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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第132号】~外資にも飛び火、根深い食への不信感~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2014年7月30日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第132号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 今週は雲南省・昆明を訪問しています。雲南は私にとって初の訪問。以前から世界遺産の麗江や大理、シャングリラなどを訪れた友人から薦められていたので、一度は行ってみたいと思っていました。
 昆明といえば、今年3月1日夜に昆明駅で発生した無差別殺傷事件の記憶が真新しく、空港でも出発フロアの入り口では「防爆検査」のベストを着た警官が物々しい表情で入ってくる旅客をチェックしていました。
 しかし一旦空港から外にでると、そこは「春」満開。空港から高速で車を走らせると山沿いに「昆明天天是春天(昆明は一年中春です)」という大きな看板が目に飛び込んできます。午後4時の気温が23℃。30℃を超す上海からやって来た身としては、クーラーも要らず、快適そのものです。
 昆明の年間平均気温は15℃。中国では別名「春城」と呼ばれ、夏は涼しく、冬は暖かい、まるで天国のような街です。車のナンバープレートも雲南の「雲」。なぜか雲の上にいるような気持ちにさせてくれる雲南を堪能したいと思います。
 今週のコラムは期限切れ鶏肉の問題とリスクマネジメントについてです。では、中国市場インサイトメルマガ第132号をお送りいたします。

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2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第132回)
     ~外資にも飛び火、根深い食への不信感~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年6月号(vol.15)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「大気汚染、新たな消費生む」(2014年7月25日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第132回)
 ~外資にも飛び火、根深い食への不信感~

 また出ました、中国での食品問題。マクドナルドやケンタッキーフライドチキンなど大手ファストフードチェーンに鶏肉を卸している米系食肉加工食品会社の「上海福喜食品」が、期限切れの肉や床に落ちた肉をそのまま商品化している映像がメディアに流れました。
 日本でも当初は他人事と思いきや、マクドナルドやファミリーマートが同社から鶏肉を仕入れていたということで大きく取り上げられています。
 これまでも粉ミルクへのメラミン混入や羊肉が実はネズミ肉だったといった問題が取り上げられ、食への不信感は広まる一方でした。中国にいるとこうした問題はもう当たり前で、先日行った90後(90年代生まれ)の若者に対するグループインタビューでも「空気がもうこんな(劣悪な)状態なのに、食品なんて言わずもがなでしょ!」と半ば呆れ顔で発言していた参加者もいました。
 昨年もケンタッキーがニワトリの成長を促す抗生物質やホルモン剤を過剰に投与していた問題が報じられ、安全性をアピールするキャンペーンが全国的に展開されたばかり。鳥インフルエンザの発生とも相まって大幅な売り上げ減から立ち直りつつあるタイミングでの事件発覚でした。
 しかし、こうした不信感はあくまでも地場(内資)系食品メーカーに対するものがメインでした。外資系に対してはどこか安心感や信頼感を抱いていた中国人消費者。ただ、今回に限っては「外資までも……」と落胆したはずです。これを機に食に対する安全気運が高まるかと思いきや、各種メディアでの取り扱いは逆にトーンダウンしており、日本での熱い報道とは雲泥の差です。
 こうなると、単に中国人消費者は食の安全に対してもう麻痺しているのか、それともネット上で噂されているように「外資たたき」など何らかの政治的思惑があったのか、と疑いたくなってきます。今回は米系企業でしたが、いつ日系企業にも牙をむかれるか分かりません。単なるメディア対策だけにとどまらず、こうした政治外交問題にも思考を拡げる必要のある中国でのリスクマネジメント。今回の事件は「他山の石」として、改めて中国での企業経営のリスクとヘッジ策を再考する絶好の機会にすべきだと考えます。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「90後の消費性向を踏まえたマーケティング手法とは(2)」
 ~将来的には厳しい? 90後の懐事情
 ネットメディアの「i天下网商」に掲載された「泛90後、正在崛起的電商消費新勢力」(14年7月)では、比較的消費力がある86年から95年生まれの者を「90後前後」世代と定義付け、その特徴を分析している。彼らは中国の人口の約17%を占め、消費への貢献率は15%。20年までに35%まで拡大する見通しだ。また、大卒以上の学歴を持つ者は23%。中国の平均の14%を大きく上回る。収入も比較的高水準と見られる。……
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「90後の消費性向を踏まえたマーケティング手法とは(1)」
 ~“ありのまま”の自分を表現、ブランドはストーリー性を重視
 高学歴でも就職難。自分第一で、クローズドなコミュニケーションを重視。口コミ参考にトレンドをチェック。欧米ブランドへのあこがれは限定的――。90後が徐々に社会に進出するにつれ、彼らの定義付けもある程度形になってきた。では、企業側はこの世代にどうアピールし、どのように商品を売って行けばいいのだろうか。答えは一つではないが、改めて90後の特徴を踏まえ上で、新たなマーケティング手法のヒントを探っていきたい。……
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「地元市民の心をつかむ、キラリと光る地場系小売企業(12)」
 ~イベント開催で会員囲い込みを狙う丹尼斯
 丹尼斯の今後の課題は顧客層の拡大となろう。特に丹尼斯百貨人民店は高級ブランド中心の品揃えということもあり、消費者年齢層はやや高めである。ただ、13年末の地下鉄開業で、将来的に郊外から来る若年消費者が増えると思われる。同社はこれを見越して同店のブランドミックスを若者向けに調整する考えだ。……
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「地元市民の心をつかむ、キラリと光る地場系小売企業(11)」
 ~丹尼斯のスタッフ採用に見られる「地元愛」
 丹尼斯は地元に根付いていることから地場系企業と思われがちだが、実は台湾系である。親会社は不動産開発などを手掛ける東裕集団だ。同集団の王任生董事長はクリスマスグッズ向け電飾で財を成した立志伝中の人物。母親のたっての願いもあり、本籍がある河南省で90年代から不動産、食品、自動車修理などの事業を開始した。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年6月号(vol.15)発行

 会報誌2014年6月号(vol.15)では、経済成長スピードが鈍化する中国において、依然10%前後の高い成長率を維持している内陸部の消費を支える地場系小売企業について特集を組みました。中国各都市を視察して回っていると、中国全土で店舗網を持つカルフールやウォルマート、大潤発などの外資系小売流通チェーン店も無視できませんが、各地で古くから地元市民や生活に密着した地場系企業の強さに気づかされます。今後沿岸部から内陸部へ日本企業や商品が進出するにあたり、こうした地場系の有力企業を知っておくことが重要であると考えました。そこで、今回は重慶の重慶百貨、山東済南の銀座、河南鄭州の丹尼斯(Dennis)のほか、大連を本拠地に中国全土に拠点網を有する大商集団と万達をピックアップし、紹介しています。
 また業界&企業分析では、家電専門のネット通販からスタートし、いまや中国B2C分野で天猫(淘宝系Tモール)に次ぐ2番手につけ、今年5月22日に米ナスダック市場で新規株式公開(IPO)した京東商城(JD.com)について取り上げました。中国全土34都市に82の倉庫を持ち、476都市に1485の配送センターを有するなど自社配送にこだわる同社の状況についてレポートしています。
 現地企業のインタビューでは、米国に次いで世界第2位の市場規模(3000億元)になった中国の健康補助食品市場に挑むオーストラリアの健康補助食品トップブランドのブラックモアズ(中国語で「澳佳宝」)の徐曼・市場部高級経理に、中国における健康補助食品ブランドの発展や戦略について話を聞きました。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
2014年6月号 vol.15 もくじ 
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【巻頭特集】
 中国最新マーケティング
 『地元市民の心をつかむ、キラリと光る地場系小売企業』

【第2特集】
 チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
 『EC業界の風雲児、京東商城が目指す総合モール』
 自社配送にこだわる「中国版アマゾン」成長の軌跡 

【インタビュー】
 中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~
 『サプリ大国に挑む!豪州発ブランドのブラックモアズ』
 自己管理意識の向上で拡大中、中国の健康補助食品市場

【都市別調査】
 都市別マーケティングレポート 蘇州編~その1
 『江蘇省最大の経済発展都市 新施設開業で高まる消費意欲』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
※会報誌は毎月20日発行です。

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第32回「大気汚染、新たな消費生む」(2014年7月25日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第32回は「大気汚染、新たな消費生む」(2014年7月25日付)。深刻な大気汚染が続く北京。冬が終わり集中暖房(セントラルヒーティング)向けに石炭を焚く必要がなくなり、PM2.5の値も落ち着くかと思いきや、夏に入っても高い日が続いている。一方でそれに伴い派生し多様化する需要と供給。そのひとつが花き需要。三元橋にある「菜太花卉商城」で観葉植物を販売する石さん(45)によると、昨年から草花を買い求める市民が突然急増したという。売れ筋は200元前後のサンセベリアや400元前後のイチイ科の植物など。このように「大気汚染」のキーワードを念頭に置いた商品やサービスの導入が当面続く北京の消費現場だが実態はいかに・・・。
 次回の掲載は8月8日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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