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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第175号】 ~ぜいたく禁止令の中国、高級ブランドの今~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2015年6月17日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第175号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 今年5月15日にグランドオープンしたばかりの「上海新世界大丸百貨」に行ってきました。場所は上海を代表する観光スポットの外灘と南京東路歩行街の間。人通りも多く立地条件は申し分なしです。
 店内の中央部分はオープンスペースになっており、話題の螺旋型エスカレーターが1階から6階まで続く光景は圧巻です。それ以外にガラス張りのエレベーターも設置されており、百貨店ながらモールのような開放感に溢れていました。
 地下2階には高級スーパーのOle'のほかに山崎パンや九丸ラーメン、ハワイアンパンケーキのモエナカフェ、回転寿司の沼津港などもテナント出店しています。地上階にもメガネのJINSやピーチジョン、アデランスなど日本のブランドがいくつか目につきました。
 しかし実際のところ、全体的に期待していたほどの日系の“大丸色”は乏しく、どちらかというとローカル系の新世界百貨のアップグレード版といった感が否めません。ネット情報によると大丸が資本出資しているわけではなく、あくまでも社員を数名送り込んだ営業技術支援という形にとどまっているとのこと。もう少し、大丸ならではのテナントや商品ブランド構成があってほしいという印象を持ったのは私だけだったでしょうか…。
 今週のコラムはぜいたく禁止令と景気減速の影響をもろに受けている高級ブランド企業の新たな試みについてです。では、中国市場インサイトメルマガ第175号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第175回)
     ~ぜいたく禁止令の中国、高級ブランドの今~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年5月号(vol.24)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「若年層が奏でる株狂想曲」(2015年6月5日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第175回)
 ~ぜいたく禁止令の中国、高級ブランドの今~

 先日、高級装飾品ブランドの伊系ブルガリが上海南京西路の恒隆広場(Plaza 66)で開催した(5月30日~6月9日)「エリザベス・テイラー及びブルガリ珍蔵珠宝芸術展」のオープニングセレモニーに招待されました。そこには「クレオパトラ」や「バターフィールド8」、「熱いトタン屋根の猫」など米ハリウッド映画を代表するかつてのスター女優、エリザベス・テイラーが身に着けたことのあるネックレスや指輪などのジュエリー類、ドレスなどが展示されていました。
 今回のセレモニーでは香港の女優の劉嘉玲(カリーナ・ラウ)が来賓として招待されテープカット役を担当。恒隆広場1階の特設ステージ前にはメディアや招待客、通りがかった客で大混雑していました。立食パーティー形式となっており、招待客にはシャンパンやおつまみ系のスナック、スイーツなどが振る舞われるなど、普段あまり関わることのない世界を体験しました。
 一方、浦東地区の陸家嘴にあるIFCモール(国金中心)では、高級化粧品ブランドの仏系クリスチャン・ディオールが「迷你劇院」の展示を行っています(5月20日~6月20日)。様々なデザインの洋服を着たからくり人形とともに、ディオールの口紅や香水などを紹介する展示で、ディスプレーのボタンを押すと香水の香りが漂う仕掛けなどもありました。特に興味深かったのは同ブランドの由来や歴史などを紹介するビデオ。これまで知らなかったブランド知識も身につきました。
 習近平政権による「ぜいたく禁止令」のあおりをもろに受けている奢侈品市場。先日、中国内のグッチが店舗内の商品を50%オフにする割引キャンペーンを実施し、客が殺到したというニュースも流れました。シャネルも元高還元ということで同じように割引セールを行いましたが、実際のところ、同業界はどこも昨年後半から今年前半にかけて業績が思わしくなく、少しでも在庫を現金化しないといけない状況に追い込まれているとか。
 こうした逆風のなか、これまでは贈答品需要などで何の努力をしなくても売れていた高級ブランド企業も、新たな顧客層を見つけ、育てていく必要に迫られています。そうしたなか、成り立ちやストーリーなどこれまでとは違う切り口でブランド再浸透に取り組むブルガリやディオールの試みに、変わりゆく中国の消費や需要の変化を感じずにいられませんでした。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「変化する越境ネット通販の最新動向とトレンド(4)」
 ~ユニークな洋碼頭の急成長
 洋碼頭は11年6月にオープン。米オークションサイト大手「eBay」の中国事業部出身者を含む3名が立ち上げた越境ネット取引専門のプラットフォームで、米国との結びつきが強く、上海本社のほかに、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコに支社を設ける。13年の売上高は2億元、14年に8億元を超えるなど急成長している。洋碼頭への出店費用はデポジット1万元のみ。取引ごとに総額の8%が徴収されるが、14年9月からは手数料無料キャンペーンも行われている。……
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「変化する越境ネット通販の最新動向とトレンド(3)」
 ~日系も天猫国際で飛躍
 天猫国際に出店している主な企業としては、倉庫型量販店のコストコや化粧品のアナスイ(ANNA SUI)、ユニリーバなどが挙げられる。日系ではドラッグストア大手のキリン堂、ケンコーコム、ニッセン、オートバックスなどのほか、広島を基盤とするスーパーのフレスタも出店している。……
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「変化する越境ネット通販の最新動向とトレンド(2)」
 ~「天猫」と「天猫国際」の違いとは?
 中国国内向けの「天猫」と「天猫国際」の違いだが、天猫の出店者の大前提は中国法人であることで、当然営業許可証(販売ライセンス)が必要。それに加え、中国の銀行口座、商標登録、国内倉庫及び配送をそれぞれ準備する必要がある。一方、天猫国際は海外の法人が対象で中国法人は不要(※本国での会社設立2年以上が条件)で、中国での各種ライセンスも必要ない。……
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「変化する越境ネット通販の最新動向とトレンド(1)」
 ~海淘の代表格は「天猫国際」
 「海淘(ハイタオ)」が中国のネット通販を語るキーワードになっている。代表格はアリババ系の「天猫国際(Tモール)」で、大手通販サイトも越境ネット通販に力を入れている。しかしながら、これまでの仕組みとは全く異なるスマホ経由での通販も存在感を増してきた。目まぐるしく変化する中国市場の動向に、日本企業はどのように対応していけばいいのだろうか。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年5月号(vol.24)発行

 会報誌2015年5月号(vol.24)では、巻頭特集に浙江省と江蘇省の4都市、紹興、金華、塩城、連雲港の消費動向を取り上げました。中国の消費現場というとついつい上海や北京、成都など大都市にスポットライトを当ててしまいがちになりますが、地方都市の状況もチェックしておく必要があります。都市としての体裁を整え、商圏も発展しつつある中堅都市が中国全土に拡散しているなか、新たな商業施設が進出し、市民の購買力も増加しています。そうしたなか、特に日系企業が“真に戦える場”との観点から眺めると、武漢や鄭州など内陸の大都市よりは、海外ブランドが数多く進出している華東地区の地方(田舎)都市のほうが、実はよりチャンスが多いのではないかと考えました。そこでこれら4都市を現地視察し、商圏や消費の実態についてレポートしています。
 トレンド・ウォッチは、最近中国の巷の話題を席巻するホットな「株」についてです。14年は2000pt台だった上海株式総合指数は、4月末に4500ptまで上昇。実際、上海の街では株の話であふれ、地下鉄やバス、レストランやカフェで若い女性たちが「今日のA株は上がっている…」などと笑顔で話す様子が耳に入ってくるほどです。証券会社の株価ボードの前に置かれたソファには地元のおじいちゃん、おばあちゃんが居座り、さながら株投資サロンのような様相を帯びているなか、今回の“株狂騒曲”を盛り上げているのはもっと若い世代。スマホやネット決済などを駆使して彼らがどのように株式取引市場に参入しているのでしょう。
 現地企業のインタビューでは、停滞する中国不動産市場において、前年比7.9%増と拡大を続ける中国塗料市場。13年における建築用塗料の1人当たり消費量は3.6kgで、世界平均の同15kgとは大きな差があり、まだまだ成長の余地があるといえます。生活の質の向上を求める若者層による家の改装需要などを背景に、中国初の無機粉体塗料ブランドとされる安塗生の姜林岑・市場総監に、中国の塗料市場の現状と今後の見通しについてインタビューしました。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

※次号、2015年6月号は6月20日発行予定です。

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会報誌『チャイナ・マーケット・インサイト』
2015年5月号 (vol.24)  もくじ
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 【巻頭特集】
 進むライフスタイルの向上、商業施設も続々オープン
 浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る

 【トレンド・ウォッチ】 現地の最新商品&サービス
 若年層も参入、株バブルはいつまで続くのか
 中国で盛り上がる株式投資ブーム

 【インタビュー】中国ビジネス最前線~現地企業のキーパーソンに聞く~
 「エコ」がキーワード、成長期待の塗料マーケット
 中国の塗料市場の現状と展望

 【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 紹興編
 浙江省4位の規模 日本ブランドも存在感あり

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第54回「若年層が奏でる株狂想曲」(2015年6月5日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第54回は「若年層が奏でる株狂想曲」(2015年6月5日付)。「今日はあの銘柄が上がったわね」と嬉しそうに話しかけてくる李さん(48才)。「私が買う銘柄はことごとく値下がりして、皆に笑われているの」とあっけらかんと教えてくれるのは、マッサージ歴10年以上の黄さん(34才)。いまや上海の街は株の話であふれている。地下鉄やバスの中、またレストランやカフェで耳にする話題は株一色。これまで株に見向きもしなかった人たちが一斉に株取引を始めた。いまや全国民による「全民炒股(株を売買するの意)」の時代。株価の上下が街中の笑顔にも大きく影響しているようだ。そうしたなか、最近いろんな場面での思わぬ“お誘い”を受けるようになってきたが、それはいったい…。
 次回の掲載は6月19日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
http://t21.nikkei.co.jp/
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

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