶飲で、それぞれ中国全土に300店舗、500店舗以上を展開している。一方で追随者も多く、店舗やメニュー構成がどれも同じようなドリンクスタンドが乱立しており、競争は激しさを増している。そんな中、2013年に台湾のブランド、爺茶(GRANDPA)が進出してきた。他社とは一線を画し、「人文時尚茶館」という全く新しいコンセプトを打ち出し、わずか1年間で50店舗を展開した。……
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=949

「爺茶が進出、競争激化するカフェ風茶館市場(2)」
 ~喫茶店界の「誠品書店」を目指す爺茶
 ――どのように加盟店を募集しているのですか。今年の目標も教えてください。  資金活用の効果と利益を最大化するために直営店は経営していないため、当初は加盟店向けに運営モデルを直接提示できず、宣伝がうまくいかなかった。しかしながら、我々のコンセプトとブランドのポジショニングは同業他社と異なっており、「人文」と「時尚」を強調して喫茶店界の「誠品書店」を目指すという考えが次第に浸透していった。……
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=950

「爺茶が進出、競争激化するカフェ風茶館市場(3)」
 ~爺茶が打ち出す「ティーミルク」とは?
 快楽檸檬とCoCo都可茶飲の主なターゲットは18~35歳のホワイトカラー層と学生だ。価格帯は5~10元で、最も売れるのは6元前後。爺茶はハイエンド路線で、価格帯は8~24元となる。14元前後のミルクティーシリーズがよく売れている。全体的に、1杯の値段は高いとは言えないが、利幅は大きい。CoCo都可茶飲は中国と台湾の店舗で毎月600万杯を販売するが、平均粗利益率は60~65%にも上る。……
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=951

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「「地産地消」時代をいかに戦うか(10)」
 ~ケーススタディ(4)大手食品(飲料)メーカー
 クライアント企業は現場から管理層への情報伝達が不十分で、管理層は競合他社の実態を把握していないのが現状だった。そこで、同社の競合で中国飲料業界において大きなシェアを誇る台湾系大手メーカーの康師傅(カンシーフ)と統一の伝統販売チャネル体制を把握し、両社の組織、体制、管理方法を理解したうえで、クライアントの営業販売体制の改善を促す調査を実施することになった。……
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「中国O2Oビジネス最前線(4)」
 ~ネット決済とモバイル金融の争いは?
 O2O市場を支えるモバイル決済市場では、アリババ系の「支付宝(アリペイ)」が13年市場シェア69.6%と圧倒的。異色のサービスとしては資産運用もある。中国では13年頃から市民の間で「理財商品」などの新たな投資ブームが起こっており、これに沿った形でネット上でも各種サービスがスタートした。……
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「爺茶が進出、競争激化するカフェ風茶館市場(3)」
 ~爺茶が打ち出す「ティーミルク」とは?
 快楽檸檬とCoCo都可茶飲の主なターゲットは18~35歳のホワイトカラー層と学生だ。価格帯は5~10元で、最も売れるのは6元前後。爺茶はハイエンド路線で、価格帯は8~24元となる。14元前後のミルクティーシリーズがよく売れている。全体的に、1杯の値段は高いとは言えないが、利幅は大きい。CoCo都可茶飲は中国と台湾の店舗で毎月600万杯を販売するが、平均粗利益率は60~65%にも上る。……
(全文はこちら) ※『中国マーケティング・EC会員』IDにてログインの上ご覧ください。
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「中国O2Oビジネス最前線(3)」
 ~O2Oで繰り広げられる「BAT」の争い
 中国のO2O市場のメインプレーヤーとしては、百度、アリババ、テンセントのネット大手が中心になりつつある。それぞれの英語名の頭文字を取って「BAT(バイドゥ・アリババ・テンセント)」と呼ばれ、この3社の事業展開がO2O市場の今後の方向性を占う上で注目される。各社は、地図情報、共同購入、タクシー配車、メッセンジャー、オンライン決済、資産運用などのサービスをサイト及びスマホ向けアプリで展開中だ。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年3月号(vol.12)発行

 会報誌2014年3月号(vol.12)では、最近ネット業界での主導権争いが熾烈なO2O(オンライン・ツー・オフライン)の最前線について特集を組みました。日本でもO2Oからクロスチャネル、オムニチャネルと進化を遂げていますが、中国ではそうした動きが一気に進んでいるような気がします。そうした中国O2Oビジネスの現状について、その市場規模から主要プレイヤー、モバイル決済、「BAT」の投資合戦などについて紹介しています。またそのうえで、O2Oに積極的に取り組むグルメ情報口コミサイトの「大衆点評網」、人気火鍋チェーンの「海底撈」、タクシー配車アプリの「快的打車」の事例を分析しています。
 また業界&企業分析では17年連続婦人靴のトップブランドに君臨する百麗(BeLLE)を取り上げ、現地企業のインタビューでは2013年の1年間で50店舗を展開したお茶系ドリンクスタンド「爺茶(GRANDPA)」の中国地区総経理・林氏に同社の企業戦略についてヒアリングしました。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2014年3月号 vol.12  もくじ 
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【巻頭特集】
  『右肩上がりのO2O市場、スマホ普及が後押し』 
   中国O2Oビジネス最前線

【第2特集】 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
  『婦人靴で圧倒的シェア、徹底したマルチブランド戦略』
   急成長の百麗国際、靴からアパレルへ多角化目指す

【インタビュー】 中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~ 
  『品質強化とコンセプト多様化、進化著しいカフェ風茶館』 
   台湾系の爺茶が進出、競争激化する中国ドリンク市場

【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 福州編~その2
   『ハイエンド中心の五一商圏、卸売街が広がる台江商圏』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第24回「ベトナム、浸透する日本風」(2014年4月4日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第24回は「ベトナム、浸透する日本風」(2014年4月4日付)。1986年からのドイモイ政策により経済発展が進むベトナム。ハノイ出身のロアンさん(29)も週に1~2回は寿司バーに行き、1人1000~2000円の予算で刺身や天婦羅を楽しんでいます。バイクは「ホンダ」、自動車は「トヨタ」と日本ブランドへの信頼は地方部へも浸透。富裕層は、数年前には名前すら知られていなかったシャネルやルイ・ヴィトン、BMW、アウディの製品を購入するほど豊かになっていく社会を尻目に、将来に不安を抱えながら今の生活レベルを維持したいというロアンさんの一言に映るベトナム人の不安や葛藤とは…。
 次回の掲載は4月18日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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