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2015年7月1日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第177号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
先週末から広東省と香港に出張で来ています。もうすぐ7月だというのに梅雨による雨模様の毎日で最高気温も20℃台と涼しく快適な上海でしたが、一旦深センに足を踏み入れると夏真っ盛り、ギラギラとした太陽が照り付け肌が痛くなるほどです。改めて中国は広いなと感じます。
香港では新界エリア最大の街、沙田に初めて泊まりました。これまで香港での宿泊は香港島や九龍の尖沙咀などいわゆる香港の“中心部”に泊まっていたのですが、新界にあるクライアント訪問を兼ねて折角の機会と思い、トライしてみました。
新界とは文字通り「ニューテリトリー」。香港島と九龍半島以外の地区すべてで実に香港の90%以上の面積を誇ります。沙田は香港の紅ハムと深センの羅湖を結ぶ地下鉄東鉄線上にあり、駅を出ると巨大なショッピングセンターと連結されています。
香港で新界と聞くと、つい田舎っぽいイメージを持ってしまうのですが、日本のスーパーやラーメン店、レストランが軒を並べ、行き交う人たちもお洒落で洗練されています。沙田の発展ぶりを眺めながら、改めて香港の奥深さを感じるとともに、近い将来、中国もこのような都市が至るところに出現していくのだろうとワクワクした気持ちになりました。
今週のコラムは中国でのPR(広報)についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第177号をお送りいたします。
※2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されることになりました。詳しくは下記リンクから。
「Chauffeur driven vehicles thrive in China(議論呼ぶ快走ハイヤー)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Chauffeur-driven-vehicles-thrive-in-China
「Life in Yangon for four college students(急速に広まる携帯電話)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Life-in-Yangon-for-four-college-students
「Young Chinese fuel stock market fever(若年層が奏でる株狂想曲)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Young-Chinese-fuel-stock-market-fever
「Yangon infrastructure lacking(経済発展と生活インフラ)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Yangon-infrastructure-lacking
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最近弊社では競合社のベンチマーク調査の依頼が増えております。中国での更なる業務拡大を行ううえで、競合他社の組織や運営体制、戦略、KPIなどを調査・分析しています。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第177回)
~中国のPR媒体活用法~
2. 新着コンテンツ一覧
3. お知らせ
1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年6月号(vol.25)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
「経済発展と生活インフラ」(2015年6月19日付)
(詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第177回)
~中国のPR媒体活用法~
先日クライアントから中国におけるPR(広報)について相談を受けました。中国も日本同様に世界的に有名なPRエージェンシーがありますし、地場系も政府やメディアに強いコネがあるなど独自色を出しているところもあるようです。
ただ、PRする商品やサービスによっては、やみくもにテレビや新聞、雑誌などの既存媒体に依存するのはどうかと思います。日本と異なり中国にはたくさんのテレビ局がありますし、CCTV(中央電視台)では破格の値段を要求されるでしょう。
新聞や雑誌などの紙媒体も、実際のターゲット層に対してどれほど的確に情報発信できるかをじっくりと検証したほうがいいと思います。業界紙や業界団体の有無を確認したうえで、その業界に絞った情報発信を考察するほうが費用対効果的にもより有意義です。
また、中国では依然各地で展示会が行われていますので、特にニッチな分野では積極的に出展したほうがより効果を得られるでしょう。企業イメージや商品を露出するとともに、名刺交換などで顧客リストを作成し、ベタながら地道に営業をしていくという王道のパターンですね。
さらに中国ならではですが、ネットは絶対に重視すべきです。中国語の自社サイトを立ち上げ、検索エンジンの百度でリスティング広告を実施すべきでしょう。中国人の習慣として気になった企業についてまずは百度で検索して確認しますが、その際にウェブサイトもない、あったとしても日本語の情報のみ……といった日本の企業がたくさん見受けられるのが現状です。
最近はサイトだけでなく、微信(WeChat)でも情報発信を行うべきです。中国では、スマホをいじっている時間のほとんどが微信といっても過言ではないくらい頻繁に利用されています。最近では、日本の爆買いや観光情報など、ユーザーはウェブサイトよりも微信経由で情報に触れている状況です。
微信では企業が公式アカウントを申請することもできるので、これを活用して随時情報を発信するとともに、そのフォロワーを増やしていく努力をするべきでしょう。最近、中国での営業の場面でも、微信での情報発信があるかないかを聞かれることがあるようですし、あれば結構簡単に登録してもらえるようです。名刺にQRコードが掲載されているかどうかでも相手に与える印象は違いますね。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(4)」
~金華(1)消費水準が高い浙江省の実力派都市
金華市の2014年のGDPは前年比8.38%増の3206億6400万元だった。浙江省では杭州、寧波、温州、紹興、台州、嘉興に次いで第7位の規模だ。ジョーンズラングラサールが12年にまとめた「中国新興都市50強」によると、金華市は当時、三線級都市の仲間入りをしたばかりだったが、「第一財経週刊」がまとめた14年の最新都市ランキングでは74の三線級都市の中で三亜、赣州、九江に次ぐ第4位に入った。……
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(3)」
~紹興(3)万達を中心に発展中の柯橋商圏
柯橋商圏の名前にもなっている柯橋は、アジア最大と言われる織物市場「中国軽紡城」で有名だ。中国の軽織物売上高の約3分の1がこの地で計上される。同商圏は10年12月にオープンした万達広場が中心で、その後、天虹百貨、銀泰百貨、聚銀時代購物中心が相次いで開業した。万達広場は「第三代」タイプで、映画館、カラオケボックス、子供用遊戯施設、レストランなど体験型消費の比重を高くしている。……
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(2)」
~紹興(2)最大の商圏は解放路
解放路商圏は市中心部の解放路沿いにあり、紹興で最も賑やかなエリアだ。アパレルや化粧品などの専門店が多く並ぶ中、大型商業施設は国商大厦と杭州大厦潤和購物中心がメインとなる。国商大厦は1992年開業の老舗ブランドで、営業面積は約3万平方メートル。中高級百貨店というポジショニングだ。06年に高級ブランドが中心の精品館を立ち上げ、ロレックス、オメガなど高級腕時計ブランドがテナント入居している。……
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(1)」
~紹興(1)市民のライフスタイルが向上中
中国の消費動向は、大都市だけではなく地方都市の状況を見ることも必要だ。都市としての体裁を整え、商圏も発展しつつある中堅都市が増えてきた。新たな商業施設が進出し、市民の購買力も増加中だ。浙江省と江蘇省の4都市を視察し、消費の現場を報告する。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年6月号(vol.25)発行
会報誌2015年6月号(vol.25)では、巻頭特集に日本企業が中国で成功するためのビジネスモデル研究及び分析の第一弾として「台湾を活用した進出モデル」を取り上げました。市場として中国を見始めた日本企業。しかし往々にして自社のみでの事業展開、もしくは現地企業とのパートナーシップ締結を通じて中国ビジネスを展開するケースが多く見受けられます。そこには数々の苦労やトラブルが散見されますが、台湾人や台湾企業を介して中国ビジネスを成功に導ている日本企業があるのも事実です。日本企業は元々得意とする製品開発やブランディング構築に集中し、市場開拓やマーケティングはノウハウを持っている台湾企業に任せ、お互いに「ウィン・ウィン」の関係を模索するスキームは考察に値するのではないでしょうか。そうした観点からすでに“台湾”を最大限活用しながら中国で成功してきた無印良品、新光三越、ベネッセ、モスバーガー、てつおじさんのチーズケーキなどを取り上げ、各社の成功モデルや今後の課題などについてケーススタディしています。
トレンド・ウォッチは、最近台湾・台北の街角を歩いていると、至るところで黄色の看板にコーヒーカップを掲げた全身真っ白のキャラクターに出くわします。それは「cama cafe」というテイクアウトをメインとした8坪ほどの小さなコーヒーショップです。店頭には麻袋に入ったコーヒー豆と焙煎機が置かれ、店員が客の前で実際に焙煎し、香ばしいコーヒーの香りが漂っています。2004年設立後、現在台湾に70店舗を有し、年商は3.5億台湾元にまで成長。元々広告代理店で勤務していた創業者がどのように店舗設計から値段・広告戦略、フランチャイズの加盟店管理をしてきたかについて紹介しています。
企業分析では、日本から上海への出張者にはお馴染みの「小南国」にスポットライトを当てています。12年7月には香港証券取引所に上場し、13年の中国外食トップ100において第16位にランクインするほど上海料理を代表するレストランにまで成長した小南国。しかし12年末に中国政府が打ち出した「ぜいたく禁止令」の影響をもろに受けている企業のひとつであるとも言えます。この危機を乗り越えるため、多くの企業が「大衆路線」をキーワードとして低価格路線を敷くなか、同社が注力したのはマルチブランド戦略。その戦略の詳細と効果について分析しました。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
※次号は、2015年7月&8月合併号となります。上海の70後、80後、90後の消費者特集を予定しています。各世代のグループインタビューを通して、最近話題の「爆買い」や「越境ネット取引(海淘)」などインバウンド消費についても詳しく調査・分析します。ページ数を増量してお届けする関係により、発行は8月初旬を予定しておりますこと、あらかじめご了承ください。
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会報誌『チャイナ・マーケット・インサイト』
2015年6月号 (vol.25) もくじ
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【巻頭特集】
中国ビジネスは台湾経由で円滑に
台湾を活用した進出モデルに再注目
【トレンド・ウォッチ】 現地の最新商品&サービス
サラリーマンとOLに絶大な人気のコーヒー店
低価格と高品質で勝負、台湾のcama cafe
【企業分析】中国ビジネス最前線
マルチブランド化で市場開拓
外食産業の逆風に挑む小南国
【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 北京編
首都・北京の力強い消費 新型モールで消費多様化
※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
第55回「経済発展と生活インフラ」(2015年6月19日付)
日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
第55回は「経済発展と生活インフラ」(2015年6月19日付)。「自ら事業を始めるには1年遅かった。会社から派遣されるには1年早かった」。ミャンマーのヤンゴンで現地日本人向けタウン誌の編集を担当する近藤氏(49)は言う。6か月の任期を終えヤンゴンを離れることになった感想だ。急速な民主化と経済改革が進むヤンゴン。つい2年前までは座席下の床から地面が見えるほどの穴が開いたボロボロのタクシーも珍しくなかったが、今ではトヨタの中古小型バンに変わった。街じゅうが日本製中古車で溢れ、日々変化を感じるほどの経済発展まっただ中だが、生活インフラの不備は依然深刻だ。ブームが去り、冷静さを取り戻しつつあるミャンマービジネス。フロンティアを求めて起業するには若干手遅れ、一方赴任するには生活環境の改善がやっと緒に就いたばかり。ちょうどその節目にあるヤンゴンを見事に言い表している冒頭の一文が表す実態とは…。
次回の掲載は7月3日を予定しています。
※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
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