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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第124号】~「粽子の街」嘉興には日本ブランドも浸透中~

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2014年6月4日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第124号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週末は端午節で中国は三連休でした。端午節は旧暦の5月5日なので、毎年日程は変わるのですが、今年は6月2日。その前日の6月1日も中国では「児童節(こどもの日)」であったため、どこも子供連れの家族で一杯でした。
 端午節といえば、粽子(ちまき)とドラゴンボートです。日本では餡の入った甘い粽子が主流ですが、中国では餡のほかに豚肉や蛋黄、栗、棗などが入った塩辛い味付けのものも数多くあります。一方のドラゴンボートも各地でレース大会が開催され、盛り上がりを見せました。
 これら二つは戦国時代の「楚」の政治家で詩人でもあった屈原に由来するそうです。正義感の強さと愛国心で多くの人望を集めた屈原でしたが、国を憂い入水自殺した際に、死体が魚に食べられないよう、舟の上から粽子をばらまき太鼓をたたいて魚を追い払ったといいます。
 これまで高速道路のパーキングエリアなどでファーストフード的に食べていた粽子ですが、歴史を感じながら食すとまた違った味わいがありました。
 今週のコラムはその粽子で有名な「五芳齋」の本社がある浙江省・嘉興の視察レポートです。では、中国市場インサイトメルマガ第124号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第124回)
     ~「粽子の街」嘉興には日本ブランドも浸透中~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年5月号(vol.14)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「書店で夜の生活を楽しむ」(2014年5月30日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第124回)
 ~「粽子の街」嘉興には日本ブランドも浸透中~

 端午節休暇を利用して浙江省・嘉興を訪れました。嘉興は上海から南西約100km、東西では上海と杭州、南北では蘇州と寧波という華東地区を代表する4都市のちょうど中間に位置する絶好の地理的条件を備えています。
 嘉興の起源は紀元前5000~4000年頃の新石器時代にまでさかのぼります。嘉興で当時の馬家浜文化の遺跡が発見され、長江河口付近の太湖から杭州湾北岸にかけての地域で農耕と狩猟で生活していた原始人の存在が明らかになりました。
 観光資源も豊富です。市内には1921年に共産党の第1回全国代表大会が上海から移動して開かれ、第一次「中国共産党章程」が成立して中国共産党が誕生したとされる南湖があります。また、水郷の街として有名な烏鎮や西塘、九龍山など馴染みのある観光名所が続々と挙げられます。
 しかし、嘉興と聞いて最も有名なものは「粽子(ちまき)」でしょう。1921年創業で、中国馳名商標(著名ブランド)としても認定され、中国じゅうで知れ渡っている「五芳齋」の本社は嘉興にあります。昔から保存食としても愛用された粽子ですが、スーパーなどで真空パック製品が販売されているほか、嘉興では街中至るところで麺や小龍包とともに茹でたての粽子が食べられるファストフードチェーン(快食連鎖)の業態もあり、地元市民に愛されています。
 常住人口454.4万人(2012年末)を擁する嘉興。13年GDPは前年比9.3%増の3147.66億元でした。浙江省内では、杭州、寧波、温州、紹興、台州に次いで第6位。絶好の地理的条件を背景に、嘉興経済技術開発区や平湖経済開発区など日系の製造業も数多く進出しています。
 消費現場では、地元系の江南集団が根強い人気を誇っています。旧市街の南湖区にあり高級ブランドの品揃えが豊富な江南大厦(百貨店)が筆頭格。新区として開発が進む南湖新区には、巨大な吹き抜けフロアに1階から4階までの直通エスカレーターが設置された江南大厦中港城店があります。秀州区では観覧車など子供向けの遊園地を併設した江南摩爾(モール)が圧倒的な存在感を示しています。南湖区の戴夢得購物中心や5月24日にユニクロがオープンした旭輝広場など新鋭の商業施設がありますが、13年の年商が10億元に達した江南集団の強さは抜きん出ています。
 上海から距離的に近いこともあり、日本ブランドの浸透度もかなり高い印象を持ちました。花王のメリーズ(おむつ)やネピア、日清食品の即席麺類などは、どのスーパーでも大きな棚スペースを確保しており、品切れ気味になっている店舗もありました。日本ブランドや品質を受け入れる消費者(中間)層が確実に増えていることの現れともいえるでしょう。ついつい経済規模や成長率などで重慶や武漢など内陸の大都市に目が向きがちになりますが、嘉興のこうした消費現場を垣間見て、上海近辺の中小都市にももう少し目を向ける必要があると感じました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「ゴージャス施設が続々登場、首都・北京の力強い消費(6)」
 ~「消費」ではなく「見学」が多い僑福芳草地
 飲食施設はテナント全体の30%を占める。大成食品と組んで誘致した度小月のほか、とんかつのさぼてん、小籠包の鼎泰豊、カフェのillyなどが進出している。ランチタイムになると、隣接するオフィスからビジネスマンが大挙して押し寄せ、レストランやフードコートは混雑する。だが、スペースを広く取ったフードコートはヨーロッパのカフェテラスのようで、雰囲気は悪くない。…… 
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「ゴージャス施設が続々登場、首都・北京の力強い消費(5)」
 ~アート感あふれる僑福芳草地
 僑福芳草地は朝陽区の東大橋路の西側、CBDのコア地域にある。総面積は20万平方メートル超で、ショッピングモールに加え、オフィス、アートスペース、ホテルが一体化した建物だ。モール部分は5万6000平方メートル。日射透過率が90%超のETFEフィルムを採用し、自然光をふんだんに取り組んだ設計が印象的だ。直線デザインが印象的な館内にアート作品が点在する。……
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「ゴージャス施設が続々登場、首都・北京の力強い消費(4)」
 ~無料Wi-Fi完備、顧客重視の北京apm
 北京apmは、館内に4Gネットワークを構築し、買物客に無料Wi-Fiサービスを提供していることも特徴だ。至るところにデザイン性豊かなベンチが置かれ、買物客は休憩しながらスマートフォンなどでインターネットを楽しんでいる。まるでモールがネットカフェ化したような光景だが、apmは意に介していないようだ。むしろそれを後押しするかのように、iPhoneの充電スペースも設けているほどだ。……
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「ゴージャス施設が続々登場、首都・北京の力強い消費(3)」
 ~王府井で人気の北京apm
 北京apmの前身は、北京のみならず中国全土でも名が知れた新東安広場。香港の新鴻基地産が3億4000万元を投じて全面改装し、2008年に新装オープンした。同社が中国で初めて手がけたショッピングモールである。11年にはさらに2億元を投じて内装を一新。目抜き通りの王府井大街に面しているなど、ロケーションも抜群だ。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年5月号(vol.14)発行

 会報誌2014年5月号(vol.14)では、北京の消費現場の最新動向について特集を組みました。08年のオリンピックを境にハード及びソフト両面で大きく変化した北京ですが、新政権による「倹約令」や「接待・贈答禁止」などの影響で地元経済や消費が低迷しているとよく耳にします。しかし実際には13年の百貨店別売上高ランキングで新光天地が75億元で全国1位になり、そのほかに燕莎奥特莱斯が37億元、西単大悦城が35億1000万元で、全国ショッピングモールランキングのそれぞれ8位と9位に輝いています。新型のモールも続々と登場し、ショッピング環境の多様化も進んでいます。中国全土に及ぼす影響力が絶大な首都・北京、その商業及び消費分野での動きを見ておく必要があると思い、12年以降新しくオープンまたはリニューアルした商業施設を中心に現地視察・レポートしています。
 また業界&企業分析では、今年5月に米証券取引委員会(SEC)に株式公開を申請したアリババを取り上げ、同社の売上高や流通総額(取引高)、純利益率、従業員構成、テンセントとの真っ向勝負などについてレポートしています。現地企業のインタビューでは消費力が高まる中国消費者のライフスタイル向上ニーズを的確に捉え成長を続ける、仏系高級キッチンウェア大手のル・クルーゼ(酷彩)中国市場部のNina Tang総監に同社の企業戦略についてヒアリングしました。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2014年5月号 vol.14 もくじ 
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【巻頭特集】
 新型モールを巡り「北京再発見」
 『ゴージャス施設が続々登場、首都の力強い消費力』

【第2特集】
 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
 『圧倒的な流通規模と高い利益率、アリババの強みとは』
  アリババが米上場へ、ネット業界での競争激化

【インタビュー】
 中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~
 『高級キッチンウェア市場に挑む フランスのル・クルーゼ』
  ライフスタイルの向上を意識、キッチン用品でも高級志向目立つ

【都市別調査】
 都市別マーケティングレポート 成都編~その2
 『複数の不動産所有する80后 根強い人気のリアル店舗』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第28回「書店で夜の生活を楽しむ」(2014年5月30日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第28回は「書店で夜の生活を楽しむ」(2014年5月30日付)。北京ではここ2年間でカフェ併設の書店が流行している。その代表格が三里屯にある「老書虫(Book Worm)」。世界で最も美しい書店とも称される同店は洋書がメインの品揃えで、お洒落な若者や外国人が多く訪れる。店内のテーブル席でコーヒーやアルコールを楽しみながら本を読むこともできる。週末になると100席全てが埋まってしまう人気ぶりだ。各種講座、カクテルパーティー、クラシック音楽鑑賞会などのイベントも開催され、若者から好評を得ている。そうしたなか、内需拡大を急務とする現政権からも新しいサービス形態として期待され、李克強首相からも激励の手紙が届いた書店が注目を集めている。その書店とは・・・。
 次回の掲載は6月13日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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