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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第147号】~KIAの城下町、江蘇省の塩城~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2014年11月19日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第147号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 今週は東京に来ています。月曜朝一の上海虹橋発、東京羽田着の便はほぼ満席で、ビジネス客のほかに明らかに観光目的の出で立ちの乗客も多く、日中間の人の往来が活発化していることがひしひしと伝わってきます。
 私はマイレージの関係で、いつも東方(上海)航空を利用しています。日系の航空会社と比べるとサービスや接客面で劣るイメージがありますが、ここ数年は着実によくなっている気がします。日本線には日本人の乗務員も常駐しており、中国語を話せない乗客にも安心感を与えています。
 そうしたなか、今回のフライトで驚く光景を目にしました。飛行機が無事離陸し、食事を配り始めたのですが、なんとワゴンを引いているのが4人(2列×2名)とも男性です。機内に入った際には女性の乗務員しか目にしなかったのですが、いつの間に…。
 日本では女性の活躍が叫ばれていますが、中国のさらに一歩進んだ男女の雇用機会均等がなされている場面に出くわしたようで面喰らいながらも、上の棚から重い荷物を下ろす際にテキパキと手伝う男性乗務員を見て、男女それぞれの強みが生かされているなとも思いました。
 今週のコラムは江蘇省・塩城市の視察レポートです。では、中国市場インサイトメルマガ第147号をお送りいたします。

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2006年より中国の市場、業界、企業、消費者調査を行っています。特に企業調査では内部関係者にアプローチし、工商資料だけでは見えない精度の高い情報を収集し分析しています。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第147回)
     ~KIAの城下町、江蘇省の塩城~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年10月号(vol.18)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「ブランドのニーズ多様化」(2014年11月14日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第147回)
 ~KIAの城下町、江蘇省の塩城~

 江蘇省の塩城市を訪れました。塩城は名前の通り「塩の町」で、前漢朝時代(紀元前119年頃)から塩田が広がる製塩業の町として栄えました。ただ、今ではほとんど製塩をしていません。
 江蘇省は長江を境に蘇州、無錫、南京、常州、鎮江など昔から経済や商業が発達した地域の「蘇南」と経済的に遅れ気味の「蘇北」に区別されますが、塩城は後者のほう。省内一の面積1.7万平方キロメートルと721.63万人の人口を有しながら、経済発展は蘇南に後れを取りました。
 塩城の発展が本格化し始めたのは、韓国自動車メーカーの「現代(ヒュンダイ)」傘下の「起亜(KIA)」が2001年に工場を建設してから。部品メーカーなどの進出も相次ぎ、今やKIAの城下町として自動車産業を中心に工業化が進展しています。塩城の街中で車を走らせてびっくりしたのが、道路標示の中国語の下にハングルが添えられていること。これまで中国では朝鮮族自治区の延吉(吉林省)で似たような光景を見てきましたが、「まさか江蘇省で」と思ったほどです。
 塩城のGDPは3475.5億元で省内第7位、1人当たりGDPは4万8161.8元で省内第10位。前年比12.5%の経済成長ながら、消費現場はやっと緒に就いた状況です。市内を南北に走る解放路を中心に商圏が形成されつつあり、南京に本拠を置く金鷹集団の勢いが強く感じられるのが大きな特徴です。
 最大の商圏は解放路と建軍路が交差する一帯。百貨店とモールが一体となった金鷹を中心に、そのすぐ傍にある地下商業街は全長2キロメートル以上にわたり、アパレルや小物などを販売する小規模店舗が軒を並べています。また、その先にある先鋒国際広場では、新世界百貨と台湾系総合スーパーの大潤発が入居し、すぐ横の万龍歓楽園(遊園地)とともに塩城市民の消費・娯楽ニーズを満たしています。
 一方、解放路の南約6キロメートルの聚龍湖一帯の新興都市区でも金鷹が百貨店「全生活中心」やアウトレットの「奥莱城」をオープンさせ、存在感を見せつけています。客の入りや周辺の都市整備状況を考えると「これから感」が満載ですが、地場系スーパーの永輝超市が入居する宝龍城市広場や、今後ユニクロも入居を予定する中南城購物中心などの新たな商業施設の建設が進められています。
 江蘇省のなかでも経済的に遅れ気味だった「蘇北」の代表格・塩城。現時点では地方の一中小都市の域を脱していないかもしれませんが、ユニクロも有望都市として出店を計画していることを考えると、消費現場の発展が大いに期待できるのではないでしょうか。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「ネットスーパーに押される従来型小売業者(2)」
 ~生鮮品もネットスーパーで
 上海の街角で最近、「美味七七」というロゴが入った保冷配送車をよく見かける。美味七七は13年5月に設立された生鮮食品専門のネットスーパー。上海と蘇州を中心に事業展開しており、アパートのエレベーターの中では同社の広告が目立つ。これに先立つ12年5月には、宅配大手の順豊速運が果物などを中心に取り扱う生鮮品ネットスーパー「順豊優先」を立ち上げた。取扱商品は約1万3500点に上り、13年売上高は4億元近く。そのうち生鮮品が30~40%を占める。……
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「ネットスーパーに押される従来型小売業者(1)」
 ~カルフールも悪戦苦闘、新たな対抗馬の登場
 9月下旬の週末、上海市の古北地区にあるカルフール(中国語で「家楽福」)に立ち寄ったときのこと。店内に入ると、いつもと様子が違う。2階に入居していた専門店の大部分がクローズしており、「テナント募集中」との紙が貼られていたのだ。驚いたのはこれだけではない。さらに店内を眺めてみると、スーパーの買物客もほとんどおらず、ガラガラ状態でかわいそうなほどだ。1階のフードコートはさすがに人が多かったものの、ランチやディナーのピーク時には騒がしいほど盛り上がっていたかつての光景は見られない。……
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「中国のカフェチェーンの現状と展望(7)」
 ~癒しとくつろぎ ~開放感あふれる店舗構成~
 カフェはただコーヒーを飲むだけの場所ではない。ソファにゆっくりと身をゆだね、1人読書を楽しむもよし、友と語らうもよし、家族でリラックスするもよし、いくつもの過ごし方ができる。それを可能にするのが、ふんだんなスペースと落ち着いた雰囲気だ。韓国系カフェの店舗面積は一般的に300~500平方メートルほどで、欧米系の平均の2倍の広さとなっている。開放感がある作りの店舗も多く、心地良い時間を優雅に楽しむことができる。……
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「中国のカフェチェーンの現状と展望(6)」
 ~充実したフードメニュー ~ハニートーストとワッフルが「鉄板」~
 まずは、韓国においてカフェの「鉄板メニュー」となっているハニートーストとワッフルは外せない。中国に進出しているほとんどの韓国系カフェがこの二つのスイーツを提供している。ワッフルはフルーツやアイスクリームなどのトッピングが豊富で、単価は30~50元程度。30~40元の飲料も注文すると客単価が100元近くに上り、経営側にとっても「おいしい」メニューと言えよう。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2014年10月号(vol.18)発行

 会報誌2014年10月号(vol.18)では、巻頭特集に1999年にスターバックスが中国に初出店してから急速に広まるコーヒー文化を背景に、中国のカフェチェーンの実情に迫りました。特に最近上海や北京など沿岸部の大都市だけでなく、重慶や昆明など内陸都市にも積極出店し存在感を高めつつある韓国系カフェチェーン店をクローズアップ。移り行く中国人消費者のライフスタイルやニーズとの関連性にも触れながら、その人気の秘訣を探りました。また第2特集では、「90後」(1990年代生まれ世代)の趣向や需要に触発された外食産業にスポットライトを当てました。全人口の約17%を占める90後がどんな基準やコンセプトをレストランに求めているかを探りながら、彼らの消費性向や特徴を把握し、今後の傾向や展開をひも解いています。
 業界&企業分析では、創業からわずか7年で、中国レンタカー市場のトップ企業に成長した「神州租車」を取り上げました。レンタカー保有台数5万2498台で、70の主要都市に717拠点を展開し(14年6月末時点)、業界トップの31.2%のシェアを誇る同社がどのような戦略とサービスで業界トップに躍進したか、また今後の動向や展開についても分析しました。
 トレンド・ウォッチでは、不振が続くリアル店舗型の小売業者のなか、特に悪戦苦闘しているカルフールやウォルマートなどの外資系総合スーパーを尻目に、着実に売上を伸ばすネットスーパーの実態に触れました。最近は日用品や加工食品だけでなく、野菜や果物など生鮮品を取扱うネットショップも増えてきており、従来型小売業者の脅威となっています。
 現地企業のインタビューでは、青色LEDの開発で先ごろ赤崎、天野、中村氏がノーベル賞を受賞し注目を集めている照明業界において、中国LED市場を開拓する大手のフィリップスの現状と戦略について、同社マネージャー(不動産業界担当)のビンセント・チョウ氏に話を聞きました。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
2014年10月号 vol.18 もくじ
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【巻頭特集】中国最新マーケティング
 『韓流カフェが市場を席巻、フードメニュー充実で女性客にアピール』
  中国のカフェチェーンの現状と展望
 
【第2特集】中国最新マーケティング
 『新コンセプトのレストランが続々登場』
 「90後」に触発される中国の外食産業  
 
【第3特集】チャイナ・リサーチ 業界&企業分析
 『レジャーやビジネスユースを重視、創業7年のレンタカー最大手』
 急成長の神州租車、規模のメリットを席巻
 
【トレンド・ウォッチ】現地の最新商品&サービス
 『カルフールも悪戦苦闘、新たな対抗馬の登場』
 ネットスーパーに押される従来型小売業者
 
【インタビュー】中国ビジネス最前線 ~現地企業のキーパーソンに聞く~
 『省エネ需要でLED産業が拡大中』
 中国LED市場を開拓するフィリップス
 
【都市別調査】都市別マーケティングレポート 揚州 編
 『2大モールが消費をけん引 西部地区の消費力は上昇』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第40回「ブランドのニーズ多様化」(2014年11月14日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第40回は「ブランドのニーズ多様化」(2014年11月14日付)。上海で高級宝飾店のインテリアデザインを担当する陳さん(42才)。長沙や長春などの中国各都市を飛び回っていたが、最近はもっぱらインドやタイなどへの出張が増えている。経済成長の減速と国家的なぜいたく禁止令により奢侈品市場が縮小しつつあるからだ。贈答品需要の減退が進む中、個人のニーズにも変化が見られる。かつてはルイ・ヴィトンやグッチなど大きなロゴが入ったブランド製品が好まれていたが、最近はコーチやボッテガ・ヴェネタなどロゴが目立たず、クラシックスタイルでデザイン重視のブランドが人気を得ている。こうしたニーズの変化に対応するため各ブランド企業がとった戦略とは…。
 次回の掲載は11月28日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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